2008年06月06日

歩行と腕の振り:3-2;二重振り子

今回は前回出てきた二重振り子について確認を。

読んで字のごとく、振り子が二つ重なった物を言います。

二重振り子(剛体)


しかし、人の場合は、例えば前回の話での腕の振りで言うと
肩の部分の振り子と肘の部分の振り子が重なるので二重ですが、
肘関節というのは、構造的(解剖学的)に
完全に伸びきってしまうとその反対方向へは動かないようになっています。

肘の関節



posted by 朝野裕一 |09:48 | 歩行 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年06月03日

歩行と腕の振り:3

ご無沙汰です。

唐突に再開します。

前回まで~腕の振りはは振り子か?→振り子には違いないが純粋な振り子と異なり、剛体振り子と呼ばれる物である。

 さて、歩く時に下肢(あし)の振りと反対に腕が振れるのは意識せずに起こります。
勿論人は意識して腕の振りを起こさないことも可能ですし、物を持っていたりすると振らずに歩く、ポケットに手を入れて歩く・・・など様々な状況に合わせて適応的な動きをすることができます。

しかし、周りの人の歩きを観察してみて下さい。必ず腕を振って歩いている人がいるはずです。これは先程書いたように必ずしも意識して振っている(ようではないようです)わけではありません。

さて、その時の腕の振りは実は肘関節の所でも振り子様に動くため、二重振り子に近い動きになっている場合が多いと思われます。

二重振り子については次回お話しします。
ではごきげんよう。

posted by 朝野裕一 |17:38 | 歩行 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年03月12日

歩行と腕の振り:2

 また少し間が空きました。以前までの観点から少し離れて、
そもそも、
「歩行時の腕の動きは振り子の特性をどこまで有しているのか?」
が今回のテーマです。

肩関節を支点として、振り子様の動きは可能です。
純粋な振り子との違いは?

・筋肉の作用の有無
→といった話の前に・・・
純粋な振り子とは何だったでしょう?

支点に、限りなく重さの少ない糸の先に錘を付けて、さらに支点での動きは摩擦を持たないという仮定で考えねばなりません。

それに対して、腕は?
・筋をはじめとした軟部組織が付いている?
・肘や手首の関節も動くので、二重ないし三重の振り子になっている
→いやいやそういう話の前に・・・

腕の振り自体が、全体にある重さを持つ物体がある点を支点として振り子様に動いているのでこれを
剛体振り子といって、純粋な振り子(前述)とは異なります。

剛体振り子


まずここを押さえておきながら、
腕の振りが振り子でもあり、一方それだけでもない、という所を次回以降もう少し説明していきます。
※この話だけでもかなり枝葉のある話となるので、脱線しないように気を付けますが・・・その時はその時で面白い話しに結びつきますのでお許しを。


posted by 朝野裕一 |18:56 | 歩行 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年02月06日

歩行と腕の振り:1-(2)

昨日の腕振りの最後の部分が間違って記述されていましたのでここに訂正します。
すでに修正済みで、昨日の部分修正部を赤で書き直しました。ご参照下さい。
下肢が前に振り出される時、反対側の腕も前に振り出され、同側の腕は後ろに引かれているということを言いたかったのです。
解りづらくてすみませんが、後で図示でもう一度記す予定です。
以上修正のご報告でした。

posted by 朝野裕一 |11:02 | 歩行 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年02月05日

歩行と腕の振り:1

さて、そもそも歩行時の腕の振りに関する著述はあまりありません。

そもそも何故腕を振るのか?必ずしも腕を振らなくとも歩くことは出来ます。
(ポケットに手を入れても歩けます)

我々が学生だった頃(はるか20数年前のことですが・・・)は、
体の軸を中心にして、捻る作用を与え、その反動で次の反対向きの捻り運動を引き起こす、その繰り返しが骨格の構造の特徴であると習いました。捻りは下肢の振り出しと反対側の腕の後への振りによってなされると解釈していました。(言葉では分かりづらいので次回図示します)

しかし、一方以前紹介したJacquelin Perry(ジャクリン・ペリー)の「GAIT ANALYSIS」によると、逆に体の回旋(=捻り)を少なくするために腕を後ろに引き、腕の前への振り出しはあまり努力性には行われないと記されています。

果たして何が真実か?はたまたどう統合して解釈すべきなのか?

