2008年03月27日

内紛勃発の中国女子サッカー代表、新監督がようやく決定

中国女子サッカー代表の次は『出戻り』監督・・・

前監督のエリザベス氏の更迭から続いていた新監督選びにようやく決着がついた。26日のネットメディア華奥星空の報道によると、中国サッカー協会は、女子サッカー代表の次期監督に、元女子代表監督で、現在、女子クラブチームの監督を務めている商瑞華氏が選ばれたということだ。

商瑞華氏は1987年11月、中国女子代表の創成期に2人目の監督として就任。6年間、監督を務めたのち、各クラブチームやユース代表の指導者を務めてきた人物。

中国サッカー協会は、北京五輪まで残り5ヶ月足らずという緊迫した情勢の中、「中国サッカーを良く知る」「中国人」という条件の中で人選を進めていたが、すでに指導者としての実績もあり、選手からの信望も厚い商氏が『出戻り監督』として、チームを率いることになったというわけだ。

女子サッカー代表は、五輪までチームを率いることになっていたドマンスキー氏が去年の女子W杯での成績の責任を取る形で退任。だが、その後就任したエリザベス氏はチーム代表との確執が表沙汰となり、結局、更迭された。詳しくは以下のエントリーを見てほしい。
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/asa8043/article/380

人選としては、『落ち着くところに落ち着いた』という感じだろう。“本番”までの時間を考えれば、一からチームに溶け込まなければならない人物を据えるわけにはいかず、またこれまでの実績からしても、『無難な選択』といえる。

ただ、前任のエリザベス氏はともかく、協会やファンから全幅の信頼を置かれ、ある程度、成果を挙げていたドマンスキー氏にまで逃げられてしまった中国の監督人事には疑問を持たざるを得ない。

素質、身体能力とも世界で十分に戦える力を持つ中国女子代表。そこに『テクニック』と『スピード』を加えるべく招いた史上初の外国人監督だったが、たった2人、しかも道半ばで頓挫してしまったことになる。

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posted by 朝倉浩之 |14:25 | サッカー |
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2008年03月27日

W杯サッカー予選、”両刃の剣”だった標高1900mの試合

「もし予選突破できなければ全責任を負う。全てのサッカーファンに謝りたい」

昨日行われた2010年サッカーW杯アジア3次予選のオーストラリア戦を終えて、シャオ・ジアイーが発した言葉だ。今日、中国メディアのスポーツ面の多くを飾ったのがこの言葉だった。

試合終了直前まで両チーム無得点。最後の最後に得たPKをエースが外す・・・古今東西のサッカーを見ていれば何度となく目にするこの『悲劇』だが、彼の様子を見ていると、中国国民をまさに『代表』しなければならない中国のアスリートのつらさを実感した。中国はアスリートを国家の力で育てる。それは、クラブ制度が充実してきたサッカーでもやはり同じ。国家代表としてのミスは全国民に対して謝罪しなければならない『重大事』となってしまうのだ。

PKを得たとき、ピッチにいる選手の中で最も経験があり、最もキックの精度が高いのはシャオ・ジアイー・・・。エースの鄭智もピッチを降りている中、その人選は当然のことだった。だが、無常にも彼の放ったキックは相手GKの足に当たって跳ね返った。サッカーに「もし」はありえないが、「もし」このPKが決まっていれば、ほぼ間違いなく『勝ち点3』は中国のものになり、“大金星”が中国に転がり込んでいた。

1900mの高地である昆明に試合場を設けたことは、「とりあえず」は功を奏した。前半は完全にオーストラリアのペースだったものの、高地に対応して体力の温存を考えたのか、それほど積極的な攻撃は見られなかった。後半は、完全にオーストラリアの足が止まり、「時間を待つ」ようなサッカーとなった。

そして、試合終了直前、積極的に相手陣営に飛び込んでいった途中出場の曲波が相手GKに倒され、キーパーにイエローが出た。(この判定には論議があるが・・・)ここで、1点が入って値千金の1勝が中国にころがりこんできていれば、今回の“策”は大成功となったのだろう。その意味では、『戦犯』がPKを外したシャオ・ジアイー一人となってしまうのは、やむをえない部分もある。

だが、高地での試合は一方で、中国代表にも大きく影響した。ポストになっていたFW韓鵬がいなくなり、エースの鄭智が後半途中に、スタミナ切れでベンチに下がったあとは攻め手がほとんどなくなった。ほとんどの選手が空気の薄い高原に慣れる為、20日以上前に昆明入りしていたが、ケガから復帰したばかりの韓鵬と海外クラブから直前に帰国した鄭智は結局、それに対応できなかった。またそれ以外の選手も、やはり決して、いつもの状態ではなかった。明らかに高地での悪条件の影響だろう。

高地での試合は『両刃の剣』だった。両チームとも過酷な条件の中で必死に戦い、その結果、最後のPK「しか」得点機がなかった。結果的にそれを外したシャオ・ジアイーにゲームの全責任がかぶさるような格好になったが、この場面に至るまで、両チームとも点が取れなかったことこそが問題であり、その理由はやはり「高地での試合だったから」というほかない。

では「もし」この試合を北京や広東省でやっていたらどうなっただろう。鄭智はフル出場できただろうし、イラク戦でやろうとしていた“速いパス回しのサッカー”の片鱗が見えたかもしれない。一方で、屈強なオーストラリア選手の猛烈な攻撃に合い、勝ち点どころか、大差で敗れていた可能性もある・・・というか、その可能性が高い。

だから、0-0で試合を終え、勝ち点1を手に入れた中国にとって、高地での試合は成功であった。だが一方で、『自分達のサッカー』ができなかったという点で失敗でもあった。PKの失敗は、その流れの一要素に過ぎず、むしろ、責められるべきは、そこに至るまで『1点』がとれなかった攻撃陣と『高地』を戦術面で生かしきれなかった首脳陣ということになるのだろう。

W杯は本選に出場し、そして勝たねば意味のない大会だ。そのために、各国はあらゆる手段を使うのであり、今回の『昆明』という試合会場の選択も、なりふり構わぬ中国代表の姿勢の表れだった。その必死のせめぎ合いの中で、そして皮肉にも、『昆明』を選んだことによって、さまざまな喜怒哀楽が生まれる。だからサッカーは面白い、と思う。

次は6月2日のカタール戦。イラクとオーストラリアが相手の2つの引き分けは、中国にとって『失望』ではなく、『希望』であることは間違いない。標高1900mの極限の試合環境の中で、強豪を相手に勝ち点1をもぎ取ったことを自信として、次に臨めるか・・・1億サッカーファンの期待を背負う中国代表の『死の組』での戦いが続く。

