2008年04月28日

混沌続くCL出場権 フィオレンティーナvsサンプドリア

 
 セリエA第35節、フィオレンティーナvsサンプドリアの試合が、アルテミオ・フランキで行われた。4位と6位の対決で、欧州カップ出場権争いに大きく影響する一戦だけに、地元では注目度が高かったようだ。
 前半はお互い決定的なチャンスを作れずに0-0。しかし63分、カッサーノのスルーパスに抜け出したマッジョが先制弾。サンプドリアは逃げ切りを図ったが、フィオレンティーナは78分にヴィエリのゴール、85分にムトゥがPKと逆転に成功。このままフィオレンティーナがチャンピオンズリーグ出場権に王手かと思われたロスタイム、ガスタルデッロに押し込まれ、2-2の同点で終了した。
 お互い勝ち点1を獲得したが、ミランが快勝したため4位争いはさらに混沌としてきた。


 ■プレビュー
 UEFAカップ準決勝を戦うフィオレンティーナは厳しい日程が続く。またプランデッリ監督はターンオーバーを積極的に用いていないので、スタメン組の疲労がかなりたまっている。13日のインテル戦はコンディション不良が顕著に出ていた。
 FWパッツィーニがカード累積のため出場停止。

 アウェーのサンプドリアは、スター選手が少ないながらも6位と健闘している。EURO2004で「アズーリで唯一活躍」と言われた後、伸び悩んだアントニオ・カッサーノをレンタルで獲得。自分で勝手に交代を告げ下がるなど、問題児ぶりは相変わらずだがプレーについては申し分ない。
 FWモンテッラ、ボナッツォーリがケガで苦しみ、厚くない選手層がさらに厳しいことになっている。


 ■同じ形
 4位のフィオレンティーナと6位のサンプドリア。順位を反映しているかのような前半の攻防だった。個の能力でも、組織でも勝るフィオレンティーナ。しかし決定的なチャンスとまでは行かず得点は生まれない。
 27分と35分に見せた「同じ形」。左サイドで持ち込むムトゥの大外をオーバーラップする左SBのパスクァルが受け中央へクロス。そこへクズマノビッチが飛び込むが、1つ目はポストに嫌われ、2つ目はヘッドで合わすも枠の外へ。

 右SBに入ったマルティン・ヨルゲンセンは、バランスを取りつつゲームメイクに加わる。パッツィーニの代わりに入ったオスバルドは、攻撃に絡むことができず存在感を出せない。
 それでもペースは依然としてフィオレンティーナにある。


 ■先制点はサンプドリア
 後半に入ってもフィオレンティーナペースが続く。ヨルゲンセンがドリブルで仕掛け、ペナルティエリアに侵入。絶妙なクロスを送ったが、速いボールにムトゥが合わせきれず。
 引分けで終わりたくない両チームは同時に選手交代、流れを変えるつもりだ。
 サンプドリアはジェンナーロ・デルベッキオに代えてパオロ・サンマルコを投入。フィオレンティーナはオスワバルドを下げて、クリスティアン・ヴィエリをピッチに送り出す。

 この交代後にゲームが動く。
 サンプドリアが攻め込んだところをしのぎ、フィオレンティーナがカウンター。大きく左スペースに出すと、受けたヴィエリがボールをキープ。しかしこのボールを奪われ、フィオレンティーナは逆にカウンターを食らう。カッサーノが絶妙なスルーパスを出し、反応したのはクリスティアン・マッジョ。GKフレイの股を抜く見事なシュートで先制点を挙げた。0-1。
 流れを引き寄せたサンプドリア、この後にはミルコ・ピエリが左サイドからミドルシュートを放ち、フレイの牙城を脅かす。


 ■フィオレンティーナ逆転
 プランデッリ監督がどんどんカードを切る。ズラフコ・クズマノビッチに代えてファビオ・リベラーニ、アルベルト・サンターナに代えてフランコ・セミオーリを投入。攻撃の選手を入れ替え、得点を狙う。
 一方のサンプドリアは殊勲のアシストを挙げたカッサーノを下げて、かつてのキャプテン・セルジオ・ヴォルピがピッチに入る。

 しかしこの「逃げ切りの交代策」の直後だった。
 78分、ヴィエリとムトゥが中央でサンプドリアDFを引きつけると、右サイドのスペースに出してヨルゲンセンへ。ヨルゲンセンのクロスは大きすぎたが、ムトゥがしっかり追いつき、再び中央へ。ここにヴィエリが最高のタイミングでヘディングで押し込んだ。1-1、フィオレンティーナが追いついた!

 主導権を取り戻したフィオレンティーナ。82分にムトゥがDFルッキーニにドリブルを仕掛けて倒される。足がかかってはいるものの、少しシミュレーション気味だった。しかしこの試合でムトゥに対するファウルを、細かくとっていたロゼッティ主審は近くでこのファウルを確認すると、迷うことなくPKスポットを指差した。
 リゴーレ(PKキッカー)はムトゥ。GKミランテの逆をつき逆転ゴール!


 ■落とし穴
 すかさずダニエレ・フランチェスキーニを下げてエミリアーノ・ボナッツォーリを投入したワルテル・マッツァーリ監督。この采配が的中した。
 ロスタイムは4分と表示。おそらくフィオレンティーナイレブンは勝利を確信していた。CKを弾き返すと、その緊張の糸が緩んだだろう。しかしサンプドリアは諦めない。左サイド浅い位置からアーリークロスを送ると、ボナッツォーリがヘッドで軽く浮かし前に送った。ダニエレ・ガスタルデッロが抜け出し、頭でフィオレンティーナゴールに押し込んだ。
 残り30秒を切っていたところで、まさかの展開。2-2となり勝ち点1を分け合う結果となった。


 ■総括
 5月1日にホームにレンジャy-ズを迎えUEFAカップを戦うフィオレンティーナ。しかし戦力は落とさずこの試合に臨んだ。パッツィーニ不在が響いたのもあったが、集中力を持って、失点さえしなければ4位はモノにできていただけに痛い。
 ミランがアウェー・リボルノ戦に1-4と快勝。これで
4位:フィオレンティーナ 60pts
5位:ミラン 58pts
6位:サンプドリア 56pts
7位:ウディネーゼ 54pts
となった。ミランはインテルとのミラノダービーを次節に控える。最終節にはウディネーゼと戦うため、順位が入れ替わる可能性もある。
サンプドリアは次節でローマ戦、最終節でユヴェントス戦を残すため、かなり厳しいだろう。
CL出場権、UEFAカップ出場権争いはますます激しさを増している。

posted by batistuta |02:43 | セリエA | コメント(0) | トラックバック(0)
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