2008年04月12日

2008 ACL 第3戦レビュー メルボルン・ヴィクトリー戦(A) 「THE GAMBA」 Vol.1

決して褒められる内容での勝利ではないのかもしれない。
しかし、私を含め、ガンバサポを狂喜乱舞させる「劇場型サッカー」は、依存症を伴ってしまう。
そう!症候群の初期症状だ(笑)
ほんまに、キャプテン翼も真っ青の試合展開やった。
メルボルンで初めてガンバのサッカーを見た人にも、きっと中毒症状になった人がいそうな気がする。

そういえば、オーストラリアでのACLの放映権はどうやらFOXテレビにあったようだが、YoutubeにそのFOXでの中継映像がハイライト編集されてUPされていた。

現地の実況と解説がなかなか面白く、特に安田の事を盛んに「あのオレンジの靴」と表現していて、プレーでも風貌でもインパクトを残した模様。
特に最後のプレーは大絶賛。
なんでも、人の記憶に残るのは、ええことです。

足跡残したみたいやでぇ~ミチ(>_<)

野球でもサッカーでもそうなのだが、海外の実況と解説を聞いていて思うのは、興奮する所でちゃんと自然に興奮するという部分だろうか。
なんていうか実況と解説ではあるけど、基本的なスタンスとして、彼らも1人の視聴者なんだという意識があって、ゴールが決まった時とかに我を忘れて興奮している声とかは結構好きだ。
1人の視聴者だからこそ、ゴールした時には、心の底から自然と湧き上がる感情のままに声を出している。
どこかの放送局のアナみたいに、演出っぽい絶叫もないし、せっかくゴールが決まっているのに落ち着いた実況で終わる事もない。

そしてだからこそ、微妙なプレーに対しては、リプレイも積極的に放送して、事の真偽を確かめようとするのではないか?
視聴者のニーズと言う部分もあるだろうが、彼ら自身が最も確かめたいからちゃんと放送しているような気がする。

そういう意味では、日本の実況とアナウンサーはいわゆる「仕事」の域を出ていないんだなと感じる。
もっと自分たち自身も楽しんだらいいのに。
まぁ、色んなしがらみがあるんだろうけど^^;


さて、じゃあ、メルボルン戦のレビューを書いていきましょ^^


1.オーストラリアチームとの遭遇

リーグ戦第5節でルーカスが負傷した影響で、西野監督はメルボルン戦の布陣についてギリギリまで頭を悩ませていた。
やっと、ベースとなる布陣で調子が上がってきた矢先だっただけに、彼の負傷は痛い。

また、対戦相手がオーストラリア人と言うことで、どうしても身長やフィジカル面でハンデを負う形になり、それに対抗する方法もその悩みに拍車をかけていたようである。
相手に関する情報は非常に少なく、要注意人物と考えられえていた長身エースCFのトンプソンも直前に欠場が決まり、どういうフォーメーションで挑んでくるのかも曖昧だった。

結局、ルーカスの回復が思わしくなかった事と、長身選手への対応と言う意味合いもあって、今期初めて3-5-2のフォーメーションでスタートする事になった。
この3バックの選択と西野監督の微妙なコメントのせいで、各メディアには「G大阪守備的な戦い方を選択!」というような表現が踊った。

しかし、ガンバ大阪にとってフォーメーションの違いや守備的であるかどうかはあまり重要ではない。
どういう意識で試合をしているか?という事が本質として重要なのである。

この日のガンバは、まず「慎重」に試合に入ろうとしていた。
対戦相手の詳細がわからない以上、リスクを回避しつつ、相手の事を探る事が最初のタスクだった。
しかしG大阪は、この試合序盤のリスク回避が上手なチームではない。
G大阪の試合が、点の取り合いになる要因の一つでもある。

なぜ試合序盤のリスク回避が下手なのか?
それは、相手が最も元気な時の激しいプレッシャーの中でも、ボールを繋ごうとするからだ。
それを証明するように、相手のプレッシャーが緩み始める10分~15分以降にG大阪が主導権を握り始める事が多い。