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posted by 朝倉浩之 |11:51 | サッカー |
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2008年03月26日

W杯予選、中国は豪に“痛恨”の引き分け

26日、W杯アジア第3次予選の中国代表対オーストラリア代表が行われ、0-0の引き分け。中国は試合終了直前に得たPKをモノに出来ず、貴重な1勝をフイにした。

2010年W杯南アフリカ大会に向け、中国にとっては正念場となったこの試合。あえて、試合会場を標高1900mの雲南省・昆明に置き、20日以上前に現地入りして、体を作ってきた。海外組(鄭智、シャオ・ジアイー、孫継海)も直前に合流して、現時点でのベストメンバーで臨む大会となった。

だが試合は予想通り、序盤は身体能力、戦術に勝るオーストラリアがゲームをコントロールする展開。中国はパスカットからロングボール、サイド攻撃を仕掛けようとするが、オーストラリアの守りに阻まれる。中盤をオーストラリアが支配し、中国は目指す「早いパス回し」ができない。

前半30分過ぎに、中国はいくつかチャンスを作ったが得点ならず。またオーストラリアも決定的チャンスがあったものの、中国キーパーが守りきり、前半は0-0で折り返した。前半はどちらかというと両チームとも慎重なサッカー。特にオーストラリアは1900mの高地で後半にスタミナを持たせるため、『温存』ムードが漂った。

後半、中国はFW韓鵬に当てて、サイドからの攻撃で何度かゴールを伺うが、フィニッシュが決まらない。その後は、両チームとも疲れが見え、チャンスにつながらない。

決定的な機会は後半42分、中国に訪れた。ゴール前にドリブルで曲波が持ちこみ、相手キーパーと交錯。これがキーパーの反則をとられ、中国がPKのチャンスを得た。だが、シャオ・ジアイーが正面に蹴ったボールは、読みの外れて左に飛んだ相手キーパーの足に当たり、ゴールならず。決定的なチャンスを物にできず、試合は結局このまま終わり、中国の『金星』はならなかった。

オーストラリアの後半の動きが目に見えて落ち、結果的には、試合地を昆明に選んだのは正解となった。だが、試合終了直前のPKで、誰もが中国の勝利を予感したにも関わらず、勝ちきれなかったことは大きい。シャオ・ジアイーの痛恨のキックは中国のW杯への道において「決定的」になりかねない。

だが、これもまたサッカー・・・である。中国はこれで強豪のイラク、オーストラリアを相手に2試合連続で引き分け。次は6月2日のカタール戦となる。


 

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posted by 朝倉浩之 |16:54 | サッカー |
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2008年03月26日

陸上テスト大会、劉翔が出場へ・・・”鳥の巣”に初登場

中国の鳥人が一足先に“鳥の巣”で羽ばたく・・・

110m障害の世界記録保持者、劉翔(中国)が5月下旬に行われる陸上の五輪テスト大会「中国陸上オープン」に出場することを明らかにした。

中国国家体育総局などが管轄するインターネットメディア「華奥星空」が25日伝えた。この『中国オープン』は現在行われている五輪テスト大会「グッドラック北京」の一環として、5月22日~25日まで国家体育場(愛称:鳥の巣)で行われる。同スタジアムが本格的に使用されるのはこの大会からで、事実上の『こけら落とし』となる。

劉翔は、この大会について『スタジアムに慣れる絶好の機会』として出場を表明。大会そのものは中国の国内大会であり、決してレベルは高くないものの『その機会は得がたいもの』と語った。

劉翔のコーチである孫海平によると、「鳥の巣」のトラック舗装はやや『固め』で、日ごろ練習している柔らかめのトラックとは感覚が異なるという。そのため、本番前に一度はレースを経験しておく必要があると判断。今大会出場を決めた。

劉翔は、今大会に先立って、大阪の国際グランプリ(5月10日・長居陸上競技場)にも出場を表明している。日本の陸上ファンの前で万全のレースを披露した後は、北京の本番の会場で“走り初め”。本番前に北京市民の前に姿を見せる最後の機会ともなりそうで、そのレースは全世界の注目するものとなりそうだ。


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posted by 朝倉浩之 |11:21 | 陸上 |
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2008年03月24日

聖火採火式、アテネで行われる・・・CCTVが一部始終を生中継

 北京五輪の聖火採火式がギリシャのオリンピアで行われた。この模様は中国中央テレビ(CCTV)などが生中継し、中国全土に伝えられた。

 聖火の採火に先立つ式典の挨拶の最中、白人男性が乱入し、警備員に取り押さえられる騒ぎが発生。この間、中継映像は、どこかに無造作に置かれたトーチが映されていた。私自身はその後の海外報道で、この「騒ぎ」を知った。
  

さて、採火の模様は以下の通り。

 ギリシャ現地時間の24日午前11時30分(日本時間18時)、北京オリンピック採火式がオリンピア遺跡のヘラ神殿で始まった。

心配された天候だが、テレビで見ている限り、人の影も出来ており、全く問題ないよう。

ギリシャの女優ナフプリオトゥさんら、伝統的な白い衣装に身を包んだ20人の巫女が二手に分かれて、ヘラ神殿前の祭壇に入り、輪を作って並ぶ。その後、ナフプリオトゥさんが火種を入れる鉢を両手で掲げ、神殿の奥から祭壇中央部にやってきた。
 
 そしてナフプリオトゥさんは、トーチを祭壇前に置かれた鏡の中心に置き、聖火の火を採る。かなり長い時間に感じられたが、見事に火が点された。北京五輪閉幕の日まで、オリンピックの成り行きを見守る聖火が“生まれた”瞬間である。トーチの火は“火鉢”に移され、厳かに運ばれた。

 その後、ナフプリオトゥさんは、火鉢を両手で捧げ持ち、最初の聖火リレーのランナーであるアテネ五輪テコンドー男子80キロ超級銀メダリストのニコライディス選手(ギリシャ)の前に進み出て、北京オリンピックトーチに火を点す。

 130日間に渡るリレーが始まった。世界5大陸、各国・地域の2万人がつなぐ史上最大規模の聖火リレーのスタートである。

 今日は、このあとアテネ五輪水泳金メダリストの羅雪娟、卓球の「かつての女王」鄧亜萍、歌手の王力宏、ギリシャ駐在の羅林泉大使らが、この日のランナーとして、聖火を運んだ。あわせて20人の中国人ランナーがギリシャ国内でリレーすることになるのだが、ギリシャでの聖火リレーに、開催国のランナーが“出張”するのは史上初めてのこと。ここからも、中国の今大会への力の入れようが良く分かるといえよう。

