2007年11月26日

ブラッター会長のブラジル人の帰化に対する苦言について考える

ブラッター会長の発言は、
「われわれは選手の帰化にブレーキをかけるための解決策を見つけ出さなければならない。注意しなければ、ヨーロッパだけでなくアジアにもアフリカにも、ブラジル人が押し寄せてしまう」

「2014年のW杯では、出場国のうち16チームがブラジル人ばかりになってしまうかもしれない。ブラジルには6000万人がサッカーをしているが、自国の代表チームで出場できる選手は11人しかいない」

「対策を講じる必要がある」
このような発言だった。

確かに、デコ、エドゥアルド・ダ・シルヴァ、三都主などブラジル人帰化選手が他国で代表になるケースはある。

まず、日本の現状を考えると、帰化選手にはいくつかパターンがある。
パターン1
在日韓国・朝鮮人に代表される日本で生まれ育ちながら、ルーツ(血筋)は日本人では無い選手。
五輪代表候補の李選手など。

パターン2
日系ブラジル人に代表される日本以外で生まれ育つが、ルーツ(血筋)の1部が日本人である選手。
田中マルクス闘莉王選手など。

パターン3
日本で生まれ育たず、ルーツ(血筋)の1部にも日本人の血統が無い選手。選手もしくは留学生として来日し、帰化した選手。
三都主アレサンドロ選手など。

エスクデロなど、どのパターンにも当てはまらない選手もいますが、基本的にはこの3パターンでしょう。


ブラッダー会長の発言は、パターン3の規制を強化するよう検討しようと読み取れる。
しかし、難しい問題が残る。
まず、帰化という制度を各国が認めているので、個人の自由を侵害する可能性が高いこと。
そして、フランスなどの移民の多い国や、旧宗主国への帰化などの現状は、どうするのか。

規制するなら考えられるのは、
1、帰化選手の人数制限
2、年数(一定年数居住し、国内リーグのチームに所属)
3、FIFAによる帰化選手の代表戦出場の完全許可制度

現状の代表サッカーを考えると、検討しなければならないのかもしれない。
しかしながら、非常にデリケートな問題のため答えは簡単に出すべきでは無いだろう。


追記 11/27
コメントありがとうございました。

<僕は賛成派さんへ>
ご存知だと思いますが、三都主アレサンドロ選手は、明徳義塾高出身ですので、94年来日、01年帰化ですので、日本にいた期間が他の選手と比較しても、それほど短くは無いと思います。

<コージさんへ>
難しい問題です。

<うむむさんへ>
カタールに帰化選手が多いのは、2006年アジア大会を開催し、将来はオリンピックやW杯などのスポーツの世界大会招致を目指している過程で、100万人にも満たない人口規模の国家の国家戦略だと、私は考えています。この事ついての、是非は問うべきでしょう。

<aさんへ>
ありがとうございます。そうですね。

<浦和のねこさんへ>
もちろん、サッカーの帰化問題に端を発しての人種差別はあってはならない。ただし、サッカー国籍には反対です。
理由は簡単で、日本代表メンバー全員もしくは大多数が海外出身で国際法上の海外国籍選手になる恐れがあるからです。
もし、サッカー国籍を導入するなら、最低でも過半数は、自国籍の選手という人数制限が必要と思います。
これは、人種差別になるかもしれませんが、国家を代表するチームですから一定の規制があるべきと、私は考えます。

帰化選手問題に対して6つの方向性があると考えています。方向性とその方向に舵を切った場合の極論を書いておこうと思います。
どの方向に進むべきなのか、正解は無いと思う。ただ、議論しなければならない問題だろう。

-パターン1・現状維持-
帰化選手に関しては、現状の制度のまま。
極論は、<うむむさん>が仰らるように、代表強化を目的とする帰化を推し進める国家のメンバー構成が、帰化選手ばかりになる。

-パターン2・規制強化-
前回書かせて頂いた人数・年数・許可制度を導入。
極論は、善良な帰化選手が代表になれず人権問題になる。

-パターン3・血統主義-
血統の数親等内に代表国籍の親族がいなければ、代表選手になれる要件を厳しくする。
極論は、外国人の男女から生まれ育った子供が、生まれ育った国の代表になれなくなる。

-パターン4・民族主義-
現在の国家代表の大会と並列して民族代表の世界大会を行う。
極論は、現在民族問題を抱える国家内で、問題の悪化につながる。

-パターン5・ラグビー型-
過去に他国で代表経験が無ければ、一定期間居住しクラブに所属すれば、帰化せずにその国の代表になれるようにし、FIFAが、サッカー国籍の管理・承認を行う。
極論は、国内リーグの強豪国、資金豊富な国に才能のある子供が青田買いされ、どこの国家代表か分からなくなる。

