2007年11月11日

ペプチドとアミノ酸~WEB武藤塾~

  最近 「ペプチドはアミノ酸より吸収効率がいいので、(ホエイ)ペプチドを飲むのですが、アミノ酸の時のような体感がありません。本当にアミノ酸よりも吸収が早いのですか?」という質問を何度かいただきました。

今回はペプチドとアミノ酸の吸収効率 の違いについてふれてみます。

以前は、たんぱく質は胃や小腸でアミノ酸まで分解された後、小腸にあるレセプターで血液中に取り込まれ、各臓器に運ばれていくと考えられていました。しかし近年の研究では、トリペプチドやジペプチドまで分解されれば、そのまま小腸のレセプターによって血中に取り込まれることがわかってきました。このレセプターは、例えるならば回転式扉のようなもので、1人(アミノ酸)でも2人(ジペプチド)でも3人(トリペプチド)でも同時に運ぶことができるので、フリーフォームのアミノ酸よりジペプチドやトリペプチドのほうが効率的に取り込むことができます。

ではどうして体感レベルではアミノ酸のほうが体感しやすいのでしょうか?

2つほど理由が考えられます。
1つめの理由は、吸収効率が良いと思って摂っているペプチドが、ジペプチドやトリペプチドではないことが多いからです。
ペプチドとはアミノ酸が何個かくっついた形をしており、たんぱく質も同様にアミノ酸が何個かくっついたものです。たんぱく質とペプチドの定義はあいまいですが、一般的にはアミノ酸が100個以上くっついているものをたんぱく質と呼び、それ以下のものをペプチドと呼びます。つまりペプチドと呼ばれるものは、アミノ酸が2個から99個くっついたものすぺてが該当します。
商業的に、ペプチドはたんぱく質を酵素などで加水分解して作られます。この分解度を上げることは可能ですが、時間とコストがかかり、更に風味も悪くなるため、ホエイペプチドなどはアミノ酸が50~60個くらいくっついたところまで分解して反応を止めてしまいます。
このアミノ酸が50個~60個くっついたペプチドはやはり胃や小腸で分解された後に、小腸から吸収されるため、アミノ酸よりも吸収時間が劣るのです。

2つめの理由は、ペプチドが必ずしも必要なアミノ酸ばかりで構成されていないということです。例えば、フリーフォームのグルタミンをサプリメントとして摂取した場合は、血中にはグルタミンばかりが取り込まれます。一方グルタミンペプチドの場合は、グルタミンが約30%で、残りは別のアミノ酸で構成されているため、血中にはグルタミン以外の別のアミノ酸も摂り込まれます。このためアミノ酸で摂っていた量と同じ量のペプチドを摂取すると体感レベルで低下してしまうということになるのです。

化学的には、バリンとロイシンがくっついたジペプチドや更にはバリンとロイシンとイソロイシンがくっついたトリペプチドも作ることは可能ですが、残念ながら現在、食品としては認められていません。

しかし、ペプチドがアミノ酸に比べて劣るということではありません。確かにホエイペプチドはホエイプロテインに比べると吸収時間が早いですし、バランスの良いたんぱく質を摂取できます。しかもアミノ酸に比べて比較的安価で、風味よく摂取できる利点があります。

こういった利点をうまく利用して、シーンに応じてアミノ酸とペプチドとプロテインを使い分けるようにすればいいと思います。
例えば、運動中のエネルギー源や集中力を高めたいときにはBCAAなどをフリーフォームで摂るのが効果的ですし、運動後の筋修復などを目的にサプリメントを摂る場合には他の必須アミノ酸も含まれており、比較的吸収時間の早いペプチドを摂取するほうが、経済的であるといえます。また、食後などにサプリメントを飲む場合には、吸収時間は気にする必要が無いので、プロテインで、と行った具合に使い分けてみればどうでしょうか?

体を作るためにサプリメントを使用することは有効です。更に、何を目的として飲むのかの理解が進めば、より効果的にしかも経済的にサプリメントと付き合っていくことができると思います。

KUWABARA

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posted by all-japan |00:58 | コメント(0) | トラックバック(0)
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