2007年03月27日

新企画開始!~「運動科楽の眼」予告編~

 今までいくつかの企画というか記事の分類をしてきました。現在続けている企画は以下の通りです。

  • 人の動きを再考します→人の運動のメカニズム・原理などを、復習しながら理解を深めるための企画
  • 雑感→スポーツ関連他、世事に対する感想・意見を述べる、書評なども含む

今回新たに1週間に1回、テレビや実際自分が眼にした人の動きに関しての、面白さ・仮説的解釈(今までの解説的なものよりは少し厳密性を欠くかもしれないが)・不思議さ、などを情報として提供していく企画です。運動・動作を気軽に見たり、感じたりできるきっかけになれば幸いです。
 早速今回は、先日のサッカーキリンチャレンジカップのオシムジャパン対ペルー戦での一こまから・・・
 テレビ観戦していたのですが、高原・中村(俊)両選手の成長が確認でき、さすがにヨーロッパリーグで先発出場し活躍していることだけのことはあるなと思いました。特に高原の所属しているブンデス・リーガ(ドイツのプロサッカーリーグ)は接触プレーなど当たりの激しいリーグで有名で、そこで31試合中16得点と活躍している片鱗を見せてくれたなと思います。できればもう1点!!3点は取りたかった(解説のセルジオさんの言うようにペルーはたった15人しか連れてきていない若手中心のチームですから、流れの中からもう1点は取っておかないと)。
 
 さて、前置きはこのくらいにして・・・実はテレビでは高速回転のカメラで、プレー再生を流していました。そして、中村(俊)の得意とするフリーキックの場面が今日の「運動科楽の眼」注目の場面です。
 以前二軸動作という話をしましたが、京都大学の小田伸午教授が述べているように、サッカーのキックは少なくとも試合中はほとんどこの二軸動作の応用で蹴っているとのこと。すなわち体重心は軸足に残っているのではなく、蹴り足がボールを蹴ると同時に、蹴り足側に移っていくという話です。
 その話を聞いて以来サッカーの試合を見ると、必ず選手が蹴る場面を注意して見るようにしていますが、確かにほとんどの場面で、蹴り足側に体重心をそのまま移動し次の動作へ結びつけている、もしくはシュート後、蹴り足側で着地しているなど、言われている通りだなと思います。ただ一点、フリーキックのような静止しているところからのキックは果たしてどうなのかな?と疑問に思っていました。
 それが今回の再生ビデオで確認できました!中村(俊)がフリーキックを蹴った瞬間、軸足はどうなったでしょうか?画面ではそのまま前方に移動していくのが確認できました。

20070327-00.jpg

左の図のように、蹴り足が前方に降り出され、ボールをキックした後図のように重心が前方に移動していくのに合わせ、軸足も前方に移動していると考えられます。その後蹴り足で着地し体重心がそちらに移動する場合と、軸足を移動させることによりそこにもう一度重心をのせる場合があると考えると、中村(俊)の場合後者に当てはまると思います。



~知っている人にはそれがどうした今更!~と言われそうですが、知っていることと、実際に確認すること、さらに科学的に実証すること、には大きな差があります。単に知っているだけでは思いこみの要素がぬぐえません。それぞれの理解のレベル(程度)に応じた疑いの眼・先入観のない眼でものを確認することが必要でしょう。
 この新企画はそのような眼を持って運動の面白さを読み解いていきたいと思ってます。引き続き他のシリーズも書いていきますのでよろしくお願いします。
※推薦図書:『サッカー選手なら知っておきたい「からだ」のこと』~中村泰介・河端隆志・小田伸午著 大修館書店


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posted by 朝野裕一 |17:55 | 運動科楽 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年03月22日

人の動きを再考します~その七:静から動へ2~

 今回は、人が静止して立っている状態を考えます。前回書きましたが、実は静止している(ここでは、マクロで見るとと表現します)ようで常に重心(COG)および足圧中心(COP)の位置は変化しています(ここではミクロで見るとと表現します)。図1.をご覧下さい。人が静止して立っている状態を真横(側面→解剖学では矢上面;しじょうめん;といいます)から見た図です。

