2009年03月27日
「野球の教科書」として永遠に保存できるような内容で、野球ファンが多い日本人を幸せにしてくれたWBC優勝から2日。
その余韻にいつまでも酔いしれたいところだが、毎日お祭りでは、その楽しさ、ありがたみが薄れてしまう。
「ハレ」の日は、やはり特別なのだ。
おいしいお酒もずっと余韻が残っていたら、正常な判断がつかなくなってしまう。
やっと醒めてきた頭で、今回のWBCについて振り返ってみたい。
日本に課せられた使命は重い。
WBCに箔がつく、権威を持たせるのはこれからの日本の活躍にかかる。
それは個人としての活躍はもちろん、MLB選手が増えることでもない。
五輪大会は無くなってしまったが、それ以外の国際大会に勝つことでもないだろう。
やはり、毎年行われるプロ野球の盛り上がりを中心とした、野球人口の広がりこそがすべてである。
今回の優勝は選抜された29名の選手がすごかったからであろうか。
もちろん、個々の選手が自分の出来ることをしっかり行い、それがチームとして何倍にもなった結果であろう。
しかし、それがすべてではないだろう。
選ばれた選手だけがすごいわけではない。
日曜日、市民公園や河川敷で草野球をしているサラリーマン。
甲子園を目指し、髪型など気にしない高校生。
球拾いでさえ楽しかった小学校での野球チーム。
少ない人数でルールを工夫したゴムボール野球。
ボールが見えるまで、暗くなるまで親父とするキャッチボール。
それらがすべてが繋がっている。
それらが野球好きとなる原点である。
誇っていい、今回の日本の優勝には、熱心に応援したファン一人一人がかかわっているのである。
そして、ひょっとすると、次回やその次に出場する選手を育てているのかもしれない。
WBC優勝の午後、平日にもかかわらずバッティングセンターは大盛況となったらしい。
この盛り上がりを一過性のものとするのではなく、偶然の火事ではなく、備長炭のように、じわじわとじっくりこの熱を消さないようにしなければならない。
WBC連覇国である日本の責任を真剣に考えるなら、身震いすらするであろう。
近年、野球教室などプロ野球選手の普及活動が目立つが、今後は優勝国としての責任を持って、活動してもらいたい。
そして、地域リーグなどができはじめ、高校・大学卒業後の進路、社会人以外の受け入りが徐々にではあるが、増え始めている。
その頂点に立つといえるプロ野球、球団削減などとのたまうことなく、逆に4年後にはチーム数が増えているような展開になっていれば面白いし、またそうならなければならないと思う。
優勝後、イチローの言葉にこういったものがあった。
「向上心。これが集まったチームは強い。・・・・・・向上心があればチームはいくらでも可能性が見出せる」
これは選手だけでなく、監督や球団関係者にも当てはまるであろう。
*プロ野球の加藤コミッショナーがプロ野球の使用球を、WBCで使われた米大リーグ公式球の基準に近づけたいと述べたらしい。
私見ではあるが、ぜひこれも含めてWBCの総括などを、コミッショナー主導の元、まとめて発表してほしいものである。
○日本、アメリカでの盛り上がりの格差について
この大会、試合が行われるアメリカでの無関心が騒がれた。
だから大会が盛り上がらないのだろうか。
それは間違いである。
実際、日本対韓国の決勝の盛り上がりを見ても分かるであろう。
確かに、日本人や韓国人のアジア系も多かったが、半数以上はアメリカ人だったのではないだろうか。
そして、野球を楽しむことにかけては世界一のファン。
大いに試合を盛り上げたことは言うまでも無い。
それ以外の予選はどうだったのであろう。
各国で行われた一時予選素晴らしく盛り上がっていた。
盛り上がりに欠けたのは、やはり2次予選。
風船がしぼむように、途端に盛り上がりに欠けたように思う。
それはなぜだろうか。
まだ、大会が2回目ということで、浸透していない、権威のあるものとなっていないことはいえるだろう。
しかし、やはり野球好きで盛り上がってないアメリカがおかしいのである。
アメリカが認めてないから世界一じゃない?
冗談じゃない。
アメリカこそその高飛車な態度を変えなければならない。
アメリカで始まった野球、それが各国に広がったのだ。
発祥の地であるアメリカは、もっと野球に敬意をはらうべきではないだろうか。
その態度こそ野球に対して失礼である。
現に選手や現場は変わってきているし、敗れはしたがその態度ははっきり出ていた。
歴史は積み重なってこその歴史だし、その最中をみているのである。
始めから権威あるものはないし、始めから漬かっている沢庵はない。
時期の問題、選手の怪我についてなど、問題はいろいろあるだろう。
しかし、敗れても選手は最善ではないからといういいわけは通用しない。
basseballを貶めているのは発祥の地アメリカである。
真摯さが足りない。
もちろんMLBが世界一のリーグなのはまったくその通りである。
ファンの一球に対する真剣さ、球場と一体になり、試合を動かすようなムーブメントを作る雰囲気作りは、応援歌が垂れ流しになっているプロ野球とはまったく違う。
アメリカでの記事を紹介したい。
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米スポーツ専門局ESPNも決勝にふさわしい好試合だったと絶賛。「日本と韓国は本物の大試合(クラシック)を繰り広げた」との見出しで、大会開催の意義を問うことが愚かに思えたと報じた。
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このような、記事も出ているのである。
もう一歩進んで、意識を変えて欲しいものである。
今大会は「野球」が「baseball」を押しのけたのである。
オリンピックで、バスケが本気になったのは、一度負けたからである。
国技ともいえる野球で、2度負けたアメリカ。
本気のアメリカが見たいのは、全世界にたくさんいるであろう。
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AP通信は「米国の国民的娯楽(野球)は、地元で大きな打撃を受けた」と伝えた。
ロサンゼルス・タイムズ紙(電子版)は「次回までの4年間、米国はどうしたら負けないか解決策を模索しなければならない」。大リーグの公式ホームページも「決勝に進んだ2チームから、われわれは何か学ぶことがあるはずだ」
と、米国の準備と熱意の不足を指摘した。
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アメリカでのこの記事、これが実現し、そして日本の3連覇に大きな壁となる。
その強敵を倒してこそ、WBCの権威が上がるというものである。
○大会のルールについて
第1回大会に続き、問題視された時期。
時期については、MLBプレイオフ後が良いのではという声もあるらしい。
疲れはあるだろうが、体が野球に慣れているのは大きなプラスとなるであろう。
しかし、提案はまた別のものである。
五輪競技として、野球が消滅している現在、3月に行われているWBCの時期を五輪開催時の7~8月にしてはどうだろうか。
開催地はアメリカである。
MLBには申し訳ないが、その時期はオールスターをなくしてしまい、代わりにWBCを開催するのである。
1次予選は、前年のシーズンが終わった後、または今と同じように3月でも良い。
アジアならアジア、中米なら中米と、各地域で行うのだ。
そして、2次予選、決勝と時期も地域も集中して行う。
そうすれば、短期間で行うことも出来るし、日本と韓国が5度も戦うなどというおかしな現象は起こらずにすむ。
各チーム総当りにすれば、いろいろな対決を見ることができて、バラエティに富む面白い試合を見ることが出来る。
そして野球にふさわしい季節、五輪に変わる盛り上がる大会ということで、五輪復活にむけての良いアピールとなるだろう。
MLBの日程をずらすなど、大きな問題が山済みとなるが、本気でWBCを盛り上がるものにするならば、本場アメリカの試合をシーズン途中で区切ってしまうのが面白いと思うのだが。
○WBCの反省
忘れないでほしい。
今大会前、監督を決める際にばたばたしたことを。
結果的に優勝したことで、すべてOKとなることは避けたい。
サッカー日本代表でも、W杯に行った後、予選敗退しても、その後の反省などはあまり熱心にやられてこなかったように思う。
キャッチフレーズにあった侍でもいい。
今大会では、試合内容で見せた粘り強く勤勉な日本人という、古き良きというと表現がおかしいが、日本の長所が試合にも出ていたように思う。
「熱しやすく醒めやすい」日本人ではなく、「勝って兜の緒を締める」日本人として、大会の反省をしてもらいたい。
○スポーツコンテンツとしてのクオリティ
これは正直書きたくないのだが、言わずにはおれない。
アナウンサーの言い間違いなどは、人間誰でもミスがある。
しかし、そこには愛情が感じられないミスが多すぎるのだ。
野球をある程度知っていれば、またはある程度好きならば、犯さないであろうミス。
野球博士になれといっているわけではない。
だからこそ解説者がいるのである。
野球をまったく知らない女子アナが、選手にインタビューをして感じるのと同じ苛立ちだ。
「そこでそれを聞く?」「もっと違うこと引き出してよ」
選手の状態やコメントなど、調べて放送するなど大変な仕事であろう。
アナウンサーは、自らが主役となってはいけない。
絶叫したり、情報を間違えたり、解説の舵取りとするのではなく、あくまでメインは試合を心地よく見てもらうための隠し味なのではないだろうか。
そして、もうひとつ。
これだけは絶対に理解できない。
決勝が始まっての2回裏である。
時刻は11時近く、ここでニュースが入った。
ちょっとトイレに・・・とか、ちょっと飲み物を・・・など用をすませた方も多いであろう。
