2008年03月28日
テストか連携強化か U23日本、アンゴラ相手に引き分けに持ち込む
国立競技場にてU23日本代表とフル代表のアンゴラとの親善試合が行われた。 53分に長友のクロスを豊田が決めて先制。しかし85分にマヌーチョに決められ1-1で終了した。8/7の北京五輪開幕に向けて選手選考がまだまだ続く。 ■プレビュー 北京五輪前のテストマッチ、反町監督たっての希望の相手ということらしい。若い日本代表に、ドイツワールドカップ出場、アフリカネーションズカップベスト8のチームを引っ張ってきた。当然、親善試合だからあちらはガツガツ来ない。しかも昨日の昼に来日したというから、時差ボケを全く気にしていないだろう。やはりアンゴラ代表の身体のキレは良くなかったと思う。 今回、反町監督の起用に関して注目が集まった。J1もしくはJ2でレギュラー、もしくはそれに準ずるポジションにいるコンディションの良い選手を召集した。その最たる例はJ2モンテディオ山形の豊田陽平。逆に召集されなかったのは五輪予選チーム得点王の平山相太。海外組も、反町監督が「優遇しない」ことで召集外。VVVの本田圭佑、セルティックの水野晃樹、カターニアの森本貴幸らだ。 アンゴラは、マヌーチョが将来を嘱望された人材のようだ。マンUのファーガソン監督に見初められるも、労働ビザのためレンタル移籍することに。14のクラブが獲得争奪をしたとも言われ、注目度は高いようだ。結局ギリシアのパナシナイコスへ行っている。 また宗主国がポルトガルのため(ドイツWカップ時は同じグループリーグだった)、ポルトガルリーグで活躍している選手も多いようだ。 ■試合 日本が押し気味に試合を進めた。日本のプレーも良いことは良いが、アンゴラがそこまで力を出していないというのもあっただろう。アンゴラは前半3本シュートを放つも、確か全て枠外。長い手足と躍動的な動きを生かした…と言いたいところだが、いかんせん動きが重い。 この試合で注目したのは右サイド、FC東京の長友佑都。SBもこなすが今日は3バックのために、前めでプレイ。しかし豊富な運動量で右サイドを往復。心臓が血液を送り出すかのように激しいものだった。攻撃でも貢献したが、守備でもしっかり最終ライン近くまで戻り対応した。 後半になってその長友が得点に絡む。53分、右サイドのスローインを受けた長友、中央をルックアップ出来る姿勢に行きやすい巧みなボールのもらい方。そしてDFの股を抜いてクロスを供給した。中央にいたFW豊田も秀逸だった。一度ウラへ抜けるフェイントを仕掛けて、アンゴラDFアイホーザを油断させる。「9番はファーに行ったから楽にクリアだ!」とボールへ対応しようとしたところを、豊田は切り返してアイホーザの前にスッと入り込む。豊田は左足で合わせ、ゴールの上ネットへ突き刺した。1-0、日本が先制した。 その後、アンゴラは選手をどんどん代えてくる。世代交代の時期にあるため、こちらもテスト要素が強いようだ。 日本は、良い仕事を見せた豊田と梅崎(2列目をタフに動き回りチャンスメイクした)を下げて、興梠慎三と香川真司を投入。興梠はスペースへの侵入、香川は巧みなドリブルでチャンスを作り出した。 87分の場面が面白かった。左サイドをドリブルで突っかける香川。前方ペナルティエリアライン付近でFW李 忠成が、興梠とクロスしてポジションチェンジした。ボールを受けた李はヒールパスで興梠へ。興梠は丁寧にゴール左上を狙ったが、バーの上へ浮かせてしまった。残念ながら得点はならなかったが、良い崩しだった。 緊急招集された京都サンガの中山博貴も魅せた。交代直後、左サイドでパスカットした中山は前方をルックアップ。斜めに定規で線を引くようにパスを出した。残念ながらその引いた線は、ピッチという紙面をはみ出してしまった。長友が追いつくことができなかったが、「GKが飛び出せない位置」という絶妙なところへパスを出せた。 今日のアンゴラの出来では図りかねるかもしれないが、守備陣がキャプテン伊野波雅彦を中心として守れていた。チャレンジ&カヴァーリングがしっかりしていて、前半しっかりと守れていた。85分の失点はそのカヴァーリングがちょうど裏目に出てしまったところか。