2008年02月29日

長谷部 誠選手のインタビューと、そこから考える日本の課題 その4 ケーススタディ

「ドイツサッカーはフィジカル重視。全部体のぶつかりあい。
一対一で負けたら本当に怒られるし、
練習から100% もう全部100%
練習もゲーム形式が多いけどスライディングしたり削りあったり
100%でやるから本当に疲れますね。」

 上記の長谷部誠選手のインタビューについて、実際にゲーム形式の練習を実践したことのあるコーチの方の意見を求めたところ、吊られた男さんからコメントを頂けましたので、今回勝手ながらご紹介させて頂きます。

>(こういった練習の)問題は、『相手がいたとしても相手のレベルが低くてはレベルアップにならないことです』。
J1レベルの選手の中でいくらプレーしてもそのレベルで止まってしまいます。Jリーグを見ていれば分かるかと思いますが、トラップが雑です。そしてパスが遅い。
これはそんな雑なトラップでも取られないし、パスが遅くても寄せられないからです。これでは今以上にトラップの精度を上げる必然性がありません。(相手が100%でも通用する技術を見につけているのだからそれ以上は必要ない)
 これは特に子供を教えている時は顕著です。
実戦形式でやらせても、ぬるいプレスしか掛けないレベルのメンバーの中でやらせると、パススピードも落ち、トラップもいい加減になります。それでも取られませんから。さらに、パスは遅ければ遅い方が受け取り手がミスしにくいので、通る限りでより遅い方がいいパスになります。そして、こんな「100%での実践練習をたくさんやった子供」はレベルの高い相手とやる時には全く通用しません。
 中学→高校→大学→Jとレベルがあがれば、子供程ひどくはありませんが、基本的には同じです。相手のレベルが低いので、その中で100%を出しても大したレベルアップになりません。
チームやリーグのレベルが停滞している時、そこからレベルアップを図るにはこれが問題です。

 吊られた男さんのコメントを紹介させて頂きました。

 実際にコーチをされてる方、もしくはされてた方でしょうか? 貴重なお話を聞かせて頂き、ありがとうございます。単純にゲーム形式の練習を増やしても効果が結びつかないよ、という現場からの意見として受け取らせてもらいました。

 もしお悩みを抱えていらっしゃったら、僕は育成の経験があるわけでないので申し訳ないですがお役には立てません。
ですが、本場バルセロナのスクールで現在もコーチをされている方が書いてるブログがあるので、もし現在も何かの答えを求めているのであれば、訪れてみればどうでしょうか?マニアックですが、必ず新たな発見がある、と僕は思います。そして、できれば内容を一通りお読みになった上で質問をされてみて下さい、僕も毎日チェックしていますので。
 吊られた男さんのような育成現場に携わる人にこそ、「日本はバルサを超えられる」の管理人である村松尚登さんが、日本で広めようとされている『戦術的ピリオダイゼーション哲学』を理解されると有益なのかと勝手に思ってます。
今回、トラックバックしておきました(一度やってみたかったのです、ふふふ)。


(ただし、僕が下記で論じる考え方とは関係ありませんので混合されないようにお願いします。)
 

 さてその上でここからは、僕の超素人意見なので、「けっ口だけの癖に、偉そうに」と思いながら読んでください。

 スキルは2種類に分けて呼ばれているそうです。
1.相手がいない状態で使える技術   ――クローズドスキル いくつかは個人練習で取得可能
2.相手のいる状態で使える・試合の技術――オープンスキル  主にゲーム形式の練習や試合の中で習得
 
 さて、レベルの高い子が他の子の中にまじってしまうと周りに合わせて手を抜かざるを得ないというのが問題であれば、そのレベルの高い子にだけは2タッチなどの制限を設けるというのはどうでしょうか?僕は相手とのレベルがあまりに開きすぎている場合、訓練のために左足だけでプレーしたりしています。また、極端に周りとレベルが違い、かつ本人も望むなら、適切なレベルのチームに移れるようなサポートも必要なことだと思います。
 今度はレベルの低い子達に目を向けてみますと、その子達のオープンスキルは向上させることはできたのではないでしょうか?
もし向上していないとすれば、お話に出されたチームは失礼ながら、全体的にクローズドスキル、特にその中でも、「動きながらトラップし動いている相手にパスを出す」技術やDF技術がしっかり身についていないのではないのでしょうか?
そうだと仮定すれば、まずはクローズドスキルを重点的に習得させていくことが大切なはずです。
いくつかの点から、クローズドスキルが一定レベル身についていない状態で、人数の多い実践練習を繰り返すことは非常に効率が悪いのではないか、と僕は素人意見ながら思います。
チームとして習得しているオープンスキルとクローズドスキルのバランスが非常に重要です。