私の感覚では、反対側の下肢が振り出されるカウンターとして、(すなわちバランスを図るために)腕は前に振れるのではないかと思っていました。
ちなみに腕の振りを少なくすると、下肢の振りも小さくなる傾向があることは臨床場面でよく観察することが出来ます。
逆に腕を大きく振ると歩幅が大きくなる傾向があるとも言えます。

さて、この続きは次回へ。

posted by 朝野裕一 |17:26 | 歩行 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年01月29日

歩行と腕の振り:序

さて、歩行時には通常は何らかの形で腕を振ることが多いと思います。
勿論例外もあったり、個人差もあります。

しかし、そもそも腕の振りはどの様に行われているのか?
まずは歩行との関係で簡単に見ていきます。

次に、歩行から走行へと変換(転換?)する時、腕の振りはどうなるでしょう?
これもあくまで一般的にという話です。
個人差や例外もあるでしょう。
また、走行の速度と腕の振りの関係性も、ある範囲では(あくまでこう言うしかありませんが)関連があるような気もします。

次回から、これらの点に付き少しずつ述べていきたいと思います。

posted by 朝野裕一 |18:24 | 歩行 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年11月06日

歩行再考:6

さて、歩行の時に足を蹴り上げて進んでいるのではないと説明しました。

では、走行(走っている時)はどうでしょうか?
「速く走るためには地面を蹴り上げて膝を深く曲げて前に進む」、という指導は今でもされる場合があるようです。

しかし、本当にそうでしょうか?
いくつかのTV番組での異なる指導者のコメントおよび、走行時のビデオ(ハイスピードカメラによる)や、書籍などを見ると、どうも蹴り上げることが重要ではなく、
踏み込んで=地面を強く踏む
ということの重要性が述べられています。
そして、速く後ろにある足を前に出して、前方への推進力の補強をしていくということが重要であると述べられています。

概念図で示すと以下のようになります。

20071106-00.JPG
※なお、この絵は宮下充正氏の監修で1986年、評論社より出された「じょうずになろう はしること」に掲載された図を参考にして、著者自信が作っております。コピーではありません。 上の図は、熟練短距離走者の走りの模式図ですが、あまり足を蹴り上げない分膝が深く曲がりすぎず、対側の足が地面を強く踏み込んでいる時にはすでに膝が前方へ移動しており、推進力を補強していることが分かります。 さらに、一番右の図では蹴り上げるというよりは飛び跳ねるような形で足が地面を離れています。 一方下段は一般の走者の模式図です。 丸で囲んだ部分の違いを上段の熟練走者と比べてみて下さい。 地面を蹴り上げた足が高く上がり、膝が深く曲げられ、対側の足が地面を踏み込む時には、膝はまだ後方に存在しています。そして、そのまま前方への振り出しは遅れ、出し幅も小さくなってしまいます。 歩行と同様、というよりはこの走行の蹴り上げない方が良く前に進む、という特徴から、歩行も蹴り上げるのではなく踏み込むことが前方へ進む力の源なのではないかと考えてきました。 皆様いかがでしょうか?今後とも運動力学的な検証を重ねていかなければならないでしょうが、興味深いことと思います。 皆様も、歩いている時、走っている時、こんなことを感じ/考えながら、移動すると面白いかもしれません。


posted by 朝野裕一 |18:08 | 歩行 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年10月26日

歩行再考:5

さて、前回前々回をまとめると、以下のようになります。

20071026-00.JPG
踵で接地し、踏み込んで足裏全部が接地、その後踵からまた離れていく、それにともない足は前方に進んでいく(大雑把に言うと)。 これを回転運動のようになぞらえると、真ん中のタイヤ図に相当するのではないかと考えます。 そして、この性質を足裏の機能にはめ込むと一番下のような船底用の足裏(足底)になります。事実この様な形状に靴裏を作ると、踏み込みやすくかつ足がスムースに前方に行くのを助けます。 以前、HONDAのASIMOを開発したエンジニアの方に聞いたところ、足の踏み込みから振り出しへの動きをスムースにするために、足の形状をどうするかに苦労し、結局先程の船底タイプの靴を参考にして、作製したということでした。 実際の人の足は、より複雑な床からの反力を受け止めながら、大まかな機能としては、踏み込みやすくそして振り出しやすいように(決して蹴り出しではない)機能していることが想像されます。 次回は、踏み込みと振り出しの機能の話を受け継いで、走りと歩きを比較しながら、さらにこの機能の重要性を考えてみます。


posted by 朝野裕一 |17:32 | 歩行 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年10月22日

歩行再考:4

20071022-00.JPG
今回は、この間の続きで、足の裏全体が接地してから踵が離れるところまでです。上図のようになり、今度はふくらはぎの筋肉(赤線部分)の働きが重要となります。 さて、次回はこの一連の足の動きをもう一度つなげて見てみましょう。 そうすると、前々回で言ったような、車輪の動きに近くなってきますので。


posted by 朝野裕一 |20:00 | 歩行 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年10月19日

歩行再考:3

 先週予告した手前、本日はまず足の接地を復習します。
前半は下図の通りです。赤い線は筋肉(前脛骨筋)を示しています。 
20071019-00.JPG
踵が接地すると、足の部分はゆっくり前脛骨筋に調節されながら、地面に降りていきます。この時の前脛骨筋の働きは重要です。これが上手く調節されないと、パタンパタンと足が地面に速く接してしまい、しっかりと踏み込む時間がなくなってしまします。次回はここから踵が離れていくところ、から話します。



posted by 朝野裕一 |19:44 | 歩行 | コメント(0) | トラックバック(0)
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