2008年05月08日
北京五輪の聖火が世界最高峰に立った・・・
世界最高峰チョモランマ(標高8848m)への登頂を目指してチャレンジした登山隊が8日午前9時すぎ(日本時間10時すぎ)、頂上に到達した。
アタック隊は8日午前3時(日本時間午前4時)にキャンプ(8300m)を出発。頂上付近では、聖火が特殊トーチにともされ、王勇峰隊長のスタートの合図とともに、リレーを開始。メンバーが次々と聖火をつなぎ、最後にチベット族の女性隊員が高々と頂上で聖火を掲げた。
頂上では、メンバーたちが中国国旗と五輪のシンボルマークを掲げ、成功を祝った。
中国中央テレビは午前6時から生中継を行い、登頂成功の様子を中国全土に伝えた。
私は朝一番から、早起きして、放送開始から、テレビにかじりついていた。長年の準備期間とトレーニングを経て、任務を完成させた登山隊のメンバーには、心から拍手を送りたいと思った。その過程、準備、ここに至るまでの苦労は並大抵のものではない。“国威発揚”が目的と、こういった取り組みに背を向ける声も海外では多いが、こういった一つ一つのパフォーマンスが国民を元気にしていき、それが北京五輪の成功につながるのだと思う。
ところで、私はテレビ出身だから、彼らの登頂はもちろんだが、そのテレビ中継にも、非常に興味があった。
私が中学生のころ、日本テレビが世界で初めて、チョモランマからの生中継を成功させた。そのテレビ画面は、今も鮮明に覚えている。テレビのすごさを思い知らされた瞬間だった。
標高8000m以上の高所から映像を送り続けることの難しさは想像以上だ。今回の中継でも、「伝送」を担当するスタッフが小雪と風と低温の中、身じろぎもせず、機材を操っている姿が紹介された。
時々、映像が途絶え、黒画面が出るし、司会者も時間つなぎに四苦八苦して、無言になってしまうなど、「生らしさ」が随所に見えた。それこそが生中継の醍醐味。中国式の予定調和の映像と、台本どおりの司会が続く番組ばかりを見ていた私にとっては、久々に、「本当に面白い」生中継だった。
だからこそ、最後にメンバー全員がチョモランマ頂上に達して、思い思いのガッツポーズをしている風景には純粋に感動した。作り物ではない、本物の喜びが画面にあふれていたからだ。
日本のテレビで最近ありがちな、感動を強制するようなBGMや演出もない。ただ、その場にあるものを映し、送り出していて、それが却って臨場感を高める。
何だか、スポーツ記事というより、テレビ評になってしまった。だが、今回のチョモランマ登頂は、中国のテレビ中継の技術力が十分感じられるものだったことは間違いない。
posted by 朝倉浩之 |
10:46
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2008年05月08日
8日にも、五輪聖火がチョモランマ登頂へ・・・
北京五輪の聖火が8日、世界最高峰のチョモランマ(標高8848m)を目指すことになった。北京五輪の公式ウェブが伝えた。
現地では4日早朝まで雪が降り続いていたが、現在は天候も回復してきているという。一部には、悪天候のため、登頂がずれ込むともいわれていたが、ついにゴーサインが出た。登頂時刻は午前10時から11時ごろになる見込み。登山家の王勇峰ら19人が聖火を持って、最高峰にアタックするということだ。
この模様は朝6時から公式ウェブとCCTV中国中央テレビが一部始終を中継する予定。
北京五輪公式HP(中国語)
http://www.beijing2008.cn/cn.shtml
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01:03
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2008年05月07日
北京五輪の聖火リレーで、世界最高峰のチョモランマ(標高8848m)の登頂に挑戦する登山隊のメンバー31人が6日、発表された。新華社が伝えた。
メンバーの内訳は、少数民族のチベット族が22人を主力に、漢族8人、土家(トゥジア)族1人の『民族混成チーム』。女性も3人含まれており、最年長は46歳、最年少は20歳。平均年齢は30.2歳だという。これを中国登山家の第1人者、王勇峰を隊長とするコーチ陣が率いる。
