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「ジャパンはなぜ負けるのか?」 から 「Jリーグのリアルとロマン」 を読み解く。

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『ジャパンはなぜ負けるのか』
サイモン・クーパー著。

昨年、ワールドカップ時期にあわせて発売されたこの本は
日本代表がコテンコテンにされることを想定して
タイトルをつけられたのか?(笑
当時、すぐに読んでしまいました。

結論から言うと。
『ジャパン』 に関しては、冒頭の2章しかありません。。
ほとんど 『イングランドはなぜ負けるのか』 (笑

日本向けにその2章ぶんを付け足したのでしょう・・
それでも、市場経済・市場原理とフットボールの成績
(中身ではない)
を結びつける発想が斬新で、おもしろい。

戦術・戦略なんかが好きな人にはおすすめできませんが・・

そんななかで、おっと思ったのが
「イングランド・プレミアリーグの順位は
 クラブが支払う人件費と、92%の相関がある (説明できる)」
というもの。

要は、プレミアで勝つには、カネ次第。

では、Jリーグでは、どうなんだろう?
「マネーボール」 が入り込む余地はないのでしょうか?

幸い、Jリーグは毎年、各クラブの収支決算を開示していますので
調べることにしてみました。
(残念ながら、2010年シーズンのものはまだ発表されてません)

そこで、まずは2009年シーズンのJ1、J2における
人件費 (スタッフ含む) と、勝ち点の関係をグラフ化してみました。

【2009年 J1】

J 2009 人件費と勝ち点


人件費と勝ち点 相関係数R2=0.1514
あまり、相関関係は無いようです。

J1平均、人件費約16億2千万円に対して
人件費1位、24億6千万円の浦和が、勝ち点52で6位。
人件費6位、19億1千万円の鹿島が、勝ち点66で優勝。

約13億円をかければ、勝ち点60近く、
ACL出場圏内を争うことができます。

そしてやはり特筆すべきは
人件費18位、5億7千万円の山形が、勝ち点39をあげたこと!
J2でも、人件費は6位にしかならないのに、素晴らしい!

J1に関しては
選手は金銭的に、過大評価も、過小評価もされているともいえますし
やり方次第で、ある程度 「マネーボール」 が可能ともいえます。

【2009年 J2】

人件費と勝ち点 相関係数R2=0.4223
J1と比べると、相関関係は高いです。

J2平均、人件費約4億2千5百万円に対して
人件費1位、10億8千5百万円のC大阪が、勝ち点104で2位。
他に、J1復帰組では
人件費3位、7億1千1百万円の仙台が、勝ち点106で優勝。
人件費5位、6億1千8百万円の湘南が、勝ち点98で3位。

少なくとも、約5億円をかけないと、J1昇格圏内を争うことができませんし
この金額をクリアできるのは、過去J1に在籍経験があるクラブのみ。

甲府、福岡の元J1組でも、人件費を5億円以下に抑制しており
2008年、山形が4億円以下でJ1昇格したというのは、本当に稀有な例。
残念ながら、J1昇格という夢は、ある程度カネ次第、と云えます。


【J1の成績は、○○次第?】

データをながめてて、ふと気づいて、思わずグラフにしたものがあります。

それは・・

クラブの営業利益と勝ち点の関係、なんですね。

J 2009 営業利益と勝ち点


 ※大分と千葉が逆にプロットされてます、すいません

J1での 相関係数R2=0.5975
と、結構、相関関係は高いです。

営業利益1位、1億3千9百万円のG大阪、勝ち点60で3位。
営業利益2位、1億3千6百万円の清水、勝ち点51で7位。
営業利益3位、1億0千5百万円の鹿島、勝ち点74で優勝。

営業利益1億越えの3クラブは、肝心要の成績も優秀。

逆に。

営業利益18位、赤字3億5千3百万円の千葉、勝ち点27で18位。
営業利益17位、赤字3億2千7百万円の大分、勝ち点30で17位。
営業利益14位、赤字7千1百万円の柏、勝ち点34で16位。

J2降格3クラブは、全て赤字。

ちなみに、他に赤字は3クラブあり、
営業利益15位、赤字1億8千万円の京都は、勝ち点41で12位でしたが
結局、2010年シーズン、ものの見事に降格。

営業利益16位、赤字2億7千6百万円の神戸は、勝ち点39で14位、
翌2010年シーズンも、最終節まで降格争い。
(2008年シーズンも、5億近くでぶっちぎりの赤字トップ)

こうみると、J1での成績は
どれだけカネをかけるか、というより
いかにクラブとして健全経営であるか。
組織全体の結束力・総合力が重要、と云えるのではないでしょうか。

【まとめ】

J2は、リアル。
J1昇格レースへの参入には、
人件費をJ2平均の15%以上、上乗せする必要あり。

J1には、ロマンあり。
営業利益黒字化という磐石な組織があれば、
人件費をJ1平均の80%に抑えても、ACL出場権争いが可能。





【おまけ】

J2は、約14億以上赤字!の東京Vを除いても
他17クラブ平均で4千万円の赤字。

J2全18クラブ中、11クラブが赤字というのは、企業体として正常なのでしょうか?

J2の人件費平均は、3億8千9百万円なので (東京V除く)、
約10%強、人件費を削減すれば、黒字化できるわけで。
J2では、経営健全化と成績との相関関係は小さいですが
各クラブ、もうひと頑張りしてほしいですね。

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記事カテゴリ:
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タグ:
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プレミア・リーグ
サイモン・クーパー
ジャパンはなぜ負けるのか

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