>Jリーグを見ていれば分かるかと思いますが、トラップが雑です。そしてパスが遅い。
 僕もそう思います。プレミアリーグですと中盤より高いエリアのパススピードがとても速いです。リーガもギアチェンジした後のパス回しは相当速いです。世界最高峰と比べても酷ですが、、、それでも相当レベルは上がってきているので、今はJリーグも僕は楽しんでますし、これからますます楽しみにしてます。

>J1レベルの選手の中でいくらプレーしてもそのレベルで止まってしまいます。
 それはどうでしょうか?
例えば、オシム元監督がジェフに就任した時点では、一部の選手を除いた選手全般の能力は、Jの中では決してトップではなかったにも関わらず、その後ナビスコ杯優勝を果たしました。
それに、当時はそこまで高く評価・期待されていなかった羽生選手・巻選手・山岸選手などが、その後にメキメキと力をつけていき(諸事情あったとしても)代表選出されたことなど、オシム氏後のジェフ一例としても分かる通り、選手のレベルがあがっていくということは、J1レベルの選手の中であっても事実としてあると思います。

 実際に自分の目で確認したわけでもないのに、すんごい好き勝手に言わせて頂きました。
が、何といっても現場での色々な悩みや苦労は、それを経験していない人間には決して決して分からない苦悩なのだと思います。特に小学生を相手にするコーチ特有の難しさがあると思いますし、
そもそも自分で動くのではなく、『人を動かす仕事』って本当に大変ですよね。今後のますますの活躍を期待してます!
 
 これから、『ベッカム選手の日本サッカーに対する功績~キックの種類(未定)』を書いてみます。
今晩中に仕上げたいです、、、金曜日の夜ですが、、、そ・そんなの関係ね~!!!(泣)

当ブログでは、対象者に対する尊敬の念に欠けると判断した場合は、コメントを削除させて頂きますが、ご了承下さい。その際はしっかりと理由を述べさせて頂きます。


  • 共通ジャンル:

posted by アーセン777 |20:39 | 日本の課題 | コメント(6) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/arsen777/tb_ping/7
この記事に対するコメント一覧
(事務局では、サービス全体の雰囲気醸成の為、全コメントをフィルター/目視チェックし、削除等しております。見逃し等も有りますので、ご不快な思いをされた場合は、事務局宛 support@plus-blog.sportsnavi.com にご意見頂けると幸いです。)
長谷部 誠選手のインタビューと、そこから考える日本の課題 その4 ケーススタディ

コメント投稿者ID :

>J1レベルの選手の中でいくらプレーしてもそのレベルで止まってしまいます。Jリーグを見ていれば分かるかと思いますが、トラップが雑です。そしてパスが遅い。

ほんとにそうだと思います。厳しいプレスがかかるとリターンパスのみになってしまうのもこれが原因でしょう。

で、千葉の話ですが、オシムのやっている練習内容を見てみると、レベルが低かったとしても工夫すれば良くなれる練習が存在する、ということがわかるのでは?と思いました。
オシムが全てではないですが、育成の得意な監督は実力を伸ばすノウハウを持っていると思うので、ぜひ、日本人にそういった練習をやってもらいたいですね。

posted by tg | 2008-02-29 21:42

tgさん、ありがとうございます

コメント投稿者ID :

適確なコメント、勉強になりました!
>レベルが低かったとしても工夫すれば良くなれる練習が存在するということがわかるのでは?と思いました。
↑このことを僕は伝えたかったのです(恥)
>ぜひ、日本人にそういった練習をやってもらいたいですね。
本当です。激しく共感です。
前回もコメントを頂いたtgさんでしょうか?
また気軽に参加して下さい。

posted by 筆者 | 2008-03-01 01:04

長谷部 誠選手のインタビューと、そこから考える日本の課題 その4 ケーススタディ

コメント投稿者ID :