これらのメンバーは「高い身体能力」と「海抜6000m以上の登山経験」などを条件に、地元チベットの登山チーム、学校、また清華大学や中国人民大学などから70人が選抜され、去年から訓練を受けていた。
隊長の王勇峰は1963年生まれ(内蒙古出身)の著名な登山家。2005年12月16日には、登山隊を率いて南極点の到達に成功し、「7+2」(世界7大陸の最高峰と南極・北極を制覇すること)を達成した。チョモランマは1993年に登頂に成功したが、下山の最中、氷穴にスパイクが刺さり、その場を動けなくなるという事態に遭遇。28時間後、ベースキャンプに『奇跡の生還』を果たすという出来事もあった。中国で、最も経験豊富で、信頼の厚い登山家といえよう。
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11:26
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2008年05月06日
北京五輪チケットの第3次販売スタートから一夜明けた6日、チケット販売の混乱はまだ続いている。
元々は、インターネットでチケットを予約した場合、3日以内に銀行に設けられている販売窓口に出向いて支払いをし、チケットを受け取るとなっていた。
だが、窓口がある中国銀行の各支店は、今朝から大混乱。昨日予約を済ませ、支払いをしようという人で大行列が出来てしまったのだ。
北京市中心部のオフィス街にある中国銀行大望路支店も朝から大勢の人がつめかけた。先着順に番号札を配り、順番に対応していたが、購入の時の行列ならまだしも、支払いのために、行列が必要なのだろうかと、その効率性を疑う。
支払いに来ていた陳さん(女性・河北省)はあまりの人の多さにびっくり。結局、支払いをあきらめ、「午後の閉店前に再度、来てみる」と抜け出してきた職場に駆け足で帰っていった。
この状況から、もともとの規定である『3日以内』がまったく無理なことだということは明らか。
結局、5月5日~9日中に予約した場合、5月14日までに窓口で支払いを行うようとのお知らせが今朝、公式ウェブに掲載された。
「取り決めの変更」は中国ではよくあることではあるのだが、ことチケット関係に関しては、『前科』もあるだけに、何だか笑ってすませられない。そもそも、こういう混乱が起きることは最初から予測できたはず。それを『3日以内』などという期間を設けてしまったために、大勢の人たちが殺到したというわけだ。
ただ、銀行にとって救いなのは、昨日と違い、係員に“お怒りモード”でつっかかっていくお客さんがあまりいないこと。すでにチケットは確保済み、という余裕からなのだろうか。
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14:21
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2008年05月05日
5日朝9時からスタートした北京五輪チケットの第3次販売は今回も順調で「ない」。
ロイターは15時過ぎ「販売システム、またも故障」との記事を配信。購入したいチケットの種類を選択することはできるのだが、最後の最後に「現在、システム故障中。後ほどおいで下さい」とのメッセージが出る、としている。
筆者もインターネット予約を試したところ、午後1時過ぎにチケット予約に成功したが、北京時間16時半現在は、もうほとんど受け付けられない状態だ。
いずれも、チケットの選択を行った後、画面が切り替わり、「処理中、しばらくお待ち下さい」の表示が出た後、数十分以上、うんともすんとも言わなくなる。
『処理中、しばらくお待ちを』が30分以上
13時前には、サッカー、バスケットボールなど人気チケットがほとんど売り切れたという公示が公式HPに出た。夕刊紙『北京晩報』によると、朝9時50分には劉翔が出場する男子110mハードルや男子サッカー決勝、男子バスケットの中国出場カードなどが全て売り切れたそうだ。
そして10時10分にはバレーボールの準決勝と決勝、また野球の準決勝と決勝やサッカーの終盤戦などが売り切れた。
インターネット掲示板にもユーザーの書き込みが続々。『全く買えない。もうやめた』『このシステム、おかしいのでは?』などなど、諦めと怒りが入り混じったすさまじい数の書き込みがされている。運良く買えた人はともかく、そうでない人にとっては、この『早い者勝ち方式』はストレスがたまるのみ。