そして、戻ってきて唖然とした方はほとんどだろう。
何の用をすませても試合は始まらない。
ニュースが終わって次のニュース、終わって次のニュース。
そのニュースは決して緊急性のあるようなニュースではなかった。
チャンネルを間違えたと思い、何度も確認してしまった。
普段の8時54分頃から始まるニュースよりも長かったのではないだろうか。
やっとニュースが終わり、試合が始まるともう3回表だった。
普通にスポーツを見たいという単純な願いですら、民放ではかなわないのだろうか。
2回裏の韓国の攻撃で点が入っていたらどうしていたのだろう。
結果的には、岩隈が3人で抑えたので問題なかったようだが。
立ち上がりの岩隈の投球は素晴らしかった。
見てみて惚れ惚れする内容。
その投球をみたいという方は多かったはずだ。
ましてや、決勝である。
NHKでも、相撲や今行われているセンバツ野球でも、試合の展開が分かるようにニュースを短くしてくれている。
一種の嫌がらせかと思ったほどだ。
日本の攻撃だけ見れればいいという気持ちがありありと出ている。
そこには、スポーツに関する愛情、愛情までいかなくとも、理解というものがまったく存在していない。
もっといえば、視聴者のもとめているものすら理解していないと取られても仕方が無い。
スポーツコンテンツとしてのクオリティは低かったとしかいいようがない。
オランダがドミニカを破った試合を始め、日本以外の試合も見てみたかった。
視聴率の問題もあろうが、予選で出たホームランやファインプレーなど、印象に残るようなプレーをダイジェストでまとめて流すというようなことを考えつかなかったのであろうか。
試合内容がすばらしかっただけに、対照的に目立つことだった。
WBC決勝のVTRは永久保存である。
そのビデオを見ることなく、もっともっと素晴らしい野球を見たり、感じたりできたらとてもうれしいことだ。
プロ野球は4月3日開幕である。
現在WBCのトロフィーは、東京ドーム内の野球体育博物館に展示されているそうだ。
今後どうなるかわからないが、東京だけでなく、北は北海道、南は福岡まで、各球団のホームゲームでの展示はないものだろうか。
やはりファンは生でみたいものだ。
そういうささいなところから、ファン獲得は始まるだろう。
ぜひ、夏近くになると各球団がまわる地方球場での開催では検討してもらいたい。
WBCにひたるのも、もうそろそろ終わりにしよう。
センバツ、そしてプロ野球と切れ間無く続く野球の時期が始まるのだから。
posted by ballgame |23:14 |
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2009年03月25日
きみも見ただろう。
あなたもわたしも、彼も彼女もすべて願っていたはずだ。
「野球」の育ての親とも言えるアメリカを準決勝で下すことで、お礼をした日本。
予選を通して、対戦成績が2勝2敗の韓国と通算成績も含め、新たなライバルと雌雄を決する戦いを決勝で行うことができる喜び。
早く読みたいが、最終章は読まずに取っておきたいようなムズムズ感。
まるで初デートの約束は決めたものの、その時間、その場所に行きたくないような矛盾した感情。
アカデミー脚本賞をたびたび受賞しているコーエン兄弟のように、素晴らしい脚本家に頼んだような、このWBCの物語。
そして、その脚本家ですら、恥ずかしく書けない様なべたべたの王道でありながら、見るものすべてが感情のジェットコースターに載せられた予想外の展開。
そして、日本人の誰もが思い描いていたが、想像以上のハッピーエンド。
今日ほど、野球の神様がこんなに小粋だと思ったことはない。
長くなってしまうが、ぜひ読んで欲しい物語である。
実際に見た方も、おしくも見逃してしまった方も、面白い物語は2度読んでも読み応えがある。
よろしくお付き合いを。
試合を振り返ろう。
日本は打線を思い切りいじってきた。
昨日のアメリカ戦で、好調だった打線をいじるのは思い切ったことをする。
先発が左投手ということもあろうが、監督の勇気・信念がなければできないことだ。
DHに栗原、サードの片岡の起用に驚く。
ラッキーボーイ的存在の川崎は切り札で取っておくのだろうか。
日本の先攻で始まる。
韓国の先攻で勢いに乗られた2次予選敗戦の試合を思い出し、先攻はついていると思った。
バックネット裏には今までの試合に比べ、アジア系の男女が目に付く。
1回表、1-3からイチローがストレートをきれいにセンター前に運ぶ。
これまでの予選、最終回近くにのみヒットが出なかったイチローに初回からのヒット。
幸先がいい。
2番中島が送るも、後続が倒れ、無得点に終わる。
イチローが出て、得点を取る。
これ以上ない日本に勢いのつく展開だったが、そう簡単には行かない。
韓国の先発、奉重根はコントロールがいまいちでボールが先攻する。
球数も多い。
今日はチャンスだ。
日本の先発は岩隈。
韓国戦で1敗しているが、ここまで登板した試合は、ほぼ内容は完璧といえる。
日本の攻撃の時もそうだが、展開問わず、韓国の「テーハミング!」が耳につく。
岩隈はそのすらりした体型、長い手をムチのようにしならせ、低めにすぱっとストレートを押していく。
ストレートだけではなく、変化球のコントロールもよい。
苦しんだ奉を見た後だけに、なおさら岩隈のテンポのよさが目立つ。
淡々と自分の投球をする岩隈。
あっさりと三者凡退に討ち取る素晴らしい立ち上がり。
2回も得点圏にランナーを進めながら、先取点が取れない日本。
まだ序盤ながら、はやくもじりじりする展開。
しかし、日本の打者は追い込まれてからのカットが目立つ。
奉は苦しいピッチングながらチェンジアップを有効に使っている。
いいピッチャーだけに球数をほうらせたい日本はすでに50球投げさせる。
3回表、先頭の中島が粘ったすえに、三遊間深くゴロを転がす。
アメリカ戦のジーターがさばいた打球と同じようなところ。
韓国のショートも肩はいいが、間に合わず、先頭打者が塁に出る。
続く青木も上手くとらえるが、セカンドへのライナー。
ほぼ正面のライナー、特に難しい当たりではなかったが、なんとセカンドははじいてしまった。
準決勝の2試合が脳裏によぎる。
強者はミスを逃さない、大チャンスだ。
無死1、2塁で城島。
確実に送りたいところだが、2球続けてバントを失敗してしまう。
ミスをした韓国にお付き合いするとは人がいい。
しかし何とか、サードへのぼてぼての当たりで一死1、3塁となる。
5番小笠原の当たりはぼてぼてながら、一二塁間をやぶるタイムリーヒット。
気持ちで人のいないところに運んだという当たりだった。
続く打者は、左キラーの内川。
期待にたがわず、一二塁間を抜けるヒットで満塁にする。
ランナーを進めるためだけでなく、エラーをしたセカンド付近を続けて狙うあたり、攻めるというよりは「責める」という言葉がぴったりだ。
一死満塁で、向かえるはDHの栗原。
ここで打てば、大量得点のチャンスであり、早くも息の根を止めることができる。
しかし、栗原は気合が入りすぎていた。
ストレートに振り遅れ、チェンジアップに空振り、追い込まれる。
よくボールを選んだものの最後はチェンジアップを引っ掛け、サードゴロ併殺。
原監督の大胆すぎる起用はこの回は実らなかった。
岩隈は飄々とという表現がぴったりくるほどの投球。
全力投球というよりは八分ほどの力で、「柳に風」という風情をなぜか感じてしまう。
審判の判定を味方につけ、4回までヒット1本の完璧な内容で追加点を待つ。
そのチャンスが訪れたのは5回。
先頭の中島がよく粘り、四球を選ぶ。
ここまで1点しか取れていないが、日本の打者は全員粘り強い。
「侍」というよりも、「こつこつ働く良い日本人」という印象を受ける。
そのことにむしろ、好感とかすかな誇りを感じる。
続く打者は青木。
動いてくると思ったが、それは1-3からのエンドランだった。
日本の十八番といえる攻撃は、昨日のビデオを見ているかのように、ライト前に運び、無死1、3塁となった。
韓国は投手交代、鄭現旭が登板した。
この流れからも1点取れるだろう、なんて楽観視していたファンは、自分も含めて多かったのではないか。
相手は韓国というのを考慮にいれていたとしても、1点くらいは入る・・・その期待値は低いものだろう。
しかし、その認識が甘いことをもう何度目になるだろう、強烈な現実として、韓国は見せ付ける。
この変わった鄭が素晴らしい投球だった。
ストレートの勢いは大砲のようで、スライダーの切れは抜群だった。
フルカウントまで球を見ていた城島を外のスライダーで三振。
続く小笠原は、ストレートで三球三振。
盗塁を試みた一塁走者青木は、タイミングこそセーフだったが、塁を離れてしまい、三振ゲッツー。
ここの無得点は大きい。
盛り上がる韓国の応援。
そして、盛り上がったのは韓国応援団だけではなかった。
野球の神様は日本の拙攻をしっかり見ていた。
野球が生まれてから変わらないセオリー、「チャンスの後にピンチあり」。
それをまざまざと見せつけられる。
5回裏、先頭の5番秋信守が、真ん中低めのスライダーをセンターに運んだ。
ライナー気味で飛んだ打球に、センターの青木は一瞬前進し、すぐ背走し始めた。
青木の背中をあざ笑うかのように、勢いよくバックスクリーン左に飛び込むホームラン。
あっというまに同点に追いつく。
がっぷり四つに組んで、じりじり徳俵まで押していた日本、なすすべなく土俵を割ると思った韓国だが、徳俵に足がかかるや、日本の呼吸が途切れるや、それを待っていたかのように激しく抵抗する。
そんなに簡単な投球ではないとは思うが、それにしても上手く運んだ見事な一打。
勢いにのると、そのきっかけをつくると韓国は強い。
勝負どころの嗅覚は日本のはるかに上を行く。
牙をむく韓国に、岩隈は2度と同じ失敗は繰り返さなかった。
