2008年05月02日
ゼニトvsバイエルン(UEFAカップ)
UEFAカップ準決勝第2戦、FCゼニト・サンクトペテルブルク対バイエルン・ミュンヘンの試合が、ゼニトのホーム、ペトロフスキースタジアムで行われた。 バイエルンのホーム、アリアンツ・アレナで行われた第1戦は、バイエルンのリベリーが先制するも、ルシオのオウンゴールで1-1のドローに終わった。 この第2戦はまさかの展開を見せた。開始早々にクローゼのシュートがGKを超えてバイエルン先制かと思われたが、シロコフがカヴァーリング。 4分にはルシオがポグレブニアクをヴァイタルエリアで倒しFK。絶好のポジションのFKをポグレブニアクが自ら決めてゼニト先制。ここからが歴史を作る舞台の幕開けだった。 39分、ドミンゲスのスルーパスを受けたズリアノフが、フェイクでDFを置き去りにし、豪快にゴールネットに突き刺す。 54分には右サイドからのクロスを、後ろから飛び込んだファイズリンが頭で押し込む。 最後もドミンゴスがDFを一人かわしてクロス、ポグレブニアクがキッチリ決めてみせた。 終わってみればロシア王者が、ドイツの絶対王者相手に4-0で圧勝。14日の決勝戦でレンジャーズと戦うこととなった。 ■プレビュー ゼニトはエースストライカーのアンドレイ・アルシャフィン、ラデク・シールル、フェルナンド・リクセンらを欠く。ロシア代表のアレクサンダー・アニュコフが戻ってきた。 GK ビアチェスラフ・マラフェエフ DF アレクサンドル・アニュコフ イビツァ・クリジャナツ ロマン・シロコフ オレクサンドル・ゴルシュコフ MF コンスタンチン・ズリアノフ アナトリー・ティモシュク イーゴリ・デニソフ FW アレハンドロ・ドミンゲス パベル・ポグレブニアク ビクトル・ファイズリン バイエルン、開幕前にはリーガカップを、19日にはドイツカップを獲得。ブンデスリーガも優勝に王手をかけており、国内では最早敵なし。開幕前にトーニ、クローゼ、リベリー、ゼ・ロベルト、ハミト・アルティントップらを100億円以上の巨費を投じて補強、正に「FCハリウッド」に相応しい。 フランス代表SBウィリー・サニョルが、シュツットガルト戦でSBではなくSHで使われたことに腹を立て、監督に苦言。今回の遠征メンバーから外れることになった。 GK オリバー・カーン DF マルセル・ヤンセン ルシオ マルティン・デミチェリス フィリップ・ラーム MF バスティアン・シュバインシュタイガー マルク・ファン・ボメル ゼ・ロベルト フランク・リベリー FW ルカ・トニ ミロスラフ・クローゼ ■因縁? サンクトペテルブルグはロシアにおいて、モスクワに次ぐ大都市。ロシア帝国時代は首都であり、ソ連時代はレニングラードと呼ばれた。 ロシアとドイツ――因縁は第1時世界大戦時代にある。 ドイツは1887年にはロシア帝国と独露再保障条約を締結し、ビスマルク体制を構築した。しかし1890年にビスマルクが失脚すると、独露再保障条約は延長されなかった。さらに1894年、フランスとロシアは露仏同盟を締結し、ドイツが対フランス・対ロシアの二正面作戦に直面する可能性が高まった。(Wikiより抜粋) ドイツとロシア、ロシア側についたフランス。今回の試合では、ドイツ側に「新皇帝・リベリー」がついていると考えると面白い。 ■もしも… 開始すぐ、チャンスを掴んだのはバイエルンだった。 左サイドのコーナーフラッグに近いところからクロスを放ち、トニがファーに流してクローゼがシュート。GKを超えてゴールかと思われたが、シロコフがリカバリーに入っており難を逃れた。 この1点がもし入っていれば流れは…「たられば」は禁物だが。 何しろその2分後のことだ。 ルシオがペナルティエリア付近でポグレブニアクにファウル。FKを与える。そしてこのFKをポグレブニアク自らが、壁の足下をすり抜けるグラウンダー性の強烈なFKを決めた。1-0、ゼニトが先制点を挙げる。 ■陵辱されるバイエルンの左サイド ゼニトが何度も右サイドをえぐっているのを見て、やはりサニョルの不在が…と思ったが、サニョルは右SBであり逆だ。左はフィリップ・ラームである。 この試合の得点のキーポイントはゼニトの右サイドアタックだった。 21分、ワンツーで右サイドから崩し、アニュコフが迫るもカーン、ファインセーブで難を逃れる。