2008年10月14日
1勝以上に得たもの(レイズ対レッドソックス第2戦)
誰が言ったか知らないが、こんな言葉を聞いた事があるはずだ。 「野球は8-7が面白い」 取ったり取られたりで、この位の点数の取り合いが面白いということだろう。 もちろん、0-0の息がつまるような投手戦も見ごたえがあるのは言うまでもない。 レイズ対レッドソックス第2戦はそれを上回る9-8、しかも延長サヨナラという見る側からすると文句なしの面白い試合でレイズがタイに持ち込んだ。 点を取ったら取り返す、逆転すると次の回はまた逆転されるという逆転した回数が5回、両チームとも残り投手が1人しかいないという総力戦だった。 第1戦は投手戦、第2戦は打撃戦という見るものをひきつけてやまないアリーグ優勝決定戦。 1日おくれになったが、簡単に振り返りたい。 レイズの先発はカズミアー、レッドソックスの先発はベケットで始まった第2戦。 初戦も気になっていたが、レイズの球団が配っているのか、はたまた観客が購入しているのか、MLBにしては鐘の音がうるさくて気になっていたが、試合をみていると、観客が持っているのはカウベルのようなもの。 レッドソックスの打者が2ストライクに追い込まれると、一斉に鳴らすカウベル。 NFLでのクラウドノイズは有名だが、それに匹敵するうるささだった。 ホームの後押しはブーイングと大きな声援だけだと思っていたが、こんな方法もあるのだなぁと感心してしまった。 ドームなので余計にこもるだろう。 カズミアー、ベケットともフライアウトが多い。 やはり両投手とも速球を武器にしているだけある。 しかし、この試合に関しては、両投手の出来が余りよくなかった。 投手ばかりを責めるのはかわいそうかもしれない。 第2戦で温まってきた両打線がこの日は爆発した。 カズミアー:4回1/3でホームラン3本、自責点5点。 ベケット :4回1/3でホームラン3本、自責点8点。 両投手とも似たような成績で5回を持たずに降板した。 フライアウトも多かったが、いつもなら詰まらせる打球が伸びてスタンドに入ってしまっていた。 特にベケットは故障明けで調子が上がってこない。 去年のマウンドで、2M以上にも見えるような圧倒的な存在感はこの日は影を潜めた。 とにかく、リズムが悪い。 松坂は四球で守備のリズムを狂わせるときがあるが、それとは別のリズムの悪さ。 松坂はテンポの問題、ベケットは故障明けからなのだろうか、単純に体の動きが鈍かった。 まるで、日ごろ運動していない人が、休日張り切って草野球をした次の日(またはその翌日)のような感じだ。 プロ野球を見ているかのように、間合いが長く、何度も審判にタイムをかけられていたのが印象に残った。 この時期、100%の体調で出ている選手などいないだろうが、それにしても絶対的エースのベケットの不調は気になる。 点数を取られるのは調子の波でしかたないところがある。 しかし、点数以上にエースとしてと罪がこの日はあった。 その罪はレイズの3~5番に打たれたことだ。 松坂は初戦、3~5番を完璧に押さえ込んでいた。 もし、2戦目も同じように沈黙させていたら、レイズはかなり苦しくなっていただろう。 この罪はあまりにも大きい。 去年のワールドシリーズは第1戦のベケットの初回の投球ですべてが決まったといっても過言ではない。 手も足もでない、そんなことばがしっくり来るほどの投球だった。 次の登板は、第6戦になるだろうが、何とか調子を戻して、本来のピッチングを期待したい。 ゆるやかなフォームから放たれる速球は、スピード以上に速さを感じる。 この日も、何球かは見られた投球。 それが見たい。 この日を決めたのは、クリーンアップの出来がすべてといえよう。 レイズ :8安打(6打点) レッドソックス:6安打(5打点) 数字を比べると、そう大差はないようだが、レッドソックスのオルティースはこの試合無安打に終わっている。 絶好調といっていい、ユーキリス、ベイの前で、一瞬途切れてしまうのが惜しい。 そうでなければ、レッドソックスが勝てていた試合だったように思う。 4回を終わって1点ビハインドのレッドソックスの攻撃。 この回、ペドロイア、ユーキリス、ベイと3本の本塁打を打ったときは、レッドソックスの勝ちだろうと感じた。 特に、ベイの本塁打は、レイズのホームにもかかわらず、レフトスタンドにいたレッドソックスファンがキャッチしたのだ。 この試合を象徴するような場面と思ってしまったのも致し方ない。 しかし、この試合はそう甘くはない。 レイズの底力がでた5回、打線が繋がり、一挙3得点で再逆転。 8対6となった。 レイズの打線のつながりのよさが出た場面だったが、それだけではない。 レイズにもいえることだが、レッドソックスの大エースといえば、ベケットである。 そのエースを5回で変えることなどはできなかったのであろう。 それがエースの宿命なのだ。 回の頭から変えるのが理想だが、エースの復活に期待する。 監督やコーチはベケットに託したのだと思う。 そして、この試合はそれが裏目に出た。 5回を終わり、8対6。 あー、レイズがタイに持ち込んだか・・・と思っていたが、またまたシーソーは揺れ動く。 6回のタイムリー、8回のワイルドピッチでレッドソックスが同点に追いつく。 シーソーは揺れ動き、勝利の女神は相当意地悪く微笑む。 試合に落ち着きを与えたのは岡島だった。 7回から登板し、ヒットを与えることなく、レイズ打線を抑える。 前半あれほど活発だった打線が、岡島の投げるボールがぬれているように、火を消されてしまった。 大舞台で強い岡島。 これからも、レッドソックスファンには胸の痛くなるような場面を、あのポーカーフェイスで切り抜けてくれるだろう。 結局試合が決まったのは、連続四球からだった。 判定におかしなところがあり、抗議をしたレッドソックス投手コーチが退場になった画面もあった。 首をひねる場面は2つあったが、そのうちの1つはストライクでもいいんじゃない?というようなコース。 大事な場面だったので、抗議、退場もしかたないだろう。 この時点で試合開始から5時間あまり、現地時間では1時近くになっていた。 8回以降、点数の動くような気配がなく、見ていたこちらも少々くたびれるようなこの試合、審判も早く帰りたかったのだろうかとも思い、少しにやけてしまった。 レイズが勝ったこの1戦、レイズのクリーンアップに調子が戻ったこと、そして予想以上にレッドソックスの外野守備の弱さが露呈されたことが大きいと思う。 本塁でのクロスプレーは3つあったが、そのうち1つはアウトになってもおかしくないタイミングだったように思う。 試合内容も含めて、この1戦はレイズにとって、1勝以上の価値があったように思う。 逆にレッドソックスにとっては痛い1敗。 救いは、中1日空き、ホームに戻ってこれることだ。 気持ちを切り替えることができる。 そして、先発は好調のレスターである。 今年は、レスターの感動的なノーヒッターもなぜか旅行先で見ることができた。 それに負けない投球を期待したい。 試合開始は5:30からだが、BSでは8時15分から録画で行われる。 どちらが再びリードするか、楽しみにしたい。
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