とりあえず、ある程度の数のチケットはさばけたようだが、果たしてこのやり方、本当に『公平』なのだろうか。
(なお、この記事はチケット販売元への取材によらず、あくまで中国メディアのソースと個人的な体験に基づいたものである)
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17:34
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2008年05月01日
今日5月1日は中国もメーデーでお休み。これまでは7日間の大型連休だったのだが、今年からいきなり3日間に短縮された。これは別に北京五輪を控えて、というわけではなく、大型連休中の大混雑が社会問題となったため、連休を短縮して、その代わり、他の祝日に3連休を分散させたというものだ。
さて、北京五輪まで100日を切ったここ数日は各地で記念イベントが行われた。その中で、五輪を支えるボランティアスタッフとして大きな力となる大学生もそれぞれの形で、100日前を祝った。
バドミントンなどの会場がある北京工業大学では、体育館の広場でボランティアによる団結式が行われ、多くの学生が参加したし、北京交通大学でも1000人が集まって、国旗掲揚など「愛国心」を掻き立てる活動が行われた。
また北京東郊外にある北京第2外国語大学には、100日前を祝う花壇が登場し、春風に乗せて、芳しい香りをキャンパスに届けている。また北京五輪についてのパネル展示なども行われ、多くの学生が集まっていた。
第2外国語大学は「二外」と呼ばれ、中国における外国語教育の中心の一つ。周恩来氏の肝いりで建設された大学で、特に日本語教育には定評があり、私の周りにも、同大学卒業の優秀な日本語スピーカーが多い。そのため、「言語サービス」が非常に重要となる五輪本番では、同大学の学生ボランティアは非常に重視され、市内の各会場には軒並み、彼らが“配置”される。恐らく、日本の皆さんが現地観戦をされるときには、彼らがやってきて、流暢な日本語でサービスをしてくれることだろう。
今学期は、北京五輪が控えているということで、いつもより大幅に前倒しして、6月15日に前期が修了するそうだ。今はまだ、いつものキャンパス風景だが、あと1ヵ月半もすれば、ここも一気に“オリンピック色”に変わるのだろう。
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21:54
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2008年05月01日
今、北京の地下鉄を歩くと、少しとまどう事がある。
実は、駅の構内にはすでに真新しい自動改札機と券売機がすでに設置してあるのだが、その向こうで、無表情な中年女性がいつものように紙のキップを売っているし、係員がギロリと睨んで立っている改札口がある。初めて北京を訪れた人なら、間違えて、その自動改札口を通ってしまいそうになるくらい、すでに準備万端の状況なのだが、一体いつから、これが稼動するのだろうというのが私たちの疑問だった。
それらの設備がまもなく稼動する。これにより、30年間、北京っ子に慣れ親しまれたペラペラの「紙のキップ」が廃止され、「電子キップ」に取って代わる。乗客は、自動改札機に、その「電子キップ」をオシャレにサッとかざして、改札口を開き、列車に乗り込むことになるのだ。
ただ、各メディアで「5月17日始動」と一斉に報道され、私もその気でいたのだが、後に担当者が「あれは誤報」と改めて否定するなど、いったいいつからシステムが稼動するのか全く分からない。このあたりが「中国らしい」といえば、それまでで、この摩訶不思議さが北京生活の醍醐味?なのだ。
ただ、準備のほうは順調で、先日、改札機と券売機がいずれも最終チェックを終え、あとは使用開始を待つばかりとなった。北京の1号線、2号線、5号線、13号線、8通線に加えて、6月に開通予定の10号線、空港線や五輪支線などにも全て、この“最新システム”が導入される。
この「いつ始まるか分からない」という疑問のほかにも、心配な点がある。
