2008年03月31日
車椅子ラグビーのとりこ
ドスン! ガシャン! ギーッ! 耳をつんざくような、擬音語のオンパレード。 ウィルチェアーラグビーは、まさに「音」も楽しめる競技だと思う。激しい当たりに負けずボールをキープ 欧米で人気の高い車椅子スポーツのひとつであるウィルチェアーラグビーは、1977年にカナダで考案された、四肢麻痺者などを対象としたチームスポーツ。パラリンピックでは、シドニー大会から正式種目として採用されている。 バスケットボール用のコートを使用し、1チーム4人で行われる。通常のラグビーと異なり、前方へのボールのパスも可能で、転がしたり、手で打ったり、ドリブルや膝の上に乗せるなどして、ボールを持った選手がゴールラインを通過すると得点となる。選手は障害のレベルによって、持ち点が0.5から3.5まで7クラスに分類され、競技中のコート上の4選手の持ち点が8.0までと定められている。 この競技の魅力は、何と言ってもその激しいタックルだろう。前方、横からだけでなく、後方からのタックルも認められている(ファールをとられる場合もある)。ズシンと身体に響くような重い衝撃音と、専用の車椅子に取り付けられた、相手の動きを止めるバンパーの凹み具合が、その当たりの強さを物語っている。ウィルチェアーラグビーを題材に取り上げた映画タイトルは、『MURDERBALL』(殺人ボール)と名づけられたほどだ。ボコボコのスポークガード 以前、ウィルチェアーラグビーの日本選手権を取材した際に、関係者からこの競技のもうひとつの魅力について聞いていた。それは、4人のチームワークによって、相手を引き付け、ボールを前に送る攻撃のラインを作り出すことである。障害レベルが重く、たとえ俊敏な動きができない選手でも、車椅子を相手に寄せ、ガッチリとその相手の動きを制限することが重要となるのだ。必要なのは、ボールをゴールラインに持っていくスター選手ではなく、まさに、『One for all. All for one』の精神。奥の深い競技なのである。 3月28日~30日の3日間の日程で、カナダのバーナビーで行われた「2008 VANCOUVER INVITATIONAL」は、そういう意味でも実に見ごたえがあった。カナダ・アメリカのウィルチェアラグビーチーム9チームが参加。A/B両リーグに分かれて勝敗を決めたわけだが、個人スキルの高さはさることながら、スピードと豊富な戦術を兼ね備えたチームプレーは、観る者を虜にした。ゴール前に立ちはだかる相手の何重もの壁を正面から突破するもあり、ロングパスでの速攻もあり…。攻守がめまぐるしく入れ替わるスピーディーな展開に、観客席からは「excellent!!」と感嘆の声が飛んでいた。日本ではまだまだ認知度の低い競技だが、ぜひともナマの試合を体感してほしいと思う。 また、Aプールで準優勝した「BC―A」は、ブリティッシュコロンビア、まさに地元・バンクーバーのチームであるが、移民が多い土地柄をあらわすように、中国系・日系の登録選手も多く見られた。白人選手と比べると身体は小さいが、そんなことは全く感じさせない活躍を見せていたのも、個人的には大きな魅力に感じられた。車体が浮くほどの激しいタックルも (写真提供:吉村もと氏)
posted by amiharu |08:35 |
ウィルチェアラグビー |
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