ではその時間帯に、引いたり、安全第一でボールをクリアすればいいという話でもない。
もし、そんな事をすれば、肝心な10分~15分以降の主導権も相手に渡してしまう可能性が出てくるからだ。

前線に強力なポストプレーヤーがいない事もそのタスク達成を難しくしている。
ポストプレーヤーがいれば、彼らのボールを預ける事ができるのだが、G大阪にはその役割を全うできる選手がいない。

播戸がいれば、相手の背後にボールを蹴れるだけまだマシなのだが、この日はそれも出来なった。
しかも、相手はフィジカルに優れたオーストラリアだ。
正直、G大阪が「慎重」に入るには、最も不向きな対戦相手だった事になる。



Vol.2へ続く~

posted by じゃんぼ^^ |10:00 | 2008ACL レビュー | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年04月12日

2008 ACL 第3戦レビュー メルボルン・ヴィクトリー戦(A) 「THE GAMBA」 Vol.2

Vol.1からの続きです~



2.最悪の選択だった3バック

この試合で採用された3バックと言う選択は、結果として、この日のメルボルンのフォーメーションとは最悪の相性だった。

メルボルンが採用したのは、オーストラリア代表のアルソップを1トップにした、4-3-2-1というクリスマスフォーメーションだった。
アルソップと後方に控えていた2シャドー(セレスキとウォード)の存在が前半のG大阪を苦しめる。
もともとフィジカル能力では劣ってしまう相手に対して、後方の3人がほぼ1対1でマッチアップする状況になってしまったのだ。
しかも、後方の2シャドーは、盛んにストッパーとSHのギャップスペースに対して走りこんだ事で、G大阪のマークは大混乱。
1トップのアルソップに誰がマークにいくのか?
その後方から走りこんでくる選手に誰が付くのか?
マーキングについてまったく決められないまま、相手の中長距離パスの波状攻撃にさらされ早々に失点を喫してしまう。

後半にシステム変更の為に、交代させたらた水本のパフォーマンスをこの試合で評価するのは難しい。
この日のある意味、犠牲者的な側面が強い。
失点シーンにも絡み、安田との関係も上手く築けなかったが、それだけ今日の彼を「悪い」と判断するのはかわいそうである。
責任をあえて問うなら、中澤も山口も水本も全員悪かったという方が公平だ。

この日のG大阪にとって、ラッキーだったのは、メルボルンのパス回しやプレス、守備のレベルが低かった事にある。
これにより、メルボルンの強烈な逆襲に苦労しながらも、攻撃時には中盤である程度ボールを回して攻撃を組み立てる事が可能だった。
この日も、遠藤が中盤で貴重なボールキープを行うことで、相当最終ラインの負担を減らしていた。

それでも、完全なノーガードの打ち合いの様相を呈していた試合展開の中、またもや二川がやってくれる。
現地の実況も思わず、「OH! WHAT A GOAL!!」と絶叫したスーパーミドルだった。

その後も、落ち着いたパス回しができるようになった分、若干ガンバ大阪優勢に試合は運んだが、この日の両チームはセットプレー時の守備が大問題だった。
メルボルンはマーキングに難があり、G大阪はフィジカルでまったく対抗できなかった。

G大阪は、遠藤の精確無比なCKがバレーにぴったりと合ったが、メルボルンは人がバレーの付近に多く板にも関わらずフリーでシュートを許した。

一方、G大阪はオーストラリアの強引なまでのフィジカルを押し出したセットプレーに苦しみ続けた。
この日の主審も、この肉弾戦にある程度寛容だった事もそれを後押しした。
高さで勝てないだけでなく、相手に体を預けながらのプレーに劣勢を強いられ、特にセットプレーは常にリスクの高い状態にあった。
そんなこの日の苦労を象徴するようなメルボルンのFKからの同点劇だった。

