2008年12月27日
さて、今年最後の書き込みは、珍しく間を空けず前回の説明図を書いてみました。
まず通常の歩行(走行)を見てみます。
進行方向に対し、前に腕が振れる側の下肢は後方に、対側の下肢は前方にと言う交互振り出しで、
体(体幹)は上部(上体)が腕の振り出される方へ回転し、下部の骨盤は逆に下肢の振り出される方向へ回転しています。
すなわち上半身と下半身で捻れ現象が起こっているわけです。
一方、腕の振りを少なくしていわゆるナンバ歩きというものをしてみると、
腕の振りは小さくやや前方に出ると、同側の下肢が前方に振り出され、同時に体幹が上部(体幹)下部(骨盤)とも下肢の振り出された方に回転しています。
すなわち体の捻れが生じていない状態です。
そしてこれは走る時でも同じような事が起きてくるのではないかと思っています。
勿論腕と下肢を同時に前方に振り出して速く走れるかというと、これは少し違っていて、むしろ体のねじれをあまり出さずに、そうですね、イメージからすると忍者がひたひたと体を捻らずに素早く移動する(走る)という感じです。
こうなると腕を甘楽寿司も速く振る必要がなく、その結果なのか?肘を曲げなくても走れることになります。
(この辺の説明はややはしょりすぎていて、誤解をまねかなかればいいのですが、あまり詳しく書くとかえって分かりにくくなるので、また文章力が未熟なのでこの辺にしておきます。)
陸上の末續選手の走りなどは、決して肘を深く曲げずにまた、あまり前後に大きく振らずに走っているように見えます。
これがいわゆるナンバ走りと言われるようです。
ここで書いてきたことをまとめてみますと、
- 腕やあし(下肢)は振り子の要素を一部利用して動いている
- すなわち速く動かすには、純粋な振り子に見立てるとひもの短いふりこであるから、腕も短くするために肘を曲げることが、速く動かすことに関係しているのでは?
- 勿論腕は剛体振り子で肘を曲げることによる純粋振り子でのひもの短さに繋がるほどの効果はないかもしれない
- しかし、歩いているのに比べ速く走ろうとすると自然に肘が曲がることが多いので、もしかしたら振り子の原理の利用が一部関係している、とまではいえるだろう。
- その一方、腕を速く振らずに走る方法、いわゆるナンバ走りという昔の忍者や飛脚、武士(腰に刀を差している)などが速く走る際に行っていたと思われる方法がある。
- これは腕の振り子の要素は使わず体を捻る動きをなくして、素早く前に踏み出す動きとしては有効と言われている。
と言ったところでした。なかなか筋道立ててかけず申し訳ありませんでした。
さて、今年はこの辺で終了します。
来年よりまめに書き込みできればと思っています。
人の動きの面白さを何とか分かりやすくご説明できれば、いや一緒に考えて行ければ、と思っています。
では皆様良いお年を!
posted by asa20 |14:19 |
歩行 |
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2008年12月25日
さて、前回下肢を速く振り出す→すなわち走り出すには、腕の振りをも速くする必要がある、と述べました。
しかし、実は速く下肢を振り出すのに必ずしも腕を速く振り出さなくても可能であるだろうと・・・
腕を速く振る=下肢を速く振り出す のセットでは体(体幹)が捻れる必要が出てきます。
しかし、体をあまり捻らせず腕もあまり振らず(肘もあまり曲げずに)
走ることも可能だろうと
これこそいわゆるナンバ走りといわれるものではないかと思います。
次回こそ図示して考えてみましょう。
posted by asa20 |19:08 |
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2008年10月10日
さて、歩きから走りへ速度を上げると・・・
下肢は当然早く振り出されます
→すると、腕の振りもそれに合わせるとなると早く振るために・・・
肘を曲げるのか?
