2011年02月18日
フィギュアスケートの「年齢詐称疑惑」がまだ尾を引いている。
テレビ朝日は、「疑惑」の9人のうち、唯一、四大陸選手権に選手権に出場している耿氷娃選手に“直撃取材”。「本当は何歳?」などと質問を発し、無視されると「硬い表情で去っていった」などとまるで刑事事件の容疑者のように伝えていた。
そこにはスポーツ記者が忘れてはならない「選手への畏敬の念」は微塵も感じられない。
私は中国スポーツの「伝え手」として、決して、やみくもに「黒を白」と言い張るような弁護をするつもりはない。ルールに則って闘うことが「スポーツのスポーツたるの最低限かつ唯一の所以」であり、大会の出場資格もまたルールの一つ。仮に中国の選手が、これを破っていたとしたら、しかるべき組織から制裁を加えられるべきだろう。
だが、我々、隣国のメディアが面白おかしく(まるで中国の“ニセモノ”をこっけいに取り扱うように)取り上げるのを見ていると、同じ国のメディア人の端くれとして、恥ずかしくて仕方ない。
フィギュアのどの日本人選手に聞いても、「あの中国選手が(年齢制限で)出場しなかったら、私が勝てたのに」などとぼやく人はいないだろう。選手は氷の上では平等に、ルールの中で戦い、そして、ある選手は勝ち、ある選手は敗れたのだ。「本当は13歳の選手が15歳などと嘘をつくから、私は負けたのだ」という選手がいるわけない。
年齢制限は、選手の成長やフィギュア界全体の発展を考えて作られた「外側のルール」なのだ。確かに大切なルールだが、「“内側”である競技ルール」と「“外側”である年齢制限」とは性質が違う。これを違えたことはもちろん大問題で、スポーツ界の中で制裁を課すべきだが、隣の国のメディアが面白おかしく取り上げ、選手を「個人攻撃」する材料にはならない。どこかの国の“国技”が犯した八百長事件と「悪さの次元」が違う。
ついでに言うと、一昨日、フジテレビが「中国では大会で勝つことで地方の体育協会にお金が入る。今回の年齢詐称はその予算配分目当てだ」などと伝えていた。経済力が高まっている中国を「カネの亡者」に仕立て上げたいのはわかるし、そう伝えれば、視聴者の納得感はある。ただ体育予算の配分の参考となるのは、実質的には、オリンピックとその翌年にある全国運動会(日本の国体に当たる)であり、「年齢詐称疑惑」の選手が出場したという国際大会に勝ったからといって、基本的には「金儲け」にならない。
非常に複雑な中国スポーツの仕組みだが、国際報道こそフィーリングで報道するのではなく、しっかりと事実を積み重ねて伝えてほしい。
posted by asa8043 |23:04 |
氷上競技 |
2011年02月17日
中国スポーツ界の「持病」がまたも表ざたとなった。
去年12月に北京で行われたフィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルでペア3位に入った隋文静に年齢詐称疑惑が浮上。海外メディアが伝えたものだ。
それによると、国際スケート連盟が定めた年齢基準に2歳足りなかったにもかかわらず、「水増し」して出場したという。さらにトリノ五輪でペア銀メダルの張丹、張昊組にもジュニア時代に年齢詐称の疑いがあると報じられた。
まずあえて言うが、中国はきわめて年齢について「おおらかな」国だ。
日本の戸籍に当たる「戸口本」に一応は生年月日が記入されているが、各個人で保管しており、ニセの戸籍を作り上げることは難しいことではない。
また就学年齢も一応は決められているものの、実際の入学はバラバラ。特に農村では、1,2歳前後することは当たり前だ。
8月に生まれた子供を一つ下の学年に入れるため9月生まれとして届けることは、私のかつての同僚も当然のこととしてやっていた。(中国は9月入学。クラスで最年長となったほうが心身の発達が他児童より進んでいるため、勉強やスポーツに有利と考えるのだろう)
日本のように、氏名に加えて、生年月日が個人を特定する重要な材料にされることはまずあり得ない。そんな“土壌”があるというのは確かなのだ。
報道によると、女子は実年齢より上に、男子は下に「サバ読み」されていたという。中国の「挙国体制」と呼ばれる「お国のためスポーツ」の中では、選手の競技成績を上げる方法として、ごく当たり前に使われている・・・というのが現状だ。
実際、女子は12歳前後まで急激に運動能力が伸びる上、体重も軽く、体も柔らかいため、競技に有利。優秀な選手は出来るだけ早く大規模試合に出したいとコーチは考える。
一方、男子は10代後半にかけて体力、運動能力とも伸びるため、出来るだけ遅い段階で、年齢を「サバ読み」して試合に出たほうが“得”というわけ。
「戸口本」に信ぴょう性がなく、実年齢は何とでもなるため、こういった「年齢詐称」が行われる。