アンゴラのゴールキック、バックヘッドですらしてマヌーチョが反応し、ドリブルで左サイドを突破。そこをカヴァーしたところで、ジャンジをフリーにしてしまった。ここは修正ポイントだろう。 ■試合総括 何度も書くが、おそらくアンゴラは本調子ではなかった。しかしこの若き日本代表は良くやったと思う。前日の不甲斐ないA代表の後だから余計良く見えたのかもしれないが…。5月はツーロン国際、欧州遠征が控えている。ガチンコでやって経験を積んでほしい。そして北京五輪は時差が少ない有利な状況なので、一つでも多く勝ち進んでほしい。今回は特に南米勢のブラジルとアルゼンチンはとても「オイしい」相手だ。何点差で負けようが、是非とも対戦して、良い糧にしてほしい。 ■オーバーエイジ あとはオーバーエイジ(以下OA)をどうするのか。試合後に梅崎司も「(OA枠は)勝つためには必要」とコメントしているように、準備は早めにしなければならない。「今の連携が壊れる」という危惧は、全世界共通だ。オーバーエイジを使わない国というのは基本的にないので、反町監督の判断が待たれる。 起用選手をテストもいいが、ある程度固めて連携を築く期間も必要だろう。そして欧州組はどうなるか?オーバーエイジは? イタリアではデル・ピエロやインザーギを使うという話もある。前回アテネ五輪ではDFマッテオ・フェラーリ、MFアンドレア・ピルロ、GKイヴァン・ペリッツォーリと、バランス良くOAを配置し3位に。 優勝したアルゼンチンはDFファビアン・アジャラ、Dfガブリエル・エインセ、MFキリ・ゴンザレスという守備寄りのOA配置。(OAではないが)大会得点王に輝いたカルロス・テベスは現在マンチェスター・ユナイテッドで活躍中だ。 前回の日本はどうだったか?GK曽我端準、MF小野伸二、FW高原直泰をチョイスしたが、高原が怪我で離脱してしまった。今日の試合ではGK西川、DF伊野波の出来が安定していた。さてどこにどういうOA選手を配置するのか。 強豪国は、例えばアルゼンチンではメッシ、ブラジルはパトという「オーバーエイジでない世代が強力な国」が脅威だ。欧州はあまり五輪に力を入れないが、南米勢は優勝を狙ってくる。前回優勝のアルゼンチンを面白く思っていないブラジルが、つっかけてきたら面白い。OA枠もあっと驚く人選があるかもしれない。
posted by batistuta |00:35 |
日本代表 |
コメント(2) |
トラックバック(0)
トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/batistuta/tb_ping/36
この記事に対するコメント一覧
テストか連携強化か U23日本、アンゴラ相手に引き分けに持ち込む
時差ぼけで弱ったチーム相手で練習になるんでしょうか。
アメリカへは行って来たのでしょうが、こうやって国内でやる意義はあるんでしょうか。
posted by zzz | 2008-03-28 18:52
Re:
ZZZさん<
書き込み有難う御座います。
昨年のトヨタカップのACミランやボカのように本気でタイトルを狙う時は、時差を完璧に逆算してスケジューリングしますよね。そういえば1月に来たチリ代表も、早目の来日で調整していましたね。
親善試合などでは、「試合開催で、とりあえずお金が入るから組む」というのもあるみたいですね。今回の用意されたアンゴラは、時差ぼけを差し引いてもかなり良い相手だったと思います。
もう少しJFA(日本サッカー協会)も、世界に対して駆け引き上手になれれば、と思いますが。高いカネだけ出して、相手のコンディションは最悪。でもスポンサーからお金はもらえたから協会としてはいいや、という問題もあります。
ネームバリューではなく、「代表強化」を念頭に置いた対戦相手を用意してほしい。
アウェー・遠征では協会にお金が入らないですしね。オシム前監督が「こういう相手を用意してほしい」と要望を出しても、協会の決めた相手とやらざるをえない、という時も多々あったようです。
親善試合で必ず勝つ必要はなく、中身が必要。昨日は引き分けでも内容があったと思います。
posted by 管理人 | 2008-03-28 19:09