20070322-00.jpg
 青色の丸で囲まれた部分を拡大し、重力床反力を模式的に表したのが図2.です。
20070322-01.jpg
 さらにオレンジの丸の部分を拡大し、足関節回りの重力と床反力のモーメント(ある点を中心にした回転運動を表す:回転力をトルクという)を示しだのが図3.です。
20070322-02.jpg
 ここで足関節回りの重力モーメントはW×a、床反力モーメントはR×b、で表されます。静止して立っている時は、W=Rなのでaとbの長さの違いが、モーメントの違いの決定因子となります。また、aは足関節の中心から重心(COG)までの距離を、bは足関節の中心から足圧中心(COP)までの距離をそれぞれ示します。  さて、マクロで見ると静止している様でも、ミクロで見ると常に動いている理由は、前述の両モーメントが常に等しくはないからです。仮にミクロでW×a=R×b、だとすると、
20070322-03.jpg
 図4.の左上のように完全に静止状態になります。そして、これは重心足圧中心が同じ位置にあるということを示します。しかし、実際はこの状態は瞬間的には存在しても継続しません。図4.の真ん中のように重心線足圧中心より前方に落ちているとW×a>R×b、となり、身体は前方に傾きます。  その結果として足圧中心も足の前方に移動していき、重心線より前方に位置するとW×a<R×b、となり、身体は後方に傾こうとします。  マクロでの静止は、ミクロでのこの様な繰り返し(前傾したら元に戻し、戻しすぎると後傾しまた元に戻ろうとする)で、常に足首(足関節)の回りで実は動いているのです。元に戻ろうとする力源は下腿三頭筋(いわゆる「ふくらはぎ」の筋肉)です。したがって。ふくらはぎの筋肉はマクロ的に静止して立っている時でも常に活動しているのです。ちなみに、この様な足首回りの重心(および足圧中心)調節機構を、ankle strategy(アンクル・ストラテジー)と呼びます。これはバランス機能にとって重要な機構の一つです。これに関してはいずれまた詳述する予定です。  今回は少し専門的になりましたが、運動に関する基礎ですので覚えておくと動作の理解が深まると思います。さて、次回は静から動の最終章です。今回述べたモーメントの調節を(例えていうと)壊して、マクロで見る静止から運動へ変化していく様態を説明します。  参考文献:”Biomechanics and Motor Control of Human Movement” 3rd edition written by David A. Winter


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posted by asa20 |17:13 | 動作 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年03月16日

雑感~「夢」はいずこに!?:オスカー・デ・ラ・ホーヤとNPB~

 オスカー・デ・ラ・ホーヤというボクサーをご存じでしょうか?ボクシングファンなら誰でも知っている世界的に有名な(いまだ)現役のボクサーです。今年の5月いよいよこれまたボクシングファンなら知らない人はいないフロイド・メイウェザーJr.との夢の大一番を行うことになってます。今から考えただけでワクワクします。オスカー・デ・ラ・ホーヤは選手であるばかりでなく、ゴールデンボーイ・プロモーションズというプロモーション会社の社長でもあり、数々の華のある有名選手を配下に入れて、ワクワクする興行をも行っている有能なビジネスマンでもあります。

 さて、翻って(ひるがえって)日本のスポーツ界は如何かというと~西武の裏金問題です~これは明らかに今のところ選手個人が泥をかぶったきりで、間に入った高校時代のコーチ・西武の関係者・選手の父親など関係者が皆どう落とし前を付けてくれるのかなぁ?、と疑問に思いつつ見守っている状態です。そして、日本野球機構とその内部組織日本プロ野球組織(NPB)です!この期に及んでいったい各球団社長・オーナーたちは何を考えているのでしょうか?さっさとドラフト制度を完全ウェーバー制度にするか、自由競争にするかどちらかに決めて欲しいと思います。その間を行くような小手先の方法はもうやらないでくれ!というのが多くの野球ファンの意見ではないでしょうか。私は完全ウェーバー制度を支持します。

 よくドラフト完全ウェーバー制度は、個人の就職の自由を奪うもの、という意見がありますが、私はそうは思いません。どこの球団に行こうとも、日本プロ野球組織に入社(?)したことには変わらないのですから。すなわち○○株式会社の東京支店勤務と大阪支店勤務のどちらかを選べなければ、就職の自由を奪うことになるでしょうか?サラリーマンの人にそんなこと言ったら、怒られるでしょう。何てわがままな奴と言われ採用されないかもしれません。それを考えれば、選手から球団を希望する事を権利として認めてしまうと、野球機構の組織としての統率が取れないでしょう。
 
