2008年06月13日
SBが勝負を分けたか クロアチアvsドイツ
EURO2008の第2戦、グループB・クロアチアvsドイツの試合がヴェルターゼー・シュタディオンにて行われた。 序盤は拮抗した試合展開となるが24分のクロアチアの攻撃、プラニッチのクロスにうまく合わせたスルナが先制点を挙げる。 後半ラームを得意な左SBに移して盛り返したドイツだが、62分にラキティッチのクロスがポドルスキに当たってコースが変わり、GKレーマンが対応しきれず。こぼれ球をオリッチが押し込んで2点目。 79分にポドルスキが1点返したが、クロアチアが2-1で逃げ切った。 ■プレビュー クロアチア、ドイツの第1戦 第1戦はオリッチとペトリッチの2トップだったが、今回はオリッチワントップで戦う。 GK スティペ・プラティコサ DF ダニエル・プラニッチ ヨシップ・シムニッチ ロベルト・コヴァッチ ヴェドラン・コルルカ MF ルカ・モドリッチ ニコ・コヴァッチ イヴァン・ラキティッチ ニコ・クラニツァール ダリヨ・スルナ FW イヴィツァ・オリッチ ドイツは、第1戦と全く同じ布陣。 GK イェンス・レーマン DF マルセル・ヤンゼン クリストフ・メッツェルダー ペア・メルテザッカー フィリップ・ラーム MF ルカス・ポドルスキ ミヒャエル・バラック トルステン・フリンクス クレメンス・フリッツ FW ミロスラフ・クローゼ マリオ・ゴメス ■前半 SBの差 試合開始してから、しばらくは拮抗した試合だった。しかしドイツのラームとヤンゼンがあまり前に上がらないのとは対照的に、クロアチアのプラニッチとコルルカが積極的に攻撃の組み立てに加わる。 そして24分、SBの働きが得点に変わる。 ドイツは自陣に全員が収まるコンパクトな4-4-2の陣形で守っていた。しかしクロアチアのクラニツァールが右から大きくサイドチェンジ。受けたプラニッチがラキティッチとパス交換。ラキティッチがエリア角のオリッチにボールを預けると猛然と走りこむ。 ワンツーパスを警戒したか、ラキティッチと共にドイツディフェンスが下がると、オリッチがすかさず後ろに戻す。フリーになったプラニッチが狙いすましてクロス。スルナが飛び込み、相手DFの股下へ足を伸ばしドイツゴールに押し込んだ。 クロアチア、先制! さらにクロアチアは左サイドで崩す。 ラキティッチのキープしている横を、プラニッチがオーバーラップ。これをやり過ごしてラキティッチがドリブルで1度切り返して前線へパス。オリッチが頭で落としたところに、クラニツァールが飛びこんでシュートを放ったが、これをフカしてしまう。 41分にはコルルカがヤンゼンをかわして、左サイドを豪快に突破する。少しタメて2列目で入ってきたクラニツァールへパスを出すが、合わせられずにオリッチの元へ。オリッチがクラニツァールへ渡すと、胸トラップからシュート。しかしこれはGKレーマンの正面に飛ばしてしまった。 対するドイツはヤンゼンのクロスにゴメスというところもあったが、セットプレーでのチャンスが中心。バラックのFKはGKがブロック。 ■後半 ドイツ、第1戦ではうまく行っていたポジションだったが、ここで修正した。ハーフタイムの交代で、ラームを本職の左SBへ。ケガをしたか動きが悪くなったヤンゼンを下げてオドンコルを右SHに置き、フリッツを右SBに配置した。 するとラームの攻撃参加が増えて、ドイツが後半開始15分ほどペースを握っていた。ラームのクロス性のボールをGKが弾き、GKの体勢が崩れていたのでバラックはトラップせずに、直接ボレーで叩き込もうとしたがこれは抑えたシュートを打てず。 すると62分、クロアチアのパスボールをドイツ最終ラインが一旦はインターセプトしたものの、ラキティッチが諦めずにチェイスして奪い返す。右のスルナへ預ける。スルナは後ろのコルルカに預けて後ろに下がり、ドイツディフェンスの気を抜かせる。しかしラキティッチが、スルナの空けたスペースへ流れてボールをもらう。 ラキティッチのクロスは、慌てて下がったポドルスキの身体に当たりコースが変わる。クロスボールが一転、ゴールを襲ったのでGKレーマンが慌てて飛びつくがボールが右ポストを直撃。 ドイツには不運、クロアチアには幸運なことにオリッチの目の前に転がった。この日、クロアチアで最もハードワークをこなしていた男へのご褒美か。オリッチはたやすく押しこみ、クロアチアが2-0と突き放す。 ドイツの2トップが消えている時間が長かったように思える。ゴメスを下げてシュバインシュタイガーを投入。72分にエリア内で勝負を仕掛けたシュバインシュタイガーだが、角度がなくシュートは外れる。 しかし78分、ラームの放り込みにバラックが競り合い、こぼれたところをポドルスキがシュート。ドイツが1点差に迫る。 この後、フリッツに代えてクラニーに代えるも効果ナシ。後半から入ったオドンコルも得意のスピードを活かしきれなかった印象。 ドイツの粘り強さで同点に追いつくか、という期待感は実らずクロアチアが踏ん張る。焦るシュバインシュタイガーが相手を突き飛ばし一発レッド。追い上げムードに水をさした。 ■総括 クロアチアの勝利、これは「金星」とは言わないだろう。堂々たる勝利。 クロアチアの第1戦は、開催国のオーストリアを相手に硬くなっただろうし、オーストリアも奮起を見せていた。PK弾を何とか守りきり…という勝ち方で、モドリッチら面白い人材を抱えたビリッチ監督に期待する声が、欧州で一転懐疑的になったという話も聞く。 本来、攻撃的MFであるプラニッチの左サイドバックのスペースはテストマッチでも、そして第1戦で突かれ続けていたので失敗と見る向きも多かったようだが、この試合を見る限り成功だっただろう(まだ今後どうなっていくか分からないが) 2得点の場面以外でも、組織的に崩している場面が何度もあり、観て楽しいフットボールを展開していた。 最後のモドリッチのスライディングからの速攻が、ファウル(&イエローカード)だったのは残念。 ドイツはSBの押し上げもなく、第1戦で伸び伸びとプレーしていた2トップが沈黙。シムニッチ(ヘルタ・ベルリン)とコヴァッチ(ドルトムント)のCBコンビがブンデスリーガでプレー経験を存分に生かした結果だろうか。老獪なディフェンスで仕事をさせなかった。クロアチアの首位通過が決まった。ドイツの決勝トーナメント第1戦の相手は、ポルトガルの可能性が高くなりそうだ。
posted by batistuta |03:42 |
EURO2008 |
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