2007年10月23日
MLB第7戦。そして物語は続く
MLBプレイオフ第7戦、レッドソックス対インディアンス戦が行われた。 結果は11対2、レッドソックスの勝利で、ワールドシリーズ進出を決めた。 数字は大勝ながら、内容はとても濃い、まさに天王山の決戦にある起伏のある試合だった。 キーポイントは5番ローウェルとショートのルーゴの守備のでき。 先発は松坂。 前回も書いたが、松坂にとって(またはファンにとって)自らの物語のクライマックスを盛り上げるための絶好の場。 また自らの強運、実力で掴み取ったマウンドだ。 1回のピッチングは見逃してしまい、観戦し始めたのは1回の裏。 1点を先制して、なお1アウト満塁。ここで5番ドリューはゲッツーにとられる。 このシリーズを通して、よく見る光景。 だが、毎回ため息をつく。 いつでも慣れない失望感。 2回、先頭打者のいい当たりはサード真正面のライナー。 MLBのサードの守備位置は日本と違い、三遊間を縮めるようにして守る。 この守備位置が、この後もたびたびクローズアップされる。 2回裏も1点を追加するが、これもゲッツーの間の1点。 効率の悪い得点だ。 6安打で2点とは。 3回、松坂の体が躍動し始める。 投げ終わった後、右足が跳ね、体が前へ前へと。 コースの甘いストレートが前に飛ばない。 ロフトンのライトフライも前回ホームランを打たれたコースだが勢いが違う。 解説者(武田さん)は「5回までもてば・・・」と話していたが、見ているこちらとしては、躍動し始めた松坂に期待する。 ちなみに、この解説者は斜に構えたような解説で前からあまり気に食わない(笑) 知識豊富なのは解説からも感じるが、もう少し視聴者へのコメントということを意識してはと、いつも思ってしまう。 最後はストレートで空振り三振。 自らの物語を力強い筆圧で描き始めるか。 その裏、4番ラミレスを敬遠し、1アウト1、3塁。 3番、4番が好調なので、キーポイントは5番ローウェルだとはみんなの認識。 きっちり犠牲フライを打ち、3対0。 4回、ストレートは相変わらず高い。 だが、フライや空振り。 明らかに球威がある。気持ちが乗っている。 しかし、1アウト後2塁打を打たれる。打者4番マルティネスの打球はピッチャー右を抜ける当たり。 だが、ナイスフィールデングで止め、2アウト。 ここで二塁打を打たれ、3対1。 しかし、松坂はつきががある。やはり強運の持ち主だ。 マルティネスの当たりも、ひとつ間違えば第4戦のウェイクフィールドのように、外野に抜けていたかもしれない。 また、タイムリーとなった二塁打も、後2メートルほど右ならグリーンモンスターにあたらず余裕でホームランとなっていたはずだ。 その裏、またランナーをためるレッドソックス。 ノーアウトのランナーを1回から出し続ける。 しかしまたもやゲッツーでこの回0点。 ゲッツーはプレイオフで14個。この試合で3個。 これで3勝3敗だから、力がある証拠なのかどうなのか。 インディアンスの守備位置のクレバーさが光る。 センター方面の強い打球はすべてゲッツー。 松坂とは違い、ウエストブルックはランナーがたまってからのシンカーがよく決まる。 5回、このシリーズ何かと注目をされるロフトンがレフトオーバーの当たり。 クッションボールをあのラミレスが素手で取り、二塁フォースアウト! やるときはやる男だ。やはり松坂はついている。 攻撃での悪い流れを一時断ち切れるかと思いきや、ここから二連続ヒット。 犠牲フライで3対2。 最後はなんとか空振り三振を取る。 勝っているが、流れは少しインディアンスではないか。 守備でもそうだが、打線も野球を知っているねちっこさがある。 エンゼルスやインディアンスとの試合は、点差があってもわからない。 これがスモール野球というものなのだろうか。 その裏の攻撃は2番からだったが、簡単に3者凡退。 明らかに流れが悪い。 6回、松坂の出来を心配していたが、回の頭から岡島が登板。 6回まで引っ張って、岡島-パペルポンと思っていたので、やや早いかと感じた。 これも岡島への監督の信頼の篤さだろう。 それにこたえ、簡単に3者凡退に討ち取る。 1アウト後、1-3とカウントを悪くしたが、動じることなくストライクを投げ続ける。 巨人時代の印象が強い僕は、1年間通して別人を見ているような、生まれ変わったような岡島を見ている。 