2007年01月31日

”お騒がせ”王濛、1000mは金ならず

冬季アジア大会3日目、女子スピードスケート・ショートトラックは、良くも悪くも「主役」となったトリノの500m金メダリスト王濛と、力ではその上を行く韓国の陳善有(トリノ金メダリスト)の対決に注目が集まった。

王濛は、初日の1500m決勝で惨敗したあと、国家チーム首脳陣との確執を生中継のインタビューで暴露して、別の意味での”主役”となっていた。

昨日行われた得意の500mでは、鮮やかな勝利を飾ったが、レース後のインタビューでは、「500mに(コーチにから貰うべき)何ら戦略など必要ない」と発言し、それを受けて李琰(りたん)監督が「500mで戦略が必要ないなんてとんでもない。綿密な戦略を立てている」と反論。選手・監督間の”舌戦”を繰り広げていた。(詳細は前日までの記事を参照)

さて、そんな王濛が、ある程度の戦略を必要・・とする1000mでどう戦うかが注目された。

王濛は第3コーナー。ライバルの陳善有は第4コーナー。スタート直後は2,3番手につけていた王濛だが、4周目に、すっとトップに躍りで、まずまずの展開を見せた。しかし、全体的なペースは王濛からすれば、やや早すぎた。ラスト1周にはいる直前、スピードがやや落ち気味となった王濛をアウトから陳善有が鮮やかに抜き去り、トップへ。そしてそのままフィニッシュラインを切って、今大会最初の金メダルを獲得した。タイムは1分33秒042。

王濛は2位でゴールした。タイムは1分33秒115。

試合後のCCTVのインタビューはなかったため、この成績に彼女がどう考えているかは今のところ分からない。またトップ批判が出るのを恐れて、インタビューを控えたのだろうか。

ただ、力的にやや陳が上とはいえ、確かに戦術的に韓国勢2人にしてやられた・・という印象がするのは確かである。

決勝は中国勢2人、韓国勢2人が出場した。当然、個人戦であるから、それぞれがライバルなのだが、韓国勢は、よく二人で協力して、中国勢2人との駆け引きを有利に展開し、レースをうまく持っていっていた。指導陣の戦術不足・・があるのかどうかはともかくとして、最終的には「試合運びのうまさ」に勝る韓国勢に軍配が上がったということになる。

ショートトラックの中・韓対決は、個人の金メダルの数では韓国の2勝1敗。ただし、1000mの直後に行われた最終決戦ともいえる女子3000mリレーは王濛率いる中国チームが韓国を押さえて優勝を果たし、総合力を見せた。(男子は韓国が優勝)

王濛はまだ若い。まだまだ将来の大きな可能性を持っており、3年後のバンクーバーで当然ヒロイン候補となる。

だが、このまま指導陣との確執を持ったままでは、先が思いやられる。技術面はともかく、この「心の問題」が「レース戦術」を立てるより、もっと大切な要素のような気がする。

posted by 朝倉浩之 |21:58 | アジア大会 | トラックバック(0)
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