ギリシャでは6日間のリレーが行われた後、30日にアテネで聖火が引き継がれ、31日に北京に到着。その後、国内外でのリレーが始まる。

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posted by 朝倉浩之 |23:00 | 北京五輪 |
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2008年03月24日

アテネに集結する中国メディア・・・今日、採火式開催

北京五輪の聖火がいよいよ始動する・・・。

24日、古代五輪の舞台となったギリシャのオリンピア遺跡で採火される。

採火式は元々、24日正午(ギリシャ時間)に行われる予定だったが、この日の12時から13時の間、同地区が大雨に見舞われる可能性が高いという気象情報を受け、1時間繰り上げてギリシャ時間午前11時(日本時間午後6時)に行われることになった。時間の繰上げは五輪史上初。もしも、式典の最中、日光の光量が足りないなどの『不測の事態』が生じた場合、20日と22日の『予行練習』で採火された種火が使用されることになる。また仮に同時間帯に雨が降っている場合は、場所を室内に移し、式典の規模を縮小するなどして開催されることになる。

採火式は古式にのっとり、ヘラ神殿前でギリシャの女優ナフプリオトゥさんらが巫女となって採火し、聖火が第1走者となるアテネ五輪テコンドー男子80キロ超級銀メダリストのニコライディス選手(ギリシャ)の手に渡って、ギリシャ国内でのリレーがスタートする。

この採火式には、中国メディアの注目も過熱気味で、かつてないほどの報道合戦が繰り広げられる模様。新華社によると、今回の式典は中国中央テレビ(CCTV)を始め、中国国際放送(CRI)、中央人民ラジオ、北京テレビなど各放送局が生中継を行う予定。関係者によると、このうち中国中央テレビは、式典の1時間前となる午後4時から特別番組を組み、「総合・五輪・英語」など各チャンネルで同時放送を行う。実況席にはベテランの白岩松アナウンサーを置き、万全の布陣で臨むことになっているそうだ。式典の大部分は、国際映像を使用するが、聖火が第1走者のニコライディス選手(ギリシャ)から、第2走者の羅雪娟さん(中国・アテネ五輪水泳金メダリスト)に渡るシーンなどは、中国側が独自に中継車を出して生中継する。

また式典には世界各地から450人の記者が集まり、その様子を世界各地に伝える。このうち170人が中国人記者だということだが、この数も五輪史上最高だということだ。メディア報道のフィーバーぶりがうかがえる。

先のチベット暴動への中国当局の対応に抗議する行動も予想されるため、AFP電によると、ギリシャ警察関係者は採火式と同国内の聖火リレーに厳重な警備を敷く方針を表明している。2004年のアテネ五輪で実施した警備体制を敷き、屈強な兵士を配備すると共に、EU諸国から対テロ対策の専門家を招聘。式典の最中は、制服・私服の警察官を随所に置き、『万一』に備える。

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posted by 朝倉浩之 |12:47 | 北京五輪 |
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2008年03月20日

水球テスト大会、欧州メディアの熱い視線

“水上の格闘技”水球の五輪テスト大会「中国オープン」は19日、大会2日目を迎えた。この日は、男子の中国代表―上海市代表、オーストラリア―広東省代表のカードが組まれ、それぞれ中国代表、オーストラリアが勝利した。

日本が男女とも五輪予選にも出場しておらず、決してメジャースポーツではないため、今大会への日本の関心は低いが、水球そのものは“水上の格闘技”という名の通り、ボールを巡る水上の激しい接触がダイナミックな魅力的なスポーツである。男子は1900年のパリ五輪からすでに正式種目に入っており、長い歴史を持つスポーツだ。

さて、会場となったオリンピック体育センターの『英東水泳館』は1990年の北京アジア競技大会から17年間使用されたのち、北京五輪に向け、全面改装工事がされたスタジアム。本大会では、近代5種の水泳と水球の予選が行われる。外から見ると、古ぼけた感じで、デザインも月並みなパッとしない感じの建物だが、中に入ると印象がガラリと変わる。
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北京北側にある五輪体育センター「英東水泳館」


真新しいプールが2面。競泳用と飛び込み用のものが整備され、いずれも『最新鋭の器材(建設担当者)』が備わった会場だという。だが、五輪のメインスタジアム国家水泳センター(水立方)とはバスで一駅の目と鼻の先。投入された予算は水立方には及ばないだろうが、これだけのプールをこの小さな範囲内に置くというのは、贅沢でもあり、またこの後が心配となってくる。
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大会2日目のカードは男子の2試合。2戦目のオーストラリア以外は、全て中国国内チーム。中国代表が出ているのは当然だが、広東省と上海市の代表チームが出ているのが面白い。男女各4チームを揃えないとならないという中、組織側の“苦心のあと”が伺える。残念ながら、ロス五輪とバルセロナ五輪で5位に入った実績もあるオーストラリアの力は圧倒的で、広東省との試合は高校生と大人・・・といった風情だった。また中国代表対上海市代表というのも、いわば1軍対3軍?以上の差があり、試合としての面白みは全くない。
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だが、これを運行するスタッフの動きは真剣そのものであり、特に今大会のボランティアは非常にテキパキと仕事をしていた。メディア担当のボランティアの仕事ぶりも素晴らしかったし、非常に気持ちよく取材ができた。運営スタッフはボランティアを含めて、それぞれチーム単位で動いており、聞けば、この“チーム”にとって、今回は3度目のテスト大会だということ。すでにお馴染みのメンバーで、勝手知った間柄・・・というわけだろう。絶妙のチームワークもその当たりからきているようだ。

また内外のメディアの注目ぶりも、五輪出場がない日本メディアとは対照的で、非常に面白かった。メディア責任者によると、今大会の取材申し込みは内外からの記者700人。このうち500人が実際に取材証を受け取り、毎日200人あまりが会場に来ていると言う。特に水球が人気スポーツである欧米のメディアの注目度は高く、北京支局の駐在記者ではなく、本国から、わざわざ記者を派遣するメディアが多かったそうだ。そういえば、最近は現地で顔見知りの外国人記者も多くなってきたが、今大会に関しては、知らない顔の記者が非常に多かったような気がする。水球が決してメジャースポーツではない日本の反応とは一味違う諸外国の注目ぶり、というわけだ。

