2008年05月13日
時は再び刻みはじめた
自身のバスケ競技人生において、この2ヶ月間は時が止まっていた。 走れるようになっても、ジャンプできるようになっても、動きを制限せざるを得ない自分がいた。 4月下旬、時は再び刻みはじめた。動かない、腫れあがった右膝とともに。 手術前日、全身麻酔か下半身麻酔を選択できると言われ、下半身麻酔を選んだ。全身麻酔は寝ているだけだから楽だろうが、せっかくだから自分の体に何が起きているのかを少しでも感じ取りたかった。さすがに、手術しながら内視鏡のモニターを見ることも、手術している膝を見ることも出来なかったけれども。 手術当日、冷たく厚い、シルバーに光る手術室の扉を開けて歩いて入場する。流れ作業のように、足の洗浄から担架に乗せられて実際のオペ室に移動するまでが、テキパキと進む。 そこに麻酔科医登場。丸めた背中に麻酔用の痛み止め注射を打ったあと、太い針が差し込まれる。脊髄に何か熱いものが注入されるのを感じる。 しばらくして、その熱さは下半身へと広がり、熱さのあとにはしびれが広がってくる。正座を長時間したあとの感覚に似ている。足に氷をあて、冷たさが感じなくなることを確認するとともに、下半身がみえないように胸のあたりにカーテンが設置され、手術は始まった。 手術中は音楽プレイヤーを聞くこともできるというので持参していたが、やっぱり聞くのはやめた。ここまで来たら、とことん付き合ってやろう。 麻酔のせいか、眠気のせいか、若干薄まる意識の中で、骨に穴を空けているであろう、電動ドリルのような音や、とんかちのように骨をたたく音が耳に入る。どちらも足に全く感覚はないが、腰辺りで骨に響く感触を覚える。 手術は2時間くらいだったと思う。全く下半身が動かないことに一種のもどかしさを感じる頃にカーテンは外された。手術した足はともかく、早く真っすぐに伸ばしたいと思っていた左足は、すでに真っすぐに伸びていた。自分の感覚と実際の体とのベクトルが合っていない。 病室に戻ったが、どんなに叩いても、どんなにひねっても他人の足を触っている感覚は変わらない。動かしたいのに動かせない葛藤に苦しみながらも、それでも徐々に、左膝が動き、そして両足指、両足首が動かせるようになった。 痛み止めと共に点滴は管を通して腕から体内に入っている。動かないように固定している右膝には、溜まった血が外に流れるようにパイプがつながれている。垂れ流しにならないよう、尿管もつながっている。 けれども、気分は悪くない。 自分に言い聞かせる。やっとスタート地点。これからだ。
posted by athok |21:19 |
バスケットボール |
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この記事に対するコメント一覧
時は再び刻みはじめた
来た来た来た来た~
久しぶりです(^^
手術無事終了ですか?何よりです~
色々考えることもあったでしょう~これからリハビリして早く完全復活出来るよう頑張って下さい~やはり最大の喜びは「完全に近い状態で完治出来る」という事なんじゃないでしょうか?普段何気に生活していても、「一生を棒に振る怪我」という危険性もゼロではないですからね~
オイラはここ何ヶ月か本を大量に読んでいます(^^
東野圭吾を先月ようやく読んだ次第です。まぁ確かに「売れる本かもね~」と妙に納得。5,6年振りでしょうかね、こんなに読書をしているのは・・・
昨日よりも、僅かではではあるが「前進している」と実感できる生き方をしたいのですが・・・なんだかね~
色々悩みもあるし・・・
お互い頑張っていきましょう~
posted by ファイト~ | 2008-05-17 20:39
時は再び刻みはじめた
ありがとうございます。
そうですね、我慢さえすれば完治できる。それはまだ幸運なことだと思います。
プレイできなくとも前進してると実感できることが一つあるは自分のなかで大きいです。
なかなか思いどおりにいかないこともありますが、せめて上を向いて歩くようにしたいと思います。
posted by ATHOK | 2008-05-18 00:46
時は再び刻みはじめた
手術成功おめでとうございます。
とりあえず第一歩ですね。
たぶん普通の感じでは1年でまたかるい運動ならできるようになりますよ。プロの選手だったら、3ヶ月でなんとかしちゃうらしいです。
まぁこっから大事なのはあせらないことです。絶対に。
あせって血液がぬけなくて再手術している方を自分が入院しているときも結構みてきました。
それまで順調だった人がふりだしに戻ってしまい、いたたまれない感じでした。
リハビリは重要だけど、過度の筋トレは絶対だめです。
アイシングはまめにしてください。
あせらなければ、必ずその分だけはやく復帰できます。
一つ一つのリハビリを大事に着実にこなしていけば、意外とすぐに動けますよ。ひざもまがるようになるし。自分がそうだったから。
がんばってください。決してあせらずに。
posted by rt | 2008-05-22 20:03
時は再び刻みはじめた
ありがとうございます。
リハビリって、難しいものですね。
「やれるだろう」と思うからといって、思いっきり頑張っては駄目だし、おっしゃるとおり、あせらずゆっくり、でも着実にやらなきゃいけない。
ついついトレーニングと一緒に考えてしまう自分がいるので、戒めながら頑張りたいと思います。
posted by ATHOK | 2008-05-25 07:51