→肘が曲がると・・・
剛体振り子とはいえ、肘を真っ直ぐ伸ばしている時よりは短い振り子になるだろう
→って事は?周期が短くなり、結果腕を早く振りやすくすることになる?
などと昨年来考えておりました。
この辺の検証をもう少し次回以降も図解入りで考えてみましょう。
※雑感付記:しかし日本のサッカーどうしてサイドに深くえぐるトライ(試行)が少ないんだろう?岡ちゃんのインタビューの答えも全然納得いかないし・・・これはこれでいずれ総括してみたい。
posted by asa20 |17:59 |
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2008年06月06日
今回は前回出てきた二重振り子について確認を。
読んで字のごとく、振り子が二つ重なった物を言います。
しかし、人の場合は、例えば前回の話での腕の振りで言うと
肩の部分の振り子と肘の部分の振り子が重なるので二重ですが、
肘関節というのは、構造的(解剖学的)に
完全に伸びきってしまうとその反対方向へは動かないようになっています。
posted by 朝野裕一 |09:48 |
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2008年06月03日
ご無沙汰です。
唐突に再開します。
前回まで~腕の振りはは振り子か?→振り子には違いないが純粋な振り子と異なり、剛体振り子と呼ばれる物である。
さて、歩く時に下肢(あし)の振りと反対に腕が振れるのは意識せずに起こります。
勿論人は意識して腕の振りを起こさないことも可能ですし、物を持っていたりすると振らずに歩く、ポケットに手を入れて歩く・・・など様々な状況に合わせて適応的な動きをすることができます。
しかし、周りの人の歩きを観察してみて下さい。必ず腕を振って歩いている人がいるはずです。これは先程書いたように必ずしも意識して振っている(ようではないようです)わけではありません。
さて、その時の腕の振りは実は肘関節の所でも振り子様に動くため、二重振り子に近い動きになっている場合が多いと思われます。
二重振り子については次回お話しします。
ではごきげんよう。
posted by 朝野裕一 |17:38 |
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2008年03月12日
また少し間が空きました。以前までの観点から少し離れて、
そもそも、
「歩行時の腕の動きは振り子の特性をどこまで有しているのか?」
が今回のテーマです。
肩関節を支点として、振り子様の動きは可能です。
純粋な振り子との違いは?
・筋肉の作用の有無
→といった話の前に・・・
純粋な振り子とは何だったでしょう?
支点に、限りなく重さの少ない糸の先に錘を付けて、さらに支点での動きは摩擦を持たないという仮定で考えねばなりません。
それに対して、腕は?
・筋をはじめとした軟部組織が付いている?
・肘や手首の関節も動くので、二重ないし三重の振り子になっている
→いやいやそういう話の前に・・・
腕の振り自体が、全体にある重さを持つ物体がある点を支点として振り子様に動いているのでこれを
剛体振り子といって、純粋な振り子(前述)とは異なります。
まずここを押さえておきながら、
腕の振りが振り子でもあり、一方それだけでもない、という所を次回以降もう少し説明していきます。
※この話だけでもかなり枝葉のある話となるので、脱線しないように気を付けますが・・・その時はその時で面白い話しに結びつきますのでお許しを。
posted by 朝野裕一 |18:56 |
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2008年02月06日
昨日の腕振りの最後の部分が間違って記述されていましたのでここに訂正します。
すでに修正済みで、昨日の部分修正部を赤で書き直しました。ご参照下さい。
下肢が前に振り出される時、反対側の腕も前に振り出され、同側の腕は後ろに引かれているということを言いたかったのです。
解りづらくてすみませんが、後で図示でもう一度記す予定です。
以上修正のご報告でした。
posted by 朝野裕一 |11:02 |
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2008年02月05日
さて、そもそも歩行時の腕の振りに関する著述はあまりありません。
そもそも何故腕を振るのか?必ずしも腕を振らなくとも歩くことは出来ます。
(ポケットに手を入れても歩けます)
我々が学生だった頃(はるか20数年前のことですが・・・)は、
体の軸を中心にして、捻る作用を与え、その反動で次の反対向きの捻り運動を引き起こす、その繰り返しが骨格の構造の特徴であると習いました。捻りは下肢の振り出しと反対側の腕の後への振りによってなされると解釈していました。(言葉では分かりづらいので次回図示します)
しかし、一方以前紹介したJacquelin Perry(ジャクリン・ペリー)の「GAIT ANALYSIS」によると、逆に体の回旋(=捻り)を少なくするために腕を後ろに引き、腕の前への振り出しはあまり努力性には行われないと記されています。
果たして何が真実か?はたまたどう統合して解釈すべきなのか?
