2007年11月13日
亀田問題もそろそろ潮が引くように収まっている昨今ですが、これこそボクシング!と堪能できる試合がありました。
WBA世界ウェルター級タイトルマッチ、ミゲール・コット対シェーン・モズリー戦です。ある意味、今年行われた夢のビッグ・マッチ、フロイド・メイウェザー対オスカー・デラホーヤ戦よりもスリリングなしびれる試合でした。
36歳とは思えぬモズリーのスピードともはや円熟期に入ったと思えるコットの力強いボクシングは、どちらがKO勝ちしてもおかしくないほど迫力がありました。しいていえば、途中モズリーが明らかにスタミナを消失して失速しそうになったこと(これは突進とクリンチしてもしつこく押し合い、打ってくるコットのパワーあるボクシングのせいです)、最終ラウンド明らかにポイントを取っていると考えていたようなコットが、打ち合いに応じなかったことが残念だったぐらいです。私はぎりぎりドローだったように思うけどなぁ。いずれにしてもコットの盤石な強さを感じた試合でした。
前座のアントニオ・マルガリートも素晴らしい1ラウンドKO勝ちを見せてくれました。さらに来月は、WBC世界ウェルター級タイトルマッチ、フロイド・メイウェザー対リッキー・ハットン戦です!
これからも、このウェルター級戦線は見逃せません。どんな組み合わせでもドリームマッチとなりそうです。
いやぁ、久しぶりにボクシングを見た感がありました。
posted by 朝野裕一 |11:43 |
その他 |
コメント(2) |
トラックバック(0)
2007年11月06日
さて、歩行の時に足を蹴り上げて進んでいるのではないと説明しました。
では、走行(走っている時)はどうでしょうか?
「速く走るためには地面を蹴り上げて膝を深く曲げて前に進む」、という指導は今でもされる場合があるようです。
しかし、本当にそうでしょうか?
いくつかのTV番組での異なる指導者のコメントおよび、走行時のビデオ(ハイスピードカメラによる)や、書籍などを見ると、どうも蹴り上げることが重要ではなく、
踏み込んで=地面を強く踏む
ということの重要性が述べられています。
そして、速く後ろにある足を前に出して、前方への推進力の補強をしていくということが重要であると述べられています。
概念図で示すと以下のようになります。
※なお、この絵は宮下充正氏の監修で1986年、評論社より出された「じょうずになろう はしること」に掲載された図を参考にして、著者自信が作っております。コピーではありません。
上の図は、熟練短距離走者の走りの模式図ですが、あまり足を蹴り上げない分膝が深く曲がりすぎず、対側の足が地面を強く踏み込んでいる時にはすでに膝が前方へ移動しており、推進力を補強していることが分かります。
さらに、一番右の図では蹴り上げるというよりは飛び跳ねるような形で足が地面を離れています。
一方下段は一般の走者の模式図です。
丸で囲んだ部分の違いを上段の熟練走者と比べてみて下さい。
地面を蹴り上げた足が高く上がり、膝が深く曲げられ、対側の足が地面を踏み込む時には、膝はまだ後方に存在しています。そして、そのまま前方への振り出しは遅れ、出し幅も小さくなってしまいます。
歩行と同様、というよりはこの走行の蹴り上げない方が良く前に進む、という特徴から、歩行も蹴り上げるのではなく踏み込むことが前方へ進む力の源なのではないかと考えてきました。
皆様いかがでしょうか?今後とも運動力学的な検証を重ねていかなければならないでしょうが、興味深いことと思います。
皆様も、歩いている時、走っている時、こんなことを感じ/考えながら、移動すると面白いかもしれません。
posted by 朝野裕一 |18:08 |
歩行 |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2007年10月26日
さて、前回前々回をまとめると、以下のようになります。
踵で接地し、踏み込んで足裏全部が接地、その後踵からまた離れていく、それにともない足は前方に進んでいく(大雑把に言うと)。
これを回転運動のようになぞらえると、真ん中のタイヤ図に相当するのではないかと考えます。
そして、この性質を足裏の機能にはめ込むと一番下のような船底用の足裏(足底)になります。事実この様な形状に靴裏を作ると、踏み込みやすくかつ足がスムースに前方に行くのを助けます。
以前、HONDAのASIMOを開発したエンジニアの方に聞いたところ、足の踏み込みから振り出しへの動きをスムースにするために、足の形状をどうするかに苦労し、結局先程の船底タイプの靴を参考にして、作製したということでした。
実際の人の足は、より複雑な床からの反力を受け止めながら、大まかな機能としては、踏み込みやすくそして振り出しやすいように(決して蹴り出しではない)機能していることが想像されます。
次回は、踏み込みと振り出しの機能の話を受け継いで、走りと歩きを比較しながら、さらにこの機能の重要性を考えてみます。
posted by 朝野裕一 |17:32 |
歩行 |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2007年10月22日
今回は、この間の続きで、足の裏全体が接地してから踵が離れるところまでです。上図のようになり、今度はふくらはぎの筋肉(赤線部分)の働きが重要となります。
さて、次回はこの一連の足の動きをもう一度つなげて見てみましょう。
