2008年06月19日
ピチーチの輝き ギリシャvsスペイン
EURO2008の第3戦、グループD・ギリシャvsスペインの試合がシュタディオン・ザルツブルク・ヴァルス・ズィーツェンハイムにて行われた。 40分、カラグニスのFKに合わせたハリステアスのビューティフル・ヘッドが決まりギリシャが先制、今大会の無得点敗退を阻止する。 スペインはX・アロンソのミドルなどでギリシャゴールを脅かすも、得点は生まれない。後半の60分、カソルラのパスをグイーサが落としてデ・ラ・レがゴール。終了間際の87分にはグイーサが決めて、スペインが3連勝でグループリーグを終えた。 ■プレビュー ギリシャは出場していない選手を優先的にスタメンに。ニコポリディス、控えのパラスケヴァス・アンツァスが引退表明しているため、代表最後の試合に。 GK アントニス・ニコポリディス DF ニコラオス・スピロプロス トライアノス・デラス ソティリオス・キルギアコス ルカス・ヴィントラ MF アンゲロス・パシナス コンスタンティノス・カツラニス ゲオルギオス・カラグニス FW イオニアス・アマナティディス ディミトリオス・サルピギディス アンゲロス・ハリステアス スペインは主力温存。 GK ホセ・マヌエル・レイナ DF フェルナンド・ナバーロ フアニート ラウール・アルビオル アルバロ・アルベロア MF シャビ・アロンソ フランセスク・ファブレガス ルベン・デ・ラ・レ アンドレス・イニエスタ セルヒオ・ガルシーア FW ダニエル・グイーサ ■前半 決勝トーナメント進出を決めているスペイン、そして決勝トーナメント進出が「ゼロ」になったギリシャ。 グループAのスイスvsポルトガルはホームの意地があった。グループBのポーランドvsクロアチアはポーランドに、グループCのオランダvsルーマニアはルーマニアが、決勝トーナメント進出の可能性を残していたためモチベーションはあったが、このグループDの組み合わせが、最も緩やかな試合展開に。 22分、ハーフライン手前からロングシュートを狙ったのはキャプテンマークを巻いたX・アロンソ。FKでも強烈なシュートを放つも、惜しくも右に外れた。 ギリシャは前回優勝の立役者のハリステアスに再びスポットライトが当たった。 左SBのスピロプロスがグイーサにタックルを受けて、ギリシャがFKを得る。ゴールから左50度、34m付近。FKキッカーはカラグニス、程良い回転がかかったクロスボールに飛び込んだのはハリステアス! ハリステアスはキック前の競り合いで、NBA(全米バスケ)のマローン&ストックトンのスクリーンようなプレーでアルビオルのマークを外すと、完全フリーの状態でヘディングシュート。個人的には今大会のセットプレーの得点の中で、最も美しいゴールの一つに感じた。 ■後半 X・アロンソが積極的にゴールを狙う。53分には強烈なミドルを放ち、左ポストを直撃。正にミリ単位、少し内側にズレていれば入っていたゴールだった。 この勢いのままスペインが攻め寄せる。60分、交代で入ったサンティアゴ・カソルラが前線へフワリとしたパス。グイーサが頭で落としたところに、デ・ラ・レが飛びこんでシュート!デラスがつめ、GKニコポリディスがさわったがその手を弾き、強いボールがゴールに飛び込んだ。スペインが同点に持ち込む。 同点で終了かと思われた87分、S・ガルシアが右サイドでキープ、切り返して左足でクロスを送る。デラスの後ろを取ったグイーサが巧みなポジショニングでクロスボールの落下地点に入り、ヘディングシュート。GKニコポリディスの頭上を抜いた。 スペインが見事逆転し、グループリーグ3勝で決勝トーナメントに乗り込む。 ■総括 今季のリーガ・エスパニョーラで27ゴール(しかもPKなし)を挙げてTrofeo Pichichi、得点王に輝いたグイーサがゴールを決めた。ビージャ、F・トーレスの次の優先順位だが、決勝トーナメントではジョーカーのような存在になるだろう。 そしてレアル・マドリーのカンテラ(下部組織)出身のデ・ラ・レの活躍。