2007年09月17日
美しきマイナー競技?近代五種W杯をレポート(4)
1時間以上のインターバルの後、馬術が始まる。馬術とランニングは「オリンピック体育中心体育場」が舞台。水泳と同じく、北京アジア大会のときに使われた競技場である。ユニークなのは、ここで馬術・ランニングの2種目が行われること。アンツーカーの陸上トラックがあり、その内側に馬術場が設置されている。ちょうど、サッカー場にあたる部分が馬術場になったような感じだ。ちなみに、五輪後は馬術場が全て取り払われ、サッカーのピッチとして活用されることになる。 16;30に馬術がスタート。先ほどまで水着を着ていた選手たちが、今度は凛々しいジョッキー姿で登場した。![]()
コースは350m~450mで、12基の障害が立てられていて(最高1・2m)計15回跳躍する。これを1分から1分17秒の間に完走しなければならない。満点は1200点で、決められた反則に従って減点され、最終成績が決まる。また落馬2回で失格となる。馬は全て運営側が提供するもので、試合20分前に抽選により決定される。選手はその後、わずか20分間のウォーミングアップのみが許され、5回、障害を飛ぶが、このあてがわれた馬による運不運が試合の大きな要素を占める。 馬によって様々な性格がある。臆病な馬、妙に焦っている馬、きわめて冷静な馬、どうも”鈍そうな”馬、“猪突猛進”型の馬などなど・・・。特に3番目に登場した劉周(中国)に会場がどよめいた。馬が障害を全く飛ぶことができない。障害の直前で、いつも足を止めてしまって、結局、ほとんどの障害を1回で飛ぶことができなかった。W杯レベルの大会でもこのようなハプニングが起きるのだから、生き物を使った試合は大変だ。結局、劉周は途中で試合を中止。0点に終わった。恐らく馬が悪かったのだろうが、地元選手の馬がこんな状態だったということは、逆に試合前の抽選の公正さが分かるというものだ。選手にとっては、とんでもない悪夢だろうが・・・。障害の前で、馬が跳躍を躊躇・・・
選手には、世界レベルの実力があるにもかかわらず、抽選によって与えられる馬の偶然性に試合が大きく左右される・・・そこがこの競技の面白さなのかもしれない。 夕方になり、観客の数も増えてきた。メインスタンドは7割、バックスタンドは5割がたというところだろうか。馬術種目は演技中の拍手は禁止されている。どちらかというと非常に静かな競技といえる。そして、時折、馬が起こすちょっとしたハプニングに場内がどよめく。フィニッシュしたところで、大きな拍手が沸く。スタジアム内でのスポーツとしては、非常に不思議な雰囲気だと思う。 さて、もう一つ、ちょっと気がついたことを記しておきたい。今大会からマスメディア向けの情報提供で新たな方法が取り入れられた。携帯電話のショートメッセージよるものだ。記者会見の時間連絡、シャトルバスの運行、次試合の開始情報など、主要な情報があらかじめ登録しておいた携帯電話に次々と入ってくる。これは先月のプレ五輪では、行われていなかった試みだ。取材等で忙しく、業務連絡用の掲示板を見ることができなくても、全ての大会情報をもれなくキャッチできる。同期間に行われているため、取材に行けなかったトライアスロンの情報も送られてくるという煩わしさもあるが、我々にとっては非常に便利だ。「大会が少しずつ進化している」というエピソードの一つとしてご紹介した。 さて、試合では、ここまで総合8位につけた修秀(中国)は、まずまずの演技を見せ、減点56の1144点を獲得し、場内の大きな拍手を浴びた。 総合ではアメリア・ケイズ(仏)が水泳でのトップを守って4412点で1位。これを6秒差でムハイリ・スペンス(英)が追うという展開となった。世界記録保持者エレン・ルベレスカ(ラトビア)は4位で首位に10秒差となった。
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posted by asa8043 |00:02 |
近代五種 |


