2007年05月21日

観戦スタイルについての一考察

サッカーファンなら、それぞれの観戦スタイルを持っている。
僕にとってのそれとはつまり、「重要な試合は一人で観る」というものだ。
そんな習慣がついたのはいつのことだろうか。CL決勝戦に向けた誌面の企画をあれこれ考えながら、ふと思い出したのは、去年の6月、W杯のことだ。

そのころ僕は、ピンク色の紙面でおなじみのサッカー新聞『エル・ゴラッソ』の編集部で、夜な夜なW杯の対応をしていた。現地のライターさんとコンタクトを取りながら、新聞が売店に並ぶ2日後に向けて、試合のプレビューをこしらえるというタスクだ。
当然のこと、W杯開催中の生活は日本にいながらヨーロッパスタイル。言葉にすると聞こえはいいが、ドイツ時間に合わせて夜中に仕事をする。ただそれだけのことだ。

まあ、それはいい。
夜中に仕事をするからには、編集部に出るのは夜になる。ある日のこと。駅に向かって歩いていると、青いTシャツを着た集団を確認。平均年齢は20歳そこそこ。なるほど、僕の体内時計は2日進んでしまっているので、つい日本戦のスケジュールを忘れてしまうのだった。スポーツバーかなにかで、熱狂の一夜に備えてボルテージを上げる彼らとすれ違いながら、帰宅ラッシュを迎えた駅の階段を上る。

ビッグマッチを一人で観るのは、ひどく緊張してしまうからだ。いつゴールを割られるかと、ビクビクとドキドキで同時に締め上げられた状況で、「えっ、何? 今のオフサイド? 良かったぁ」的発言に、「ほら見てごらん。オフサイドラインより向こうにいる選手にパスが出ただろう? これは間違いなくオフサイドだよ」と、肩に手を置いて説明できるほど、大人ではないということに尽きる。こういうところを直さなければ。

今となっては今さらではあるが、サッカー好きの方なら、あの日本代表が何だったのか、それぞれ何かを思ったことだろう。ドイツで日本が惨めな負け方をした時、僕があれこれ考えて思い至ったのは、むやみに不特定多数を取り込めば、それだけ「魂みたいなもの」を投影するのが難しくなるということだった。メディアに関わる者として、反省すべきことだと今あらためて思う。

個人的なことを書いてしまったが、CL決勝ミランvsリバプール戦の夜に、川崎のクラブチッタでイベントをやることになりました。映画『GOAL 2』の特別試写会と、400インチ大型スクリーンでのCL決勝上映会を組み合わせた、他に例を見ない(?)ユニークなイベントです。
平日の夜中にいったいどんな人が来るんだ? と自分で自分につっこんでみたが、なかなかどうして、人が集まりそうな気配がしている。サッカー好き恐るべし……。

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posted by 『footballista』編集部・池田孝 |10:52 | トラックバック(0)
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