2006年11月28日

筋力を再考します~その一

 前回、車のエンジンとしての筋肉と言うことを書きましたが、今回から何回かに分けて、『筋力』について書こうと思います。
 この言葉は使うのが便利なようで、色々な場面で様々な人が、異なる立場で使います。それゆえ一部混乱や誤解を招いたり、大げさに言えば拡大解釈されていることも多いと思います。そこでもう一度、『筋力』を、私の知っている範囲ですが、整理しておさらいしてみましょう。

 筋力→読んで字のごとく、筋肉の発する力のことです。この力により、各関節が動いたり、自分の体重を含めた負荷を支えたりすることができます。しかし、筋肉が自己で勝手に力を発生するわけではありません。それには神経からの電気信号が必要で、それが筋細胞内で化学信号に変換され、筋肉が収縮して初めて物理的な「力」が発生するわけです。
 この神経からの電気信号物理的な「力」は、当たり前のことなんですが、重要なことなので覚えておいて下さい。

 よく、「筋力が不足しているから○○の運動・動作ができないんだよ~」ということを自分も含めて、言うことがありますよね。でもこれって事態(事実)を正確に説明しているのでしょうか?ここで言う筋力がある/足りない/少ないとは何を意味しているのでしょうか?皆さんはいかがでしょう?

 一般的なイメージかどうか解りませんが、筋力がある=筋肉が太いと思っている方も少なからずいるのではないでしょうか。しかしどうでしょう。先程の筋肉←神経の電気信号を思い出してみると、要は神経の電気信号がどれだけ筋肉に達するかがまず大事なのでは?という考えが当然出てくると思います。

 さてぇ・・・ここからがまた少し面倒なのですが、実は筋肉に達している神経は神経線維一本当たり何本かの筋線維に信号を送っており、この単位を神経ー筋単位(Motor unit;モーター・ユニット:MUと略します)と呼びます。すなわち、このMUの活動頻度がまずは筋肉の力を左右すると言うことです。筋肉が太くなる・細くなると言うのは神経の信号頻度が高いか低いかの結果として表れてくる現象といってもいいでしょう。

 といったところでー唐突ですがー本日は終了します。このペースで行くと筋力シリーズだけで10回以上になりそうです。今週再び書き込みます!よろしくお願いしま~す。では次回まで。

posted by 朝野裕一 |18:01 | その他 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2006年11月21日

体を動かすということ

 運動科学について何を書くか、範囲が広くどこから始めようかと思っていたのですが、まず人が動くという事はどういう事なのかから話したいと思います。
 人は、地球という環境の元で生活しています。従って常に 1Gの重力 を受けて動いています。そして、体に加わる重力の中心を 重心(=質量の中心)といいます。
 そして、人が動くと言うことは、この重心の位置を常に変化・移動させていることを意味します。もちろん重心をなるべく固定して、腕や脚(=四肢)を動かすこともあります。しかし、これも厳密に言えば、四肢を動かすことによる微妙な重心の移動を伴います。
 さて、ここで人の動きを以下のように車の運転にたとえてみます。

  • 運転者→脳(の神経司令)
  • 車体→骨格系
  • 電気系統→神経系
  • エンジン→筋肉
  • ガソリン→酸素、糖質その他栄養分

これらが全て巧く調節されていると様々な環境・状況下で、意図する動きが可能となるわけです。
 といった概略はこの辺にして、次回からエンジンとしての筋肉、特に『筋力』について話していこうと思います。とかく筋力という言葉は、誤解というか拡大解釈されていることが多いと思っているので、何回かに分けてできるだけ解りやすく話していこうと思います。また、そのほかに「雑感」として、スポーツ関連の自分の思ったことを徒然なるままに書いていきますので、よろしくお願いします。


posted by 朝野裕一 |09:55 | その他 | コメント(2) | トラックバック(0)
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2006年11月13日

初めまして!

 お初にお目にかかります。本日からブログを書かせてもらうことになりました朝野裕一と申します。先ずは自己紹介をかねて。
 私の職業は理学療法士です。理学療法士と聞くと皆さん何を想像されますか?私が仕事に就きはじめた約20年前は、理学療法といっても通じないことが多く、マッサージ師との違いを説明しながら仕事をしていた記憶がよみがえります。
 今では名前が少し認知され、リハビリテーションに関わる仕事の1つとしてもしくは、スポーツ関連のトレーナーに近い職種としてのイメージが一般的なのでしょうか?まぁそれなりに名前は知れたかもしれませんね。詳しい仕事のことはおいおい説明していきたいと思いますが、人の運動や動作に関わる仕事だということだけまずは認識しておいて下さい。
 さて、このブログでは、仕事柄人の運動に関して、あるときは科学的(というよりは科楽的)に楽しく説明しながら、『なぜこんなに素早い動きができるのだろう?』『なぜこんな動きができるの?』逆に『なんで巧く動きができないの?』などの疑問に、私なりの考えや運動科学の分野で語られていることを紹介し、皆さんとともに運動の面白さ・不可思議さ・必要性などなど、を考えていきたいと思っています(一文が長くて申し訳ありません)。
 最低でも週に一回は最新記事を載せていきますのでよろしくお願いします。
 

posted by 朝野裕一 |14:41 | コメント(0) | トラックバック(0)
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