続く打者はフルカウント。
四球を出すと、傘にかかって攻めてくるのは間違いない。
岩隈の渾身のフォークでバットが空を切る。
勢いに乗せたくないここは踏ん張りたいところ。
しかし、韓国の勢いはそれだけでは止まらない。
4回までまったくなしのつぶてだったにもかかわらず、物語には伏線がつきものなのに、韓国はそれを無視する強引さを得意としている。
7番高永民は内角を上手くさばき、打球はレフト線にライナーで飛ぶ。
懸命に追いかける内川の前で打球はワンバウンド。
これを内川はスライディングし、逆シングルでキャッチ。
素早く立ち上がり、2塁に送球。
タイミングはセーフのように感じたが、上手くタッチしてアウトとなる。
大きな大きなプレー。
声援は韓国、判定は日本が有利か。
流れはいきつもどりつしながら、たゆたっている。
6回表は、韓国の勢いを再現する鄭現旭に三者凡退。
6回裏、韓国は一死後、1番の李容圭が四球を選ぶ。
振ってこない打者だが、ランナーに出すといやらしいランナーに変身する。
リードを大きく取り、岩隈を牽制する。
一度は逆をつかれながら、セーフになる強運。
急いでいるときの、電車遅延のようにいらいらさせる。
動いたのは6球目だった。
投球はフォーク、打者は空振り三振。
城島の二塁送球はストライクで見事併殺を奪う。
李のヘッドスライディングが中島の足に当たり、ヘルメットの耳あてが壊れるほどの衝撃だ。
この試合にかける意気込みが伝わってくる。
前半のチャンスを活かしきれないうちに、なんとなくいやな流れを感じる7回。
この回、先頭の片岡が初球を三遊間を破るヒットを放つ。
韓国と比べなくとも、勢いにのるのが下手な日本。
いかせることができるだろうか。
ピンチの後にチャンスあり、しかしそれは積極的になるものにこそ当てはまる。
そして、その行動を野球の神様は好むらしい。
打者イチローの2球目、片岡が走る。
エンドランはあると思っていたが、単独のスチールとは驚きだ。
盗塁は成功し、無死2塁。
ここでイチローのセンスがきらめく。
2ボールからサード前にセフティーを決める。
サードが取ったときにはすでに一塁を駆け抜けていた。
無死1、3塁。
この試合何度見たシチュエーションだろう。
なんとか大事に取りたい。
あわよくば勢いに乗りたい。
中島は期待に応える。
内角ストレートを上手く巻き込み、サードの頭を越えるタイムリーヒットで、勝ち越しに成功した。
押せ押せの日本、バントでも面白いと思っていたが、アオキは積極的に打つ。
大きなライトへの当たり、ライトはフェンスにぶつかりながらキャッチする。
アウトにはなるが、タッチアップして、再び1、3塁となる。
打席には、今日4番に座った城島だ。
この回はストレート狙いに絞ると思ったが、2球目のフォークを引っ掛け、サードゴロ。
とろとろと走るサードランナーのイチローには目もくれず、サードはすぐセカンドへ送球。
中島の守備妨害を取られてもおかしくないスライディングも及ばず、またもや併殺打。
栗原といい、打順の組みかえがものの見事に裏目に出ている。
それよりも韓国の粘りをほめるべきだろう。
逆転はしたが、もどかしい展開が続く。
7回裏、点を取った後の岩隈は三人できっちり押さえる。
しかし、今まで内野ゴロや三振で打ち取っていた当たりが、すべて外野フライとなる。
日本は有り余るチャンス、好機を作りながら、上手く生かすことができない。
まるで自分の力を自覚できず、戸惑っているような怪獣のような戦いをしている。
せっかく馬力のある車を買ったのに、おそるおそる運転しているような感じだ。
8回表、一死後、右にも強い内川が、ストレートをおっつけてライト前に運ぶ。
投手交代後もチャンスは続く。
稲葉が内角のスライダーをたたき、一塁線を破る二塁打を放つ。
小笠原、稲葉のヒットは、いい当たりではないが、魂で運んでいるように感じられる。
一死2、3塁のチャンス、岩村は定位置のレフトフライ。
サードの内川は思い切って突っ込む。
レフトからノーカットの返球は一塁側に大きくそれ、日本が大きな追加点を奪った。
岩隈の出来、残りイニングは2回。
この2点差は決定的だと思っていた。
だから、8回裏の韓国の攻撃がすさまじく、1点差に詰まっても、9回表、城島の3度目のチャンスをつぶす打撃を見ても、野球の神様のちょっとしたいたずらだと思っていた。
いや、何度絶望的な展開になってもあきらめない韓国のすさまじい粘りから、目をそらそうとしていただけかもしれない。
まるで自分の後をついてくる影を振り切れないような苛立ちから、早く楽になりたかっただけなのかもしれない。
1点差で迎えた9回裏、韓国の打順は2番から。
前回のブログでも書いたが、決勝までの日本の軌跡は、素晴らしくこれ以上ない物語として、一気に描かれてきた。
この試合の流れ、そして9回の打順、もし映画でこのような展開なら、「できすぎでしょ?」といぶかるような流れ。
実際の野球で起こり得る奇跡の物語はいよいよフィナーレを迎えるだろう。
しかし、野球の神様が書いたのか、それともまだまだ終わらせたくないと思ったのだろうか、試合はまだ終わっていなかった。
8回、岩隈を引き継いだ杉内がそのままマウンドへ。
韓国は代打を送る。
その動きで、日本はダルビッシュをマウンドへ送る。
昨日と同じく、藤川ではなく、ダルビッシュ。
予選で韓国に敗れたダルビッシュの雪辱で日本の優勝もよいではないか。
そんな考えは数分後にあっけなく消え去る。
バックネット裏、そして一塁側は真っ白。
韓国の国旗が数多く見える。
先頭打者、スライダー、スライダー、スライダー、ストレート、スライダー、で空振り三振。
韓国人、日本人、アメリカ人でさえ立ち上がり、応援、一喜一憂し、感情を爆発させる。
これを見て、WBCはつまらない大会というアメリカ人は、もはや野球を国技という資格すらない。
日本ファン、数百万人の顔色が変わるのはここからだった。
3番金賢洙にストレートの四球。
4番金泰均にも1-3からの四球。
あっという間に得点圏にランナーが進む。
スライダーが指に引っかかり、ストレートはワンバンすることも。
不安がいっぱいになる。
原監督は動かない。
マウンドをうろつくダルビッシュ。
気合が、気持ちが入りすぎ、コントロールが効かない。
見下ろしてストレート真ん中でもいいのに、見ている者の多くはそう思う。
しかし、完璧に抑えたいダルビッシュの投球には、その余裕は微塵もない。
本塁打を打っている5番秋信守を三振に打ち取る。
これで二死。
立ち上がる日本人、それに少し遅れるアメリカ人。
韓国人はもう立ちっぱなしである。
声援が、歓声が大きくなる。
韓国のホームゲームのような雰囲気。
9回が始まって、観客はなにかを期待していた。
このまま終わりたくないと。
四球が出るたびに、そのなんともいえない雰囲気は球場を包み込んだ。
日本のファンもそれを感じていた。
楽観視しているのは、アナウンサーだけだ。
そして、その願いは叶えられた。
1-1からの3球目、真ん中スライダーをレフト前に運ぶ。
落ち込む日本ベンチ、沸き立つ韓国ベンチ。
そして、画面の前では床を、テーブルを叩く音が聞こえる。
同点だ、信じられない。
野球の神様はいじわるだ。
いったいどういうシナリオを書くのだろうか。
もう日本を応援するファンは、逆転されないことを願うのみである。
少し前までは、優勝に向けてという希望に満ち溢れていた気持ちはしぼみ、画面をみるのも怖い。
それ以上にダルビッシュ続投が怖かった。
ダルビッシュは何とか後続を三振にとり、試合は延長戦へ。
アウトはすべて三振。
そして、試合は同点。
なんともやりきれない。
ベンチでは涙目のダルビッシュがグローブをつけたまま、フェンスに身を乗り出している。
もうこの試合はどうなるかわからない。
勢いは韓国なのだろうか。
今までひ弱な印象を与える戦いをしていた日本。
先頭の内川がそれを払拭するようなライト前ヒットを放つ。
続く稲葉が初球できっちり送る。
8番岩村が、外角をきれいにおっつけ、レフト前へ運ぶ。
当たりが良かったのと、レフトが前進していたため、内川は三塁でストップ。
一死1、3塁。
日本の形なのだろうが、ここから日本は一歩がなかなか踏み出せない。
韓国の林昌勇は右のサイドスロー。
やはり、左はうちやすそうだ。
ここで、代打川崎が告げられる。
外野フライでもいい場面、阿部のほうがいいのでは。
いや、ラッキーボーイの川崎にかえたほうが。
そう思ううちに、初球を打ち上げショートフライ。
二死1、3塁。
打席はイチロー。
まさかこんな展開になるなんて。
誰もが期待し、誰もが望んでいたシチュエーションでのイチローの登場。
前の打席でも、林昌勇からヒットを放っている。
しかし、チャンスをことごとく逃し、追いつかれ、10回も絶好のチャンスを生かせずにいる日本。
0-1からの2球目、岩村が盗塁を決め、2、3塁になっても、期待と疑念のはかりはむしろ疑念のほうに傾いていた。
そして、2、3塁になっても、イチローが歩かされるということは韓国はしてこないだろうなぁと感じていた。
林昌勇はシュート、ストレート、シンカーでイチローを攻め立てる。
イチローは必死にくらいつく。
ヒットを打っても、表情を動かさないイチローだが、この打席は必死という言葉がぴったりだ。
林昌勇の右手から放たれるボールしかみていいない。
低めのシンカーだろうが、外角のシュートだろうが、高めのストレートだろうが、ボール気味の球にもくらいつく。
1球1球くらいつくごとに、集中力が増していく。
ひょっとすると、スポーツ選手がよくいうゾーンに入っていくという貴重な過程をみることができたのかもしれない。
2-2から粘った運命の8球目、真ん中のストレートをイチローはセンター前にはじき返した。
勝ち越しの打球は、野球の基本であるピッチャー返しなのが、この試合にふさわしい。
これで、2点を追加した。