今シーズン、ミカエル・ラウドルップの元で、UEFAカップで躍進したヘタフェで司令塔を担った逸材だ。代表3試合目の初ゴールよりもその直前でのプレー、ボールに縦の逆回転をかけてDFキルギアコスをギリギリで超えるループパスが印象に残った。 スウェーデンのラガーベック監督が「スペイン代表の控えメンバーが、もしスウェーデンの国籍を持っていればスタメンになれる」と言ったのも誇張には聞こえない。セスクとX・アロンソの活躍が非常に目立ち、編成上この二人がスタメンを外れる可能性があることを「もったいない」と言うのは簡単だが…。 さて決勝トーナメントでスペインが対戦するのは、グループCの2位に滑り込んだ世界王者、イタリア。スカパー!実況によると「スペインは親善試合でイタリアに何度か勝利しているものの、公式戦では1920年のオリンピックでの対戦以来勝ち星がない」とのこと。グループリーグ第1戦のオランダがイタリアに30年ぶりの勝利を挙げた、ということでスペインの方のジンクスは破られるかもしれない。 この試合で気になったのは81分のプレー。S・ガルシアのロングボールをグイーサが落としてカソルラがほとんどフリーの状態に。打てる状態だったが、グイーサに戻してしまい好機を逃す。 第2戦の49分、イニエスタの縦パスをビージャがポストプレー、左に流してシルバ。半ばフリーではあったが、リターンでビージャに戻してしまう。おそらく戻されると思っていなかったビージャがコントロールミスして、シュートに持ち込めず。 ……というのがあったので「またか」とも思った。このようなプレーは、今EUROで他の国ではあまり見られないプレー。 そしてフランスvsイタリアの項でも書いたが、 2006年ドイツW杯、グループリーグ3連勝で意気揚々と決勝トーナメントに乗り込んだスペインの前に現れたのは、何とか最終戦で2位に滑り込んだ「絶不調」のフランス、しかしスペイン戦で浮上のキッカケをつかむと一気に決勝へ…。 ということがあった。そしてこのEURO2008のスペインも無事に3連勝。いつもの無敵艦隊ぶりを発揮している。 スペイン、88年ぶりの公式戦でのイタリア戦勝利となるか?
posted by batistuta |09:14 |
EURO2008 |
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ピチーチの輝き ギリシャvsスペイン
いつも色々と勉強させていただいております。ありがとうございます。管理人さんの批評は要点はしっかり、そして無駄な言葉が少ないため非常に読みやすい印象を受けます。これからもどうぞ宜しくお願いします。
前線からあまり積極的にプレスに来ないイタリアを相手にするならプジョルよりも器用なアルビオルが有効なのではないかと思いますが、管理人さんはいかがお考えでしょうか?
posted by 0527 | 2008-06-19 13:16
Re:
0527さん<
いつもご覧になっていただいているようで、有難う御座います。これからも宜しくお願いいたします。
イタリアvsスペイン戦ですが、シンプルにFW対CBで考えるならばCFはトーニ(196cm)ですよね。器用さもそうですが、187cmとアルビオルは身長・フィジカル面で有効かと思います。アルビオルはスペイン勢で最も身長が高い選手です。
プジョルはケガが心配ですが、第3戦は休めたのでおそらくは大丈夫だと思います。
なのでプジョルorアルビオルではなく、プジョル&アルビオルでも面白いのかな?とは思っています。
…とは言っても「勝っている時はいじるな」の鉄則で、プジョル&マルチェナに落ち着くかなとは思います。
あとイタリアはグループリーグでコロコロとシステムを変えているので、スペイン戦でどんなスターティングを組んでくるのかなと期待しています。
イタリアはそんなに勝っていないので「いじりまくり」で、スペイン戦でも「相手に合わせた」布陣で行くかもしれないですね。
ベスト8は本当に面白い組み合わせになりましたね。楽しみです!
posted by 管理人 | 2008-06-19 19:48