そうです!結局ここに問題があるのですが、NPBは12球団からなる運命共同体的企業体であるという認識がそもそもないんですね。長らく「巨人」という特定の球団およびセ・リーグという特定のリーグにおんぶに抱っこで来てしまったわけです。ここに来て巨人の人気低下とパ・リーグの経営努力で状況が変わろうとしているのに、そのことを全く感じ取れない一部の球団(全ての球団ではない)オーナー・社長がまだ大きな顔ができる組織なんだなぁと、つくづく感じます。

 もしも1つの企業体という意識があれば、いくらでも「夢」(ファンも、選手をはじめとする野球関係者も、共に持てる夢)のある企画なり興行なりを仕掛けていけるのになぁ、誰か仕掛けて欲しいなぁ、と強く思います。
 例えば、野村さんが言っていたようにアジア・リーグの開催を仕掛けるとか、ひいてはMLB(大リーグ)と業務提携をし、極東アジア地区のチャンピオンが、ワールドシリーズの決定戦に参戦できるように交渉するとか(ワイルドカード枠を無くして)、できないのかな~と本気で思い(願い)ます。
 WBCだって実現したし、そこで日本は優勝してるんですよ~。その日本に韓国は二勝しているんですよ~アジアのレベルが高いことはMLBコミッショナーも知っているでしょう。
 なぜ、実力人気ともある日本人選手が大リーグに挑戦するのでしょう?それは実力を世界的に試したい;野球はオリンピックとWBCしか世界と真剣勝負の腕試しができる機会がありません;という当たり前の気持ちからだと思います。そして、ファンが文句を言わずにむしろ後押しするのも、世界レベルの勝負に日本のスター選手がどれだけ戦えるのか見たい!という素朴な希望・夢を(野球を見る側のファンも)持っているからです。

 どうか、ワクワクする夢のあるスポーツ・イベント(裏方がどんなに大変できれい事だけですまなくとも)を待ち望んでいるのは私一人ではないと思います。野球ファンを含め、スポーツファンは今こそ大きな声を上げて、各団体の長老の人にその希望をぶつけていきましょう!!

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posted by 朝野裕一 |17:44 | スポーツ | コメント(4) | トラックバック(0)
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2007年03月12日

人の動きを再考します~その六:静から動へ1~

 前回まで足圧中心(COP :center of pressure)重心(COG :center of gravity)、さらに床反力(GRF :ground reaction force)について書いてきました。これらが関係して(別の力もありますがそれはいずれまた述べます)人の動きが起こります。
 さて、皆さんは慣性の法則という言葉を聞いたことがあると思います。「物体は新たな力が加わらなければ、元の状態を維持する:静止している物は静止し続け、動いている物は一定の速度で動き続ける」という物理法則です。人の動きもこの物理法則が当てはまります。すなわち、人が静止している場合には、何らかの力が加わらなければ動き出さないということです。実はその力が、主に重力と床反力なのです。
 以前、足圧中心重心(厳密に言うと重心線と床との交点)の位置は異なると述べました。つまり、床反力の作用する点と重力が床面に加わる点が異なるわけです。この力の作用点の違いを利用して、私たちは止まっている場所から歩き出すことができるのです。
 その前に、もう一度止まっている(静止している)状態を考えてみましょう。実は止まって立っている時でも、常に重心の位置(と足圧中心)は微妙に動いています。重心動揺計という器械の上に乗って立つと分かりますが、常に重心基底面の中を動いています。ですから厳密な物理的現象として捉えると、人は常に動いているということになります。ここでは、もっと広く(マクロに)人の静(止)と動(き)を捉えていきたいと思いますが、「静から動へ」を説明する際にも必要なので、次回は微妙な重心動揺がどの様に起きているかをまず説明していきましょう。

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posted by 朝野裕一 |09:21 | 動作 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年03月06日

雑感~4ヶ月の総括3:結局このブログは?というと~

 一回で終わらすつもりが3部作になってしまいました。
 ここまでの要約
理学療法士は、「運動・動作のアドバイザー/カウンセラー」である
理学療法士は、「運動科学の通訳者」である
ということです。したがって、なるべく運動科学の情報を素人の方にも分かりやすく、かつ正確に伝えていくことが理学療法士としての使命と考えています。そこでこのブログを通じて、運動科学に関する知見・情報などを、できるだけタイムリーに・楽しく・平易に・正確に、(引き続き)伝えていきたいと思っています。それが皆さんにとっての、運動科学ならぬ運動科楽への興味のきっかけになればいいなと思っています。
 今までは、運動科学(楽)の情報を読み解くための基本的な知識に関して書いてきました。もうしばらく辛抱して理解していただくと、これからの情報交換がより身のあるものになっていくと思っています。しばしお付き合いを!
 最後にもう一度:
 このブログは、『働くおっさん(自分のことです)とともに、ブログを見ていただいている皆さんが、ワンランク上の運動好きを目指して教養を深める運動(科学(楽))教育ブログです』(「働くおっさん劇場」からパクリました)
 どうぞこれからも、楽しく読み解いて下さい。