そうすると、前々回で言ったような、車輪の動きに近くなってきますので。
posted by 朝野裕一 |20:00 |
歩行 |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2007年10月19日
先週予告した手前、本日はまず足の接地を復習します。
前半は下図の通りです。赤い線は筋肉(前脛骨筋)を示しています。
踵が接地すると、足の部分はゆっくり前脛骨筋に調節されながら、地面に降りていきます。この時の前脛骨筋の働きは重要です。これが上手く調節されないと、パタンパタンと足が地面に速く接してしまい、しっかりと踏み込む時間がなくなってしまします。次回はここから踵が離れていくところ、から話します。
posted by 朝野裕一 |19:44 |
歩行 |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2007年10月12日
歩き始めの重心と足圧中心のことは以前のブログに書いた通りです。
さて、歩き出してからの現象を解釈する上で、以前から抱いていた疑問とは?実は6月1日のブログにも書いていました。
『床を蹴って推進し、足を踏み込んでブレーキをかける』特にこの床を蹴るという感覚が、大いに疑問な訳です。
そんな話を先日友人としていたら、車のタイヤと同じような考えで下肢の動きを捉えている文献があったとか。是非それを見せて欲しい、と現在友人に頼んで探してもらっているところです。
皆さん、マンガでよく走っている状態の下肢をぐるぐる回っているように省略して描く絵を見たことがあると思います。それを想像しながらでも、次の図をご覧下さい。
これを見ると後方の足を前方へ蹴るというよりは、前方の足の踏み込みに合わせて、踵を離し足を前に持っていく準備が始まる、と解釈しても良いのではないかと思います。
勿論タイヤのままでは身体は前に倒れてしまうので、身体を起こす力も組み合わさっています。
さて次回は足自体の接地時の動きもタイヤに似ているのかな?
をみてみます。今思いついた感あり。
posted by 朝野裕一 |18:32 |
歩行 |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2007年10月12日
昨日の世界タイトル戦:WBC世界フライ級選手権のことです。
色々あるけど、また色々な意味も込めたいが・・・
結局一言 『ボクシングを(が)見たかった!』につきます。
どうか皆さんあれがボクシングだとはくれぐれも思わず、
もっと色々な試合を機会があれば是非見て下さい。
付記:あれもボクシングという意見もあるかも知れませんが、プロかつタイトル戦として、私は否定・拒否します。
posted by 朝野裕一 |18:22 |
その他 |
コメント(8) |
トラックバック(2)
2007年10月11日
本日は久し振りの人の動き再考シリーズです。
歩行再考は明日掲載します。そちらのシリーズとリンクしますが一応別立てでいきます。
さて、今回はまず、走ったりする時、色々な部位が痛みを生じたりつらくなったりすることの原因を、原理的に考えてみます。
- 走る動作は当然下肢全体で体重を受けて前に進むものです。もう少し詳しく書くと、体重は地面からの反力を生じそれを下肢全体で受け止めているわけです。
- 下肢の役割は何か考えてみましょう。
a. それは、下肢より上位の身体全体の重みを受け支えています。
b. さらに、駆動力いわば車でいうところのタイヤ(足回りといいますよね)の役目を果たします。
c. そして、地面からの衝撃を受け止め緩衝します。
d. 特別な場合、ボールや相手(夫婦げんかの場合もあるかもしれません)を蹴る・物や人の足(!?;これはお勧めできませんが)を踏んづけるという動作の主体となる場合があります。
- さて、下肢には大まかに3つの関節が存在します(実際は足にはもっと多くの関節が存在しますが)。
a. 股関節
b. 膝関節
c. 足関節
a. 股関節は→体幹(=骨盤から脊柱・胸郭を含む身体の中心部)と下肢の連結部で、重心の位置を変化させたり、逆に移動した重心に対応してそれを安定させる役割をもつ。
b. 膝関節→股関節と足関節の間で様々な調節(煩雑になるのでここでは省略します)をする、いわば中間管理職的役割をもつ。
c. 足関節→立っている場合、地面と接する唯一の部分で体重を受け止める面を作ります。
- そして、上に(二番目の項目)挙げた役割を動作時に果たすとき、どこかの関節が正常な働きを逸脱すると物理的には同じ仕事を果たすために、他の関節が余分な働きを強いられると考えられます。
本日はまずこの原則を理解してください。次回に続きます。
posted by 朝野裕一 |18:24 |
その他 |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2007年10月04日
すっかりご無沙汰してしまい、申し訳ありませんでした。
もう閉鎖されてしまうかとビクビクしながらも、筆が進まない1ヶ月でした。
何を書くか構想は頭にあるのだけれど、組み立てや実際に文章を書くことに抵抗が生じていました、時々あるのですが・・・まずは再開と言うことでお許し下さい。
さて、歩行は走行とどう異なるか。つまり歩くことと走ることはどう違うの?