かつてエリート選手を養成する地方のスポーツ学校を取材した際もある競技のコーチが、数歳程度の「サバ読み」は日常的に行われているようなことを語っていた。しかも、それほど罪悪感を伴う雰囲気ではなく、さも「当たり前」というようだった。
そういえば、今月13日には中国南部の都市で行われていたサッカーのジュニア年代の合宿で、13‐14歳年代の選手に対し「骨齢検査」が実施された。
嘘をつけない「骨齢」と身分証の年齢が一致しているかをかなり厳重な検査で調査したとのことだが、検査対象の1300人中、実に110人が「骨齢」と身分証の年齢が異なっていたという。(もちろん骨齢の誤差もあるだろうが)
中でも延辺と新疆ウィグル自治区からきた選手たちは、その半数が「サバ読み」して、実年齢より下の身分証を持っていた。ある選手はすでに18歳であったにもかかわらず、「14歳」と偽ってキャンプに参加していたそうだ。
各年代別に試合を行うサッカーにおいては、年齢は極めて重要な指標。かつて中国では体操、バスケット、サッカーで年齢詐称問題が持ち上がったが、スポーツにおける年齢は「おおらか」では済まされない。
体が軽く柔らかい幼少期からエリート育成は始まる。中国のスポーツ学校にて
posted by asa8043 |00:47 |
氷上競技 |
2010年11月06日
北京で行われているフィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第3戦、中国杯の第2日。中国のホープ、耿氷娃はSP、フリーで計142.42を挙げ、5位。両種目とも自己最高点を記録した。
今年16歳になった耿氷娃は昨日のSPで51.09の4位。きょうのフリーでもスペイン農村の楽曲を若々しい演技で表現し、91.39となった。
耿氷娃は1994年1月3日(黒竜江省チチハル)生まれ。身長149センチ。父はアイスホッケーの元中国代表キーパー。母親はフィギュアのコーチで、将来の期待を込めて、「冰娃(氷の人形)」の名がついたという。目標にする選手はキム・ヨナ(韓国)。
posted by asa8043 |23:18 |
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2010年08月12日
フィギュアスケートペアのバンクーバー五輪の覇者、申雪・趙宏博(中国)が来月4日、北京首都体育館で開く「氷上結婚式」。一般公開もされ、チケットの最高価格は1080元(約15000円)と高額。プライベートな「結婚式」と「興行」が一体化しているのは事実であり、一部には「結婚式の名を借りた金儲けではないか」との批判が起きている。
これに対して、北京の夕刊紙「法制晩報」が趙宏博の声を伝えている。そういった声は「誤解」だというものだ。
趙宏博の説明によると、9月4日に行われるのは、あくまでも国際大会レベルのフィギュアの大会であり、「氷上結婚式」はあくまでも、大会の中の一部のプログラムに過ぎないという。時間も15分程度であり、チケットはあくまでも大会の観戦のためであり、結婚式の「列席券」ではないというわけだ。
フィギュアスケートは、中国ペアの活躍により、少しずつ国内での認知度が高まってきたが、それでも日本・韓国に比べるとまだまだ。五輪など競技としてはともかく、「ショー」としてのスケートは認知度が格別低い。これに対して、「引退後、何かできないかと思っていた」という趙宏博は国際フィギュアショーに何度も出演した経験を生かして、自分たちで大会のブランドを作り上げ、より多くの人に注目してもらうことによって、フィギュア文化を根付かせたい・・・そのために、自分たちの結婚式を大会中に行うことで、多くの人たちに関心をもってもらいたい・・・これが「氷上結婚式」を企画した意図だと説明する。
また今回のチケットからは一枚当たり10元(150円ほど)の寄付が行われる。将来的にフィギュアのジュニア年代育成を目指す“「氷天使夢想」育成計画”を設立するためのもの。これによって、奨学金やスケート場を開設し、次世代の選手を育てるのが目的だという。
そもそもは申雪・趙宏博がプロデュースして実施する「アイスショー」が主であり、「氷上結婚式」はあくまで演出の一つであったにもかかわらず、そちらがメディアで大きく取り上げられ、まるで「結婚式」がメインであるかのような、主従逆転のイメージを与えたことが今回の批判につながったのだろう。あるスポーツ記者によると、メインのスポンサーは決まっているものの、それだけでは足りず、プロデューサーである趙宏博もスポンサー探しに奔走しているという。
中国では、五輪や世界選手権など、競技レベルの大会ならばフィギュアも大きな関心が払われるが、フィギュアの「興行」はあまり一般的でなく、成功させることはそう簡単ではないだろう。ただフィギュアの本当の発展のためには、他のスポーツと同様、「間口」を広げて、より多くの人に関心を持ってもらい、「すそ野」を広げていくことであることはいうまでもない。
