2007年04月27日

女子マラソンに新たなヒロイン、誕生か

 「世界4大マラソン」の一つ、ロンドンマラソン4月22日、が開催。有力選手が揃った男子に比べて、見所の薄いかに見えた女子だが、”伏兵“がトップでゴールを切り、驚かせた。中国のマラソンのエース、周春秀である。周は中国の国内大会では圧倒的な強さを誇り、去年のドーハ・アジア大会で金メダルを取るなど、好成績を世界大会ではほとんど無名。その彼女が2時間20分38秒で優勝を飾り、一気に世界からの注目度が高まった。「4大マラソン」の優勝は中国の男子・女子通じて初めである。

 記録的にも彼女の自己ベストである2時間19分51秒には及ばないものの、気温がかなり上がり、気候条件が決して良くはなかった今大会としては上出来。その中で、2007年シーズン最高となる世界記録を持つラドクリフは調整不足のため、参加していないが、20分台を出したことで、ラドクリフの持つ世界記録(2時間15分25)も決して夢ではないところまできたといえる。

 「ラドクリフは私の目標。まだまだ力的には大きな差がある。今は彼女から多くのことを学ぶ時」と語る。

 だがラドクリフも今年33歳。周春秀より5歳上で、すでにベテランの域にある。いつまでも「女王」の位置にいるわけではない。もちろん、ケニアや日本に周を上回る、または拮抗する力のある選手は多いが、少なくとも、今回のロンドンで、決して好条件とはいえない中、「勝てた」ことは大きな収穫になったといえよう。

 かつて陸上の中長距離は中国勢が隆盛を誇ったことがあった。だが、今はハードルの劉翔に「おんぶに抱っこ」状態で、それ以外に関しては金メダルどころか、メダルさえも期待できない状況。これは常に中国のスポーツ関係者の心配の種となっている。

 だが、今回、「オリンピックの華」陸上の注目競技、マラソンにホスト国・中国から新たなメダル候補が生まれたことで、また楽しみが増えたといえよう。「祖国での五輪」は中国選手にとって、最大のモチベーションになりそうなだけに、この時期の「新星誕生」は各国選手にとっても、脅威である。
周春秀にとっての今年最大の関門は、8月25日から大阪で開かれる世界選手権。9月2日に行われる女子マラソンで、日本のファンの前にもお目見えすることになりそう。一方、女王・ラドクリフも10000mもしくはマラソンに出場する。

周春秀 略歴
  1978年11月15日生まれ 江蘇省蘇州出身
  163センチ、44キロ
    2003年	 アモイ国際マラソン優勝
            北京国際マラソン 準優勝
    2004年	 アモイ国際マラソン優勝
    2006年	 韓国マラソン 優勝
            ドーハ・アジア大会 優勝

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posted by 朝倉浩之 |15:22 | 陸上 | コメント(0) | トラックバック(0)
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