と言うことから始めましょう。これって「当たり前!」ということから始めます。
どちらも移動する方法として目的は共通ですが、速度が明らかに違いますね。
そして、両側の下肢を使っていることも同じです。
違うのは?もう一度速度(これとて調節によっては同じになりますが)、それ以外は?→そうです、歩く時は必ずどちらかの足が地面に接していますが、走る時は両方の足が空中に浮いている瞬間があります。さらに、歩く時は両方の足が共に地面に接する時間も存在しています。
上記絵図注:上肢は省略して描いています
さて、次回から今更ながら、歩くことの何が不思議・疑問なのかを話していきましょう。
今回こそは毎週アップしますよ~。よろしく。
posted by 朝野裕一 |19:30 |
歩行 |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2007年08月23日
おなじみ、WOWOWのExcite Matchから。
今回は、8月20日放送分にて、かのアルツロ・ガッティの再起戦でした・・・が。
ガッティはものすごく荒々しいファイターとして人気のあったボクサーで、チャンピオンでない時でも人気がありました。タイトルマッチ以外でのミッキー・ウォード(上記アルツロ・ガッティの欄参照)との三試合は、語りぐさとなるくらいの名試合プラス観客動員の多い試合でした。
その後、WBCのスーパー・ライト級王者になり、2度の防衛戦はただがむしゃらに打ち合うだけではない新しいガッティの姿も垣間見せてくれていました。勿論ファイターの姿勢はいささかも変わってはいませんでしたが。
3度目の防衛戦があのフロイド・メイウェザー戦でした。実際は両者とも別々の団体の王者だったので、王者統一選でした。この時期はスーパー・ライト級にそうそうたる選手がひしめき合っている時代で、誰がそれを統一するか、注目されていた頃に組まれた試合でした。
実際に戦ってみると、ガッティのボクシングは全くと言っていいほどメイウェザーには通用しませんでした。ほとんどのパンチを当てることが出来ず、全てのパンチ(特に相手の右パンチ)を食らってしまっては試合になりません。完敗でした。これでガッティも引退かと思われたのですが、ウェルター級へ転向し、さらにタイトルを狙いにいきます。
しかし、タイトル戦まではこぎ着けたものの、カルロス・バルドミールに9回TKO負け。この試合も最後は相手のパンチをもろに何発もうけて、ダウンしていました。今度こそ引退だなぁと勝手に感慨深げにしていたところ、今回の再起戦です。しかもあの名試合を三度も行った相手、ミッキー・ウォードがトレーナーに付いていました。
しかし、しかし、ガッティの決定的な欠点はもう全ての選手に知れていたのでしょう。26歳の選手に面白いように右パンチを合わせられ、結局KO負けを喫してしまいました。さすがに今回で引退を決意したようです。
私もそれを勧めたい気持ちです。あれ以上やったら、ダメージが大きすぎてそれこそ廃人(あしたのジョーのカルロスみたい?)になってしまいそうで。とにかく引退を決意してくれたのは寂しくもあり、ホッとする気持ちありの複雑な心境です。
どこで引退を決意するか?その個人個人の歩んできた道により異なるので、何とも言えませんが・・・何度も叩きのめされた上での引退決意とは!?・・・難しいものだなぁと、改めて感じた試合でした。
posted by 朝野裕一 |19:06 |
スポーツ |
コメント(1) |
トラックバック(0)