申雪・趙宏博は現在、すでに自らの主宰するフィギュア教室を開き、ジュニア年代が誰でも門をたたけるような環境を作ろうとしている。
「不毛」と言われた中国フィギュアでさまざまな困難を克服し、世界に挑戦を続け、ついに頂点を極めた二人・・・次に挑戦するのは、フィギュアの「市場拡大」と「ファン層の開拓」であり、今回の「氷上結婚式兼アイスショー」は、その“第一歩”なのだ。
posted by asa8043 |07:43 |
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2010年07月29日
21日、中国アイススケート協会の記者会見上で発表されたアイススケート申雪・趙宏博ペアの氷上結婚式。
9月4日に北京首都体育館で行われる予定で、浅田真央、プルシェンコらが出席する豪華な「アイスショー」だが、すでにチケットの発売も始まっている。
中国のチケット販売大手「中国票務在線」によると、チケット価格は100元(約1500円)からで、180元、280元、380元、580元、680元、880元、そして最高価格は1080元となっている。
ショーの開始は9月4日19:30。
テレビ局、上海東方衛視が技術支援を行っており、音響等を担当する。また9月11日夜に同チャンネルで録画中継される予定。
主な出演者:プルシェンコ(ロシア)
浅田真央(日本)
アレクセイ・ヤグディン(ロシア)
ステファン・ランビエール(スイス)
ジョニー・ウィアー(米国)
ホウ清&トウ健(中国)
張丹&張昊(中国)
posted by asa8043 |07:27 |
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2010年07月14日
バンクーバー五輪のフィギュア・ペアの金メダリスト、申雪・趙宏博の「氷上結婚式」が9月に実現。日本の浅田真央も招待されていることが分かった。国家体育総局直轄の中国体育報が本人の言葉として伝えた。
二人が7月初めに行われたフィギュア指導者の研修会に出席した際に語ったもの。二人は今後の身の振り方について、具体的に発表はしていないが、申雪は「とりあえず参加してみた。どうせスケートとは離れられないから」と答えた。バンクーバー五輪で国家代表に加わった際、すでにコーチ兼任の肩書をもっていたので、今後は、本格的に指導者の勉強を重ねる方針だ。
そして9月4日、北京首都体育館で行われる引退式を兼ねた結婚式の出席者について、趙宏博は「一人ひとり、電話で出席をお願いしている」として、浅田真央、プルシェンコ(ロシア)らの名前を挙げた。
結婚式は“超豪華”なものになる予定。二人の育ての親、姚濱氏がピアノを弾いて華を添えるのをはじめ、舞台設計、照明など全て「二人で決める」とのこと。スケートショーの形で行われるユニークな結婚式となる見込みで、浅田真央らも演技を披露することになっている。
二人は2007年にすでに結婚証明書を受け取っていたが、バンクーバー五輪での現役復帰を決めてからは国家代表に合流していたため、結婚式は延び延びになっていた。
posted by asa8043 |09:11 |
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2010年02月28日
バンクーバー五輪は大詰め。
ショートトラックスピードスケート女子1000メートル決勝では、中国の王濛が1分29秒213で優勝を飾り、500メートル、リレーに続き3冠を達成した。これにより、女子ショートトラック4種目の金メダルは中国勢が独占したことになる。
それにしても王濛は強かった。
決勝では中盤に先頭に立ち、その後は一気に仕掛けての勝利。かなり重い症状の風邪で、のどの痛みを訴えていて、その心配が影響されていたが、「精神力」と「底力」で1000メートルの栄冠も勝ち取った。
「勝って当然」という自信にみちたしぐさはいつも通り。開幕前から強気な発言を繰り返し、その言動が世間を騒がせてきた王濛だが、この日の試合後は、何か大きなものから解き放たれた・・・ほっとしたような表情も見られた。
2007年の冬季アジア大会では、「勝てなかったのはコーチのせい。代表チームにいても意味ないから故郷に帰る!」と試合直後に言い放ち、囲み取材の記者を茫然とさせた彼女。その後、幹部の前で反省文を書き、朗読させられるなど、屈辱的な処分を受けた。
私も「お騒がせ王濛」などと呼んで、批判の眼差しで、記事に取り上げた。
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/asa8043/article/18