31分、33分も得点はならなかったものの、右サイドの突破に成功するゼニト。 バイエルンがサイドを気にしたウラをかいたのが、39分の得点シーンだった。右に右にと意識を持たせておいて、真ん中にドミンゲスがスルーパス!受けたズリアノフがワンフェイクを入れてから、ドリブルでスペースを強襲し、バイエルンゴールを破った。2-0、ゼニトが優位に立つ。 ■沈黙するバイエルン攻撃陣 バイエルンが誇る、イタリア代表とドイツ代表のFW2トップ。この日も脅威となるはずだったが、うまく行かない。けちのつき始めは前述の通り。 前半などはリベリーがチャンスメイクしつつ、得点の機会を窺っていた。しかしトニのシュートは枠に行かなかったり、GKのセーブにあったりで見せ場を作れない。 後半にヤンセンに代えてレル、ゼ・ロベルトに代えてポドルスキを入れるなど「超攻撃的」な面子で臨むも、得点の香りは前半より減ってしまった。 やがてクローゼを下げてしまい、ホセ・エルネスト・ソーサに期待をかける。 ■Mayday Celebration! ロシアの祝祭は続く。 54分にまたしても右サイドからクロス、後ろから飛び込んだファイズリンが頭で押し込んで3-0。 これには実況もたまらず「Mayday Celebration!!」 今日はメーデーだ。ロシア国民はみんな会社を休み、この小さなスタジアムに駆けつけた。ピッチ上で真面目に働くイレブンには、ご褒美が待っていた。 72分、ドミンゲスがDFを抜き去りクロス。ポグレブニアクが落ち着いて決めた。4-0.うなだれるGKカーン。こんな姿を誰が想像しただろうか。 ■総括 アドフォカートの失策 ペトロフスキースタジアムの観客達は大勝利に酔いしれた。 肩を組み左右に揺れるその姿は、うねりを持つ波のように。ピッチ上のビッグウェーヴはゲルマンを呑みこんだ。そういえば第1次世界大戦の勝者はロシア側だった。 4-0で完全勝利と言いたいが、アドフォカート監督の失策は「ポグレブニアクを下げなかったこと」だろう。試合の大勢が決したところで、「カードもらったら次節出場停止」のプレイヤーを下げても良かったのではないだろうか。逆に考えれば、最後まで戦い抜くという姿勢だったということか。 1-0の時も、4-0になってからも、ゼニトの攻める姿勢は全く変わらなかった。それは感動的ですらあった。この後に観た試合が酷かっただけに、それは一層際立った気がする。 ムダにパス回しをすることも、時間を潰すこともなく、ドイツ王者に真正面からぶつかっていったゼニト。 めでたいニュースもある。FWパベル・ポグレブニアクの得点王が確定した。決勝はカード累積のため出場停止になったが、2位はバイエルンのルカ・トニのため上乗せはない。決勝で戦うレンジャーズのFWはランキング圏外であるため。ポグレブニアクはこの成果を手土産に、夏のEUROで大暴れしてもらいたいものだ。 UEFAカップ決勝の地はシティー・オブ・マンチェスター(マンCのホーム)。チャンピオンズリーグの決勝はモスクワ。 マンチェスター・ユナイテッドとゼニトは、近さを考えると開催地を交換したいとでも思っているだろうか。決勝は5月14日(水) 、グラスゴー・レンジャーズと戦うことになった。 堅守のレンジャーズを大差で勝つような試合を見せてほしい。
posted by batistuta |03:20 |
UCL・UEFA CUP |
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欧州サッカータダ(&グダグダ)観戦記~UEFAカップ準決勝2ndレグ、ゼニトvsバイエルン、のはずでしたが…… 【フィールド上の些事争論】
そう、前回、誰も取り上げていないということで、今回も当ブログで独占できると思い、ちゃんと観戦に備えていた(はずな)のです。 ところが、間抜けな管理人は…… 試合開始時間間違えてしまいましたorz そういえば、最近試合開始時間を間違って遅刻をしてしまい、罰金20万円ほど支払ったプロ野球選手がいましたっけ…… この時期の欧州カップ戦と言えばAM3:45キックオフという先入観が日本人サッカーファンには染み付いていると思うのですが、この試合はロシア(サンクトペテルブルク)で行われるということでどうもイレギュラーな
2008-05-02 13:17 | 続きを読む