私自身は、日本のローカルテレビ局にいたころ、ある全国級の高校水球部にこだわって取材したことがあり、水球に対しては、ひとかどの思い入れがあるのだが、一般的に言えば、水球は日本において、決してメジャースポーツではない。欧米マスコミの熱心な報道ぶりに触発されたからなのか、日本がこの場にいないこと・・・それどころか世界の舞台にも出ていないことに何だか一抹の寂しさを感じた。

北京では22日、水球の組み合わせ抽選が行われる。これは北京五輪の種目では最初の抽選会となる。北京五輪には男子が中国、米国、クロアチア、ハンガリー、スペイン、スロベニア、オーストラリア、モンテネグロ、ドイツ、ギリシャ、イタリア、カナダ。そして女子が中国、米国、オランダ、オーストラリア、ロシア、ハンガリー、イタリア、ギリシャが出場する。




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posted by 朝倉浩之 |17:39 | 水球 |
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2008年03月19日

水球のテスト大会「中国オープン」が開幕

水球の五輪テスト大会「中国オープン」が18日、オリンピック体育センターの「英東水泳館」で開幕。初日は女子の試合が行われ、オーストラリアと米国がそれぞれ勝利した。

今大会には、開催国・中国の男女代表のほか、女子がオーストラリア、ロシア、米国、男子はオーストラリアが出場。これに男子の上海、広東代表チームが加わる男女4チームで予選リーグと決勝を行う。

初日は中国女子が強豪のオーストラリアと対戦。前半こそ、両者1点ずつを取り合う展開となったが、その後はオーストラリアが優位を保ち続け、9-6で中国をねじ伏せた。

また続く米国対ロシアは米国が15-9で圧勝した。

19日は男子の試合が行われ、それぞれ中国代表対上海、広東対オーストラリアが行われる。

なお、北京五輪の予選がすでに2月と3月に行われ、出場国が決定している。

女子は米国(米州地区代表)、オーストラリア(太平洋州代表)、オランダ(欧州地区)に加え、2月24日に行われた予選の結果、イタリア、ロシア、ハンガリー、ギリシャが出場権を獲得し、これに中国を加えた8チームで争われる。

また男子は米国、クロアチア、ハンガリー、スペイン、セルビア、オーストラリア、モンテネグロドイツ、イタリア、ギリシャ、カナダ、中国が出場する。組み合わせ抽選も、今大会の最中である22日に北京市内で行われる。

日本は男女とも去年8月に予選不参加を表明しており、出場しない。

大会の行われる「英東水泳館」は1990年の北京アジア大会で使用されたプールで、北京五輪のために大規模改築が行われた。建築総面積は44000平米で座席数は4800。北京五輪では、水球の予選と近代5種の水泳が行われる。近代5種には16年ぶりに日本人選手が出場することになっている。

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posted by 朝倉浩之 |09:05 | 水球 |
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2008年03月15日

中国初の大リーグ試合に感じた疑問と期待

メジャーパワーで野球の本格普及なるか・・・

中国初の米大リーグの試合として、パドレス―ドジャースのオープン戦が15日、北京五輪の野球会場でもある五カ村球場で行われた。試合は、中盤まで3-1でドジャースがリードしたものの、8回にパドレスが追いつき、結局3-3で引き分け。1万2000人あまり(公式発表)の北京市民が野球の本場メジャーの野球を堪能した。


中国は野球がほとんど普及しておらず、一般の人たちのほとんどはルールも知らないという状況。2002年には、野球のトップリーグ『中国野球リーグ』が発足し、今年で7年目を迎えるが、野球の普及という意味では、まだまだ程遠いというのが現実だ。


一方、大リーグを運営するMLBはベースボール「後進国」での普及活動に実績があることでも知られる。以前はオーストラリアでも成功例があり、今回は、そこで使用した施設も持ち込むなど、そのノウハウを全面的に生かす形でのオープン戦開催となった。


すっきりと青空が広がり、晴れ渡った今日の北京。試合開始前、1時間15分前にゲートが開いたが、開門前から多くの観客がゲート前で入場を待っていた。試合を戦う両チームのレプリカシャツに身を包む米国人や、野球にはちょっとうるさい日本人も大勢やってきていて、なかなか国際色豊かな雰囲気。


穏やかな日差しがあるものの、時折冷たい風が吹くスタンドだったが、『格安席』として売り出したライト側スタンド(一人25元・約400円)は、ほぼ満席となった。その他の席は小中学校の野球チームや招待客などが主だったが、こちらも6,7割の入りで、まずまずの「盛り上がり」だったと思う。

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日本メディアの報道で「観衆は同点で白熱した展開となったゲーム終盤にもかかわらず、スタンドから半数近くが引き揚げていた」との配信記事があったが、実際、引き上げたのは、そういった『動員組』がほとんど。決して大部分ではないが、自らチケットを買って足を運んだ人たちは、最後まで球場で熱戦を見守っていた。


ただ、残念ながら、『ルールが分からない』という人がほとんどで、会場で時折起きるウェーブや派手に見えるフライに大きな歓声を上げるくらいしか、楽しみ方が『分からない』という状況ではあった。


さて『初の大リーグ試合』と鳴り物入りで行われたこの試合だが、私には疑問を抱くことがいくつかあった。


試合中は、チアリーダーによるショータイムやゲームコーナーなど趣向を凝らしたイベントを実施し、7回終了後はおなじみの『私を野球に連れてって』を流すなど、随所に『大リーグ的』な演出が施されたものだった。だが、観客の大部分が野球のルールを知らない、という状況では、とても、これらの演出が生きているとは思えなかった。


日本のプロモート会社が演出を担当するCBL(中国野球リーグ)では、時折、野球のルールを説明する会場アナウンスが入る。確かに、『野暮ったい』感じはするが、その感覚は、我々、日本人だからこそ。やはり、この『野暮ったい』説明は必要なのだと思う。

ファッショナブルではなくなるかもしれないが、『野球を知らない人たち』に対し、しかも一部のイベント部分を除いて、多くが『英語のアナウンス』によって大リーグ並みの演出をする、というのは無理があった。同じ英語圏であるオーストラリアとは、少し異なったアプローチが必要な一例だろう。


また試合のスコアがオーロラビジョンの一部に表示されるだけのため、外野席の大部分からは非常に見にくく、試合進行が全く分からない、などの不満が観客からは出ていた。


もちろん華やかなイベントや音響でゲームを彩るのは結構だが、まずは『野球の普及』が先決となっている情況だけに、野球の『基本的な』面白さを観客に訴える術をもうちょっと工夫して欲しかったというのが正直な感想である。