北京の人たちは基本的に「自動販売機」に慣れてはいない。缶ジュースの自販機もたまに見かけるが、ほとんど「故障中」で使われていない。モノはお金を差し出して「人から買うもの」と決まっているのだ。そういう社会もそれなりに人間味があっていいと思うが、これで自動販売機が導入されるとどうなるか・・・まず間違いなく、戸惑う人がほとんどだろう。そこで、当分の間は機械の前に「指導係」がつくという。そうなれば、「合理化」を進めたはずなのに、結局、必要な人手は同じ、ということになる。
ちなみに、現在は一般の北京市民はほぼ皆が交通ICカードを利用しており(これを持っていればバスが6割引となるため持たない手はない)、キップを窓口で買う必要はない。だから、キップを買う必要はないのだが、そのICカードのチャージも自動販売機で行わなければならない。しばらくの間は、販売機の前が大混雑ということもありえそうだ。
また、それと関連するが、「合理化」によって「キップ販売」「改札係」の職を追われて、“過剰人員”となった人たちはどうなるのだろうか。最初は「指導係」になれるが、その後、地下鉄で働けるかどうかは分からない。
時には駅員が乗客より大勢いるという非合理な人員配置が何だか微笑ましくて、個人的には嫌いではなかった。だが、これからは窓口でキップを放り投げて渡すおばちゃんも、改札口で、キップをむしりとる様に取り上げるおばちゃんも、もういなくなる。いるときには、ものすごく腹の立つことが多かったが、それがなくなるとなると、何だか寂しいような気もしてくるから不思議だ。
ふた月以上置きっぱなしの自動券売機
自動改札口も準備万端だ
posted by 朝倉浩之 |
21:20
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2008年04月30日
北京五輪まであと100日。当局の警備も以前に増して厳しくなっていることをヒシヒシと感じる。
ここ数日、地下鉄の駅にいる警察官の数が倍増しているのだ。
日本に住む方にとっては信じられないかもしれないが、北京の地下鉄駅には「派出所」があり、また改札を入ったところには警察官が一人、二人立っている。ホームに入っていく乗客に対し、目をギラギラさせて“監視”しているという感じだ。そして、大型の袋類を持ち歩いている人や明らかに地方出身者と分かる人を見かけると、「ちょっとちょっと」と声をかけ、身分証と呼ばれるIDカードの提示と持ち物チェックを求める。日本ならば完全に“人権侵害”だが、中国では完全な合法行為。大人しく従い、持ち物チェックを受ける。
その地下鉄警備の警察官が、ここ数週間、3,4人。多いところでは7、8人がズラッと並んで、ジロジロと乗降客に目を光らせているのだ。
ただよっぽど“怪しい”感じでないと声をかけられることはない。私自身は、幸い?それほど怪しくないのか?今まで“ほとんど”止められたことがない。多少経験があるのは、人民代表大会のときの天安門広場でネタがないかと歩いていたときくらいだ。
ところが先日、北京西側の地下鉄駅で、ついに「ちょっと!」と言われた。
どうやら、地下鉄を降りてくる乗客のうち、「中国人(つまり西洋人は省く)」、しかも「成人男性」に限って、全員に声をかけ、身分証チェックを行っているのだ。自慢ではないが、僕の風貌は「中国人以上に中国人っぽい」と友人に言われる。(喜ぶべきか、そうでないのか)だから、このどれにも当てはまるわけだ。
先日午後3時ごろ、北京では“郊外”に当たる地下鉄駅。列車を降りて、ホームから階段を登り、改札口を出た瞬間に、そこに張っていた警察官に声をかけられた。
「身分証!」と偉そうな態度で手のひらを突き出す。他の乗客はおとなしく、カバンをまさぐり、IDカードを差し出している。
僕は、こういう面倒なことになりそうなとき、「外国人」であることを最大限に利用することにしている。つまり中国語が分からないふりをするのだ。
今回もいつもと同じく「ぁ??」と聞き返し、こちらは全く言うことが分からない、というジェスチャーをした。そして「Passport?」と下手な英語で聞き返すと、外国人だと理解したのか、手をシッシとやって、「あっち行け」と行った。これをやられると、ものすごく気に障るのだが、中国生活でこの程度で怒っていては身が持たない。
だが、おとなしく、過ぎ去る前に、多少の取材はしておこうと、「いつから警備は厳しくしているのか?」と問うと、「4月から」と答えてくれた。調子に乗って「なぜ地下鉄駅で警備をするのか」と聞くと、ギロリとにらまれ「もういいから行け」と怒られた。中国の警察官は、日本以上にガードが厳しく、インタビューに答えてくれない。