すばらしいセットアッパー。チェンジアップが有効で、ストレートで詰まらせる。 ふてぶてしさ、場慣れしているところが頼もしい。 7回、引き続き岡島。 1アウト後、注目のロフトンが初球をふらふらとレフトに打ち上げる。 ショートのルーゴが深追いし、手を上げる。。。なんと落球! 打者は2塁へ。注目していたルーゴがまたもや、第5戦でも2度エラーをしていた。 シーズンでも僕が見ている試合では、なにかしらエラーをしていたものだ。 1アウト2塁。数々の悲劇を見てきたボストンファンは、「ひょっとすると・・・」という悲観的な気持ちを、2004年に晴らされた呪いを思い出 したかのように、スタジアムはざわめき始める。 バッターがロフトンというのも、ベストセラーの小説のように急展開する試合内容に、スパイスを与える。 この試合がどうなろうと、ルーゴの来年の契約は怪しいものだろう。 1アウト2塁、バッターが3塁線へ引っ張る。 日本ならサードゴロ・・・といったところかもしれないが、守備位置がMLBでは違う。 無常にも塁審はフェアの判定。 打球は突き出した観客席に当たり、レフト前へ・・・観客が「ファール!ファール!」とジェスチャーする前をボールは転々とレフト前へ。 レフトのラミレスがボールを処理したときには、すでにロフトンは3塁を回っていた。。。 ところが、なんという幸運! サードコーチャーがランナーをストップしたのだ! 信じられない! ファールでも怪しい打球であれば走らせるだろう。 また、ロフトンは快速。しかも三塁を回ったところで、まだレフトはボールを処理してなかったのだ。 小説であれば、ランナーが躓いた・・・とかなにかだろうが、インディアンスファンはその三文小説内容でも納得できないことだろう。 しかし、まだ1アウト1、3塁。 流れは完全にインディアンス。 悲観的なボストンファンは、拝むように岡島を見ている。ただし、これからおこる逆転劇を早くも納得させるように。。。 しかし、海を越えてきた彼は、過去の悲劇は目にしていない。 開幕前はそれほど期待されて無かったであろう左腕はふてぶてしく、地面を見て渾身の球を投げた。 いい当たりが三遊間へ・・・日本なら三遊間を抜けるであろう当たりはサード正面へ、5-4-3のダブルプレー! ルーゴの子供のようにほっとする顔。マウンドで躍動する左腕。ふだんは顔色を変えず投げる左腕はマウンドでポーンとグローブをたたいた。 こうなっては、流れは完全にレッドソックス。 3者凡退よりも盛り上がる展開。 小説でも映画でも決まっている。ただ現実ではそうそう起こらないことでもある。 その裏、2番手にベタンコートがあがる。 過去に日本でも投げたことがある投手。 つくづくこの試合は日本にかかわりがある。 先頭のエルスブリーがサードに強い当たり。 足の速さを警戒したサードが慌てたのか、エラーをしてしまう。岡島が打たれたサードへの当たりよりはとりやすいボールだったが、それでも守備 位置の影響が多少あったのではないかとかんぐってしまう。 グローブをはじいた打球は、力なくくぼんだ観客席の前へ。 ロフトンの時と違い、エルスブリーは一瞬躊躇したものの、悠々セカンドへ。 こうなると、あらかじめ筋書きが決まっていたかのように、小さな体の1番ペドロイアがグリーンモンスターを超える2ランホームラン。 球場はまさに望んでいた展開どおりになった。 5対2となり、8回引き続き岡島がマウンドへ。 シーズン中でも岡島が3回を投げるのを見た記憶がない。 まだまだ物語は終わらないといったとおり、セフティーバント、ヒットを打たれ、ノーアウト1、2塁。 インディアンスの執念はまだまだ火を消さない。 1発で同点だ。となると-もちろん守護神パペルポンの登場だ。 球場は最高潮の盛り上がり。 口をすぼめ、サインを除く。相手を凍らせるような冷たい澄んだ瞳で、打者をにらみつける。 ストレート、ストレート、ストレート!三球三振! 1アウト後、力強いストレートに押された打球はセカンドへ、すわゲッツーかと思いきや、ルーゴが1塁に投げられない。 セカンドが一瞬球を握りなおした影響で、投げられなかったのだがそれでもまたルーゴ!と天を仰ぐ。 しかし、守護神は動じなかった。 自分のできることを、信じる球を投げて打者を打ち取った。 8回裏には、相手のエラーをからめ、一挙6点をとる。 