だが、このような不満はさておき、米大リーグのオープン戦が、オリンピックイヤーの今年、北京で開かれたことは画期的なことだと思う。五輪競技から野球が外された今、まだスタートしたばかりの『中国野球』が“五輪後”にどうなるのか、関係者らの不安は大きい。だが、そんな中で、世界最高峰のメジャーが、ただ選手を中国から獲得するという形だけではなく、実際に興行を行ってファン層を拡大する取り組みを始めたことは、大きな意義をもつことだと思う。

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ホームランボールを待つ・・・日本では当たり前の風景でも中国ではまだまだ少ない


今日、球場にはグローブを持ってホームランボールを待つ子供がいた。少年野球のユニフォームに身を包んで大リーガーのプレーに目を輝かせる子供がいた。コーラとホットドッグ片手に家族連れで応援に声を枯らす人たちもいた。会場の全てではないが、確実に野球の楽しみ方を知っている人たちが増えてきていると思う。


私は、そんな風景を目にして、中国野球が、ただ4年に1度のスポーツイベントとの関わりだけで、消え去ってしまうようなことはないと確信している。
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スタジアムの外でも様々なイベントコーナーが設けられた


来月初めには7年目の中国野球リーグが開幕する。このブログ記事やスポーツナビでのコラムなどを通じて、このリーグの様子をお伝えしつつ、鍵となる年『五輪イヤー』を迎えた中国野球にこだわって、今後も継続的に、お伝えしていきたい。




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posted by 朝倉浩之 |21:39 | 野球 |
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2008年03月14日

五輪チケット、日本国内での販売予約がスタート

8月8日に開幕する北京五輪の観戦チケット・・・中国国内でのチケットフィーバーについては、このブログでも度々、お伝えしているが、いよいよ今日正午から日本での購入受け付けが始まった。

 チケットは北京五輪組織委員会が日本オリンピック委員会(JOC)に割り当て、一般への販売については、JOCがチケット販売会社「ぴあ」に委託。21日までネットで申し込みを受け付け、その後抽選して、26日夜に結果が判明するという。

 売り出されるのは開・閉幕式のほか野球やサッカー、水泳など17競技。一部種目では、決勝が販売されていなかったり、設定そのものがなかったりというものもある。 

 五輪期間中は、『足の確保』やホテル代の高騰など、北京を訪れようという人にとっては難しい問題も多いが、それでも、前回のアテネとは異なり、地理的にも近距離で開催される五輪ということで、数多くの観客が見込まれる。

 心配されていた日本向け入場券の不足問題も、共同通信によると、先日、約9000枚の追加分が得られ、前回アテネ五輪を上回る約5万6600枚を確保したという。今回は、旅行会社の観戦ツアーに配分される分を除いたチケットが一般個人向けに販売されることになるが、さて、どれだけの反響があるか・・・注目したい。

ご参考までに、「ぴあ」のチケット販売ページのアドレスをあげておく。
 http://pia.jp/piajp/v/ticketbeijing/top.jsp

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posted by asa8043 |15:28 | 北京五輪 |
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2008年03月14日

中国女子サッカーでまた『内紛』? 

次から次へと『お騒がせ』の続く中国サッカーで、またも“内乱”・・・

今度はフランス人のエリザベス監督が率いる女子サッカー代表で問題が起きたのだ。

ポルトガルで行われていたサッカーの女子国際トーナメント「アルガルヴェ杯」で、中国は史上ワースト2位の9位となった。だが、これはあくまで親善試合。米国、ノルウェーなど欧米の強豪国と戦うことで、北京五輪に向けたウォーミングアップする・・・あくまで、今大会の意味合いはそれでしかない。確かに、2月に開催された東アジアサッカー選手権の日本戦以来、連敗が続く、という不名誉な結果となったが、この成績で一喜一憂するような、そんな性質の大会ではないのだ。

にもかかわらず、今大会がクローズアップされたのは、“例によって”監督とフロントの内紛であった。

3月8日、ノルウェーに1-3で敗れた試合後、エリザベス・ロイゼル監督(フランス)は取材を一切拒否し、同時にチーム代表の張健強氏の解任を要求。はっきりと「張氏が解任されないならば、チームには残れない」と発言し、これまで「誰もが知っている秘密」だった内紛がはっきりと表沙汰になった。

エリザベス監督については、かなり以前から、多くの批判が集まっていた。戦術や選手起用に関しても疑問の声が大きかったし、選手とコミュニケーションを取ろうとせず、外国人スタッフとばかり食事をしている・・・などといった選手側の不満もメディアを通じて、度々伝わってきた。

有名なのは以前起きた「遅刻騒動」だ。中国・重慶での合宿期間中、練習場にエリザベス監督が遅刻したという“事件”。これに対し、チーム代表の張健強氏が罰金の支払いを求めたものの、これを監督が拒否した。

エリザベス監督は当時、病気の父親を見舞う電話をしていたのが理由だと、後で分かり、また、遅刻といっても、それほど練習に影響を与えるものではなかったのだが、これが報道されたことにより、選手、協会、そして監督サイドの“疑心暗鬼”な状態が明るみに出たのだ。

また、東アジア選手権にいたる数ヶ月間で、『敗戦の責任を選手だけに押し付けている』、『中国人コーチをスタンドにおいやり、フランス人コーチだけで周りを固めようとしている』、『練習方法が合理的でない』などなど、数え上げれば切りがないほど、彼女に対する不満が噴出した。ここまで代表監督に対する、しかも外国から招いた監督に対する批判が公然と沸き起こるのはめずらしいし、しかも、それを選手サイドが堂々と口にしているところが『末期症状』を示しているというほかない。

その流れの中で、監督とチーム代表の『内紛』が明るみにでたというわけだ。これについては、何が原因なのか、さまざまな報道がなされているが、私には、本当のところは分からない。

ただ、エリザベス監督が「張健強氏とは協力できない」「彼がいる限り、まともな環境で仕事ができない」と記者団のいる場で公言しているのは事実。中でも聞き捨てならないのは、ノルウェー戦で、張健強代表がエリザベス氏を解任するため、選手たちに「わざと負けさせた」という発言である。

この真意は分からないが、少なくとも、現在の彼ら二人の関係はすでに互いの我慢の“限界点”まできていることは想像できる。

今後の方針については、来週月曜日17日の記者会見で明らかにされるということだが、あるスポーツメディアによると、人事を統括する国家体育総局の責任者はすでにエリザベス氏の更迭に同意しており、エリザベス氏本人も帰国の準備に入っているという。