私のコメントをきっかけにこれだけのことを書いていただきありがとうございます。ご推測の通り、私は小学生チームのコーチ兼審判をやっております。


ちょっとJ1レベル・・・という表現が分かりにくかったようですみません。


オシム監督のジェフのレベルアップは素晴らしいものですが、これが私のいう「限界」を指しています。「J1の中でやっている分には、その中でのレベルアップは可能で、J1の頂点までは成長できるが、J1の頂点になってしまった場合、その先の成長が困難」ということです。

将棋では、相手が初心者グループの場合と有段者グループで考えると、有段者相手の場合の好手と、初心者相手の場合の好手は一致しません。フットボールでも同じようにJリーグレベルでの最善手は世界と戦う時点での最善手ではありません。しかし、Jリーグレベルでやっている以上はJリーグでの最善手が体に染み付くはずです。

繰り返しにもなりますが、Jリーグという集団は、その集団にいる個(個人やチーム)が、その頂点まで駆け上がるには十分です。しかし、その天井にいる日本代表クラスの選手がさらなる成長をする場として最適な集団とは思えません。

そして、私が教えている子供達の練習の話になりますが、チームで最上位クラスの子供はより高いレベルでプレーする機会(「地域選抜でのプレー」「OB中学生とのプレー」「コーチ相手でのプレー」など)を増やしています。こうすることでより厳しいプレッシャーなどを体験してより早くボールを離すことなどを身につけてもらっています。
これと同じようにJリーグレベルではほぼ頂点に位置する選手が、より成長するためにはより高いレベルの相手との対戦が必要になるのではないかと考えています。

posted by 吊られた男 | 2008-03-02 12:46

長谷部 誠選手のインタビューと、そこから考える日本の課題 その4 ケーススタディ

コメント投稿者ID :

押しやすい所を押しているだけの名前なので、見直してみたらコメントしてたみたいです(笑)

文章書くのは難しいですよね、私は苦手です・・。。
読み応えがあり、長文を書けるのはすごいと思います。これからも頑張ってください。

posted by tg | 2008-03-03 14:01

tgさん、ありがとうございます。

コメント投稿者ID :

>押しやすい所を押しているだけの名前なので、見直してみたらコメントしてたみたいです(笑)
tgさん、また気軽にコメントして下さいね~

文章書くのは僕も大の苦手です。
小学校三年の作文で先生に激しく指摘されたので原稿を読み直すと、
「そして、、、そして、、、そして、、、そして、、、」
全ての接続詞が「そして」だったのです。

そして、いまだに苦手意識あるのですが、少しでも良くなるといいなぁと思いながら、そして読んでもらえるだけでも嬉しいのですが、
お褒めの言葉を頂けるなんて嬉しい限りです!!

posted by 筆者 | 2008-03-03 16:00

吊られた男さん、ありがとうございます

コメント投稿者ID :

お気づきかもしれませんが、別のページを立ち上げてそちらで吊られた男さんのコメントを紹介させてもらいました。
ありがとうございます。

posted by 筆者 | 2008-03-03 16:17

コメントする

「他サービスID/メールアドレス」で投稿する場合は、そのID/メールアドレスは表示されず、当サービス専用の固定のコメント投稿者ID「英数+連番」に変換され表示します。

※コメント投稿手順
(1)上記リストから希望のIDを選択する。
  例: Yahoo! JAPAN IDでコメント投稿
(2)Yahoo! JAPAN上の本人確認画面でIDとパスワードを入力する。
(3)スポーツナビ+blog側のコメント入力画面が表示される。
(4)コメント本文を記入し、投稿ボタンをクリックする。
(5)コメント投稿者IDとコメントが表示される。

詳しくは以下2ページをご覧下さい
【仕様変更】PCからのコメント投稿について
ブログ利用マニュアル「コメント投稿方法」

※コメント投稿手順
(1)上記リストからログイン/メールアドレスのどちらかを選択する。
  例: ログインしてコメント投稿
(2)plus-blogのアカウントとパスワード/メールアドレスを入力する。
(3)コメント入力画面が表示される。
(4)コメント本文を記入し、投稿ボタンをクリックする。
(5)コメント投稿者IDとコメントが表示される。

詳しくは以下2ページをご覧下さい
【仕様変更】PCからのコメント投稿について
ブログ利用マニュアル「コメント投稿方法」