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posted by asa20 |12:10 | その他 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年03月05日

雑感~4ヶ月の総括2:何故このブログを始めたか?~

 私自身の考える理学療法士像までお話ししました。すなわち、理学療法士とは「運動・動作アドバイザー/カウンセラー」であるという考えです。カウンセラーなどというと、今はやりの言葉を取って付けた感があるかもしれませんが、実際仕事の中身はそれに近いことが多いのが事実です。

 数年前、札幌医大の保健医療学部の理学療法学科で大学院の講義を聴講させていただきました。講師はカナダのアルバータ大学理学療法学科教授David J. Magee先生(マギー先生:理学療法士)です。その方は大学教授であると同時に、スポーツ関係の理学療法および他の理学療法士のアドバイザーなどもされています。NHLの選手やカナダのシンクロナイズドスウィミング(以下、シンクロ)ナショナルチーム代表選手なども診ていました。講義の中で、シンクロ選手に同行した時の話をしてくれました。シンクロ選手は、予備の選手を入れて実際に出場できる選手枠より多い人間が代表として選ばれます。これは当然のことで、どの競技でも出場できない人間が出てくるわけです。しかし、選手個人個人には出場したいという強い欲求と選ばれなかった時の不安・恐怖感などが常に付きまとっています。そこでマギー先生は何をしていたかというと、仕事の80%は、選手の話を聞いてあげて、様々な不安を取り除きモチベーションを維持するために費やしたとお話ししていました。スポーツ選手というと、何か特別に強靱な肉体と精神の持ち主、という観念があるかもしれませんが、実際は非常に繊細で心理的不安との戦いを続けているのです(これは一流になればなる程言えるかもしれません)。そういう人たちに、理論的背景や根拠があると言われているトレーニング・治療・療法をいくら施しても、問題の根本的解決には至りません。もちろん、治療経験を通じて心理的安心感を得るという要素も大きいのですが、これとて医学的・科学的根拠とは必ずしも一致せず、あくまで心理的アプローチの一手段として考えるべきでしょう。

 同じようなことが、医療やリハビリテーションの世界でも当てはまります。したがって、アドバイスもしくはカウンセリング的要素が理学療法には必須になると思うのです。
 もう一つ付け加えれば、一流のスポーツ選手には当てはまらないかもしれませんが、科学的根拠をただ論文のごとく論理的に話してみても、相手には理解されません。何故この運動が必要なのか・自分はどういう動作を何故してしまっているのか・その動作は何故変更しなければならないのか、などを理解してもらう必要があります。いわゆる職業人(プロ)としての説明責任です。当然分かりやすく、しかも行っていて楽しい(一時的な苦しさがあっても達成できた後の楽しさ・うれしさがあるでしょう)ものであれば、相手も納得して日常生活の中でも実践してくれるでしょう。そういう意味では「運動科学の通訳者」である必要も、理学療法士には求められると思います。

 なかなかこのブログを立ち上げた理由に至りませんねぇ。実はもう文脈の中に考えは入っているのですが、単刀直入な言葉を最後に述べようとするがゆえ前置きが長くなってしまいました。まぁ、理学療法および理学療法士を理解してもらう機会と思っていただき、もう少しお付き合い下さい。総括3で総括します?!

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posted by 朝野裕一 |09:31 | その他 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年03月03日

雑感~4ヶ月の総括:ワンランク上のおっさんを目指すぅ!?~

 このブログは、『働くおっさん(自分のことです)とともに、ブログを見ていただいている皆さんが、ワンランク上の運動好きを目指して教養を深める運動(科学(楽))教育ブログです』(「働くおっさん劇場」からパクリました)

 ブログを始めさせてもらってから早4ヶ月あまり。そもそも何のためにこのブログを始めたのかを振り返って確認してみたくなりました。すなわち自分の立ち位置を再確認させてもらい、これからもより楽しく易しくヒトの動きを解釈していきたいなと、思っています。