中国女子サッカー代表の『内紛』といえば、前監督のドマンスキー氏が就任する前の馬良行監督と李飛宇チーム代表の争いが記憶に新しい。詳しくは以下のエントリーをご覧になって頂きたいが、両者がチームの指導方針をめぐって対立し、結局、監督が解任されるという結末を迎えた。
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/asa8043/article/39

その後、就任したドマンスキー氏はフロントの信頼もそれなりに得て、ある程度の成果が上がり、女子代表に“光明”が差したものの、W杯の不振の責任をとる形で退任。その後を受けて就任したエリザベス氏もご覧の通り・・・というわけだ。

私は、個人的には、一度、外国人指導者を信頼して招いた以上、全てを任せて、『まな板の鯉』にならないと、中国サッカーは変わっていけないと思っている。

目先の勝敗だけで監督を闇雲に批判し、『木を見て森を見ず』をやってしまっては、中国サッカーの発展はない。だから、ここ数週間続いたエリザベス監督に対する『中傷報道』にも私は批判的だった。

だが一方で、中国女子サッカーは構造的に『内紛』の運命にあるのかもしれない・・とも思えてくる。

この現象が、たまたま、それぞれが持つ個性がぶつかり合った結果なのか、それとも何らかの構造的な問題なのか、という疑問である。

この北京五輪の5ヶ月前という時期・・・またも繰り返した『内紛』。この理由は一体何なのだろう。

早くも次期監督についての噂が聞こえてくる。「もう外国人監督はこりごり」という声もあり、また時間的にも差し迫っていることから、「中国サッカーを熟知しており、海外経験もある程度持っている」との条件を満たす「中国人」となる可能性が大きい。

しかし、はっきりいって、今からチームを引き受け、自分の色にチームを染め上げて、自信を持って北京五輪に臨めるだけの時間は、次期監督には与えられない。さまざまな不安を抱えながら、本番になだれ込むことになるだろう。

だが、男子サッカーと同じく、中国サッカーにとって、五輪が全てではなく、何よりも「これから」が大切だ。その「これから」のために、『内紛』を招く、この不可思議な構造の原因がどこにあるのかを探る必要があるだろう。


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posted by 朝倉浩之 |12:14 | サッカー |
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2008年03月13日

聖火ランナー名簿正式発表へ・・・国内ランナーに外国人も

3月末から始まる北京五輪の聖火リレーで、中国国内のランナーの名簿が間もなく発表される。

去年6月23日から、北京五輪組織委員会は中国国内の聖火ランナーの公募を開始。いわゆる『模範的』とされる労働者から著名人まで、専門家による審査とインターネットによる投票などを通じて、選出された。

選ばれたのは最年少が14歳、最高齢が93歳で、『民族団結』を謳う中国は56の民族全てを網羅した。

また「中国の改革と発展に大きな貢献を果たした」とされる外国人も8人選ばれた。国籍はそれぞれ米国、フィリピン、ドイツ、インド、コロンビア、ロシア、ベネズエラ、そして日本。北京市内でIT会社を経営する日本人会社社長(56歳)が名簿に入った。同氏は中国西部の新疆地区を走る予定だということだ。

なお、聖火ランナーは全世界と中国全土を回る予定で、ランナーの数は計21000人あまりと過去最多になる。

聖火リレーはまず、古代五輪が行われたギリシャの古代遺跡オリンピアで現地時間24日正午に採火され、ギリシャ市内を7日間かけてリレーしたあと、30日、アテネ市内で、北京五輪組織委員会に引き渡される。その後、海外でのリレーが行われ、5月4日から、海南島を皮切りに中国国内をまわる。

最大の見所でもある世界最高峰チョモランマへの聖火の登頂についても、順調に準備が進んでおり、まもなくベースキャンプ作りが行われ、5月の登頂を目指している。

この聖火リレーは、北京五輪の実質的なスタートといえるものでもあり、中国国内の注目度も高い。ギリシャでの採火式やリレーを見学するツアーも売り出され、人気を博しているようだ。また中国中央テレビ、中国国際放送など主要メディアはこの聖火リレーの一部始終を追い、国内に向け伝えることになっている。

今月末の聖火リレー開始以降、かつての五輪では考えられないような大規模な報道合戦が繰り広げられ、『聖火フィーバー』が国内に起きることは間違いないだろう。

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posted by 朝倉浩之 |00:53 | 北京五輪 |
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2008年03月12日

五輪に向けた『人口管理』・・・証明書めぐり行列つくる

北京五輪に向けた北京市内の住民の『調査と管理』のため、先月22日から、「暫住証」の一斉点検が始まっている。

北京には、各地方から大勢の外来人口「外地人」が流入している。「中華人民共和国戸口登記条例」など関係法令によると、地方から北京にやってきて1ヶ月以上滞在する16歳以上の国民は、北京に到着してから3日以内に地域の派出所に届け出て、「暫住証」を取得しなければならないことになっている。

だが、現実的には、何らかの調査がない限り、「暫住証」がないことによって不利益を受けることはあまりなく、これを取得せずに、北京で就学、就職している人たちが大勢いる。
また、この「暫住証」そのものが差別だとして、反対の声も大きい。

だが、北京五輪を前にして、外来人口の把握と、その規制に乗り出そうとしている当局は、先月22日から、各戸を個別に回るなどして、“一斉点検”を始めたのである。

ということで、市内の各派出所には、これまで“無許可”で北京に居住していた地方からの人たちが暫住証の申請のために殺到。それぞれ専用の窓口まで作って対応しているが、それでも連日、派出所の前には長蛇の列が出来ている。特に「外地人」が多く居住する地域では、この行列がひどく、まだ日の昇る前の早朝から列を作る人まで出てくるなど、さながら五輪のチケットフィーバーを思わせるような状況となっている。

ただ、これに乗じて、『悪巧み』を考える村が現れたと中国メディアが伝えた。

これは北京の北郊外、昌平区のある村の出来事。当地の派出所では、暫住証を発行する際、各集落の「村委員会」が出す居住証明書を必要と定めた。

この証明書は、それぞれの集落の『村委員会』が発行する。ところが、ある村の『村委員会』の窓口には、「証明書が必要な者は、村の衛生費120元(1800円)を払うべし」という張り紙が貼られたそうだ。その村は、ここ最近、衛生状況が悪化。その理由について「多くの外来人口が流入したから」と村が考えたらしい。そこで、その当事者である「外地人」に対して、1年分の『衛生費』を請求したというもの。実は、こういった『便乗徴収』を行っている村は一つ二つではないようなのだ。

