2008年02月26日

波乱含みのCL決勝トーナメント。2ndレグの行方を探る「ある視点」プレビュー!

今号の表紙 : 欧州を駆けめぐる衝撃のゴールを叩き込んだベンゼマ

Prologue : 鮮やかな助走、大作の序章、あるいは名作の序奏

良い作品は第一章にその予感があるものだ。ベンゼマがマンチェスターU戦で決めたゴールには、誰もが大器の産声を感じたろう。クレバーで献身的、広い視野、強いフィジカル、パス、シュート、ドリブル、ポストプレーを高いレベルでこなす才能。それらすべてを結集したもう一段上の能力が、狭いスペースでDF3人を置き去りにし、わずかな隙間から利き足の逆で強烈なライナーを放つという、あのゴールを生んだ力だ。それは強引な突破で幕を開け、優雅なフィニッシュで閉じた。アシストや運に頼らない独力のストライカー、まだ20歳の男のソロが始まる。

今週のfootballistaは27日(水)発売です。

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2008年02月19日

CL決勝トーナメント 1回戦1stレグ注目の4試合を徹底プレビュー!

今号の表紙 : 「理想」の舞台に招かれたロシツキ 

in great demand : 引く手あまたな男

ロシツキは慕われる。チェコ代表から、アーセナルから。06年ドルトムントのファンは感謝の言葉で彼を送り出した。テクニシャンだから?勝利に貢献したから?人柄がいいから?いや違う。天才肌ながら彼は気まぐれではない。その高い忠誠心と献身は“マルチタスク” “ポリバレント”で表現できる。中盤で泥にまみれ、若手に花を持たせることを厭わない。理想主義者ベンゲルが呼んだのは、誰からも愛され誰よりも愛す男なのだ。

今週のfootballistaは20日(水)発売です。



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2008年02月12日

原色の祭典閉幕。次に見つめる先は欧州最高峰、CL決勝トーナメントついに開幕!

今号の表紙 : アフリカ王者を逃し、4位に終わったドログバ 

Le Roi, C'est Qui? : 王者は誰だ?

王者はエジプトだった。開催国ガーナ、エトーのカメルーン、ドログバのコートジボワールら強国を破り、エジプトが連覇したことには意味がある。「カオスと熱狂」のホームアドバンテージ、強靭なフィジカルとテクニックの「個人」という文脈が、アフリカですら通用せず、より欧州風の「組織」に置き換わっていくプロセス。ドログバが見据える先にあるのは、“近代化”なのか、それとも“個性の喪失”だろうか。

今週のfootballistaは13日(水)発売です。


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2008年02月05日

クローズ、冬の移籍市場 グローバリゼーションの果てに待つものは?

今号の表紙 : カッサーノ、サンプドリアの25歳とバーリの18歳 

Cassanate o Talentino : 破天荒か天才か。カッサーノ二つの顔

カッサーノがイタリア代表に選ばれなかった。レアル・マドリードから追われるようにやって来たサンプドリア。先週の試合で今季5ゴール目を挙げるなど復調し、本人も代表復帰の夢を語っていただけに悔しかったろう。だが、諦めるのはまだ早い。今なら青田買い必至、17歳の鮮烈デビューはもう一昔前のことだが、何せまだ25歳なのだ。バーリとサンプドリアの間の7年半にあったのも、それは斬新な発想と高度なテクニックに裏打ちされた誰も予測不可能なプレーと、天才ゆえの気まぐれで破天荒な言動の間で翻弄される男の姿だった。「オレを大切に扱ってくれる」と息を吹き返したジェノバの地で感謝し、今はハードトレーニングを黙々とこなす。地に足をつけたカリスマが、やっとサッカー選手として帰って来る。

今週のfootballistaは6日(水)発売です。



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2008年02月03日

スペインへと飛び立った、微笑みのエリート

冬の移籍市場が閉まった。

サッカー雑誌に携わる者にとって、この時期は最も忙しい時期の一つに挙げられます。『footballista』は、週刊誌という特長を生かしてできるだけ新しい情報を届けたいという願いの下、情報の収集に多くの時間を費やしました。もちろん、本誌のページ数には限りがあるため“膨大な資料”とはなりませんが、それでも読み物としての質、情報のスピードという面で読者には納得していただきたいと思いますし、我われもその自信を持って作っています。現在作業に取りかかっている移籍特集は2月6日の発売。楽しみにしていてくださいね。

今冬の移籍選手のリスト(詳しくは次号をご覧ください)の中で、僕は一人だけ話したことのある選手がいます。その選手と会ったのは、オランダに旅行した時に訪れたアムステルダム・アレナ――の脇にある練習場。第一印象は、「とても大きくて恐そうな選手」だったのですが、数分もしないうちにその印象はすっかり変わりました。

彼の名はヘドビヘス・マドゥロ。05年ワールドユース(現U-20W杯)でオランダ代表のキャプテンを務めたアヤックスユースの出世頭で、中盤と最終ラインならすべてこなせるユーティリティプレーヤーでもあります。04-05シーズンのプロデビュー後、たった3試合でA代表に招集されたことで、ニュースにもなった選手です。

アムステルダム・アレナ脇の練習場で見た彼は、若いからか、それとも単に当番制だったのか、淡々と練習用具を片づけていました。ビブスやカラーコーンを抱えて歩く背中からも、“何で俺がオーラ”や“面倒くさいオーラ”なんてものは出ていませんでした。

歩いている最中にファンに呼び止められると、笑顔で「OK!」のひと言。重い荷物を降ろし、気さくにサインに応じたり、赤ちゃんを抱っこしたりしていました。その時僕は、「やっぱりプロの選手はさすがだな」というより、「これが20歳の選手なのか」という驚きがあったことを覚えています。

先ほども触れましたが、マドゥロはアヤックスユースの出世頭で、オランダ代表としても各世代で代表に選ばれてきた、いわばエリート。その彼が練習後の片づけをやり、声をかけられれば数十人のファンの要望に笑顔で応じている。その姿に僕は少し感心しましたし、うれしくなりました。

彼とはほんの少し英語で言葉を交わしただけですが、彼の人の良さはそれで十分わかった気がします。たとえファンとの交流がクラブの規則だったとしても、彼がそれを守るために動いたのではなく、「プロとしての信念」に従ったゆえの行動だったというのが、その場で感じられたからです。

マドゥロはこの冬、何かと話題のバレンシアに新天地を求めました。監督のクーマンはアヤックス時代の恩師ですが、僕は彼の今後が少し心配です。クーマンは選手をファンやメディアから遠ざけるために「壁」を作り始めました(詳細は先週号の連載コラムページにて)が、この壁が初の国外挑戦となる彼の心に悪影響を与えないことを願うばかりです。

クーマンもまさか、「ここでのやり方はすべて俺が教えてやる。ファン? バレンシアでは選手はファンにあまり近づかないものなんだ」なんて言わないでしょうが。
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posted by 『footballista』編集部・宇佐美裕之 |15:59 | トラックバック(0)
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