中国公民は法律上、このIDカードを肌身離さず、携帯しなければならない。私がそこを去った後も、次から次にやってくる乗客が足止めされ、成人男性の全員にIDカードを提示させていた。
最後に、この様子を写真に収めておこうと、ちょっと離れたところから、デジカメを取り出し、パチリとやった。それに気付いた警官は「撮るな!」と激昂!慌てて逃げてきた。
中国の警察官は、かなり怖いので、逆らわないほうがいい。
posted by 朝倉浩之 |
16:03
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北京五輪 |
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2008年04月30日
北京五輪開幕まで、あと100日となった。
だが、北京にいる私たち生活者にとっては、「あと100日」といっても実感が沸かないのが正直なところだ。
スポーツの取材者として、オリンピックを迎える街がどう変貌するかをこの目で見たいと、この地にわたって4年。いよいよ“本番”がやってくるのに、まだ実感が沸かない。北京の街は、さまざまな動きを見せているが、まだまだ「雲の上」のことが多く、私自身の身の回りで「オリンピックが踊りだした」という雰囲気ではない。世紀の大イベントを迎える前というのはこういうものなのか。これが「嵐の前の静けさ」なのだろうか。
朝起きて、いつものように出勤のため、マンションを出る。
ここで“空気が悪いため”ゴホゴホとやっているといえば、喜ぶ人もいるかもしれないが、残念ながらそんなことはない。歩いていて、服が真っ黒になることなど“絶対”にない。(笑)
団地の中庭では、お年寄り達が太極拳の練習に勤しみ、聞きなれた音楽が耳に入ってくる。満員電車は毎日のことだ。押し合いへしあいしながら、事務所に出勤し、いつもの仕事が始まる。取材、原稿書き、チェック・・・。時間がくれば、地下鉄に乗って、また家路に着く。
北京の暮らしなどそんなものだ。政治や権力の世界が何だかんだと大騒ぎし、ギョーザだ、独立だと騒動が起きるが、市民の生活は、それらの喧騒と全くかけ離れたところにある。街を歩く人たちの様子も、ここ4年何も変わらないし、住宅のベンチではお母さん達が子供を連れて、ペチャクチャと四方山話に花を咲かせている・・・それは日本の庶民の暮らしと全く同じ。それは、ある意味、色々なことへの無関心ではあるのだが、それが現実というものだろう。
僕の生活上の困ったことといえば、「今月の懐具合が寂しくなった」なんて、これも日本にいる時と同じ。「日本人と知られないようビクビクしている」「食べ物が悪くて、お腹壊してばっかり」ということもない。
日本メディアが嬉々として伝える「五輪前の北京の問題点」は結局、生活者にとっては、インターネットの文字情報だけに存在するフィクションに過ぎない。「生活」なんて、そんなものだろう。
だが、そんな日常の中で、時折、五輪に向けた街の変化の息吹を感じることがある。それは、ちょっとした変化や新しい物事のスタートなのだが、僕はそれを目にした時、今このとき、北京にいて良かったと感じる。恐らく、その小さな変化の積み重ねで、少しずつ、この街は「オリンピック色」に染まっていくのだろう。
僕は中国メディアに職場は持っているが、このブログやその他、執筆しているコラムはあくまで日本人のメディアとして、限りなく個人の身分で書いている。僕は他のどの大メディアよりも早くから、五輪に向けた北京の街の様子を見つめてきたし、この街で“生活”することで、本当の市民の暮らしに接してきた。
このブログでは、これから北京が迎える「熱き100日間」を、プロの伝え手として、だがあくまで市民の目線でお伝えしていく。
批判すべきところは批判するし、素晴らしいと思うところは素直にその良さを、感動を伝えようと思う。
口先だけで「政治とスポーツは別」という論理を振りかざすのではなく、本当にそんな生臭いものとは全く違うところに、「北京市民が迎える五輪」があることをこのブログを通じて、日本の皆さんに伝えたい。
大学生が中心となったボランティアが北京五輪を支える
posted by 朝倉浩之 |
10:10