私の感覚では、反対側の下肢が振り出されるカウンターとして、(すなわちバランスを図るために)腕は前に振れるのではないかと思っていました。
ちなみに腕の振りを少なくすると、下肢の振りも小さくなる傾向があることは臨床場面でよく観察することが出来ます。
逆に腕を大きく振ると歩幅が大きくなる傾向があるとも言えます。
さて、この続きは次回へ。
posted by 朝野裕一 |17:26 |
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2008年01月29日
さて、歩行時には通常は何らかの形で腕を振ることが多いと思います。
勿論例外もあったり、個人差もあります。
しかし、そもそも腕の振りはどの様に行われているのか?
まずは歩行との関係で簡単に見ていきます。
次に、歩行から走行へと変換(転換?)する時、腕の振りはどうなるでしょう?
これもあくまで一般的にという話です。
個人差や例外もあるでしょう。
また、走行の速度と腕の振りの関係性も、ある範囲では(あくまでこう言うしかありませんが)関連があるような気もします。
次回から、これらの点に付き少しずつ述べていきたいと思います。
posted by 朝野裕一 |18:24 |
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2007年11月06日
さて、歩行の時に足を蹴り上げて進んでいるのではないと説明しました。
では、走行(走っている時)はどうでしょうか?
「速く走るためには地面を蹴り上げて膝を深く曲げて前に進む」、という指導は今でもされる場合があるようです。
しかし、本当にそうでしょうか?
いくつかのTV番組での異なる指導者のコメントおよび、走行時のビデオ(ハイスピードカメラによる)や、書籍などを見ると、どうも蹴り上げることが重要ではなく、
踏み込んで=地面を強く踏む
ということの重要性が述べられています。
そして、速く後ろにある足を前に出して、前方への推進力の補強をしていくということが重要であると述べられています。
概念図で示すと以下のようになります。
※なお、この絵は宮下充正氏の監修で1986年、評論社より出された「じょうずになろう はしること」に掲載された図を参考にして、著者自信が作っております。コピーではありません。
上の図は、熟練短距離走者の走りの模式図ですが、あまり足を蹴り上げない分膝が深く曲がりすぎず、対側の足が地面を強く踏み込んでいる時にはすでに膝が前方へ移動しており、推進力を補強していることが分かります。
さらに、一番右の図では蹴り上げるというよりは飛び跳ねるような形で足が地面を離れています。
一方下段は一般の走者の模式図です。
丸で囲んだ部分の違いを上段の熟練走者と比べてみて下さい。
地面を蹴り上げた足が高く上がり、膝が深く曲げられ、対側の足が地面を踏み込む時には、膝はまだ後方に存在しています。そして、そのまま前方への振り出しは遅れ、出し幅も小さくなってしまいます。
歩行と同様、というよりはこの走行の蹴り上げない方が良く前に進む、という特徴から、歩行も蹴り上げるのではなく踏み込むことが前方へ進む力の源なのではないかと考えてきました。
皆様いかがでしょうか?今後とも運動力学的な検証を重ねていかなければならないでしょうが、興味深いことと思います。
皆様も、歩いている時、走っている時、こんなことを感じ/考えながら、移動すると面白いかもしれません。
posted by 朝野裕一 |18:08 |
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