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/asa8043/article/20
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/asa8043/article/45
だが、その後の彼女の変化は、今大会の1000メートルのレース後のインタビューに表れていた。
「きょうの私は精神力以外、何もいいところがなかった」と厳しい自己評価。そして「私の3つの金、あと周洋の金・・・4つの金メダルは決して自分だけのものではない。代表チームみんなで勝ち取ったものだ」
ごくごく優等生的なコメント・・・。他の選手ならば、我々もさほど気にもとめない言葉。だが、“あの”王濛から出てくるその言葉の価値はちょっと違う・・・。
そういえば、あるメディアは以前王濛のコメントの中に以前は「我(わたし)」という主語が多かったのだが、今回の五輪では「我們(わたしたち)」が多くなったとも報じていた。
代表の李琰コーチは「王濛は精神的に大きく成長した。全く別人といってもいい」と言っていた。選手たちに厳しい自己管理を求め、過酷なトレーニングを課すことで知られる李コーチのもとで、バンクーバーを目指した4年間。他の選手・コーチ、スタッフの全てに支えられて、スケートリンクに立っていることを痛感し、それがそのまま、言葉になって、メディアの前で出たのだろう。多くの力に支えられていることを知り、さらに類まれな精神力をはぐくみ、そして天性の身体能力とセンスを磨いた彼女は、本当に強かった。最後は病を押しのけてしまうくらいの気力で滑り切ることができたのも、この4年間の成長があったからこそだ。
これで五輪での金メダル数もかつての女王、楊楊も抜き、名実ともにショートトラックの女王となった。今年24歳。
「次」の方向性が気になる年齢でもあるが、さらに一歩円熟味を増して、進化を遂げた王濛を次の大舞台で見てみたいと願っているのは私だけではないだろう。
王濛(24歳 167センチ・58キロ)
黒竜江省七台河市出身。500、1000メートルの世界記録保持
者。トリノ五輪で500メートルの金メダリスト。世界選手権優勝4度 優勝。
posted by asa8043 |07:51 |
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2010年02月19日
「金メダル夫妻」が引退へ・・・
バンクーバー五輪で悲願の金メダルをとったフィギュアスケートペアの申雪・趙宏博は現地で行われたイベントの中で、正式に引退を表明した。新華ネットなどが伝えた。夫妻には来年、子どもが誕生する予定だという。
また二人の「生みの親」であり、フィギュアの名コーチとして知られる姚浜氏もこれを了承しているとのことだ。
姚浜コーチはさらに「仰天プラン」も披露した。
帰国後、二人の「引退式」と「結婚披露宴」を同時に挙行するというのだ。二人は結婚後もアイススケートショーなどの仕事に忙しく、式を挙げることが出来なかったから・・・とのこと。
実現すれば、前代未聞の金メダルを引っ提げての超豪華な挙式&引退式となりそうだ。
posted by asa8043 |07:41 |
氷上競技 |
2010年02月17日
熱戦が続いているバンクーバー冬季五輪。自他ともに認めあう中国と韓国が思わぬ「場外戦」を演じて、メディアの報道合戦が続いている。
報道などによると、現地時間14日、スケート中国代表のチーム関係者が、韓国のショートトラック公開練習をビデオ撮影しようとしたところ、韓国側がこれを「制止」。中国側は、それでも撮影をやめようとしなかったため、ついに韓国のコーチは「激怒」して水の入ったペットボトルを投げつけた・・・という“事件”だ。韓国は重要視している女子リレーの試合を前に、作戦を練る重要な練習だとして、撮影をしないよう、求めていたという。
スピードスケート界で王者として君臨する韓国。ただ中国も、女子スピードスケートの王濛を始め、近年力をつけつつある。このライバル関係は、色んな意味で激烈だ。
一部報道によると、韓国も中国側の練習を「ビデオ撮影」していたという。メディアを巻き込んでの今回の騒動だが、私は激戦を前にして、互いに相手をけん制しあう「水面下の心理戦」と捉えたい。