相手のエラーがルーゴがエラーをしたレフト前ときては、神様も粋なことをするものだ。 9回、最後はセンターのファインプレーでしめるというまさにこれ以上はなかなか無いといった試合だった。 松坂が物語のあらすじを書き、岡島がアクセントをつけ、パペルポンが推敲する。 レッドソックス打線は爆発するとすごいが、反面繋がらないともろさを感じた。 「野球」とあえて日本語でかく野球知識、技術ではインディアンスが上だったろう。 ねちっこく相手の隙をねらい、点を取る。 しかし、最後はパワーの前に葬り去られてしまった。 セリーグのCSとは、はかなくも逆の展開になったのだ。 岡島はすばらしいの一言。 気合を表に出すタイプではないが、それでも気持ちが乗った球を投げているという感じがした。 松坂は今日は最低限の仕事をした。 あくまでチームが、そしてファンが求める最低限の仕事といっていいだろう。 もちろん本人はそれまでの満足度もないかもしれない。 ストレートは走っていて、甘い球でも打者は見逃していた。 しかし、空振りを毎回取れるほどでもなかった。 ストレート、スライダーで2ストライクを簡単にとる。 しかしそこからなかなか打ちとれない。 ファウルで粘られる。 特に2ストライクからはスライダーを投げ続け、ファウルでタイミングを合わせてきたバッターに打たれる。 球種が2種類では心もとない。 フォーク、チェンジアップを少ないが使っていたが、とても有効だった。 「フォーク、フォーク!」と2ストライクと追い込んでから、何度画面に向かって言ったかわからない。 バッテリー間でのやり取りが足りないのか。 まだまだ、萎縮しているというか、ナーバスになっているというか、周りに合わせているように感じる。 サッカー日本代表のオシム監督が言っている「相手をリスペクトしすぎた」という言葉が頭に浮かんだ。 もっと自分の「スタイル」を誇示して、サインに首を振ったりして欲しい。 あなたは、WBC決勝という大舞台で大将として、どんとしたピッチングをしたのだから。 球数?関係ない。変化球?いろいろもっているから投げさせてくれ? もっとどっしりとした松坂。 まだまだ、周りは求め続ける。 次回は本人の満面の笑みが見られるはずだ。 岡島の動じることの無い、自分の力を信じて、自分のできるピッチングで見事にレッドソックスの中核として存在していることに気づいて欲しい。 岡島はチームに秩序を、松坂は希望を与えた。 間違いなくレッドソックスの主力の一人として、日本から入団した2人がいる。 なんにせよ、レッドソックス対ロッキーズ。 どちらを応援するか迷うが、日本シリーズにも負けない楽しみがまだまだ続く。
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posted by ballgame |00:42 |
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松坂大輔投手(ボストン・レッドソックス)、ワールドシリーズでみんなが待ってるよ! 【松坂大輔投手(ボストン・レッドソックス)を英字新聞・英文ニュースで追うブログサイト】
松坂、つけを返したぞ!そして、世界中のみんながワールドシリーズを待っている。それぞれの分を英語で表現すると?
1億ドル 【baseball lover】
松坂投手やってくれましたね。 1億ドルの活躍・・・とはいいがたいですが勝負強さは健在ですね。 今度は松井稼選手との対決ですがこれまた見ものです!!!
彼らの活躍を見て。 【スポーツと共に・・・】
スポーツの神様とは皮肉なものです。 ALCSゲーム7、私の現在アメリカの地元 Cleveland Indians vs Redsox先発 Daisuke Matsuzaka。 シーズン開幕時は彼を心から応援し、注目していました。 まさかこんな展開が訪れようとは思いもしませんでした。 結果に関しましては、みなさんもご存知であり試合を実際に 見た方も多くいるでしょう。ですので、あえて試合については 触れずに、彼ら日本人選手(松坂・岡島・松井)の活躍がどの ような影響を及ぼすのかを自分なりに分析してみたいと思い
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