だが、北京市公安局によると、そもそも、この『居住証明書』そのものが必要なく、住民は直接、派出所にいけば5元(75円)の手数料で暫住証が作成できるということだ。これは明らかに根拠のない「便乗徴収」というわけ。

と、北京五輪を前に、いよいよ北京市内も『人』に関する準備が始まった。これまでは、インフラ建設などハード面での動きが目立ち、ただただ、その変化、発展の速さに驚いたものだが、この『人』に関する動きは、身近なところで起きるものだけに、非常に生々しい。今後、ビザ政策などにより、外国人に対する管理も強める動きも見えており、これは我々自身に大きく関わる問題となってくる。

北京五輪に向け、街が大きく動き出した・・・しかも生々しく・・・。この『暫住証』の一斉点検は、中国が国家の威信をかけて開く大イベントがいよいよ近づいてきたことをこれまでとは別の形で、感じさせる・・・そんな出来事だと思う。

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posted by 朝倉浩之 |19:37 | 北京五輪 |
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2008年03月10日

中華“支配”からの脱却?~変わる世界の卓球地図(2)

中華“支配”からの脱却?~変わる世界の卓球地図(1)
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/asa8043/article/376



一大勢力「海外兵団」の誕生

元々、中国人が海外に出て卓球をするということは1980年代半ばから始まっていた。中国改革開放によって、国際大会で実績を挙げたあと引退した選手などが新天地を求めて、続々と海外に出始めたのである。そのほとんどは、ある一定の年齢となり峠を越えた選手であった。その中には、今も米国で現役選手として、北京五輪出場を狙っている49歳の成応華(四川省出身)がその代表格である。

その後、彼らが切り開いた『海外への道』は徐々に、中国でくすぶっていた『中レベルの選手』たちを惹きつけていく。『卓球王国』中国では、運動能力が最も優れた子ども達は卓球選手の道を選ぶことが多く、卓球人口の層は厚い。

地方レベルでも、強豪の遼寧省あたりになると、他国ならばエースになれるような逸材が一軍にも上がれないという状況が起きる。そんな選手たちが少しずつ、海外に流れ、それが徐々に拡大して、「海外兵団」と呼ばれる一大勢力に成長していくのである。

この『海外兵団』が大きな話題を呼んだのは1988年のソウル五輪のときだった。オーストリア代表として出場していた丁毅(元人民解放軍チーム)が当時、メダル獲得が確実視だれていた中国選手を予選リーグで破ったのだ。これにより、彼ら『海外兵団』の存在が中国国内でも大きくクローズアップされ、その是非が論議となった。

その後、この一大勢力の数が増加していることは先ほど指摘したとおりである。そして、この状況に対して、今回、国際卓球連盟は規制案を発表した。その内容は以下の通りである。

「国籍変更制限」の概要(2008年9月1日発効)
 (1)21歳以上の選手が国籍を変更した場合、世界選手権やW杯には出場できない。
 (2)15歳未満で国籍変更をした場合は3年間、15歳以上18歳未満は5年間、18歳以上21歳未満は7年間、世界選手権やW杯には出場できない。

 ただし、IOCが管轄するオリンピックや連盟のプロツアーに関しては、今回の規定外となっているため、今後も該当の選手はその国を代表して出場できる。


圧倒的多数で“支持”された規制案

この規制案に対して、各国・地域の代表による投票が行われ、最終的には賛成48、反対2で可決された。反対したのは、代表選手の全てを中国大陸の元代表に頼っているシンガポールと香港で、中国は賛成にまわった。

まず、反対したシンガポールと香港はいずれも『海外兵団』の影響力が最も大きい国である。特にシンガポールは、『海外兵団』の力で、今大会、初の準優勝を飾った。人口の75パーセントを華人が占めるお国柄からも、中国とのパイプは太い。また決してスポーツ強国ではない同国にとって、卓球は数少ない国際的舞台での活躍が期待できる種目。この地位を維持したいというのは当然の考えだろう。両国とも「連盟の意図は分かるが、一刀両断に規制するやり方は良くない」と反対票を投じた。

一方、欧州諸国を始めとする国が規制案に賛成する理由は、主に『自国の選手により多くの機会を与えたい』ということである。ジュニアの頃から苦労して頑張っても、いざ国際大会という段階で、中華系の選手がやってきて、ポンと代表の椅子の座に座ってしまう・・・そんなことになれば国内の若手選手のモチベーションに影響する。いくら実力的に上でも、上位にずらりと“国籍変更選手”が並んでしまう状況では、将来の卓球選手を志す子ども達もやる気をなくすだろう。


規制案、中国の見方は?

では、この『規制案』の矛先が向かっている中国はどうか。前述のように中国は投票で、賛成票を投じている。男子代表の劉国梁監督は「そもそも“海外兵団”の存在は中国卓球に何ら影響を与えない。彼らは皆、年齢の高い選手、もしくは国内で淘汰された選手だからだ。」としつつ、今回の規制案について「国際的な視点から見ればいいこと」と語る。例え、中国国内でドロップアウトした選手でも、他国に行けばトップ選手となる。それによって、各国の協会が選手の育成を怠っているという状況が多く見られるからだ。

ただ選手サイドでは、意見は異なる。中国のある選手は「いずれにしても海外に出てプレーするつもりはない」と断言する。彼は決して一流ではない選手だが、今のところ、国内大会やプロリーグなどに出場していれば十分な収入になるという。敢えて、国籍を変えてまで海外でプレーする必要はないということだろう。かつて中国が貧しかったころは、海外に出ることは大きな夢であり、高い収入への近道であった。だが、国全体の経済力も高まり、国内リーグを支える企業の力も強まった今、国外に出るメリットも薄れているというのが実際のところだろう。


『海外兵団』の一員はこう見る

一方、『海外兵団』の一人でシンガポールの主力選手、リー・ジアウェイ(北京出身)は反対意見を唱える。「国内は選手の数が過剰気味でチャンスが少ない。海外に行くのは、あくまで生計を立てるため、生活のためだ。一律の規制はおかしい」。

各選手とも、海外に出る理由は異なっている。『生計を立てるためやむなく出国する選手』と中国国内でも十分機会があるにもかかわらず、敢えて高い収入などを求めて出国する選手などを一律に、その年齢のみで規制するのはおかしい、ということだろう。

