2007年03月03日
「お騒がせ」王濛、反省文と出場停止処分が下る
今年1月28日から、中国長春で開かれた冬季アジア大会。そこでさまざまな意味で「主役」となった女性の“処分”が昨日決定した。 2日、中国のスポーツを統括する国家体育総局冬季スポーツ管理センターは「第6回冬季アジア大会のレース後、チーム指導者に対して、攻撃を加える不穏当な発言があった」として、スピードスケートショートトラックの中国代表、王濛に対し、今年のスピードスケート世界選手権と世界団体選手権の出場資格を取り消すと発表した。 王濛とは、中国のショートトラックのエースで、トリノ五輪では金銀銅のメダル3個をとり、一躍、世界第一人者に踊りでたニューヒーローである。 この「不穏当な発言」とは、冬季アジア大会の1500m決勝で惨敗した後、王濛がCCTVの生中継のインタビュー内で「国家代表チームの指導陣はレース戦略を全く与えてくれない。私は地域のチームに帰りたい」と発言し、監督の李琰ら、国家チームの首脳陣をストレートに批判したもの。この成り行きについての詳細は、以下のブログ記事を参照してほしい。 http://www.plus-blog.sportsnavi.com/asa8043/article/18 http://www.plus-blog.sportsnavi.com/asa8043/article/20 http://www.plus-blog.sportsnavi.com/asa8043/article/21 http://www.plus-blog.sportsnavi.com/asa8043/article/23 冬季スポーツ管理センターは先月27日、非公開の全体会議を開き、その中で王濛に「反省文」の提出を要求。昨日、国家チームの選手、コーチ陣らを前にして、王濛がその反省文を「朗読」して、反省の態度を示した。 この反省文の中で、王濛は「自らの過ちを十分に認識した。指導者の皆さんに、こういう機会を与えてくれたことを感謝したい。今後は練習にさらに力を入れ、チームメートを大切にし、支持に従い、多くの皆さんの期待を裏切ることがないようにしたい」と述べた。 「アスリートは国家のもの」である中国ならではの決着のつけ方であり、コーチ選びも個人との「契約」である日本のシステムでは、まず考えられないやり方ではあるが、それは差し置いて、やや納得のいかないものを感じてしまう。 確かに、テレビの生中継で、突然、指導者批判を行うというのは、決して利口なやり方ではなく、相手の面目を全く潰してしまう理不尽な行動である。 ただ、彼女の言動の裏には、スピードスケート国家代表の指導スタッフらが抱える大きな問題点が隠されている可能性が高い。それを明らかにする努力をせずして、根本的な解決とはならないはずだ。今朝のスポーツ紙のある評論で、王濛の件について触れていたが、彼女をはじめ、若い選手たちは全て「一人っ子政策」の世代であり、行動にも問題が多い・・として、今後、彼らに対する指導・管理を徹底していかねばならない、という論調であった。 だが、果たして本当に、今回の件が王濛の「一人っ子世代のわがまま」から出てきたものなのだろうか。 先ごろ、このブログで何度か触れたサッカー五輪チームの“乱闘問題”も含めて、なんとなく、最近スポーツ界におきている「事件」の数々は、深いところで根がつながっているのではないか・・それは、中国のスポーツシステムそのものの問題なのではないか・・と漠然と感じるのである。
posted by 朝倉浩之 |23:42 |
氷上競技 |
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