2007年09月16日
美しきマイナー競技?近代五種W杯をレポート(2)
9時50分からはフェンシングが始まった。近代五種におけるフェンシングは各選手が総当りで戦う。一試合1分で、先に相手にサーベルをヒットさせたほうが勝ち。「一本」というわけである。もし1分間で双方とも相手にヒットできなければ、「両方負け」となる。だから、最終的には、どちらかが必ず”仕掛けて“ゲームは終わるため、見せ場はそこでやってくる。特にラストの10秒になると、両選手のコーチが声をかけ、どちらも「最後の一撃」をかけるタイミングを図る。この一瞬の緊張感が、近代五種におけるフェンシングの醍醐味だろう。ちなみに0.04秒以内に互いに『差し違えた』 場合は、得点とならない。 選手たちは、“宇宙遊泳”のように、各両サイドから伸びた紐を腰につけていて、これとサーベルが連動し、センサーとなっている。スコアボードの脇に、ランプがついていて、相手にサーベルが当たれば緑もしくは赤が点灯する。![]()
各選手は総当り、つまり一度は、自分以外の35人の選手と対戦する。会場には9面のエリアが設けられており、選手たちはここを循環していく。 この時間になると、観客席がだいぶ埋まってきた。大体7分くらいの入りだろうか。両サイドには空きが目立つが、中央のスタンドはほぼ一杯になっている。競技の性格だろうが、家族連れで見に来ている人は少ない。また欧米系と見られる観客の姿もちらほら見える。![]()
競技半ばごろ、報道陣がざわめき始め、VIP席にテレビカメラが集結した。しばらくすると、大勢の『取り巻き』をつれて、中年の男性が入ってきた。先を争うようにして、カメラが彼の様子を追う。どうやら北京五輪組織委員会の”指導者“のようだ。中国のマスメディアは、こういった「リーダーの来訪」に色めきだつ。競技そっちのけで取材を行い、カメラを回す。むしろ、会場にやってくる彼らをカメラに収めることが取材の目的であるかのようだ。そして、同じく会場にいる近代五種の国際連盟の代表者との握手をカメラが取り囲む。あわせて会場では、「○○氏が会場を訪れました」などと大々的なアナウンスが入ったりもする。ものの5分も経たないうちに、”指導者“は席を立ち、競技場を離れる。スポーツの現場では幾度となく遭遇する場面だが、私自身はどうも慣れない。何より、主役であるはずの選手たちがフィールドで頑張っているときに、それに全く無関心な空間が出来てしまう・・・というのにとてつもない違和感を覚えるのだ。しかも、その空間を我々スポーツマスコミが作ってしまう・・という点で。まあ、日本でも、ちょっとした有名人の来訪で妙な雰囲気になる場面があるから、それと同じなのだろうが。![]()
閑話休題。フェンシングも各選手の試合結果を踏まえ、刻々と変わる順位とポイントが電光掲示板に表示されていく。そして、それぞれの選手にはタイム表示がある。トップが「0.00秒」。すなわち、得点がタイムに換算され、それが最後のランニングのスタート時間につながるということだ。これ以降の、水泳や馬術、ランニングはともかく、この国家会議中心で行われる射撃とフェンシングは、各選手の状況把握が難しく、よっぽど注意して見ていないと、それぞれの対戦を『楽しめ』ない。ある意味、午後からの水泳、馬術等に向けての予選的な意味合いがあるのだろうか。 試合は、世界記録保持者で、射撃で5位につけていたエレン・ルブレスカ(ラトビア)が25勝10敗でこの種目1位。総合でもトップに立った。また射撃で1位だったレナ・ショーンボーン(独)は17勝18敗で負け越し5位に後退。アテネ五輪の金メダリスト、スザンナ・フォロスは19勝16敗となり、7位につけた。 フェンシングに関しては、私は完全な素人である。スポーツの取材者として、というよりも、初めてこの競技を見る観客の一人として、レポートしてみた。記述の中で不正確な部分があるかもしれないが、お許しいただきたい。
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posted by asa8043 |23:58 |
近代五種 |