実際、韓国側が行っていたのはあくまで公開練習。メディアの取材や撮影は許されており、この場で、リレーで最も重要な「戦術」を練っていたとはとても考えられない。公開練習の場は、あくまで選手たちが現地の氷の状況を確かめる確認作業に過ぎないのが一般的だからだ。だが、ここに中国はビデオカメラを持ちこんだ。韓国は事前に「撮影中止」を要望していたようだが、メディアにも公開されている状況では、撮影自体はルール違反とはいえない。「モラル」に求める声もあるが、相手側の練習を妨げる行為をするならともかく、その練習をビデオ撮影することくらいは、いまどき日常茶飯事。王者・韓国がこれに執拗に噛みつくというのは、むしろ両チームの「心理戦」がかなりのレベルまで来ているということの証なのだ・・・と、現地にいない門外漢の私はそう考える。
ただそうはいっても、韓国のコーチが怒りにまかせて、ペットボトルを投げつけたというのは、いかがなものだろう。これもまた、あえて中国側を感情的にさせるための“作戦”なのだろうか。だが、当日の様子を聞く限り、そうとも思えない。感情の高ぶりが激しい韓国の方らしいといえばそうだが、暴行行為を働いてしまっては「心理戦」の勝利は望めない。常勝・韓国ならば、どっしりと受けて立ち、相手方の「ビデオ撮影」など目もくれず、最高のパフォーマンスを晴れの舞台で披露してほしいと思う。
いずれにしても、真剣勝負の舞台裏には、この程度の騒動があったほうが面白い・・・と思うのだが、無責任な物言いだろか。
posted by asa8043 |16:40 |
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2010年02月16日
「金」のために復活したペアが遂に成し遂げた。
日本時間の16日、バンクーバー冬季五輪のフィギュアペアのフリーが行われ、SPで世界最高点をたたき出した中国のベテラン申雪・趙宏博組が216.57点で金メダルを獲得。さらにSPでやや出遅れた龐清・トウ健組がフリーでは完璧な演技を見せ、銀メダルを獲得し、中国勢がワンツーフィニッシュを飾った。
一度は引退したものの「金」のために復活したアスリートは決して珍しくはない。「よくあること」と片づけることは簡単だ。だが五輪の大舞台で、本当に「金」を実現させてしまうアスリートが何人いただろう。
私は3年前、かつて彼らが世界フィギュアを最後に引退を表明したあと、「3年後のバンクーバーで奇跡を見たい」と書いた。(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/asa8043/article/53)
本当に魅力的なペアだった。だが、正直、本当に申雪・趙宏博組は「奇跡」を成し遂げるとは思わなかった。
「世界一ダイナミックなペア」「テクニック世界最高」・・・かつて彼らの演技はそう評された。だが、トリノでは直前に趙宏博がケガをするなど運に恵まれず、3度の世界制覇をするも、五輪の金メダルには届かず。後ろ髪ひかれる思いで引退。だが「やっぱり五輪の金を」と五輪直前に復帰し、夫婦別れて代表合宿に参加して、今回に備えた。
そして迎えたバンクーバー。4度目の五輪の舞台で、きょうのFPでは、わずかにミスが見られたものの、昨日のSPは完璧な演技。力強さ、しなやかさ、動きのこまやかさ、リズムの良さ・・・全てにおいて、他のペアを圧倒していた。長いブランクを全く感じさせない堂々とした演技を世界最高の舞台で披露したと思う。
引退から復帰を果たし、表舞台に立つことは、とんでもなく大きなプレッシャーを受けることになる。だが、趙宏博と申雪の演技を終えた時の表情は印象的だった。フィギュアに限らず、他の中国人アスリートは何かに追われるような表情で演技をする。13億の国家を背負う、というプレッシャーは我々に想像つかないほど巨大なものなのだろう。だが昨日と今日の申雪・趙宏博は確かに緊張はしていたが、「何かに追われる表情」はみじんも感じさせなかったと思う。まさに五輪の大舞台を「楽しんで」演技をしていた。
晴れ晴れとした表情で、自らの長いフィギュアの歴史で培った動きを一個一個、確かめるように、つま先から指先まで、全てのこまやかな動きに「気持ちを込めて」演技をしている・・・その思いが伝わってきた。まさに中国人アスリートの集大成を見るかのような演技だったと思う。
目標だった金メダルを手にして、二人の今後が気になる。試合後はとりあえず引退を口にしなかったようだが、代表から身を引くことは間違いないだろう。五輪前、封印された夫婦水入らずの生活もしばらくは楽しんでほしい。
だが、その完成された技をひっさげ、改めてプロスケーターとして、我々の前に現れてくれることを願っている。趙宏博は私の同い年で誕生日も一日違い。勝手に親近感を抱いている私にとって、彼は「希望の星」でもある。
「中年の星」スケーターには、まだまだ氷の上が似合う。
二人の紹介はこちら(ただしデータは古い)
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/asa8043/article/10
そのほか参考記事
