2009年10月26日

【橋本清】:短期決戦は流れが全て

こんにちは、橋本清です。

今回はクライマックスシリーズ開幕前に、
慎之助(阿部)と話をしたことでも書きましょうか。

このときに慎之助が話していたことが、
クライマックスシリーズで巨人があせらずに
第2戦目以降立て直せた要因だったんじゃないかと思います。


ハシキヨ
「いよいよ始まるけど、
 気持ちはどーお?」

慎之助
「むちゃくちゃ緊張しますよ。
 正直WBCのときより緊張してます。」

ハシキヨ
「慎之助が心配する点はどこ?」

慎之助
「先発ピッチャーが
 真剣勝負の緊張感を取り戻せてるかどうかですね。」

ハシキヨ
「去年も体験してるから大丈夫じゃないの?」

慎之助
「去年とはまた違うんですよ。
 慣れるものではないですね。」

ハシキヨ
「中日との対戦で、一番気をつけていることは何?」

慎之助
「ブランコの前にランナーを貯めないことですね。
 ホームランでの大量失点だけは避けたいです。」

ハシキヨ
「短期決戦で大切なことってなんだと思う?」

慎之助
「データとかじゃなくて、
 そのときそのときの直感だと思います。」

ハシキヨ
「なるほどね。」

慎之助
「短期決戦ではゲームの中の流れが、
 そのままシリーズを左右します。
 深く考えたってしょうがないので、
 一球、ワンプレーで流れを変えることだけに集中しますよ。」

