2012年12月01日

~かんぱい~【横浜Fマリノスvsサガン鳥栖】

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 とうとう迎えた最終節。降格争いACL出場権争い共に盛り上がる中、鳥栖は3位、勝てばACL出場権獲得という状況。対する横浜は勝ったとしても他会場の結果次第で追う側の立場ということもあり少しやりやすさもあったのかもしれない。


 試合を見た方は分かるようにこの試合、前後半を通して鳥栖は完全に押し込まれ、ほぼ何もできずに試合を終えてしまった。勿論鳥栖が押し込まれるのは今日に限った話ではない。しかし今日の試合展開はいつものそれとは違っていた。

 まず前提として鳥栖の攻撃の中心となっているのは豊田へのロングボールである。このロングボールを豊田が納める、若しくはしっかりと周りに繋ぐ、こういったホストプレーで時間を作りだし、その間にチーム全体のラインを上げてセカンドボールを拾いながら相手を押し込んでいく。また前線でボールを奪われたら直ぐに近くの選手が群がってショートカウンターを狙う。基本的に鳥栖の攻撃はこのようにして設計されている。

 そして言うまでもなくこの試合ではいつものこういった攻撃の設計が上手くいかなかった。ではその理由はどこにあるかというと簡単な話で制空権の確保ができていなかったということである。ご存知の通り横浜のCBの中澤、栗原の二人は国内屈指の空中戦の強さを誇る。いつもは空中戦では無敵の豊田もこの二人が相手となると分が悪い。豊田ですらこれなんだからもう一人のFWの池田にとってみればこんなの罰ゲームである。ちなみに佐賀陸で行われた名古屋戦も同じ感じだった。

 速攻が通用しないならしっかり繋いで遅攻で組み立ていけばいいじゃない!という声が出てきそうだが横浜がすんなりそれをやらせてくれるわけもなく、また鳥栖にそんな芸当ができるわけもない。鳥栖の前線が制空権を完全に確保するのが難しいことは勿論横浜も分かっているようで、次は鳥栖の遅攻を潰しにきた。

 その方法はこれまた簡単で前線に人数をかけてプレスにいく、これだけ。いつもの鳥栖なら前からプレスにくるチーム相手には中盤省略のロングボールでなんとかしてた。しかし中澤、栗原という巨人たちによってその選択肢は塞がれてる。じゃあなんとかしてそのプレスを掻い潜るしかないという話になる。

 しかし鳥栖がそんな前からの激しいプレスを繋いで掻い潜ることができるチームだったら今みたいなサッカーはしてないですわ。結果、横浜の前プレにボールを失いショートカウンターを受け続けるという試合展開ができあがった。綺麗に鳥栖が嫌がることをやられてしまったというわけである。

 じゃあ鳥栖の魂のハードワークから繰り出される前プレとそこからのショーカウンターはどうしたの?というと横浜は鳥栖の前プレがくる前に前線にロングボールを蹴って中盤を省略した攻撃をしていた。しかし鳥栖のCBの二人はやっぱり空中戦が強い。これだと鳥栖と同じで手詰まりになるのでは?と思いきやロングボールを鳥栖のSBに競らせるように蹴ってきた。

 さすがの鳥栖もSBの身長はそこまで高くない。ここだったら空中戦でも充分戦える。横浜からすれば競り勝てればベスト。競り負けても前プレで奪えばショートカウンターで大チャンス。更に自分たちは低い位置で奪われることは無いから守備面でも安心。横浜の盤石の試合運びはこうやって完成したのであった。

 ここまで読んで気付いた人もいるかもしれないがこの横浜のやり方は鳥栖とモロ被りである。違う点はロングボールをSBのところに蹴っていたとこくらい。じゃあどうしてここまで内容に差がついたかというと、やはり制空権の確保ができていなかったことが一番大きい。数少ない競り勝てているシーンではチャンスも作ることができていた。

 豊田が競り勝てないなら横浜みたいにサイドにロングボールを蹴ってミスマッチを作り出すという方法もあっただろう。例えば左サイドの野田なんかは中澤、栗原が相手で無ければ充分空中戦での勝ち目もあったものと思われる。個人的にはこういった方法が取れなかったのは横浜のGK飯倉と鳥栖のGK赤星のフィードの差があったんじゃないかなと思ってる。

 こうやって試合を振り返ってみると今日の試合では鳥栖の弱点というものが沢山浮き彫りになった。最終節でこれだけ完膚無きまで叩いてもらったので来シーズンに向けての補強だったり目指すべき方向なんかもより明確になったんじゃないだろうか。

 しかしここまで押し込まれても失点は俊さんの直接FKのみという鳥栖の守備での粘りは素晴らしい。でもこれって中々危ない綱渡りだったなと。これをシーズン通して続けられたのは物凄いことだと思うけど、今考えると運も味方してくれたなあというシーンも多々あったりする。

●最後に試合に関係ないことをゴタゴタと
 最終節を終えて今シーズンの鳥栖の順位は5位ということになった。降格の最有力候補だったチームにしてみれば出来過ぎと言ってもいいでしょう。ACL出場こそ逃したものの4千万円の賞金を手に入れることができたのは貧乏チームの鳥栖にとってはかなり大きい。選手の移籍引き止めのための足しにもなるだろうし。

 以前自分は鳥栖は選手層的にACLに出ない方が良いんじゃないかというふうに考えていた。しかし『ACL出場権』っていうのはお金のない鳥栖にとって選手の引き止めのためのこの上ない交渉カードになっただろう。このことを思うとやっぱり出たかったなあという思いが込み上げてくる。はぁ…悔しい…

 『ACL出場権』という最強の交渉カードを失った鳥栖がどのようにして選手を引き止めていくのか、またどれだけ主力の流出を抑えることができるのか当然これが来シーズンの成績にも繋がってくる。選手たちは必死に頑張ったから次はフロントの頑張りどころである。

 それでは選手、監督、スタッフ、サポーターの皆さん今シーズンお疲れ様でした。また来年残留を目標に頑張りましょう。



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posted by aceke1225 |21:06 | Jリーグ2012 | コメント(0) | トラックバック(0)
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