ヒットの後、ベンチではダルビッシュが両手でガッツポーズを作りながら、うつむいていた。
顔こそ見えないが、その姿からは、ほっとした雰囲気が出て、感謝で全身を震えさせる大人の姿だった。
「ありがとう」と口にはしていない、感謝で手を合わせているわけでもないが、その姿は心からの安堵、感謝を表していた。
なかなか見ることができない印象に残る姿だ。
少しして写ったダルビッシュの瞳は、明らかに赤く潤んでいた。
韓国の投手も一旦切れかけたが、巡り会わせがあるもの、城島を三振に打ち取る。
アナウンサーの勝ったような解説が油断に繋がると、気持ちを引き締める。
10回裏、ダルビッシュの続投。
ベンチの雰囲気から投げられる様子ではないと思った。
先頭打者に粘られ、四球で出す。
しかし、野球の神様は満足したのであろう。
これ以上の試練を日本に与えることはなかった。
そして、1点差でなく、2点差。
同点に追いつくために、上位打線に代走を送った韓国に追いつく余力はなかった。
最後は三振に打ち取り、日本はWBC連覇を成し遂げた。
長くなってしまったが、試合のポイントを振り返りたい。
○大河ドラマのような締めくくり
先日のブログで書いた物語は、期待通りに終わった。
しかし、予想をはるかに超えた展開で、今まで見てきた野球の試合の中でも、1、2を争う内容だったのではないだろうか。
もちろん、国の威信をかけた争いだったというところはあろう。
しかし、決まったと思った9回で追いつかれ、イチローのバットで決まるという展開はたとえ、野球の映画を作ったとしても、作れないストーリーだ。
「事実は小説より奇なり」という言葉があるが、今日はその言葉を存分に証明した試合だった。
「野球は筋書きのないドラマ、下駄を履くまで分からない」まさしくそのとおり。
いや、野球の神様の筋書きはあったのかもしれない。
しかし、これが野球だ!という見るものに野球の楽しさを再確認させた試合だったのは間違いない。
○世界に誇れる投手
昔、沢村栄治という伝説の投手がいた。
今から70年以上も前にベーブ・ルースやルー・ゲーリッグなどのMLBの打者をきりきり舞いさせた投手だった。
その栄誉と功績を称え、沢村賞が設立された。
去年、沢村賞を受け取った投手が、アメリカの地で、沢村の名に恥じない素晴らしいピッチングを披露した。
惜しくも勝利投手にはならなかったが、そんな名誉よりも、もっと大きなインパクトを見るものに与えただろう。
剛速球があるわけではないが、切れのある日本人特有のストレート(杉内にも共通するが)、そしてシュート、フォーク、スライダーと多彩な変化球を持つ岩隈。
1番素晴らしいのは、そのコントロールである。
外角低めのストレートは感動すら覚える。
低めに集めることで、ゴロの山を築く。
テンポもよく、計算しやすい、まさに日本らしいエースといえよう。
70年前、スクールボーイと驚きをもって迎えられた沢村から、それを引き継いだ投手。
MLBに移籍しなくても、まだまだ日本には素晴らしい投手がいると、岩隈はピッチングで証明した。
○韓国の強さ
パワーの韓国といわれるが、その注目すべきところは、チームとしての集中力ではないだろうか。
今日の試合に限らず、ヒットは断然日本のほうが打っている。
しかし、ここが山場だ、とみるや徹底的にそのチャンスをいかす韓国は強いチームである。
日本は韓国に相性が悪い。
それは、韓国が国の威信を賭け、戦ってくるからだと思っていたが、そればかりではない。
やはり、試合の流れを読む力、そしてチャンスを生かす集中力があってこそ、日本は苦しめられたのだろう。
「野球に勝つ」のは日本かもしれない。
しかし「勝負に勝つ」のは韓国だ。
韓国との試合は、勝っていても気が抜けない。
まるで、暗いトンネルを歩いていて、何か後ろが気にかかる。
自分の息遣い、トンネル内の明かりに照らされた影かもしれない。
自然と歩みは速くなり、いつしか駆け出してしまう。
それでも決してふりきれない。
そんな恐怖すら感じるチームである。
あきらめない強い気持ち、そしてチームがひとつの体であるように、チャンスに反応する集中力は見習うべきところである。
これからずっと続いていくであろう、ライバルチームとの第1章が幕を開けた。
○イチローとの勝負
10回、イチローとの勝負で「歩かせるべき」という声が多く出ているだろう。
アナウンサー、解説者とも言っていたが、それは本当に正しいのだろうか。
結果論的には、歩かせたほうがよかったのだろう。
ベンチの采配が伝わらなかったというコメントもあるらしい。
しかし、あの場面、イチローと勝負したことは誤りではないと思う。
イチローとの勝負を責めることは出来ない。
想像してほしい。
あの場面、もしイチローを抑えることが出来たならどうなっていたかを。
おそらく、韓国はサヨナラ勝ちしていたであろう。
野球は、相手チームを攻めるのは、なにもバットを持った攻撃だけではない。
あの場面、イチローと勝負したのは韓国の守備での勝負だったのだ。
守備で「責める」。
日本の象徴であるイチローを打ち取ることで、攻撃するまでもなく勝ちを得よう、心を折ってしまおうという賭けなのだ。
勢い、勝負所を見分ける嗅覚はどのチームも太刀打ちできない韓国。
それが成功する機会が多かったし、投手も勝算があったのだろう。
そして、代走や代打で控えの選手が多く出ているという現実面の劣勢も見逃せない。
現にイチローは追い込まれていたように思う。
バットに当てるたびに、自信や集中力が増していくように見え、最後はさすがとしか良いようがないが。。。
結果は悪いものに終わったが、イチローと勝負したことについて責めることはできないし、韓国バッテリーは勝負の過程については後悔していないのではないだろうか。
しかし、イチローのバッティングは、日本チームを救っただけではなく、二人の投手をも救ったように思う。
ダルビッシュと藤川だ。
ダルビッシュについては、いうまでもないだろうが、藤川は登板することが出来ず、そしてチームが敗北してしまうという、抑えのプライドをずたずたにされたままで終わっていたらと考えると。。。
最後に、この素晴らしい日本チームの物語に対して、MVPならぬアカデミー賞形式で、選手を選んでみたい。
もちろん、選手全員の貢献だけでなく、裏方さんを含めてチームとして成り立ってなければ、優勝、連覇は勝ち取れなかったであろう。
□最優秀主演賞
投手:岩隈
野手:青木&中島
□最優秀助演賞
投手:杉内
野手:小笠原&稲葉、川崎
□半分ラジー賞
投手:ダルビッシュ(決勝9回の自作自演はハラハラ・・・)
野手:福留(期待が大きかっただけに・・・)
WBC全体の振り返りは次回のブログで。
長文を最後までお付き合いいただきありがとうございます。
posted by ballgame |09:08 |
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2009年03月24日
プロ野球開幕前に、こんなにも野球ファンが一喜一憂していいのだろうか、と贅沢な悩みすら抱える毎日が続く。
毎日といえば、大相撲春場所も中日を過ぎ、日々盛り上がっているが、この相撲を見て、今日の対アメリカ戦を別の角度で思った。
経験者は感じるであろう、芯を食った時のバットの意外なほど軽い感覚やグラブにボールが吸い込まれる音の喜び。
また、見る側にとっても、あんなにボールは飛ぶのかということや、ボールはあんなに曲がったりするんだという素直な驚き。
そんな素敵な感情を与えてくれる素晴らしい球技である、ベースボール発祥の地であり、世界最高のプレーを提供してくれるMLBが所属するアメリカは、まさに野球界の大横綱といえるだろう。
日本の力を存分に発揮することのできる相手を迎え、準決勝を戦える喜びで、試合前から興奮がとまらなくても、無理のないところだ。
早速試合を振り返りたい。
日本の先発は松坂。
注目されたところでは、4番にはDHで稲葉、好調岩村は8番、そして村田負傷で空いたサードには川崎が入った。
川崎は、ムードメーカーとしてベンチからもチームの力になれると証明してきた選手。
今日のキーマンだと思っていたので、この起用はうれしく感じた。
立ち上がり、先頭打者に外角低目をバックスクリーンに運ばれる先頭打者ホームランを浴びる。
やはりアメリカ戦、観客の盛り上がりは、今までの予選とは比べ物にならない。
詰まったと思った当たりが、まるで観客の想いでスタンドに届いてしまったような感じがして、この試合は楽には行かないと暗示しているようだ。
1アウト後、3番ロリンズの当たりはふらふらっとセンター前に落ちるヒット。
ショート中島の深追いが、そして福留の消極性が目立つ守備。
上空は風が相当強く、難しい打球だろうが、お互い声をかけた様子も伺えず、流れの悪さを感じる。
先日のベネズエラの初回の悪夢が脳裏をかすめ、思わず身震いする。
松坂はストレートが指に引っかかり思い通りに投げられないが、スライダーを上手く使い、この後を何とか抑え、いやな流れを断ち切った。
アメリカの先発はオズワルト。
MLBの選手らしくテンポのいい投球は見ていても心地よい。
イチローを始め、この回は3者凡退。
2回表、松坂は1アウトからストレートの四球を出す。
慎重すぎる。
韓国戦のダルビッシュを思い出させる投球だ。
続く8番デローサ、甘いスライダーをとらえ、打球は快音を残しレフトへ。
角度もよく、これはやられた!と思わず身をすぼめる。
しかし、画面に映った打球は急速に押し戻され、レフトフライに終わる。
9番にはフルカウント後の何とか打ち取る。
球数が多い。
一昨年の見るものをはらはら、いらいらさせる悪いときの松坂のように感じる。
2回裏、日本は4番の稲葉から。
テンポは良いが、コントロールがいまいちのオズワルト。
稲葉をフルカウントから歩かせる。
続く小笠原は、1-3からのヒットエンドラン!