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スポーツコラム |
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2008年04月29日
4月29日、北京時間午後8時(日本時間午後9時)で、北京五輪まで、あと100日となった。
北京市の中心地、天安門広場の国家博物館前に設置されたカウントダウン時計の前には、午後7時過ぎから若者を中心に北京市民がぞくぞくと詰め掛け、時計の数字が「100」になるのを待った。
国家博物館前に集まった北京市民
そして、最終的に集まった約300人の市民からは、15秒前くらいから、自然発生的にカウントダウンが始まり、最後は『大合唱』となって、北京五輪100日前を祝った。
五輪まで あと100日となった
現場に来た陳寥さん(女性)は河北省出身の大学生。500日前から、節目ごとにカウントダウンのため、ここにきているということで「100日前もこの場所にこれてうれしい」と興奮気味に話していた。
明日30日は100日前を祝うイベントがいくつか行われる。まず朝9時からはオリンピック公園をコースとするジョギング・駅伝大会が開かれる。これには外国人も含め、北京の一般市民が参加する。また夜7時半からは、五輪テーマソングの披露と授賞式が行われるということだ。また市民レベルでも、五輪を祝う音楽会などが市内各所で行われる模様。
posted by 朝倉浩之 |
22:30
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北京五輪 |
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2008年04月28日
体育館に所狭しと並べられた卓球台。そこでは子どもからお年寄りまで、ピンポンに汗を流している。“選手”たちの表情は本気そのもの。それもそのはず、みんな各団地の名誉を背負って参戦した「コミュニティ代表」なのだ。
北京市では市民参加型の卓球大会「和諧コミュニティ杯」が開催中。今は各区ごとの決勝大会の真最中だ。
このうち「東四オリンピック体育文化センター」では、東城区地区の熱い戦いが行われていた。区内にある30の団地がそれぞれ10人一組の代表チームを出し、団体戦を戦う。これで勝ち抜いたチームが晴れて「区代表」として北京市大会に出場することができるというわけだ。
今年71歳になる最年長の李富林さんは「小さい頃から、ずっと卓球をやってきた。だから今も体は丈夫」と誇らしげに語る。試合では「まだまだ若いものには負けない」とばかりに奮闘しておられた。
この活動は、中国が全国で展開する「五輪を通じて全国民が健康になろう」という活動の一環。しかし、さすが卓球王国。やはりこの市民卓球大会が他のどのイベントよりも盛り上がっているし、また各選手のレベルも高い。
見た目は普通のお父さんだが、昔はこれでも結構なモンだった・・・なんて選手が結構いて、さすがに、そういう人たちのラケットさばきは、素人と一味違う。また子ども達の参加者も多く、競技層の裾野の広がりは相当なものだ。
中国の卓球の強さは、この草の根のレベルが支えているのかもしれない。
posted by asa8043 |
17:26
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卓球 |
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2008年04月28日
ここ最近、北京市内で予定されていた大型イベントが相次いで中止となっている。
友人の話によると、毎年5月の大型連休中に行われている数万人規模の野外ライブも今年は中止。少し前には、セリーヌ・ディオンの北京公演も突然、中止となった。その他の、人が多く集まるイベントも中止となっているものがあるようだ。
それに加えて、ごくごくローカルな話だが、私の住む住宅の掲示板にこんな張り紙が張ってあり、ちょっとしたショックを感じた。
これによると、「平安奥運(安全オリンピック)」と上級部門からの命令により、この団地で月一回行われているフリーマーケットを始め、各種イベントは今月より、一切停止する、ということだ。
北京五輪のためにフリーマーケットが中止?