こんな話をしていたんです。


去年はシーズン終盤に大逆転で優勝を決めました。

もともと優勝が絶望的なところから巻き返したので、
勢いに乗ってクライマックスシリーズを迎えられたんだと思います。

でも今年は、2位中日に12ゲーム差をつけての圧勝ですから、
それだけクライマックスシリーズに対する緊張感も
違ったんじゃないでしょうか。

絶対に負けられないプレッシャーですわ。


慎之助の不安は、
初戦でいきなり的中してしまいました。

シーズンではドラゴンズを完璧に抑えてきたゴンザレスが、
初回にいきなり5失点。

しかも10分も経たないうちに・・・

ホンマまさかという感じですわ。

今シーズンは中日戦で5試合投げて4勝負けなし。

防御率も1.46という数字を残していたんです。

実戦から長い期間離れたことが、
初回の立ち上がりの悪さにつながったのかもしれません。

どれだけフェニックスリーグで実戦形式を積んできたとはいえ、
公式戦の緊張感とはまったく違うもんですから。


1勝のアドバンテージをあっという間に失って、
シリーズの流れがどうなることかと思いましたが、
第2戦では巨人が流れを引き寄せました。

オビスポが初回の立ち上がりで2点を取られたときは、
このまま行っちゃうんじゃないかとひやりとしましたが。

1回の裏、すかさずチェンから小笠原のタイムリーで1点を返し、
あれで中日に行きかけた流れを止めることに成功しました。

3回にラミレスのタイムリーで追いつき、
4回には慎之助のホームランで逆転。

さらに大道のタイムリーで追加点。

ここで流れは一気に巨人へ。

中4日とはいえ、チェンからあんなに点が取れるなんて
ホンマ考えていませんでしたわ。

まさにデータには左右されず、
その日のチェンのボールだけに
集中した結果だったんじゃないでしょうか。

しかし、中日もただでは終わってくれません。

8回に飛び出した藤井のツーランで、
シリーズの流れは5分5分に戻されました。


第3戦、またしても先制は中日。

試合終盤まで中日有利な展開が進みます。

ラミレスと亀井の2者連続ホームランで同点に追いついても、
すぐに勝ち越されてしまういやな流れ。

しかし、名手井端のワンプレーにより流れが一気に巨人に傾きました。

ランナーと交錯したため難しい処理だったとはいえ、
さばいていればチェンジになっていた打球をエラーし1点差。

そして続く代打脇谷が逆転タイムリーツーベース。

短期決戦の流れが巨人へ移った瞬間でした。


第4戦は完全に巨人に流れが傾いたまま。

3回に飛び出した谷の満塁ホームランで勝負を決めてしまいました。

終わってみれば4勝1敗という結果ですが、
正直どちらに転んでもおかしくない内容だったんじゃないでしょうか。

均衡していた試合展開が、
ワンプレーにより流れを決した感じがしたシリーズでした。

あのチャンスを見逃さなかった脇谷の集中力も、
たいしたもんだと思います。

慎之助がシリーズ直前に言っていたことを、
チーム全員でやり遂げた感じですわ。


慎之助がWBCより緊張すると言っていたくらいですから、
相当なプレッシャーが巨人ナインにかかっていたと思います。

どんなときでも緊張しない人間なんて、
真剣勝負をしている世界の中にはいません。

トップアスリートの条件は、
その緊張感を力に変え、
自分が持っているもの以上のパフォーマンスを発揮できること。

今回の巨人ナインは
うまく緊張感を力に変えられていたんじゃないでしょうか。


日本シリーズはお互い勢いに乗って
クライマックスシリーズを勝ち上がってきた2チームです。

でも、開催まで1週間の時間があるから、
流れ的には完全に仕切り直しでしょう。

どっちが先に日本シリーズの主導権を握るのか。

今週土曜日、
日本シリーズ開幕戦に皆さん注目でっせー!