レフト前に運び、無死1、3塁となる。
この場面でのエンドランは、今までにない積極性で勢いに乗れるような当たりだ。
韓国戦で試すことができたのが大きいのだろうが、それでもこの思い切りには驚く。
押せ押せで行きたいところだが、6番福留は初球を浅いレフトフライ。
もったいない攻撃だ。
福留は表情に出ない分、不調に陥ると目立ってしまう。
この試合のキーマンと思っていただけに、初回の守備といい、余計にがっかりしてしまう。
「転がせよ~」と画面の前で思わず毒づく。
7番城島は、ストレートに詰まってライトフライ。
これもタッチアップには厳しいか?と思われるあたりだったが、いざライトの守備位置を見ると、定位置よりやや深め。
上空の風は、レフトからライトに強く吹いており、その風に乗った。
これだけ、打球が左右されるとなると、この試合は左打者がキーとなるのだろうか。
この当たりが犠牲フライトとなり、同点に追いつく。
3回表、簡単にツーアウトを取るが、3番ロリンズが粘りながら、最後はライト前ヒットを放つ。
4番はライト。
MLB屈指の強打者といっていい打者の初球、ロリンズが2塁盗塁。
まったくのノーマークだった。
アメリカも思い切った手を打つ。
ライトの打った当たりは、詰まってふらふらっとファースト後方のフライ。
ファースト、セカンド、ライトが追うが、風に乗り、ファースト小笠原のミットの先に落ちる。
一瞬、肝を冷やすが、これはわずかにファール。
城島の当たり、そしてこのライトの当たりと風に左右されるが、今のところ日本についている風なのだろうか。
2-2と追い込み、松坂の渾身のストレートは外角低めにズバッと決まった・・・はずであったが、わずかにボール。
フルカウントになり、次の投球はスライダー。
これが甘く入り、左中間に運ばれる2塁打で、勝ち越される。
1塁が空いていたこともあり、歩かせても良かったのではないかと、首をひねる。
球数も投げているし、点を取った後の回。
ここまで、大事に投げているのなら、徹底的に石橋を叩いても渡らないような投球を貫いて欲しかった。
悔やまれる1球である。
次打者を歩かせただけに、より目立つ。
逆転も痛いが、その取られ方、流れの悪さが気にかかる。
3回裏、9番に入った川崎が初球をセフティーバント。
前の回、タイムリーを放ったサードのライトが素手で取り、ジャンピングスロー、惜しくもアウトになる。
この試合、サードが誰になるか注目していた方も多いと思う。
そして、ここまでプレーで目立った活躍のなかった川崎が出てきての初打席、しかも初球である。
オズワルトは投げた後、ファーストに傾く癖が初回から目立っていた。
そこをつく川崎の攻撃は、日本らしくもあり、川崎のこれまで試合で、たとえ出場機会に恵まれてなくても、準備は怠っていなかったという証となる。
無難にいけば、先発は片岡なのだろうが、この川崎の起用はこの後、必ず生きてくる、という確信めいたものがあった。
この後、イチローは相手エラーで2塁まで行くが、中島、青木と初球を打ち上げ無得点。
淡白でもったいたいない感じがする。
最小失点差ながら、それ以上の差を感じる試合の流れの中、迎えた4回。
頼りになるのは、やはり日本の中軸だった。
4番稲葉のライト前、5番小笠原のセンター前で、無死1、2塁。
続く打者は福留。
川崎と同じく攻撃のキーマンと思っていた選手だ。
ここはなんとしても送りたい。
初球動かず、問題は2球目だった。
サインではないのだろう、福留はセフティー気味のバントを試みた。
しかしファールとなる。
明らかに構えが遅かったし、相手が警戒しているここでセフティーを試みる必要性は低い。
回は早いが、明らかに試合を決めるこの場面、軽率で地に足がついていないプレーに絶望感すら感じる。
禁煙したタバコすら吸いたくなる腹立ち。
その腹立ちもわずか数十秒だった。
福留の当たりは、セカンド左への強い当たり。
飛んだ位置と福留の足から併殺はないだろうとほっとした矢先、思わず声が出た。
この打球を、セカンドがはじいたのだ。
ボールがライトに転がる間に同点、そして小笠原はサードへ進んでいた。
僥倖の同点、ジェットコースターのように上下する気持ちを静めることは難しかった。
オズワルトも同様したのか、7番城島には0-3となる。
その4球目、積極的に打ちにいき、前打席のビデオをみるようなライトへの犠牲フライでこの試合初めてリードを奪った。
続く岩村は初球を叩き、ライトオーバーの3塁打。
そして、9番川崎はカーブを上手く拾ってライト前タイムリー。
前打席、緊張のかけらもなく、自分のやることをやっていた川崎にとって、野球の教科書に載っている当然の結果なのかもしれない。
これは日本が波に乗れる一打だ。
ここでイチローにヒットがでれば、日本の勝ちは決定的だったが、今大会のイチローは、長い不調に苦しんでいる。
2ストライクまでバットを振ることができない。
この場面こそヒットエンドランでは?と首をかしげる。
追い込まれ、ストレートに詰まりサードゴロに終わる。
しかし、日本の作った流れはそう終わらない。
続く中島がセンター前ヒットを放ち、2塁に進んでいた川崎が返り、一挙5点を奪った。
目の覚めるようなつながり、特に初スタメンの川崎、不調の福留、中島にヒットが出たのが大きい。
5回表、点を取ったあとの大事な回。
1死後、2番ジーターにセンター前ヒットを打たれる。
ジーターらしい上手く腕をたたんで、おっつけた当たりだ。
3番ロリンズを2ストライクと追い込んだ後に四球を与える。
4点差あるのにもったいない。
ここはランナーをためることが一番怖い。
松坂は波に乗れない。
4番ライトは、2ストライク後粘るが、外角低めのストレートで三振。
ここで松坂は降板。
ちぐはぐさが目立つ内容だったが、不調なりにアメリカ打線をなんとか抑えた。
次投手は杉内。
この大会、中継ぎNO1といっていい安定感がある。
フルカウントとなるが、高めのストレートで三振を奪う。
最後の球は重力に反するような、糸の引くのが見える素晴らしい切れの球だった。
この後、両チームともランナーをだすものの、無得点のまま8回表。
杉内、田中とつないで、この回は馬原。
この馬原、二本の2塁打と四球で2点を取られる。
なおも、1アウト3塁のピンチ。
アメリカは2次予選、絶対絶命のピンチをサヨナラで勝った実績がある。
そのいやな雰囲気を思い出させる試合展開。
2点差の今、サードランナーが返ると1点差である。
思い出したかのように、ボルテージが上がる観客。
心理面がそうさせるのか、今まで気にならなかったファンの声援も大きく聞こえる。
投手交代か、と思ったがそのまま続投。
危険な賭けと思ったが、原監督の采配は当たる。
続く打者を空振り三振、ピッチャーゴロに打ち取る。
タイミングが合わなかったとはいえ、最後のピッチャーゴロをよろっとしながらも、ひざをつき、がっちり取った馬原へのプレッシャーは押して知るべしである。
以前のブログでも書いたが、やはり球種が少なく、直球でぐいぐい押すような投手は、外国チーム相手には危険である。
タイミングが合えば、日本国内で対戦している相手よりパワーがある選手ばかり。
簡単にとは言わないが、とらえられる可能性が大きい。
馬原も、追い込んでストレートはカットされ、フォークを見送られ、投げる球がなかったように感じた。
9回はどうするのであろう。
馬原を見ていると、抑えの藤川がタイプ的に似ているため、一抹の不安を覚える。
勝利を確実にするために追加点が必要だ。
先頭の福留が四球を選び、城島がしっかり送る。
岩村のセカンドゴロで、二死3塁となる。
ここで回ってきた打者は川崎。
これがこの試合の最大の見所だった。
川崎の打った当たりは三遊間の深いところへのゴロ。
これをジーターがさばき、ファーストへ送球するが、送球がそれ、送球を取ったファーストのタッチをかいくぐるように川崎が駆け抜けた。
今まで日本のムードメーカーだった川崎。
この試合で、実力もさることながらラッキーボーイとなった川崎に回ってきた打順のめぐり合わせ。
そして、アメリカの精神的主柱といえるであろうジーターのエラー。
リーダーのミス。
ダメージは計り知れないほど大きく、これでこの試合は決まった。
この後、イチローのヒットや、アメリカのとんでもない守備も飛び出し、この回3点を奪い、ジーターのエラーで精神的に決まっていた試合を、物質的にもきめた。
特に、ライトの守備は古いファミスタのように、センターを動かすため、外野すべてが同じ動きをするような錯覚にもとらわれた。
最後はダルビッシュがヒットこそ打たれたが、無得点に抑えた。