私の住む団地では毎月1回、敷地内で、住民が自由に不用品などを販売できるフリーマーケットが開催されている。衣料品やCD、日用品など、なんて事はない「ガラクタ市」なのだが、住民同士の交流の場であり、僕も暇に任せてブラブラ歩いて、そのガラクタを見て歩くのは、それなりに楽しかった。特に大勢の人で混雑するわけでもなく、こじんまりしたほのぼのイベント。それが五輪のため中止というのは穏やかではないが、五輪を控えて、それだけ当局が敏感になっているということだろう。
団地で毎月一回行われていたフリーマーケット
「平安奥運(安全オリンピック)」とは、当局が一貫して掲げている標語で、先週末からは大々的なキャンペーンが行われている。市内の軍事博物館では、有名タレントがPRイベントを開き、多くの市民でごった返すということもあった。要は治安面で、国家や“上級部門”だけではなく、市民一人一人が気をつけようという呼びかけである。昨今の治安情勢もあり、これには理解はできるものの、何もフリーマーケットまで・・・というのが、団地の住民としての私個人の正直な感想だ。
ただ、住民の一人、広東省からきた陳さんは「オリンピックという大イベントを控えているわけだから、これもやむをえない。安全に五輪が開催されることを祈る」と語る。
政府部門などがビシッと管理をするイベントは可、住民の自発的イベントは一律禁止、となってしまえば、8月の五輪が何だか味気ないものになってしまうのだが・・・。
posted by 朝倉浩之 |
11:43
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北京五輪 |
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2008年04月28日
中国テニス、決勝進出の快挙ならず・・・
女子テニスの国別対抗戦、フェドカップの準決勝が26,27日開催。北京市の国際テニスセンターで行われた中国対スペインは、対戦成績4勝1敗でスペインが制し、成長著しい中国テニスの決勝進出はならなかった。
エースのリ・ナー、ダブルスの要チョン・ジーの二人の主力を欠いた中国は、初日のシングルスで連敗。さらに27日、第1シングルスで再び登場したポン・シュアイはスペイン勢に6-4,6-4のセットカウント2-0で全く歯が立たず、その時点で中国の準決勝敗退が決定した。
ポン・シュアイ(中国)はスペイン勢に敗れる(手前)
ただ負けはしたものの、中国テニスの成長ぶりとファン層の拡大をヒシヒシと感じる今年のフェド杯となった。アテネ五輪でのダブルス金メダルに始まる中国テニスの快進撃は、一時なりを潜めたものの、今回の世界ベスト4という成績で、まだまだ継続中だということを証明して見せた。
そして、会場の国際テニスセンターには、準々決勝のフランス戦に続いて、ほぼ満員に埋まる観客が集まった。チケットは事務局に取りにくることを条件に「無料配布」という異質なやり方だが、それでも、もはや“テニス後進国”とはいわせないだけのファンの中国テニスへの思いが垣間見える会場だった。
週一回、近くの朝陽公園のコートでテニスを楽しむという主婦、張梅琳さんは「やっぱりスペインとは実力差がある。けれども、この歴史的瞬間(ベスト4という)に居合わせたことがテニスファンとして何より。中国テニスは今後も発展するはず。」と敗戦にも十分満足気な表情だった。
ちなみに、チケットを無料配布にするのは、「まだ普及段階」という開催側の説明も理由の一つだろうが、受け取りと共に身分証明書の提示を求められたそうだから、昨今の治安情勢なども絡んでいるのだろう。
だが、心配なのは、ここにきてエースのリ・ナーらがケガがちで、4大大会にもなかなか万全な形で中国勢が出場できないこと。スポーツに「たら・れば」はないが、今回の準決勝も、ケガで休んだ二人が出場していれば、決して勝てない相手ではなかった。北京五輪まで、あと100日あまり。世界のプロテニスプレーヤーにとっては、あまり関心の高くない五輪のテニスだが、彼らにとっては、唯一無二の大会となる。ここに標準を合わせる中国勢が、この世界での経験をどう生かすかが楽しみである。
posted by 朝倉浩之 |
10:51
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テニス |
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2008年04月27日