前半は、ノーガードの殴り合いで終わった。

3.4バックへの変更

後半に入って、西野監督は4-4-2へ変更してきた。
監督は、試合後に「前半を見てこの相手には勝ち切れると判断した」とコメントしていた。
その判断による、4バックへの変更だった。
そして、試合の意識が「状況を探りながら、最悪引き分けも考えられる」から「攻撃モード」へ完全にシフトした事を示していた。

ただ、この時、驚いたのが、ルーカスを起用してきた事だった。
ルーカスの状態は良くないのだろうと思っていたので、てっきり寺田を入れてくると思っていた。
結果としてルーカスが決勝点を取ったのだから、良かったのかもしれないが、明らかにコンディションは悪かった。
SHに位置していた時も、激しく守備もできずにボディコンタクトを控えていたようだし、運動量も少なかった。
できれば、起用せずに終わりたかった所だ。
西野監督もその状態を見て、15分で寺田を投入して、ルーカスを守備面の負担の低いFWに上げたほどである。

しかし、この4バックへの移行自体は、劇的な効果を引き出す。
その最も大きかった効果は、守備の安定だった。
セットプレー時の不利は依然として残ったが、流れの中での守備は飛躍的に改善した。
マークがはっきりし、サイドの中途半端なスペースがなくなり、ボディコンタクトなしにオフサイドでボールを奪えるようになったのだ。
そのお陰で、メルボルンはG大阪の中盤と真っ向勝負しなければならない状況に追い込まれる。
こうなると、G大阪の方がはるかにメルボルンを凌駕する能力を有する。
中盤でのプレッシング、パス回しで完全に優位に立つ事に成功した。

次々と決定機を作り出せるようになり、G大阪の勝ち試合にもっていけそうだった。
しかし、その流れの時に、今のガンバは追加点が奪えない。
山崎がドリブルでPA内に侵入し、安田の突破からバレーがヘディング見舞い、そのバレーが2度もの1対1を迎える。
その数々の決定機を、ことごとく外してしまった報いを前半20分に受ける事になる。
ガンバが本調子でないと感じるのは、この追加点を奪えない展開にある。

ただ、G大阪もこういう試合展開は慣れているし、力関係の上でも、決定機を作れないほど劣勢だったわけではなかった事もあり、「必ず逆転できる」という余裕があった。
そして、またもや、遠藤の高精度なCKに、復活したホットラインである山口のゴールが決まってあっさり同点に追いついた。
結果として、この同点劇がメルボルンの闘志をかなり殺ぐことになったと思われる。
メルボルンの闘将、マスカットはチームのマークの甘さに激怒していた。

その精神的な面の影響と体力的な影響もあり、その後のメルボルンは残りの15分間は耐えるしかない時間が続いた。
一方、ガンバはかなり余裕を持ったゲーム運びをできるようになり、必死に抵抗していたメルボルンも、最後は全員が力尽きてボールウォッチャーになった事で敗れ去ってしまった。

結果として、Gグループ最大の敵にアウェーで勝ち点3を奪う事に成功した。
G大阪サポの好きな試合展開にもなり、メルボルンにも衝撃を残した。
相手との力関係もわかり、ホームではもう少し楽な試合展開にも持ち込めるだろう。
勝った事で、少なくとも精神的な疲労からは解放される。

しかし、つくづくACLの難しさを感じた試合になった。


Vol.3へ続く~

posted by じゃんぼ^^ |09:59 | 2008ACL レビュー | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年04月12日

2008 ACL 第3戦レビュー メルボルン・ヴィクトリー戦(A) 「THE GAMBA」 Vol.3

Vol.2からの続きです~


4.オーストラリア勢と戦える意義

メルボルンは、悪いチームではなかった。
アルソップは、オールラウンド能力の高い選手だし、マスカットの奮闘も印象的だった。
G大阪の初期布陣に問題があったとはいえ、前半の攻撃は、非常に魅力的だった。
しかし、昨シーズンのシドニーFCやyuotubeに投稿されている他のAリーグのチームを見ても、総合的な技術レベルや試合運びには甘さが見て取れる。
日本のJリーグの上位チームが一方的に苦戦するような相手は、あまりいないように感じる。