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/asa8043/article/81
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/asa8043/article/531
posted by asa8043 |21:29 |
氷上競技 |
2010年01月31日
まもなく開幕するバンクーバー冬季五輪。1月28日、中国選手団の結団式が行われた。史上最大規模の選手役員合わせて182人の選手団(選手91人)。これは前回のトリノ五輪を35人上回る数だ。
そして、その中でも、今回の五輪にひときわ強い思い入れで臨む選手がいた。
フィギュアスケートのペア、申雪・趙宏博組である。
今や世界有数の層の厚さを誇るといわれる中国のフィギュアペア。申雪・趙宏博に加えて、ホウ清・トウ健、張丹・張コウ組が後を追う。
だが、中国フィギュアを世界レベルに押し上げた申雪・趙宏博組は、あとの二組と同列に扱うことは、とてもできない。その功績は計り知れないほど大きいのだ。
実は申雪・趙宏博組は一度、一線を退いている。趙宏博は今年37歳。もちろん、中国選手団で最年長だ。
これまで冬季五輪に3度出場。2007年の世界フィギュアで優勝を飾ったのを機に二人は結婚。そして引退した。二人は深センでアイススケート場を経営しながら、世界各地でパフォーマンスを披露するプロスケーターに転向。すでに年齢的には峠を越したものの、その卓越した演技、コンビネーションはまだまだ衰えることはなかった。
そんな「悠々自適」の“引退後”を送っていた二人。だが決して、満足して選手生活を終えたわけではなかった。「世界ナンバーワンペア」と言われながら、3度の五輪では銅メダルが最高…。五輪での金メダルを取ることなく引退したことに「未練」をもって引退生活を送っていたのだ。
去年5月、二人は引退を撤回。国家代表チームに復帰した。二人は「愛の巣」を離れて、また合宿生活に戻った。代表チームの宿舎は当然、男女別。「青春時代に戻った」と趙宏博は笑うが、夫婦が別れて暮らさねばならないつらさはあっただろう。また趙宏博は復帰2カ月後、体中が痛み出したこともあったという。そのときは針を打って練習に出た。37歳の趙宏博にとって、国家代表としての強烈なプレッシャーを受けながら、自らの体のモチベーションを保つことは、極限の業だったに違いない。
そんな申雪・趙宏博組が「今度こそ最後」の冬季五輪を迎える。
そして記者団がインタビューの最後にお約束のように聞く“目標”について、何度もこう言う。「目標はただ一つ。金メダル」。
この年齢になっても、世界の頂点を争い続け、朗らかに目標を掲げられる競技者というのは本当に幸せだ。例え…万が一、バンクーバーの晴れの舞台で、思い通りの演技ができなかったとしても…いやそんな「万が一」は失礼だが、それでもあえて言おう。そうだとしても、その精神力、豊かなパフォーマンス力は本当に金メダル級だと思う。
バンクーバー冬季五輪のフィギュアペアは2月15日と16日に開催。不死鳥のようによみがえった「中国最強ペア」の春節(2月14日)は世界が注目する舞台、バンクーバーで迎えることになる。
今回の冬季五輪、中国選手団は、このほか「お騒がせスケーター」の王モウ、男女エアリアルでは「雪上のプリンセス」李ニナとトリノに続く金を狙う韓暁鵬が注目。ここ数年、成長を続ける中国のウィンタースポーツだが、さて、いったいどんなパフォーマンスを見せてくれるのだろう。
posted by asa8043 |00:50 |
氷上競技 |
2007年06月04日
フィギュアスケートの名コンビがプライベートでもゴールインだ。これまで3度、世界選手権ペア競技を制している申雪・趙宏博がこのほど、北京海淀区の役所で結婚届けを出した。
今年3月、東京で行われたフィギュアスケート選手権で優勝を決めたあと、正式に交際を認め、婚約を発表。今回の結婚届けとなった。
1992年8月からフィギュアのペアを組んで15年。2人は、今後は公私ともに2人三脚を歩むことになる。
posted by asa8043 |11:34 |
氷上競技 |
2007年03月26日
また1週間、更新の空白を作ってしまった。出張等が重なり、このスポーツが面白い時期に中国スポーツをウォッチする機会を逃したのは残念である。ただ、時間の許す限り、テレビ観戦は行なった。
まずは何と言っても、東京で行なわれた世界フィギュア選手権だろう。日本としては、女子シングルの安藤と浅田の一騎打ちが大きな見所となったが、中国的にいえば、やはり伝統的に強いペア種目だろう。
