2007年03月01日

人の動きを再考します~その五~

 今回は、予告通り足圧中心(center of pressure)床反力についてお話しします。まずは図の左を見てください。

20070301-00.jpg
 これは、床に接している足に加わる圧力を簡略化して見せたものです。この様に、床からの反発力が接している足裏に無数に加わっているわけです。しかしこれでははっきりと足に加わる力を判別できません(力学的な計算はできません)。そこで加わる圧の中心(床に接している足裏面にかかる無数の力と無数の力点を座標化して平均すると、ある一点に一つの力が加わっていることと力学的には同じ事を意味することになります)とその合力をベクトル(=力の強さと方向を示す)として示したのが右の図です。こうして表すと、足裏に青矢印で示したような力が床から加わっていることが分かります。これを床反力と言います。そして床反力の加わる点(ポイント:黒丸で示した点)を、足圧中心(center of pressure)と呼びます。  さて、この床反力足圧中心は、体重のかかり方と床に接している足裏面(→基底面の一部になる)の範囲(:部分の広さ)により、大きさと方向、位置を変化させます。例えば歩いていて、振り出した足が踵から接した時、足圧中心は踵の部分に存在し、その点から床反力が上方のある方向へある大きさで発生します。そして、足全体が床に接すると、足圧中心は足裏を後方(踵の部分)から真ん中の部分を経て前方(つま先の部分)へ徐々に移動し、足が床から離れます。そのときの床反力の大きさと方向も刻々変化していきます。さらにそのとき、前回お話ししたように、重心も移動していき身体は前方に進んでいくわけです。???なんだか分かりにくいかなぁ???まぁこの事はまたいずれ詳しく図示で説明したいと思いますが、一つだけ!動いている時は、足圧中心重心の位置は一致しない!(これも実はエレベーターから降りる動作のことを説明した回:「続・素早く動くとは?」で書きました)ということです。  とにかく、今回は床に足を接して体重をかけると、図のような力が床から足に加わるということを頭に入れておいて下さ〜い。この事実を知っていると、様々な運動・動作を力学的イメージで捉え易くなりますので・・・次回はこれまで説明してきた事柄を利用して、静止している状態からどうやって動き出すのか(静→動)を解釈してみましょう。


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posted by 朝野裕一 |09:09 | 動作 | コメント(0) | トラックバック(0)
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