2006年12月26日
素早く動くとは?
随分前の話になりますが、昨年3月に『日本フットボール学会(2nd Congress)』というものに参加してきました。ここで感じたことは、日頃我々理学療法士が考えていることにも当てはまることが多く、大変示唆に富む内容でした。理学療法士の参加が少なかったことは少し残念でしたが・・・スポーツの現場ではすでに多くのことが実践的に語られて、実証への道をたどっているようで、理学療法士としては焦ったのを覚えています。 ここでの講演で、京都大学大学院の小田伸午先生(運動科学関連の多くの著書も書かれています)の話は特に面白かったです。この講演で我々理学療法士も理解してきた内容は主に以下の通りです。 ※なお、これらは、科学的・客観的に解析する以前の(解析へつながる)考え方(概念)であることを事前に、ことわっておきます。ーこのブログシリーズの最初に述べた内容と重なる部分があります
- 人の動きは重力を利用して行われる
- 安定には静的安定と動的安定がある
- 動きは安定を崩して行われる→安定を求めすぎると静的安定(止まるということ)になり、効率が悪くなる(動作が遅くなる)
- 重心は(前から見ると)両股関節の間に位置し、その間の移動により動作をスムースにしているのではないか!?→二軸動作(小田氏)
例)歩く・走るの他に、ゴルフのスウィング時にも言われており、そのほか様々なスポーツの重心移動にも応用的に解釈されている
- 体の中心に重心を置いたままでの動作:一軸では体の捻りが生じ、効率が悪い!?→武道の世界で言われている
※今まではこの捻りが自然な動きと言われてきた部分もある
- 素早い動きは、この二軸の切り替えにより達成される
- 筋力だけでは素早く動けない→外力である重力(床反力・慣性力など)を利用して素早く動いている
などです。
素早く動くこととは?→効率がよい、相手に動きを予測させない(武道やフェイント動作を含むスポーツに有効)
これには、前述した股関節の重要性と体幹部の使い方が関与しています
自分が毎日体験している中で考えると(皆さんも実際に行ってみて下さい)
例)エレベータに乗っていて、扉が開いて降りる時に、待っている人がいるので早く降りようとすると、腕と体を一体にして体を捻らずに降りている事に気付くでしょうか?これを普通に歩くように腕と体を左右交互に出していくと、ワンテンポ遅れて降りることになります。皆さんも周りの人に迷惑がかからない範囲でやってみて下さい。これがいわゆる武道的な身のこなし方の1つだと実感できます。
次回もより詳しく体の動かし方についてのお話しをしていきたいと思います。
posted by 朝野裕一 |13:49 |
動作 |
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Re:素早く動くとは?
体の2軸性って具体的にはどこにあるのですか?
またワンテンポ遅れるってことは、重心の位置が左右のどちらかに寄らないと足を踏み出せないからってことですか?もしそうであれば腕と体を一緒にしてもワンテンポにはいかないにしろ、重心は絶対にどちらかによって遅れますよね。
股関節・膝をカクッと崩しながら重心を前に預けると重心の移動がなく、効率的に遅れずに早くいけると考えているのですが、これはどうなのでしょうか??是非教えてください。
posted by s | 2006-12-28 16:53