勝ちはしたが、藤川のプライドは大丈夫なのだろうか。
確かに藤川よりダルビッシュのほうが、球種が豊富で安定感もある。
しかし、この起用法で、明日競った場面で登板することができるのだろうか。
かすかな不安を感じた。
日本はアメリカに勝利した。
リードされた場面、競った展開であったが、完勝といっていいのではないだろうか。
アメリカは野球界の横綱だ。
歴史に燦然と名を輝かす横綱ではあるが、その姿は晩秋を漂わせる内容だった。
そして、日本という元同部屋、元同一門でありながら、独立した新進気鋭の大関との戦いで、胸をあわせ、がっぷり四つに組んだ相撲で敗れた。
北の湖に対する千代の富士、千代の富士に対する貴乃花のように。
そんな印象すら持つ試合だったろう。
この試合で、「ベースボール」の国で「野球」は標準になったといえるのではないだろうか。
少なくとも、「野球」というのもやるものだとは、ひねくれものでもそっぽを向きながらしぶしぶ同意してくれるのではないだろうか。
韓国、日本でその証明をすることができた。
前日のブログにも書いたが、ここまでは日本にとって最高のシナリオである。
書こうと思っても、なかなか書けない、王道の物語であるからこそ、書き方が難しいこの話を、飽きさせることなく、むしろファンを増やしながら、ここまできた日本。
明日は野球以外の力が働く韓国戦。
韓国のメディアは「WBCではなく韓日大会」と、ややもすれば傲慢にもとらえられる過激なニュースを流しているが、それが今大会の韓国の強みでもあるだろう。
国の威信を賭けてくる韓国、それをうまく力に変えられる韓国。
ここまで2勝2敗、日本は挑戦者の気持ちで戦わなければ、あっという間に持っていかれるかもしれない。
日本の投手力は計算できる高い力を持っている。
先発は岩隈だが、すべての力を初回に持っていくような、大胆な投球が見たい。
すべては先取点をとられないこと、先頭打者を打ち取ることである。
打線はいい勢いのまま、一日休みがあった韓国と違い、連戦でいける強みがある。
心配なのはイチローであろう。
最終回にヒットこそでたが、それ以外の打席は引っ掛けたゴロが多かった。
3回、サードの悪送球でセカンドに進んだが、セカンドのバックアップが早く、危うくセカンドでアウトになりかけた。
いつものイチローならしっかり確認しているはずである。
なにか地に足が着いていない、そんな感じすら受ける。
9回にはヒットが出たが、その前の判定で、審判へのクレームとも取れるひとり言をつぶやいていた。
審判も身を乗り出していたから、実際聞こえているのであろう。
冷静な判断ができていないのかもしれない。
ひょっとすると、野球人生の中で、こんなにもうまくいかないものか、というもどかしさを一番感じているのではなかろうか。
しかし、考えてみて欲しい。
イチローがここまで不調でもチームは勝ち進んでいる。
マスコミやファンの過剰な声援は、イチロー本人は勿論、チームメイトも感じているであろう。
それが分かっているからこそ、イチローは苦しみ、そしてチームメイトはイチローに頼ることなく、むしろ足をひっぱっているといっていいイチローを助けているではないか。
選手一人の不調でチームが駄目になるほど、日本はやわじゃない。
もちろん、決勝という高いレベルだからこそ、選手一人の不調が勝敗をわけるともいえるのだが・・・。
村田の怪我による欠場を、川崎というラッキーボーイの出現でプラスに変えた日本。
改めて、野球は1人でやるものではなく、9人で、いやベンチを含めた全員でやるものだとわかる。
現に、今日の試合後、ベンチでは裏方さんも列になってハイタッチをしていた場面が印象に残った。
これも日本の強さのひとつである。
決勝という大舞台で、イチローが意気に感じ、今までの不調を何倍にも返す活躍を祈っている。
今日の試合も、目立たないミスがあった。
どちらが完璧に近い戦いができるが、野球の神様が微笑むポイントとなろう。
完璧の「璧」とは、もともと「和氏の璧」という綺麗な玉をさしている、中国の故事である。
この玉をめぐって行われる試合を、アジアの強豪が世界一の野球チームをかけて行うとは、面白い巡り会わせだといえないだろうか。
横綱を倒した日本。
明日の戦いは、勢いのある両大関の全勝優勝、または勝ったほうが横綱昇進をかけた大一番ともいえるであろう。
面白い戦いなのは間違いなし。
物語の最終章、見逃す手はない。
がんばれ、日本!
posted by ballgame |00:54 |
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2009年03月22日
春の天候は変わりやすい。
日ごとに天候や気温の変動が激しいが、それでも今日のこの準決勝の初回程に荒れるのはまれだろう。
3月下旬の大雪、または夏日がきたような。
韓国の先頭打者、李容圭は体をかがめて構え、四球を選ぶ。
この打者は本当にいやらしい。
2番打者の打ち上げた本当に平凡なライトフライ。
これをアブレイユが落球したのだ。
それでも平凡な浅いライトフライ。
落とした球もすぐ目の前にある。
ランナーも一塁に戻りかけていたので、落ち着いて二塁に投げれば問題なかった。
現にそれほど急いだわけでもない返球が、二塁に到達しようとしているとき、ランナーはまだ滑り込みもできない距離にいた。
返球が二塁に入ったショートが取ってワンナウト・・・と思っていた視聴者は見事にだまされた。
なんと、ショートもそれをはじいてしまう。
世界の野球ファンが見ている中で、世界一を決めるこの大会の準決勝で、草野球並みのプレーが飛び出す。
過度のプレッシャーもあっただろうが、それでも野球は何があるか分からないという証だろう。
2次予選一位通過したチーム、そうとらえるしかないであろう。
一死一塁が、無死一、二塁。
こうなると韓国は強い。
この大会に限って言えば、韓国はアジアのチームというよりも、ラテン系といったほうがいいようなノリを見せる。
レフト前ヒット、センター前ヒット、そしてバックスクリーンに飛び込む豪快な3ランで5点を先制。
試合はここで決まりである。
それにしても韓国は強い。
相手のミスにつけこむ集中力、そしてそのチャンスを呼び込むツキの太さ。
ラテン系のプラス面である乗ったときの怖さと、アジア特有のミスの少なさが融合したまさに多国籍料理のような形で決勝進出を果たした。
柔と剛、それを兼ね備えたいいチームだと改めて認識させられる。
観客の入りは8分ほどだったが、それでもアメリカとは思えないホームの雰囲気も韓国を後押ししたのは間違いない。
今日の試合を見て、日本がベネズエラと対戦しても同じような結果になったとは限らない。
まさか、こんなに大味な試合展開になるとは思わなかった。
だが、見ている者からすると、「日本がベネズエラと対戦していたら・・・」と悔しがることもあるかもしれない。
自分もそう思わなかったとは正直言い切れないところもある。
しかし、こうは思えないだろうか。
日本にとって、第2回WBCはこれ以上はない舞台が整ったということを。
あなたや私が、もしWBCの映画や小説を書くとしたら、どうするだろう。
物語の基本である起承転結、そこには敗北もあれば、ライバルの存在も必要だ。
単純な強者だけが勝ち続ける話では面白くないだろう。
「ベースボール」発祥の地であり、世界最高のリーグがあるアメリカを倒し、決勝は、「野球」対「野球」の戦い、第1次予選から2勝2敗のタイである韓国と本当の雌雄を決するのだ。
そして、何十年後かにサッカーのW杯のようにまで行かなくても、今以上に価値のある大会の初の連覇国として、燦然と名前が刻まれる。
もしそうなれば、昼の連ドラのようにベタではあるが、これより面白いシナリオはなかなか考えられない。
野球の神様はやはりやるものである。
舞台は完璧に整った。
アメリカではいまひとつ盛り上がりにかけるようだが、明日はそうもいかないであろう。
しかし、日本の熱心なファンが、現地でホームとはいえないにしろ、アウェーとは思えない雰囲気で、日本チームの背中を押してくれる。
今日の戦いでもそうだし、オランダの例もある。
野球はなにがあるかわからないし、あきらめないチームに勝利の女神は微笑む。
春の天気は読みづらいが、日本で応援するファンにとっては、「勝利確率100%」と全員が予想しているはずである。
なにはともあれ、ミスすることなく、先取点が欲しいところ。
個人的な注目は、打者は福留、片岡(川崎)、投手は2番手以降で杉内や渡辺にがんばってもらいたい。
試合開始まで12時間を切った。
明日は月曜だが、遠足の前の日のようにわくわくする。
がんばれ、日本!
