2006年12月16日

筋力を再考します~その六~

筋肉の話は尽きません。今後さらに説明をしていく上で、ご存じの方は単なる確認として/ご存じない方は用語とその定義のお勉強と思って読んで下さい。従って今日は少し細かい話から・・・

まず、筋の収縮にはいくつかの様式があります。

  • 等尺性収縮(isometric contraction)→筋の長さが変化しない/関節を動かさない
  • 等張性収縮(isotonic contraction)→筋の長さが変化する/関節を動かす

 これにはさらに二種類の収縮様式がある
  ・求心性収縮(concentric contraction)→筋の長さが短くなりながら収縮する;手に錘を持って肘を曲げていく時の上腕二頭筋(力こぶのできる筋肉)
  ・遠心性収縮(eccentric contraction)→筋の長さが伸びながら収縮する;先程の状態から(手に錘を持って)徐々に肘を伸ばしていく時の上腕二頭筋

  • 等速性(等運動性)収縮(isokinetic contraction)→関節の動きが等速度で動く時;通常は速度設定可能な機器で測定する時の動き

さらに特殊な様式として、

  • Econcentric contraction→筋の長さが変化しない/関節は動いている;肘を曲げながら後ろに引く動作の時の上腕二頭筋;これは二関節筋に当てはまる収縮様式/上腕二等筋は肘関節と肩関節(正確に言うと肩甲上腕関節)の二つにまたがる長頭腱を有しているので、二関節筋と言います

また、収縮様式とは別に収縮する時の条件により以下のような分類もあります

  • Open kinetic chain(OKC) exercise→荷重しない(体重をかけていない)状態での運動/全体がフリーに動かせる
  • Closed kinetic chain(CKC) exercise→荷重下(体重をかけた)状態での運動/荷重のかかっている部分(例えば立っている時の足)は動かさずその他の部位は動かせる状態

さらに、

  • Semi-closed kinetic chain exercise→体重はかかっているが全体として動かすことが可能な状態;自転車こぎなど

また筋力の程度にや目的によって以下の関節運動形態があります

  • 自動運動(active movement)→筋の収縮のみによる運動

これはさらに、
 ・抵抗運動(resistive movement)→抵抗を加えながら運動する
と、重力以外は抵抗を加えない運動に分けられます。

  • 自動介助運動(active assistive movement)→自動運動に介助(補助)を加えた運動
  • 他動運動(passive movement)→他者の力を完全に借りての運動

さて、これらの用語を理解した上で、次回は筋力を発揮する運動(いわゆる筋力訓練)と動作の関係を述べてみたいと思います。

posted by 朝野裕一 |13:50 | 筋力 | コメント(0) | トラックバック(0)
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