 さて、私の職業は理学療法士です。どういう職業か?と定義することは、実は(どの職業でも同じでしょうが)その人の価値観を反映します。そして私の場合、このブログを何のために始めたかということと深く関連するので、その確認を通じて皆様にも理学療法士のそれぞれのイメージを抱いてもらえればなと思っています。そうしていただければ、このブログの目的の大半は成就したことになります。もちろん、面白いなぁ・ちょっと体を動かしてみよう!・何であんな動きができるのかなぁ?不思議だなぁ、などと思ってもらえれば、これ以上の喜びはありません。

 さてさて、前置きが長くなりました(悪い癖です)。私が考えている理学療法士像は一言でいうと、「運動・動作アドバイザー/カウンセラー」です。もちろん話を聞くだけで解決をするということではありませんが、基本的には(どんな手段を取っても構わないのですが)、運動・動作をより安全に・効率よく・もっと巧く・ケガをせずに行えて、日常生活を楽しめるようになってもらえれば良いわけです。一方、痛みを取り除く・関節を動きやすくする・筋力をつける・できない動作をできるようにする/もしくは何らかの方法で補償する、などが必要ですが、これらもあくまで手段に過ぎないと思っています。その先に、必要とされる日常生活や希望するレクリエーション・スポーツ活動が不自由なく可能となることを目指していかなければ、少なくとも理学療法士は必要ないことになります。
 現在、リハビリテーションおよび医療の世界で働いている理学療法士がほとんどですが、決してその中にすっぽり組み込まれているだけの職業(下図参照)ではない、

20070303-00.jpg
というのが私の考える理学療法士の立ち位置(下図参照)です。
20070303-02.jpg
実際、別の分野で働いている方も少なからず存在しています。  面白おかしく一回で総括しようと思っていましたが、長くなっちゃいましたね。間をおかず総括2もお届けします。もちろんヒトの動き再考シリーズもすぐに書きま~す。 ※実は冒頭の言葉が全てかも! ※訂正とお詫び:3月1日付「人の動きを再考します~その五~」の終わりから3行目に文字化けがありましたお許し下さい。ちなみに 下さい。 でした。大した内容ではありませんでした。失礼!


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posted by 朝野裕一 |15:59 | その他 | コメント(2) | トラックバック(0)
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2007年03月01日

人の動きを再考します~その五~

 今回は、予告通り足圧中心(center of pressure)床反力についてお話しします。まずは図の左を見てください。

20070301-00.jpg
 これは、床に接している足に加わる圧力を簡略化して見せたものです。この様に、床からの反発力が接している足裏に無数に加わっているわけです。しかしこれでははっきりと足に加わる力を判別できません(力学的な計算はできません)。そこで加わる圧の中心(床に接している足裏面にかかる無数の力と無数の力点を座標化して平均すると、ある一点に一つの力が加わっていることと力学的には同じ事を意味することになります)とその合力をベクトル(=力の強さと方向を示す)として示したのが右の図です。こうして表すと、足裏に青矢印で示したような力が床から加わっていることが分かります。これを床反力と言います。そして床反力の加わる点(ポイント:黒丸で示した点)を、足圧中心(center of pressure)と呼びます。  さて、この床反力足圧中心は、体重のかかり方と床に接している足裏面(→基底面の一部になる)の範囲(:部分の広さ)により、大きさと方向、位置を変化させます。例えば歩いていて、振り出した足が踵から接した時、足圧中心は踵の部分に存在し、その点から床反力が上方のある方向へある大きさで発生します。そして、足全体が床に接すると、足圧中心は足裏を後方(踵の部分)から真ん中の部分を経て前方(つま先の部分)へ徐々に移動し、足が床から離れます。そのときの床反力の大きさと方向も刻々変化していきます。さらにそのとき、前回お話ししたように、重心も移動していき身体は前方に進んでいくわけです。???なんだか分かりにくいかなぁ???まぁこの事はまたいずれ詳しく図示で説明したいと思いますが、一つだけ!動いている時は、足圧中心重心の位置は一致しない!(これも実はエレベーターから降りる動作のことを説明した回:「続・素早く動くとは?」で書きました)ということです。  とにかく、今回は床に足を接して体重をかけると、図のような力が床から足に加わるということを頭に入れておいて下さ〜い。この事実を知っていると、様々な運動・動作を力学的イメージで捉え易くなりますので・・・次回はこれまで説明してきた事柄を利用して、静止している状態からどうやって動き出すのか(静→動)を解釈してみましょう。


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posted by 朝野裕一 |09:09 | 動作 | コメント(0) | トラックバック(0)
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