2008年04月20日

Ciao!Scudetto! ローマvsリヴォルノ

 
 セリエA第34節、ローマvsリヴォルノの試合がスタディオ・オリンピコにて行われた。
 最下位リボルノは、FW一人を残しての「9バック」に近いカウンター戦術。ローマは攻めあぐね、しかもトッティが39分に負傷退場。
 54分にヴュチニッチの巧みなヘッドコントロールで先制点を挙げるも、83分にディアマンティに直接FKを決められる。追加点を挙げられなかったローマは、最下位相手に痛すぎる敗戦。しかもトッティのけがが「右ひざ前十字じん帯の局部的損傷」と判明した。手術をしなくても復帰まで50日かかるとの見込みも出ており、優勝争いに黄信号どころか赤信号が灯りつつある。


 ■プレビュー
 チャンピオンズリーグでは敗退したものの、首位インテルとは勝ち点4差の2位につけ、優勝の可能性を残すローマ。コッパイタリアでも、森本貴幸所属のカターニアを1-0で降し、2冠も視野に。
 
 GK ドニ
 DF シシーニョ
    フィリップ・メクセス
    フアン
    マックス・トネット
 MF ダニエレ・デ・ロッシ
    ダビド・ピサーロ
    ミルコ・ヴュチニッチ
    シモーネ・ペロッタ
    ホドリゴ・タッデイ
 FW フランチェスコ・トッティ 

 アウェーのリヴォルノは、昨夏の移籍市場でディエゴ・トリスタン(元スペイン代表、デポルティボ)、ヴィカシュ・ドラソー(元フランス代表、ミラン)、ジュリアーノ・ジャンニケッダ(元イタリア代表、ラツィオ)など獲得したがほとんど機能せず。
 今日1トップを務めるフランチェスコ・タヴァーノは、エンポリで活躍後ヴァレンシア、ローマと渡り歩くも結果を出せず、リヴォルノに行き着いた。
 また、チームが降格した場合イタリア代表の第2GKを務めるマルコ・アメーリアの流出は必至。
 ここ5試合で2分3敗と散々な成績に終わっている。


 ■前半 自陣を固めるリヴォルノを攻めあぐねるローマ トッティの負傷退場
 下位チームにありがちな、カウンター狙いの戦術を取るリヴォルノ。FWタヴァーノを前線に残して、3バックに加えてサイドハーフも下がって5バック、2列目も戻って9バックとも言える形になる。
 そんな引き気味のリヴォルノに対して、全体をコンパクトにまとめて攻めるローマ。9分、最後尾のフアンがロングパス。ライン裏を完全に抜け出したトネットが受けてGKと1対1!…と思いきや、安全策をとってマイナス気味にトッティにパス。これがクリアされてしまう。

 11分、リヴォルノのペナルティエリア内で、リヴォルノDFが足を上げすぎたためにファウル、間接FKを宣告される。シュートを狙ったトッティだったが、DFが懸命にブロック。トッティは足を痛めたようだ。この後も強烈なミドルシュートを放ったトッティだが、この後自らサイドに出て治療を受ける。
 しかし良くなることはなく、マンシーニと交代。ヴュチニッチがトップに入ることとなった。


 ■後半 ローマ先制も…
 52分、何とか扉をこじ開けたいローマ。デ・ロッシが中央からドリブルで突っ掛ける。ヴュチニッチにパスを送り、さらに右サイドのシシーニョへ展開される。デ・ロッシがこの一連の動きの間にゴール前に。シシーニョからパスをもらったが、もらいたいところよりも後ろにクロスが来た。崩れた姿勢からのシュートで決めることはできない。

 54分、ついに試合が動く。中央でボールをもらったペロッタ、白い壁(アウェーユニフォームのリヴォルノ)を背にして後方のピサーロへボールを預けると、反転してゴール前に迫る。ピサーロがフワリとパス。しかしペロッタより先に反応したヴュチニッチが、身体を捻りながらジャンプしヘディング。ループ気味のシュートはGKアメーリアを超えてリヴォルノゴールに吸い込まれていった。1-0、ローマ先制!
 ヴュチニッチは3試合連続、今季7ゴール目を挙げた。

 その後もボールポゼッションはローマ。ゴール前の密集地帯でペロッタと、左サイドから来たマンシーニ。2人が注意をひきつけ、右サイドのシシーニョへ展開。52分の攻撃の再現とばかりにシシーニョは中央へクロスを送るも無人。マンシーニがゴール前へ行く際にリヴォルノDFにブロックされて出遅れていた。

 ここで実況の西岡明彦氏が興味深いデータを提示した。リヴォルノが先制された試合は今季17試合。負けた試合は16。追いついて引き分けにしたのは、昨年12月のローマ戦だけだというのだ。そして…

 82分、途中交代で入ってきたアレッサンドロ・ディアマンティがドリブルで仕掛ける。ローマDFは2~3人で囲んでいたし、リヴォルノ攻撃陣の押し上げも少なかったので無理をする必要はなかった。しかしフアンがスライディングタックル。このプレーにイエローカード。
 絶好のポジションでFKを得て、キッカーはディアマンティ。短い助走、コンパクトに左足を振り抜くと、ローマゴールへ完璧な軌道を描いた。1-1、リヴォルノが同点に追いつく。

 その後、ローマは何度もリヴォルノ陣内に攻め入るが、焦りからか攻撃の組み立てが甘くなる。ロスタイムに決定機を得たが、GKアメーリアが立ちはだかった。
 1-1でゲームは終了した。

 
 ■総括 こぼしたミルクは帰ってこない そしてトッティの今季絶望の可能性
 自陣を固めたリヴォルノから2点は奪えず、トッティを失うという誤算が生じ、油断から失点。流れからの失点は感じられなかったので、セットプレーの機会を与えてしまったのはミスと言える。

 インテルはイブラヒモビッチがケガの療養でスウェーデンに帰国。しかしヴィエラやカンビアッソが復調しており、厚い選手層でチームも上向きだ。日曜日にアウェーでトリノと戦うが、取りこぼしはあまり考えられない。

 ローマはインテルやリヴォルノではなく、自分たちに負けた。試合終了後にピッチに崩れたデ・ロッシの態度が正に物語っているだろう。
 加えてトッティの今季絶望か。すぐに検査し、右ひざ前十字じん帯の局部的損傷が判明。手術なしで50日、手術をした場合5ヶ月の診断がなされた。来季の開幕に間に合わない可能性もあるということだ。

 格下相手としか試合を残していないとはいえ、ピンチを迎えたローマ。コッパイタリアも決勝に進めば、インテルもしくはラツイオと苦しい戦いを強いられそうだ。

 ここまで読み進められた方にのみ、タイトルの意味を書く。
 「Ciao!Scudetto!」は、「こんにちは、スクデット(優勝)」ではなく、「さようなら、スクデット」である。 

posted by batistuta |19:13 | セリエA | コメント(0) | トラックバック(0)
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