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2009年10月21日

【橋本清】:CS第2ステージ 開幕です

こんにちは、橋本清です。

いよいよ今日から、
クライマックスシリーズ第2ステージが始まります。

セ・パ両リーグのペナントの優勝チーム、
巨人と日ハムの登場です。

毎年のようにチームの相性だとか、
実戦感覚の問題とか
クライマックスシリーズの行方を予想するのに
いろいろと話題になります。

しかし、こればっかりは考えたってしょうがないし、
負けたときの言い訳にすぎないと思います。

たとえペナントで優勝したチームでも、
日本シリーズに進出するためには
クライマックスシリーズで勝ち上がってきたチームを、
叩きのめさなければいけないんです。

とは言っても、
中日も楽天もいい勝ち方で上がってきてるから、
どっちも面白い戦いになることは間違いないでしょうね。

ハシキヨの予想はずばり、
セリーグは巨人、パリーグは楽天です。


中日が1敗からの巻き返しで
第1ステージを勝ち上がってきて勢いがあるのは確かです。

でも、その勢いに打ち勝つだけの力が、
今年の巨人にはあります。

セリーグから日本シリーズへ出場するのは、
なんだかんだ言って戦力で上回る巨人かなと。

ただ、巨人に不安要素があることも確かです。

先発ローテーションのグライシンガーが投げられない。

かなりの不安要素ですわ。

そこのカバーを他の投手でどうできるか、
そこが鍵を握っていると思います。

おそらくオビスポが代わりにローテーションに入ると思います。

オビスポの場合、完投はあまり期待できないんで、
越智、山口らの中継ぎ陣が、
しっかりとクルーンへつなぐことが必要になります。

まー、シーズン中もずっとやってきたことを変わらずにやれれば、
問題ないということですわ。


第1ステージの第1戦に投げた中日のチェンは、
おそらく第3戦に登板してくるでしょう。

巨人の打線は今年チェンにメッチャてこずっているんで、
早い段階で1勝しときたいところです。

1勝のアドバンテージがあるから、
1勝1敗で第3戦を迎えたとしても、
2勝1敗で勝ち越しているのと同じ状況ですから。


中日は第1ステージでは立浪もタイムリーを打って、
チーム全体が勢いづいて東京ドームに来ています。

巨人がきっちりと勝つためには
早い段階で勝ち星をあげ有利に立つこと、
そして中日の勢いを止めることが重要です。

今日の第1戦、
日本シリーズ進出の鍵を握る
重要な試合になることは間違いありません。


パリーグ優勝チームの日ハムは、
ダルビッシュが投げられないのがメッチャ痛いですわ。

ダルビッシュがいれば
1勝のアドバンテージに加え、
もう1勝もほぼ確実に取れる計算ができましたからね。

ダルビッシュを欠いた日ハムと、
3本柱がしっかりしている楽天、
投手力では完全に楽天が上回っていると思います。

1位のチームに1勝のアドバンテージがつくようになってから、
2位のチームが逆転して日本シリーズに進出したことは
まだありません。

でも、今年の楽天には
岩隈、マー君、永井の3本柱がいることで、
その壁を打ち破ってくれるんやないかという期待がもてます。

まずは今日の試合、永井で勝って、
1勝1敗のタイにもっていくことが重要です。

並んだところから
岩隈、マー君で一気に王手をかける。

楽天が勝つシナリオとしては、
3本柱で3連勝して王手をかけることしかないと思います。

第4戦以降に勝負を持ち込まれたら、
攻撃力のある日ハム打線がかなり有利になりますから。

パリーグもまずは今日の初戦が
メッチャ重要な位置づけなのは間違いないですわ。


解説者としての予想は、
巨人と楽天と言っていますが、
個人的にはやっぱり立浪に頑張って欲しいですわ。

第1ステージでは立浪の代名詞2ベースを打って、
勝利に貢献してくれました。

引退セレモニーを終えた後なのに、
ホンマやってくれますわ。

中日が日本シリーズまで勝ち上がるのは、
メッチャ不利な状況だとは思うけど、
まだまだ最後まで活躍する姿をみせてやー!

立浪、気合じゃー!


とにかく皆さん、
今日から始まるクライマックスシリーズ第2ステージ、
セリーグにも、パリーグにも注目でっせー!

メッチャ熱い戦いが始まります!


ドリームベースボールに参加中のPL Dreamsは
クライマックスシリーズに入って
プラチナリーグまで落ちてしまいました。

このままでは終われません。

もう一度気合を入れて、上位リーグを目指しまっせー!


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2009年10月08日

【橋本清】:今宵の神宮はしびれまっせー

こんにちは、橋本清です。

今回は、今日から神宮の杜で熱い戦いが繰り広げられる、
阪神とヤクルトの話でも書きましょうか。

シーズンの序盤の成績では、
正直ここまでもつれるとは思わなかったよな。

7月に最大14あった貯金が、
今となっては借金5です。

まさか後半戦で、
これだけチーム状態が落ち込むとは。

昨シーズン巨人が大逆転で優勝しましたけど、
巨人は勝ち続けて阪神を追い上げていきました。

今回は阪神が追い上げたわけではなく、
ただヤクルトが失速していっただけなんです。

優勝争いをしているわけではないけど、
状況としては少し、
94年の10.8決戦みたいな感じですよね。

あの時の巨人も後半戦で不振に陥り、
最終戦を同率で迎えることとなってしまったんですわ。

あのときのプレッシャーといったら、
メッチャしんどいですよ。

もし負けてしまったら一気に地獄へ突き落とされる、
そんな気持ちになるんです。

そして、そういう気持ちになったとき、
今までにないほどのプレッシャーが襲ってくるんです。

今のヤクルトの選手たちは、
そんな心境で戦ってるんじゃないでしょうか。


仕事柄どっちがクライマックスシリーズに進出するか、
聞かれることが多いです。

残り試合4試合中3勝しなければいけないヤクルトに比べ、
残り2試合を1勝1分でいい阪神が有利だと思います。

昨日のプロ野球ニュースでも、そう予想して発表しました。

勝利数の条件だけじゃなく、
ヤクルトはここにきてけが人続出です。

相川、田中浩康、川島慶三、飯原等、
今年のヤクルトを支えてきた選手がいません。

慎也(宮本)は今も試合に出続けていますが、
骨折している状態です。

そういうチーム状態も
予想するうえでの材料にもちろん入っています。


でも、ここまできたら実際は気持ちの勝負だと思います。

どっちの方が勝ちに対する執念を持ってるか。

どっちの方がクライマックスシリーズに行きたいと本気で思っているか。


慎也はこんなことを言っていました。

慎也
「骨折したところは痛いんですけど、
 守備も打撃も何とかできる状態です。
 普通だったら休むところですけど、
 今頑張らないといつ頑張るんだっていう状況ですから。」

ヤクルトはホンマギリギリのところで戦ってる感じですわ。


でも、ヤクルトだって
マイナスの要素ばかりあるわけではありません。

昨日、一昨日と、
立て続けに劣勢を跳ね返す逆転勝利で、
首の皮一枚つないできました。

こういう勝ち方が続いたとき、
チームは勢いづいているもんなんです。

そして、中継ぎ陣の頑張りも光っています。

先発が崩れても、
中継ぎ陣が0点で耐えることにより、
終盤の逆転につなげてきたんです。

今日、明日はおそらく、
館山と石川を先発してくると思います。

この2人しっかりと投げ試合を整えれば、
ヤクルトにだって勝ち目は十分にあります。


泣いても笑っても、
今シーズンの最終決戦。

とりあえず1勝すればいいと考えている阪神と、
2勝してここで決めなければ後がなくなるヤクルト、
先手を取るのはいったいどっちなんでしょう。

今宵の神宮球場は、メッチャしびれまっせー!