ベテランの申雪・趙宏博組はSP(ショートプログラム)でのリードを守り、フリーでも抜群の安定感を見せて、計203.50を獲得し、優勝を果たした。また去年の覇者、ホウ清・トウ健組はSPでは3位だったものの、フリーで盛り返し、ドイツ勢を逆転して、2位に入り、健在ぶりを示した。ケガなどで十分な調整が出来なかった張丹・張昊組はSPで10位と出遅れたものの、フリーで挽回し、5位につけた。
それにしても、申雪・趙宏博の演技は圧巻だった。SP、フリーともに、演技開始から、安定感を崩さない。世界一ダイナミックなペア、テクニックNO1ペアとも言われる二人のコンビネーション、力強さ、繊細さ。どれをとっても、演技の最初から最後まで抜群で、彼らには「緊張」という言葉がないのか、と思ってしまう。そういえば、時同じくして開かれている世界水泳選手権の「飛び込み」に出場する中国勢にも『取るべき金』を平然と着実に取ってしまう「精神的強さ」を感じる。その『精神面でのコントロール法』を彼らはどう会得しているのか、その選手育成法に大きな興味が沸く。
申雪・趙宏博は、3度目の世界選手権制覇となった今大会を区切りに、一旦、『国家チーム』を離れる。ソルトレーク五輪で中国に初めての銀メダルをもたらし、トリノ五輪では、後続に先を譲ったものの、3位。中国フィギュアを引っ張ってきた最大の功労者といってもよい。演技終了後は、姚濱コーチと涙を流して、固く抱き合い、申雪は「これが最後」、趙宏博は「最終日のアイスショー以降の予定は未定」と述べた。
15年間、コンビを組み、フィギュア界のベストカップルといわれた二人は、来年、結婚する。それまでも二人が恋人同士であることは、公然の秘密となっていたが、今大会終了後、これを公式の場で認め、公私ともに『ベストカップル』として、人生を歩むことになる。
男性の趙宏博は今年9月で34歳になる。フィギュアの世界ではベテランである。だが二人の競技人生にもう一つ、欠けているものがある。それは冬季五輪の金メダル。趙宏博は「もしも条件が許せば、2009年に復活して、2010年のバンクーバーに挑戦したい」と語った。その頃、趙宏博は37歳。だが、ソルトレークの銀メダルも「奇跡」といわれた。3年後にもう一つの『奇跡』が起きても、何ら不思議ではない。申雪・趙宏博のパワーあふれる演技は次のバンクーバーの舞台でもぜひ見たいものである。
posted by 朝倉浩之 |16:59 |
氷上競技 |
2007年03月19日
「氷上の華」フィギュアスケートの最高峰、世界フィギュアスケート選手権が東京で開かれる。大会には40カ国が参加。ペアと男女シングル、そしてアイスダンスで世界一を争う。
17日、中国フィギュア陣も機上の人となり、一路、東京へ向かった。中国のフィギュアスケートを統括する国家体育総局冬季スポーツセンターの任洪国副主任は、「目標はペアの金。3つのペアのうち2つがメダル圏内に入ること」と語った。
ソルトレークで中国勢初の銀メダルに輝いた申雪・趙宏博、トリノで全世界を感動させる演技を見せ銀メダリストとなった張丹・張昊、そして去年、カナダで行なわれた世界選手権で優勝したホウ清とトウ健。いずれも世界トップレベルの実力を持つ3組を擁していることを思えば、この任氏の強気の抱負も当然のことといえよう。だが、選手たちの現状は決して上向きとはいえない。
目下、最も好調を維持しているのは、今年33歳と32歳のベテランペア、申雪・趙宏博組。トリノでは、張丹・張昊に後塵を拝したものの、「中国第一人者」の貫禄はまだまだ衰えない。2002年、2003年のこの大会での優勝者でもある。今年は、趙(男性)がアキレス腱のケガが完治し、新プログラムに挑戦。先週のトレーニングでは最も安定した滑りを見せていた。16日午後、最後の訓練を終えた申雪・趙宏博ペア。すでに世界的にもベテラン選手の域に入っている二人だが、その表情はまるで新人のように真剣で、今大会にかける意気込みの強さを感じた。
去年のカナダに続く、この大会の連覇を目指すホウ清とトウ健は、決して本調子ではない。この一年は、ホウ清(女性)にとって、病気や交通事故などがあり、決して順調な調整をしてこれたわけではなかった。だが、当然、今回も優勝を狙いにいく。目標はと聞かれて「自らに勝つこと」「今季の不調を取り返すべく、SPとフリー、いずれも丁寧に滑っていきたい」と答える。控えめながら、内に秘めた自信をのぞかせる二人である。
張丹・張昊も今のところ、完成度は今ひとつというのが正直なところだ。この二人も今季は決して順調ではない。大学スポーツの祭典、ユニバーシアードでは余裕の優勝を飾ったものの、張丹(女性)は検査で心臓に異常が発見されたし、先週はかなり重い風邪にかかって、トレーニングが出来なかった。張昊(男性)は「今回は二人合わせての練習がほとんどできなかった。15日以前はほとんどペア練習ができていないのが正直なところ。恐らく皆さんを失望させるかもしれないが、許して欲しい」と、非常に弱気なコメントを寄せている。このようなことを記者団に語るところが、また張昊の憎めないところなのだが・・・。今回の大会は肩の力を抜いて、思い切った演技を見せて欲しい。この二人の目標はあくまでも2010年のバンクーバー五輪であり、そこでの頂点に向け、今は一歩一歩、階段を登っていく段階である。
