2007年03月23日
深澤は海外挑戦を楽しんでいる
21日、ACL第2節川崎対バンコク大学(タイ王者)の試合を取材した。 ホームで韓国の全南ドラゴンズと引き分けたバンコクは、この試合でも組織的な守備を見せた。カウンターから狙い通り1点を奪い、川崎の猛攻を1点に抑える。後半は次々と選手が倒れて時間を稼ぐ老獪な試合運びを見せたバンコク。アジア未体験の川崎は経験不足を露呈した。 ところで、バンコクには深澤仁博という日本人選手がいた。横浜Fマリノス、アルビレックス新潟に所属していた元Jリーガーで、タイ王者として日本に凱旋する不思議なめぐり合わせもあって、試合前からメディアに注目されていた。だが、この試合の深澤は守備に追われ目立った活躍はできなかった。 しかし試合後、不完全燃焼であろう彼の口から発せられたのは、意外な言葉だった。 「チームとしてアウェイで勝ち点を取れてほっとしている」 「ディフェンスを固めて隙あればカウンター。守り切れなかったのは経験の差だと思う」 「本来うちは攻撃型のチーム。リスクマネジメントの部分で課題がある」 などバンコクの現状について、サバサバした表情で語ってくれた。 [4-4-2]の右MFとして先発した深澤。この試合のバンコクは川崎の両サイドを中盤の両サイドハーフが、ほぼマンツーマンで捕まえる形だった。中盤のセンター2枚にテクニカルなタイプを並べていた分、右サイドの深澤と左サイドのMFが献身的に走った。上がっては戻り、上がっては戻る。攻撃にはほとんど絡めず、深澤にとってはストレスの溜まる試合だったはずだ。しかし、彼は「自分よりもチーム」と意に介さない。日本のサッカー関係者に自らの実力をアピールする、またとないチャンスだったはずなのに……。 キャリアアップの手段として「海外」を考えるのは、もちろん間違っていない。むしろプロとしては正しい考え方だ。だが、チームの課題や成長をうれしそうに語る深澤は、それ以上に今の海外でのプレーを楽しんでいるように感じた。 『footballista』編集部・浅野賀一
posted by 『footballista』編集部 |18:59 |
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