posted by ballgame |22:31 |
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2009年03月21日
4度目の対戦となった韓国戦。
お互い準決勝進出が決まった中での、4度目の戦いは、「試合」という言葉通り、お互いが「試し合う」場となった。
その結果得たものは一位通過のボーナスとアメリカ戦、そして目に見えない多くの経験、気づきがあったが、一人の選手の離脱という痛い代償も払ってしまった。
試合は、初回からトーナメント戦のようなピリッとした空気とはいえず、ペナントレース「日本対韓国の第4戦」というほうがしっくりくるような雰囲気。
それは、予選突破が決まっているという見る側の余裕もあるのだろうが、そればかりではないはず。
現に、韓国は初回でエラーを2つ、計3つのエラーを記録したことからも明らか。
何が何でも勝とうという韓国の怖いところ、がむしゃらさは感じられなかった。
日本に対して、どんな場面であれ貪欲に勝ちにくると思っていた自分には、驚きすら感じた。
日本は、それに引きずられることなく、球場に流れている今までとは違う軽さに乗って、良いところだけを生かしたように感じる。
そしてつかんだ韓国戦の連敗ストップ。
どんな形であれ、韓国に勝利したことで苦手意識を残すことがなくなった。
今日負けていれば、1勝3敗。
もし決勝で韓国と当たり勝ったとしても、韓国に負け越したということが、優勝という甘い果実の味が変わってしまうだろう。
今まで登板のなかった内海、小松が登板できたことも大きい。
内海は初回の投球練習で1球もストライクが入らなかったそうだ。
今回で雰囲気もつかめただろう。
内海は韓国選手の後頭部に死球を与えてしまった。
ぶつけたボールがマウンドまで戻ってきたシーンは、韓国との遺恨がまたひとつとか、内海に影響が残ると思うよりも、野球が好きな一人として不安になった。
今後の試合に影響が残らねばよいが。。。
小松のできは文句なしである。
体の勢いを球に乗せるようなフォームは独特で、ゆるいどろんとしたカーブは有効であった。
振り回してくる相手にとっては、タイミングを取りづらい球であろう。
ドラックバント、盗塁、エンドランを試せたのも大きい。
今まで動こうとしても動けなかった印象が強い日本。
まるで何年かぶりの草野球に出た会社員が、グローブを出したはずなのに、ボールは体の1m脇を抜けていくような感じだ。
ストレッチをしないままいきなり動き出す。
頭では動いていても体は動かない。
そんな呪縛のようなものから、解き放たれたように動き出した日本。
準決勝の大事な場面でも、試みることができるであろう。
得るものもあれば、失うものもあった。
一番は村田の怪我だろう。
予選が始まるまでは、穴のあるHR打者だと思っていたが、なんのなんの。
2ストライクまでは狙いだまを絞り、追い込まれてからはミート中心の打撃を繰り返す村田。
打撃好調だっただけにこの離脱は大きい。
勝ったから良いようなものの、この試合でも片岡のバント失敗、中島の振り逃げのチャンスがありながら、不服そうに打席に残っているなど、細かいミスがあった。
テレビや小説でよくある口うるさい姑のように難癖をつけるわけではない。
勝ったからいいのではと思われるであろう。
しかし、「神は細部に表れる」という言葉もある。
こうした野球の細部ともいえるところは、日本の得意とするところであるがゆえに、大事にしてもらいたい。
田中、藤川の投球をみた時に、投手陣について思ったことがある。
両投手はともに、ストレートの速さで勝負する投手。
今日の試合でも、存分にその速さを見せていた。
(藤川の時、いかにもアメリカのスカウトといったテキサスにでもいそうな風情でバックネット裏にスピードガンを抱えていたのには微笑んでしまった)
しかし、両投手ともいい当たりを打たれていた。
韓国ですらそうであれば、アメリカ・ベネズエラなどの外国人選手にとっては、「いち、に、さん」のタイミングで打てるような速球は逆に危険かもしれない。
むしろ、今日の小松のような投球のほうが、有効なのではないだろうか。
先日のブログでも書いたが、どうしても気になるアナウンサーの言葉。
今日もこんなコメントがあった。
6回、亀井が初ヒットを打ったときのことだ。
ベンチでは川崎がうれしそうに手を叩いていた。
「川崎も控えの気持ちがわかりますから。ただ控えは控え。。。それでもチーム一丸となって・・・」
こんなようなニュアンスだったはずだ。
自分がうがった見方をしているだけかもしれない。
ひょっとすると、そのような意味での発言ではないのかもしれない。
試合中、各選手の情報を伝えてくれるアナウンサーは貴重な存在だろう。
だが、こうした言葉の端々に、特別な選手への過剰な肩入れを感じ、いやになってしまうことがある。
川崎はベンチで人一倍声を出し、ベンチに近い外野手とのキャッチボールも率先して行っている。
まさに、ムードメーカーの役割を果たしている選手だ。
その選手に「控えは控え」とは。。。
チーム一丸となってという言葉は、むなしく聞こえてしまうのだ。
8回、2死2塁、打席は9番片岡。
「なんとかイチローまでまわして欲しいですねぇ」
それはあなたが見たいだけでは?と思ってしまう自分はひねくれ者なのだろう。
もちろん、イチローは見たい。
しかし、この場面では出番が少ない川崎を代打で見たいとでも言ってくれれば、「やるねぇ」とニヤリとしてしまうのだが。。。
イチローが出てきたので、今日のイチローを振り返ると、最終打席に2塁打を放った。
それまでの4打席ノーヒットだったが、内容は悪くない。
イチローに対して、各投手はゆるいカーブを比較的使っていたように思う。
それをイチローは待ちきれず、バットだけでさばこうとして、ゴロの山を重ねていた。
韓国戦のイチローは、そのゆるい球をきっちりひきつけて、はじき返していた。
結果は1安打だが、彼の中でも今日は納得できる内容なのではないだろうか。
すべては準決勝以降に備えて。
期待できるだろう。
準決勝は23日、アメリカ戦となった。
個人的には、ベネズエラのほうが戦いやすそうなイメージはあった。
盛り上がりに欠けるとは言え、準決勝までなれば、アメリカの地元の応援も今まで以上になるだろう。
岩村、青木が絶好調なので、打線をどう組みかえるかも注目である。
ここから先はもう試すことなどなにもない。
後戻りもきかず、試合中の後悔は致命傷になり、ミスは即命取りとなる。
得るものは経験ではなく、勝利のみ。
選手同様、見るものですら鳥肌が立ち、ぴりぴりした肌をさす感覚まで感じられるような戦い。
こうした戦いが見れることを幸せに思い、待ちきれない。
センバツも始まり、野球ファンにとってはたまらない季節になった。
がんばれ、日本!
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2009年03月20日
くやしさともどかしさ。
ふわふわしたまま敗れた韓国戦から一夜明けた今日、準決勝進出をかけて行われたキューバ戦は、深い霧に包まれて、どこか幻想的な雰囲気を漂わせていた。
幻想的な雰囲気を漂わせながらも神聖な、勝てば世界一への先が繋がり、負ければ野球界にとって地獄とも、今年の重大ニュース1位がそうそうに決まってしまうこの舞台。
晴れて野球日和というよりも、どこかこの現実的でない空間が、この決戦にはふさわしいように感じる。
見る者にとっては、重苦しいと感じるようなこの霧を、先発岩隈がそのしなやかで長い手をしならせ、払っていく。
日本人らしい切れのあるストレート、そして動きながら落ちるフォークを有効に使い、毎回ランナーを出すものの、先頭打者はキチンと押さえる安定した投球を続ける。
投球だけではない。
すばらしい反応でさばいた3つのフィールディングも見逃せないところだ。
自然に「ナイキャ!」とつぶやいてしまう。
しかし、今日の岩隈を支えたのは、時折見せる笑顔だったのかもしれない。
味方のナイスプレーに微笑み、自分の送球が少しそれた(小笠原が上手く処理)ことに微笑んだ。
これは、まさに普段着の投球といって良いのだろう。
沢村賞を取った去年と同様、それ以上の安定した投球、それを上回る精神状態。
ビデオがある方は、昨日先発のダルビッシュと比べて欲しい。
2回以降のダルビッシュは圧倒的なピッチングをしていた。
岩隈にはその圧巻ともいえる投球はない。
しかし、点は取られないという柳のようなしなやかさがある。
それは体型からだけでなく、今日のような表情からも安心感がある。
こわばっていた初回のダルビッシュの表情とは間逆だ。
ランナーが出れば、しきりに牽制する。
攻撃では思い切りのいいスイングと、たびたび試みるセフティーで揺さぶってきたキューバ。
正直日本が先にやって欲しい内容である。
キューバの野球頭脳、技術はどのWBC参加チームにも引けをとらない好チームである。
それがなぜ、日本に2試合連続完封負けを喫するのだろう。
それはもう相性としかいいようがないように思う。
チーム同士なにがしかの遺恨がない単純な野球の技術での勝負。
チームにプラスになるかマイナスになるか分からないが、とてつもない力を加減する歴史のようなものが存在しない勝負は、今の日本チームにはやりやすいのかもしれない。
キューバからすると、運がなかった。
日本はキューバに相性が良い。
日本は勧告に相性が悪い。
「もし」韓国と当たっていたなら・・・と考えるのは意味はないかもしれない。
しかし、結果は違っていた、もっと均衡した試合になった可能性は高いように思う。
投球制限のあるこの大会、岩隈、杉内(こちらも素晴らしい!)の2人で終えたのは大きいところだ。
それより、この試合では重要なことがあった。
そう、それはイチローである。
9回、インコースのストレートをとらえた打球はぐんぐん伸び、センターの頭を超えた。
スピードを上げたようにはみえないが、軽やかで颯爽とした走りでスタンディングでの三塁打。
塁上のイチローは、いつもより深く息を吐いた。
その表情は変わることなく、目を細めベンチを見ていた
しかし、その目はかすかに潤み、明らかに安堵の表情を浮かべていた。