バスケットボールの五輪テスト大会「国際招待戦」は26日、最終日を迎え、決勝で中国と米国が対戦。予選リーグで敗れた米国に一矢報いたい中国は、前半から攻守に鋭い動きを見せ、試合の主導権を握り、84-81で勝利。優勝を果たした。
前半から、中国はすごい集中力だった。予選リーグ最後の米国戦とは打って変わった動き。前の試合では、シュートミスを序盤から連発し、ゲームにならなかったが、3階席まで埋まった観衆の「加油!中国」の大歓声があるこの試合は、選手たちも下手なプレーは見せられない。
ディフェンスもゴール際の攻防でしっかり主導権を握って、米国のミスを誘った。各選手の守りの集中力は秀逸だったと思う。米国は、前の対戦で見せたソツのない攻撃はなりを潜め、シュート、パスでミスを連発した。序盤は相手に3ポイントシュートをいくつか許したが、前半は米国に、遠目からのシュートを選択せざるをえない守りをしていたといえよう。
第1クォーターは完全に中国ペースとなり、27-17で終わった。
第2クォーターに入っても、中国の勢いは衰えない。チェン・ナン(197センチ)とリン・ダン(196センチ)の“巨人コンビ”がきちっと決めて、観衆の声援に応える。差がわずかに縮まったものの、中国が47-39でリードして、前半を折り返した。
だが、後半に入って、米国は目が覚めてきた。シュートの安定感を取り戻した米国は第3クォーター序盤に一気に逆転。一方、中国は前半面白いように決まっていたシュートの決定率が落ち始める。第3クォーターは61-63で米国リードに変わった。
ラストの第4クォーターは息詰まる接戦となった。米国が常にリードしつつも、中国は粘り強く追いつき、逆にリードしている米国のほうが焦りを感じているようにも見えた。残り5分で、中国が逆転。満員の歓声が一際ヒートアップしてくる。流れが一気に中国に傾くのが良く分かる。
米国のシュートは決定率が落ち、中国の攻撃陣に切れが出てくる。残り4分で中国は3ポイントを決め、米国を突き放しにかかった。米国の攻撃には、うなるようなブーイングが浴びせかけられ、決まっていたはずのシュートが外れる。残り2分で、中国が差を8点に広げる。たまらず米国がタイムアウトを取って、場を沈める。これが功を奏して、米国が連続得点し、残り1分で差が1点となる。
バスケットボールの面白みの一つは、素人的な考えだが、最小失点差で臨むラスト1分だと思う。残り30秒で2点差の中国リード。会場の大歓声が最高潮を迎える。残り12秒で米国がタイムアウトを取ったが、得点は縮まらず、このままゲーム終了。84-81で接戦を制して、優勝を果たした。
北京五輪本番での中国代表の“怖さ”を十分に感じさせた試合だったと思う。大音響の声援に包まれながら戦う試合は、その重圧に負けるか、それをパワーに変えてしまうか、そのどちらかだろうが、中国は後者なのだろう。「ホームの強さ」とはこういうものかと改めて感じさせる試合だった。
posted by 朝倉浩之 |
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2008年04月27日
北京五輪のバスケットボールの組み合わせ抽選会が26日、本大会の会場となる「五輪バスケット館」で行われた。抽選はすでに五輪出場が決まっている男子9チーム、女子7チームが対象。開催国の中国は、元NBAプレーヤーのワン・ジジが抽選に参加し、自ら、米国をB組に引き当て、同組となった。
組み合わせは以下の通り。
男子
Aグループ イラン、リトアニア、アルゼンチン、ロシア、豪州(1チーム未定)
Bグループ 中国、アンゴラ、スペイン、米国(2チーム未定)
女子
Aグループ 韓国、オーストラリア、ロシア(3チーム未定)
Bグループ 中国、マリ、ニュージーランド、米国(2チーム未定)
なお、五輪には男女12チームが出場することになっており、未定の枠は男子が7月、女子が6月に行われる最終予選で決定する。
このうち、日本女子は6月中旬にスペインで行われる予選に出場することになっており、残りキップを争うことになる。そのため、最終予選終了後の7月に再度、抽選会が開かれ、組み合わせが全て決まる。
なお、組み合わせ抽選のあと、女子バスケ五輪テスト大会の決勝が行われ、中国と米国が対戦。中国が接戦の末、84-81で“前哨戦”をものにし、優勝を果たした。
posted by 朝倉浩之 |
00:42
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