-パターン6・完全オープン型-
FIFAでの規制を無くし、各国サッカー協会が許可すれば、その国家の代表になれる。
極論は、国家代表もクラブチームのような状況が予想される。

パターン3・4の方向は、自分で書いていて、そうなって欲しくないと思う。他の方向も一長一短です。

非常にデリケートな問題のため答えは安易に出すべきでは無いだろうというのが、私の結論です。いろんな人と議論してみたいテーマなので、また書きたいと思います。

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posted by 管理人 |16:18 | FIFA | コメント(5) | トラックバック(1)
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以前のエントリーでブラッター会長の提唱した"6+5"システムについて触れたが、今度はブラジル人を悪者呼ばわりだ。ブラッターFIFA会長「ブラジル人の帰化はもう終わりに」「対...

2007-11-28 02:46 | 続きを読む
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ブラッター会長のブラジル人の帰化に対する苦言について考える

コメント投稿者ID :

僕はこのプラッター会長の思案に賛成です。闘莉王のようにごく身近の身内に日本人がいるとか、李のように日本生まれの日本育ちとか、あるいはラモスのように何十年も日本で生活しているというのなら僕としても素直に頑張れと言えるんですがアレックスのように数年日本で暮らした程度(帰化当時はそうだった)とか、エメルソンのように日本に帰化したいと言っていたと思ったら今度はカタール代表になりたいとか、そう言う安易な帰化には賛成できない。個人的には帰化選手の出場はせいぜい1試合に2~3人程度、8年程度は日本に居住している事(W杯が4年単位なので8年にしてみました)、そして最終的にはFIFAからの許可を得る。こんな感じかな。法律やら人権やらの問題はあるだろうけどこの帰化というのを悪用しようという輩が存在するのも確かなので荒療治をしてでも実行して欲しい。以前いましたね、金銭と引き替えにカタール人になってカタール代表になろうとしたブラジル人が。ドイツでプレーしていたブラジル人のアイウトン、デーデー、あともう1人は・・・・、忘れた^^ あくまで私見ですがFIFAを中心に厳密なルールを作って欲しい。

posted by 僕は賛成派 | 2007-11-26 18:49

ブラッター会長のブラジル人の帰化に対する苦言について考える

コメント投稿者ID :

こんばんは、はじめまして。
興味深い提案だったので、コメントさせてもらいました。
特に、「2.年数」に関しては、現実的かつ倫理上も許容範囲として取り入れ易い感じはしますね。

おっしゃる通り、日本以上に、欧州の場合は、旧宗主国という歴史的背景もあったりと、一概に帰化選手を規制するという方法が良いとは言い切れないでしょうね。

ちなみに、ルーツってのは血統(血筋?)って意味でしょうかね?両親の片方が日本人であるみたいな。

私もブログ書いています。暇な時にでも・・・^^;
http://blog.goo.ne.jp/rossana75jp

posted by コージ | 2007-11-26 18:50

ブラッター会長のブラジル人の帰化に対する苦言について考える

コメント投稿者ID :

こういう言い訳はかっこ悪いんですけど、日本がカタールを苦手としている最大の理由が帰化選手かんですよねぇ。あそこはスポーツ選手の帰化が国策。カタール代表(特にA)には毎回南米系の選手にやられて…。

posted by うむむ | 2007-11-26 19:49

ブラッター会長のブラジル人の帰化に対する苦言について考える

コメント投稿者ID :

帰化選手の人数制限と年数のアイデアいいと思いますね。
アフリカ人がフランス人にスカウトされ、よく知らずにフランス代表としてプレーし、そのために自国代表としてでられず、しかもフランス代表も厳しいということをどこかで聞いたことがあります。
こういうことをなくすためにも帰化をもう少し制限できるようしてほしいですね。

posted by a | 2007-11-26 20:13

ブラッター会長のブラジル人の帰化に対する苦言について考える

コメント投稿者ID :

サッカー国籍を分離して強化するというのはあってもいいかと思いますね。
国際法上の国籍に絡めると、人権の問題、難民問題、色々山済みです。
サッカー国籍変更についてはFIFA管理にして、ルールを厳にするとか。
人数制限は設けるべきではないと思います。不正を閉め出すために善良な者が不利益を被る可能性があると思いますし。
国籍変更の問題が、民族主義や人種差別につながることだけは避けなくてはならないと思います。

posted by 浦和のねこ | 2007-11-26 22:57

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