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マラカナン、呪縛からの解放 〜PK戦とゲーム理論〜

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かつてサッカー日本代表監督を務めた オシム監督は、PK戦は見ないで 控え室に引っ込んでしまうことで有名だった。

最後まで見届けるべきという意見もあったが、 個人的にはその気持ちもよく理解できる。

サッカーの本戦とはまた別の戦いが、 そこにはあるからである。

<リベンジを果たしてマラカナンが歓喜に沸く> 2年前のW杯サッカーブラジル大会、 準決勝でドイツに1−7の屈辱的な大敗を喫したブラジル。 それ以前も優勝からは遠ざかり、 コパ・アメリカでもあっさり敗退が続いていたブラジル。

国技のサッカーでここまで辛酸を舐め続け、 かつて、 あまり勝つ意義が感じられなかった オリンピックでのサッカーの位置付けは、 この自国大会リオ・オリンピックで、 完全に優勝しかない というものに変わっていった。

2年前のW杯の時も、 自国開催というプレッシャーから 異常なまでの思い入れに、 自ら潰れていってしまったことを思うと、

今大会の立ち上がりの不出来に、 ブーイングが飛び交う中での 選手たちのプレッシャーは、 相当重いものと想像できた。

したがって、 またもや自壊してしまわないか? という不安がつきまとっていたが…

幸か不幸か、 開幕当初の練習不足からくる不出来は、 短期間の厳しい日程の大会を経るごとに、 チームとしての形が出来上がり改善され、

丁度決勝戦前後に好調のピークを迎える ことができたようである。

<ゲーム理論で見るPK戦> 今回奇しくも 決勝戦の相手は2年前と同じドイツ。

リベンジにはもってこいの 状況ができた。

しかしドイツも 女子に続いて、 男子としての初優勝(金メダル)獲得を目指している。

持ち前の粘り強さで1−1に追いつき、 延長でも決着がつかず、 あの PK戦に突入となる。

そもそも、 戦術と選手の技術を配して、 相手側にスペースを確保して 相手のゴールを奪う競技がサッカーとするならば、

PK戦は全く異なるゲームであると言える。

このような戦いで決着を決めるのは、 とても理不尽に感ずるが (オシム氏がPK戦を見ていられないのも もしかしたらこの様な理由からかもしれない)、

かといって、 いくらでも延長できる競技ではないし、 翌日再戦も現実的ではない (選手の疲労と日程を考えると)。

なので、 半ば仕方なく、 このPK戦という別の戦いで 雌雄を決することを サッカー関係者はファンを含め皆 潔く決めているというか、よしとしている、 という感じがする。

しかし、 見ていて、 どこか胸が締め付けられる感が否めないのは、 自分だけではないと思う。

そしてそこには、 キーパーとキッカーの 相手方の選択(どっちにどの様に跳ぶのか/ どこにどの様に蹴るのか)を読み合う、 非常にゲーム理論的な要素があると言われている。

詳しくは、 『「ジャパン」はなぜ負けるのか 経済学が解明するサッカーの不条理』 の第6章;PKは本当に理不尽なのか 〜ゲーム理論で読み解く「最も不公平なルール」〜 を参照いただきたい。

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朝野裕一/Yuuichi ASANO
昭和33年2月6日生まれ、平成29年4月エクササイズをナビゲートする事業として「運動科楽舎」設立。スポーツは観戦・活動とも好きです。最近はかなり運動不足で、もっぱら指導するのみになっています。仕事柄、スポーツを含めたあらゆるヒトの動きに興味を持っています。〜昭和61年3月北海道大学医療技術短期大学部理学療法学科を卒業し、同年4月旭川医科大学医学部付属病院(現:国立大学法人 旭川医科大学病院)勤務。平成28年3月31日同病院退職〜
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