だが、この日のメルボルンもそうだったが、欧米系人種のオーストラリア人と戦える体験は非常に貴重だ。
代表に常連で選ばれている選手はともかく、それ以外の選手がこのフィジカルを体験できる事の経験は、日本が世界で戦っていく為に絶対に必要になってくる。
そういう対戦相手とどう戦えばいいのか?
真正面からぶつかっても勝つ事は難しい。
その経験が選手を成長させる。

国内リーグだけでは決して得る事のできない経験だった。

そして、それはオーストラリアにとっても、貴重な経験である。
メルボルンにとっては、体験した事の無い高度なパスワークだったはずだ。
ともすれば、フィジカル重視になりがちなAリーグの中では、体験できないサッカーに出会った事だろう。
それは、現地のメディアやブログでも話題になっていた。
(もちろん、Jリーグは金満だからしょうがないさという、根拠のわからない愚痴も多いが・・・^^;)

オーストラリア、単にW杯の出場枠の為だけにAFCに加盟したわけではないはずだ。
オーストラリアサッカーをより高いレベルにもっていきたいたいという思いもあったのだ。
その可能性を、このACLで見ることが出来たと思う。

もともと、親日派の多いオーストラリア人。(ちょっと今は鯨問題でもめているが^^;)
メルボルンサポーターとの異文化交流もできたようで、次の万博での試合にもメルボルンのサポーターが多く来てくれると非常に嬉しい。

交流と発展と言う意味で、大きな役割があったように思う。

5.激しすぎる移動負担

意義深いACLではあるものの、オーストラリアとの試合では難しい問題もある。

それは、移動時間だ。
実に18時間に及んだ。

また、リーグ戦も過密になっている事もあり、現地で2泊、機中での2泊すると言う2泊5日の強行軍だ。
さすがに、帰国したG大阪の各選手からは、勝利の喜びもあまり味わえない中での激しい疲労感が見て取れる。

安田のブログには、こんな悲鳴が掲載され。
「誰か、誰か・・・おらに仙豆を。もしくはポケモンセンターに。無理ならベホイミを。おら瀕死状態です。」

橋本のブログには、彼らしいぐったり感が表れ。
「なんてったって機内で寝ないといけないから大変やったわ、着いても、まだ香港やからね・・。」

中澤のブログには、どの部分が嘘なのか分からない文章が踊った(笑)
「でも、このハードなスケジュールも、ドMなオレは楽しんじゃおうと思います…ごめん。嘘です。」

もう日曜日に試合をするなんて、はっきり言って異常事態なのだ。
新潟戦までにルーカスがどれくらい回復するかも分からず、想像以上に苦戦しかねないコンディションなのではないかと思われる。
新潟がG大阪に苦手意識を微塵も感じていない事も恨めしいばかりだ。

仕方が無いことなのかもしれないが、リーグ戦の日程をもう少し調整するべき問題だ。
それほど、ACLの移動負荷は高い。
特にオーストラリアが尋常ではないのは、明白だ。



メルボルン戦のレビューは以上です。

明日の新潟戦はキツイ試合になりそうです。
しかし、今期のテーマは「勝ちきる事」

コンディションが良くない中で、「いいサッカー」にこだわる必要はありません。
新潟戦は、そういう視点で「効率のいいサッカー」や「したたかなサッカー」を見せて欲しいと思います。

その為にも、先制点を相手に与えずに、先に奪い、主導権を握る事が大切です。

魂の応援、送ります。

フォルツァ!ガンバ!!(>_<)/

posted by じゃんぼ^^ |09:58 | 2008ACL レビュー | コメント(1) | トラックバック(0)
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