肩肘張ったところがなく、肩の力が抜けているのを感じた方も多いと思う。
あんなイチローははじめて見た。
アメリカに渡ってからのイチローは不振が続いた。
この試合も、クッションボールの処理を誤り、セカンドへの返球は力がなく、そのため、三塁打になってしまった。
もちろん、イチローの高い技術からすると、ミスといえるような内容ではある。
5回には、送りバントが小フライとなり、アウト。
打線をぶつ切りにしていたのは、明らかに日本の一番打者だった。
ベンチに下がる彼、そして守備での覇気の無さ。
不調は深刻だと感じていた。
昨日のブログでも、イチローを外す、または打順を下げるなどしたほうがよいのではとも書いたが、試合中盤までの彼は、その言葉を裏づけするような内容だった。
決してイチローが嫌いなわけではない。
むしろブログなどでもたびたび取り上げるほどの、日本人のMLB選手で、斉藤投手以上に一番好きな選手であり、MLBを代表するような尊敬する選手でもある。
しかし、アナウンサーの繰り返される「世界のイチロー」コールには正直辟易していた。
イチロー賛美をしても、チームは勝つことはできない。
NBAでブルズ時代前半のM・ジョーダンでさえ、一人で勝つことはできなかった。
まして野球は9人である。
中心選手であることは否定しない。
ただ、他の注目選手はいいのだろうか。
そう感じるのは、自分が天邪鬼だからかもしれない。
しかし、度々の「イチロー賛美」には違和感を覚えていた方は少なくないだろうし、本人の試合後のコメントからも、不振の苦しさは読み取れた。
シーズン中でも不振が続くことはあったが、試合中あれほど内面をさらけ出すイチローを見れたのは、最近では珍しいことであり、貴重なことかもしれない。
そして、その苦しさは計り知れないものだったのだろう。
きっかけは、7回のぼてぼてのヒットからだった。
ちょうど昨日の韓国、初回のサード頭をこえるタイムリーヒットのような当たりだった。
繰り返されていた内野ゴロ、それと大差のない当たりだったが、何がきっかけになるか分からない。
えてして、こういう当たりだからこそ、復調のきっかけがつかめることが多い。
岩村が出塁する場面が多くなってきたからこそ、イチローの2安打は、この先に明るい光をともすものだろう。
試合後の青木のコメントで自分は勘違いをしていたのかもしれないと思った。
「優勝すればよい」という内容だった。
まるで、競馬の休養後のG2くらいでの一叩きではないか。
予選は突破すればよい。
今までの野球の大会(主に五輪)には無かったような感覚である。
一昔前の五輪では、予選・トーナメントともに全勝しなければならないように、選手達は思っていたのではないか。
それがこのコメントである。
韓国に負けて、悔しがった昨日。
それ以上に気持ちが見えてこない淡々とした試合内容にもどかしさを感じた。
しかし、今日も、淡々とした岩隈の投球を始めとして、試合内容もそう変わることは無かったように思う。
ひょっとしたら、自分は幻想を見ていたのかもしれない。
目標は高く、世界一という現実にむけて、ボルテージは徐々に上げていく。
そんな意識がチームのコンセプトとしてあるのだろう、と想像させるような戦い。
もし、そうなら強いチームの証である。
勘違いでもいい。
そう期待したい。
明日は4度目の韓国戦。
先発は内海だそうだ。
ぜひ、継投で小松も使ってもらいたい。
そして、今大会あまり出場していない選手(川崎など)も試してもらいたい。
特に投手は、明日を逃すと準決勝以降では怖くて使えなくなってしまうだろう。
準決勝は勝ったならアメリカ、負けたならベネズエラとなる。
アメリカ戦もあまり盛り上がってないと聞くが、準決勝ともなるとそうは成らないように思う。
強敵ではあるが、負けてベネズエラと当たってもメリットはあるように思える。
現実的視線をしっかりと持った日本代表に頼もしさを覚えながら・・・。
韓国戦も楽しみだ。
がんばれ、日本!
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2009年03月18日
彼岸入りし、春らしくすごせそうな午後、普段なら自然に笑みがこぼれるような日である。
しかし、少しでも棒で球をうったことのある人達は、どれだけ早く球を投げれるかと腕を振るったことのある人達は、みないつの間にか握っていた拳をどうしたらいいか戸惑ったはずだ。
あるいはその経験がなくとも、乾いた球音や土を蹴り上げながら疾走する姿が好きな人は、みな一様に今日の午後は今年3ヶ月分のため息をついてしまったであろう。
そのせいか、空気が重くなり、明日の同じ時間まで、この苦しさは続くのかもしれない。
WBC第2ラウンド、日本は韓国に1対4で敗れた。
日本代表のサッカーで、強豪と当たり、0対1で敗れたときの新聞記事によくあるような「最善を尽くした」「僅差の敗北」というニュアンスの善意にあふれた内容がニュースで流れるかもしれない。
「3点差だが内容は互角だ」「ヒット数は日本が勝っている」
アナウンサーがこんな内容のことをしゃべっていた。
果たしてそうだろうか。
もちろん、見方はさまざまあるだろう。
アナウンサーの言うことはほぼ間違っていないのかもしれない。
うなずく人も多いであろう。
しかし、自分は違和感を覚えずにいられなかった。
韓国の先発の奉が交代しても、ランナーが出ても、試合が後半になるにつれて、点が入りそうな、逆転の雰囲気というものが今日は感じられなかった。
応援の仕方が足りないのかもしれないが、そう感じてしまったのだ。
もちろん、そうかなぁという方もたくさんいるであろう。
しかし、試合を振り返ってみると、キーポイントは初回だったということに、反対する方はいないはずだ。
日本の先発はダルビッシュ。
日本の濃い紺色のユニフォームが、その色がイメージさせる重さとなって、右腕に負担となってしまったかのようであった。
サッカー日本代表の前監督は「相手をリスペクトしすぎてもいけない」というような言葉を残した記憶がある。
まさに、ダルビッシュの初回はまさにそうであった。
しかし、ダルビッシュだけが悪いのではない。
むしろ、韓国の戦い方をほめるべきだろう。
韓国は、サッカーでもたびたび見せつけられる、国の威信をかけた戦いに強さを発揮する。
両チームの力(体力とでもいうのだろうか)を9分割したとして、韓国は初回に6~8、ひょっとすると9すべてを使い切っても良いような戦い方をした。
対する日本チームは、9分割した力を、各イニング均等に割り振ったような戦い方に感じた。
いわば、ペナントレースのような戦い方だ。
勝利の女神は、若者と強引さをもつものにより微笑むように思う。
プロ野球公式戦のような戦いと、まさにトーナメントの戦い。
それに、日本を叩きのめす、我々が勝利するんだという気迫は、画面を通して、はるか遠くの日本でも感じることができた。
実際、韓国の打者の集中力、徹底ぶりは素晴らしいものがあった。
近年、MLBでも「スモールベースボール」が注目を浴びているが、今日の韓国の攻撃は、「スモール」よりも小さい「リトルベースボール」とでも言うのだろうか。
各打者もグラウンドに叩きつけることを第一の目的としていたように感じる。
それがすべて、高いバウンドとなり、人がいないところ、人の頭を超えてヒットになり、きわどいタイミングのエラーを呼び込んだ。
小さいころ、狭い工場の敷地でやっていたゴムボールでの野球を思い出す。
狭い場所のため、普通に打っては、すぐボールがグラウンドを超え、なくなったりしていた。
そのため、「フライはアウト。ゴロしか打っては駄目」というルールでやっていたのだ。
そんな、ローカルルールがあるような錯覚を覚えるような攻撃。
外野が要らない『グラウンドベースボール』とでも名づけたくなる。
徹底した『グラウンドベースボール』に、国の威信をかけた各選手の執念が乗り移る。
同じような打球がイチローの第2打席でもあったが、気迫の差か、サードの頭を越えることはなかった。
対する日本、ノーアウトのランナーは4回、三者凡退は一度もなかった。
しかし、得点のにおいを嗅ぎ取ることはできなかった。
(春だから花粉症というわけでもないだろうが)
日本の攻撃は、打線というより打「点」である。
韓国のように、集中して点を取りに行くようながむしゃらさ、チームとしての打「線」が今日の試合では感じられなかった。
メジャー組を中心に、先発を固定するのも良いが、もうそうはいってはいられないと思う。
明日のキューバ戦は好調の者から使っていくような賭けも必要なのではないか。
福留にヒットが出たのも、初球から積極的にバットを振ったからだと思う。
深刻なのはイチローだ。
シーズン中のような初球からいくような積極性が見られない。
わざと球をえらんでいるのではなく、バットがなかなか出ない不調からだと思うのは自分だけではないだろう。
思い切った策、それは早めの継投だけでなく、例えばイチローの打順を下げる、またはスタメン落ち、それはチームへの強烈なカンフル剤となるであろう。
韓国が今日示した『グラウンドベースボール』のような、チームのコンセプトを明確にすれば、力がある日本ナイン。
キューバに勝つことも難しくはない。
すべては明日、スタメンや先発が誰になるかも含め、楽しみではあるが、それよりも食後の胃がきりきりするような戦いが行われるだろう。
お昼は軽いもの、あるいは消化のいいうどんなどのほうが良いのかもしれない。
打線が爆発するとは考えにくい日本の戦い方、またはWBCの傾向から、逆転は難しい。
やはり先取点が絶対条件であろう。
そして、もっと気持ちを前面に出して戦って欲しい。
このままでは、「日本は上手い野球技術を持っている」(が強くはない)としか見られかねない。
週末はお彼岸で、大切な先祖の墓参りに行かれる方が多いだろう。
ご先祖様も夢中になるような、お墓参りが遅れても許してくれるような、熱い戦いを週末ももっともっと見たいものである。
昼間のほうが長くなる、野球シーズンの始まりの季節だから・・・野球のない週末はつまらない。
がんばれ、日本!
posted by ballgame |21:47 |
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