<張丹・張昊については下記、筆者のコラムを参照>
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2007&d=0309&f=column_0309_005.shtml
大会は20日のアイスダンスから始まり、開会式に続いて、ペア・SP(ショートプログラム)が行なわれる。そして21日にはペアのフリーが行なわれ、優勝者が決まる。日本の浅田、安藤らの演技とともに、この中国勢のペアにも注目していただきたい。
posted by 朝倉浩之 |07:23 |
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2007年03月03日
今年1月28日から、中国長春で開かれた冬季アジア大会。そこでさまざまな意味で「主役」となった女性の“処分”が昨日決定した。
2日、中国のスポーツを統括する国家体育総局冬季スポーツ管理センターは「第6回冬季アジア大会のレース後、チーム指導者に対して、攻撃を加える不穏当な発言があった」として、スピードスケートショートトラックの中国代表、王濛に対し、今年のスピードスケート世界選手権と世界団体選手権の出場資格を取り消すと発表した。
王濛とは、中国のショートトラックのエースで、トリノ五輪では金銀銅のメダル3個をとり、一躍、世界第一人者に踊りでたニューヒーローである。
この「不穏当な発言」とは、冬季アジア大会の1500m決勝で惨敗した後、王濛がCCTVの生中継のインタビュー内で「国家代表チームの指導陣はレース戦略を全く与えてくれない。私は地域のチームに帰りたい」と発言し、監督の李琰ら、国家チームの首脳陣をストレートに批判したもの。この成り行きについての詳細は、以下のブログ記事を参照してほしい。
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/asa8043/article/18
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/asa8043/article/20
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/asa8043/article/21
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/asa8043/article/23
冬季スポーツ管理センターは先月27日、非公開の全体会議を開き、その中で王濛に「反省文」の提出を要求。昨日、国家チームの選手、コーチ陣らを前にして、王濛がその反省文を「朗読」して、反省の態度を示した。
この反省文の中で、王濛は「自らの過ちを十分に認識した。指導者の皆さんに、こういう機会を与えてくれたことを感謝したい。今後は練習にさらに力を入れ、チームメートを大切にし、支持に従い、多くの皆さんの期待を裏切ることがないようにしたい」と述べた。
「アスリートは国家のもの」である中国ならではの決着のつけ方であり、コーチ選びも個人との「契約」である日本のシステムでは、まず考えられないやり方ではあるが、それは差し置いて、やや納得のいかないものを感じてしまう。
確かに、テレビの生中継で、突然、指導者批判を行うというのは、決して利口なやり方ではなく、相手の面目を全く潰してしまう理不尽な行動である。
ただ、彼女の言動の裏には、スピードスケート国家代表の指導スタッフらが抱える大きな問題点が隠されている可能性が高い。それを明らかにする努力をせずして、根本的な解決とはならないはずだ。今朝のスポーツ紙のある評論で、王濛の件について触れていたが、彼女をはじめ、若い選手たちは全て「一人っ子政策」の世代であり、行動にも問題が多い・・として、今後、彼らに対する指導・管理を徹底していかねばならない、という論調であった。
だが、果たして本当に、今回の件が王濛の「一人っ子世代のわがまま」から出てきたものなのだろうか。
先ごろ、このブログで何度か触れたサッカー五輪チームの“乱闘問題”も含めて、なんとなく、最近スポーツ界におきている「事件」の数々は、深いところで根がつながっているのではないか・・それは、中国のスポーツシステムそのものの問題なのではないか・・と漠然と感じるのである。
posted by 朝倉浩之 |23:42 |
氷上競技 |