またオランダ代表として五輪出場が決まっているリー・ジアオ(36歳・山東省出身)は『オランダで短期間に自国の選手を育てることは不可能。レベルの高い海外選手が引っ張らなければオランダ卓球はだめになる』と語る。

彼ら『海外兵団』の選手たちに共通しているのは、『自分たちの存在が世界の卓球を引っ張っている』という誇り。確かに、彼らが今後引退すれば、その国の指導者として、より高いレベルの育成ができるようになるだろうし、現時点では若手の台頭に障害があっても、長い目で見れば、『海外兵団』の役割は大きい、という見方もありうる。


変わるか・・・「中国支配」の国際卓球界

ただ、やはり現在の「海外兵団」は中国の第一線でやれない選手の受け皿的な意味合いが強い。中国の育成サイドとしては、こういった受け皿があることで、安心して選手育成ができるというメリットはあるのだろうが、それをいいことに、どんどん中国選手に進出されたのでは、相手国にとってはいいことだけとは限らない。

卓球の世界大会が完全な個人戦ならともかく、国別団体戦が行われたり、国・地域ごとに出場枠が決められたりと、あくまで『国・地域』単位で動いている以上、やはり公平性を保つため、また自国選手の保護のため、ある程度の規制をかけることはやむをえない。

もちろん、スポーツの国際化が進んでいる今日、やみくもに卓球界を国家という枠に縛りつけて置くというのは合理的ではない。

ただ一つの国の卓球界を盛り上げるには、一流選手を押し込むだけが方法ではないはず。今後はむしろ、指導者間の交流や選手の技術交流などがしやすくなるようなシステムを作り上げていくべきだろう。

さまざまな各国、各選手の思惑が絡む今回の改革・・・ただ、これまで中華系の選手たちが『統治』してきた世界の卓球界が、これによって、どう変わっていくのかが興味深い。

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posted by 朝倉浩之 |15:34 | 卓球 |
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2008年03月09日

中華“支配”からの脱却?~変わる世界の卓球地図(1)

世界各地で増え続ける“中華系”選手たち

先月24日から行われた世界卓球選手権の団体戦は、男女とも中国が圧倒的な強さを見せて、優勝を果たした。女子の若手NO1郭躍が決勝のシンガポール戦で不本意な試合を見せたほかは、男女とも安定した戦いぶりを見せ、さすが『卓球王国』を感じさせる内容となった。

さて、この大会期間中、国際卓球連盟は、今後の世界の卓球界の枠組みを変えるかもしれない大きな決定をした。卓球選手の『国籍変更制限』である。

今大会の女子決勝で、初の決勝進出を果たしたシンガポール。その最初の組み合わせが、郭躍(中国)とリー・ジアウェイ(シンガポール)のシングルスだった。リー・ジアウェイは中国・北京出身の27歳。中国のエース、張イネイ(26歳)とは年齢が1つ違いで、共に同じ体育学校で育った。1994年に北京代表となったが、その後は機会に恵まれず、結局96年にシンガポールへ渡り、同国の国籍を取得。以降、シンガポール代表の主力として、国際大会に出場している。(現在世界ランク8位)

実は各国には、今、このような『中国語を話す代表選手』があちこちにいる。そして、世界選手権などの国際大会では軒並み、彼らが上位進出し、準決勝、決勝レベルでは、ほとんどが彼らの間での対戦となっている。

今回の世界選手権でも、オランダやドイツの白人選手に混じり、中国人選手が主力として活躍した。全選手95人(中国大陸、香港、台湾)を除くのうち、元々中国国籍を有していたのは実に21人。試合後、彼らはCCTV中国中央テレビのカメラの前に引っ張り出され、中国語で試合を振り返っているのだが、当然のことながら、なんだか不思議な感じがする。今回、国際卓球連盟が下した決断は、これらの『国籍変更』について、制限を加えようというものである。

これら海外国籍を取得した“元”中国人選手のことを中国では「海外兵団」と呼ぶ。何だか、おっかない感じの名前だが、要は「海外ピンポン軍団」くらいの意味合いである。


世界卓球を“統治”する『海外兵団』

この『海外兵団』は、男女それぞれ世界ランク100位以内の選手のうち、なんと55人(男子21人、女子34人)に上る。このうち、最もランキングが高いのは、女子では6位に入っている遼寧省出身の王越古(シンガポール・27歳)。男子は10位の高寧(シンガポール・24歳)だ。

王越古は張イネイと同期で、未来を嘱望されたが、1997年の国内大会で右足をケガして手術を受け、国家代表の座を奪われて、再起を図るべく、日本に渡り、その後、シンガポールへ渡った。

高寧は国家代表の2軍から上がることができず、新天地を求めた選手。ちなみに、各国の選手の内訳を見ると、香港が最も多く11人(男子5人、女子6人)、続いてシンガポールが9人(男子2人、女子7人)、台湾2人とやはり中華圏が目立つ。

だが、それ以外にもスペイン、クロアチア、米国、イタリア、ノルウェイ、カナダ、ドミニカなど、とにかく幅広く、選手が散在していることが分かる。日本も五輪代表となった男子の韓陽を筆頭に吉田海偉、金沢咲希らがランキング100位内で頑張っている。こうなってくれば、ただでさえ、中国本土の選手が上位独占している状況だけに、国際大会の『内戦状態』は当たり前ということになる。


自前の“ヒーロー”作りに向けて

この状況に対して、異論を唱えたのが国際卓球連盟のアダム・シャララ会長(カナダ)らをはじめとする欧米の卓球関係者である。ある米国の関係者は「米国代表はほとんどが中国人。女子は全てが華人(米国籍の中国系)で米国生まれは一人だけ。これでは、米国本土の選手の成長機会が奪われてしまう」と現状を嘆く。

かつて卓球王国として君臨した欧州諸国の声も大きい。国際大会の対戦は、中国系選手がずらりと並び、顔ぶれはマンネリ気味。現在は、まだ高い人気を誇っているが、このままの状態が続けば、国内での卓球人気が将来にわたって続いていく保証はない。「やはり自前のヒーローが必要」というのは、欧州を中心に各国の一致した見方となっている。

では、このような「海外兵団」が生まれた背景はどこにあるのだろうか。
(続く)

'「国籍変更制限」の概要(2008年9月1日発効)

 (1)21歳以上の選手が国籍を変更した場合、世界選手権やW杯には出場できない。

 (2)15歳未満で国籍変更をした場合は3年間、15歳以上18歳未満は5年間、18歳以上21歳未満は7年間、世界選手権やW杯には出場できない。'

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posted by 朝倉浩之 |20:27 | 卓球 |
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