今日の試合では、
1プレー1プレーの選手の表情など、
技術だけじゃなく
選手のメンタリティーの部分にも注目して欲しいです。

こういう緊迫したゲームでは、
必ずチームが一体となります。

そして、チームカラーが
ベンチワークに現れます。

真弓野球と高田野球が
これでもかというくらい見れるはず。

派手なプレーはあまり出ないかもしれないけど、
野球の真髄を感じられる最高の試合になることは間違いなし!

皆さん、思いっきり楽しみましょう!


ドリームベースボールに参戦中のPL Dreamsには、
阪神とヤクルトの強化された選手はほとんどいません。

メッチャ熱い試合なのに、
PL Dreamsのポイントは寒くなりそうですわ。


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2009年10月02日

【橋本清】:親友の引退セレモニー

こんにちは、橋本清です。

今回は、先日ナゴヤドームで行われた、
立浪の引退セレモニーの話でも書きましょうか。

幼稚園からPL学園卒業まで、
ずっと一緒だった立浪の引退セレモニーに
出席してきたんです。


当日は立浪をナゴヤドームで出迎えて驚かせてやろうと、
12時に球場入りしました。

解説の仕事をするときは、
15時から15時30分くらいに球場入りするのが普通です。

それに比べ3時間も早いわけですから、
僕の中では完璧な作戦やと思っていました。

そしたら立浪はもっと早く球場入りしてたんです。

11時ごろには既にナゴヤドームにいたそうです。

関係者の方にあとで話を聞いたら、
セレモニーのリハーサルを行っていた人たちに、
立浪本人がお礼の挨拶周りをしていたのだとか。

立浪という男は、
ホンマ昔から何もかわってないんやなって思いましたね。

気配りや相手を思いやることが、
昔からメッチャすごかったんです。

PLの同級生の中でも、
そういう意味で1人だけオーラが違いましたからね。

僕らの代のキャプテンになって当然の男でした。

清原さんがよく、
「橋本や片岡とは違って、
 立浪は完璧にできた後輩や!」という話をします。

テレビでも話したりしているので、
聞いたことがある人も多いんではないでしょうか。

この話が出るたびに、
ホンマそのとおりやって僕は思います。

片岡も僕も、清原さんがこの話をするたびに、
ただ納得するだけで、
絶対に否定することはできません。

立浪は、同級生の僕等から見ても完璧な男なんです。


試合の内容は、ビックリするくらい見事でした。

6番ファーストで先発フル出場し、猛打賞の活躍。

そして最後は立浪の代名詞、
2ベースで締めくくりました。

さすがキャプテンですわ。


試合の最中は、いろいろなことを思い出しました。

幼稚園、まだ野球を始める前の思い出。

少年野球での思い出。

茨木ナニワボーイズでの思い出。

PL学園での思い出。

プロで対決した思い出。

戦力外通告を受け、トライアウトを受けたときに、
頑張れよと応援しにきてくれたときの思い出。

立浪とのいろいろなことを思い出しました。


立浪は、
昔から負けん気の強さがすごかった。

あの小さい体で王さんや長嶋さんの記録を抜けたのも、
その気持ちの強さがあったからだと思います。

気配りができる男。

負けん気、根気が強い男。

立浪という男を説明するとき、
必ず気という文字がキーワードになります。

立浪は「氣」という言葉が好きです。

セレモニーのときにスコアボードに映し出された映像も、
「氣」という言葉からスタートしました。

この言葉が好きな理由は、
立浪自身が自分の特徴を理解しているからだと思います。

ホンマ「氣」という言葉が似合う男です。


試合後のセレモニーには、
PL学園の恩師、中村順司監督、
PL学園の先輩、桑田さんと清原さん、
ファン代表として、タレントの加藤晴彦さん、
プロゴルファーの横尾要さん、
そしてPL学園の同期、片岡と僕が出させてもらいました。

ホームベースの後ろに並んで立ったときは、
これで僕等のPL学園の野球は幕を閉じるんやなという感じです。

同期から、野村、片岡、立浪、僕の4人が
プロ野球選手になったわけですが、
最後の砦だった立浪が、ついに引退を迎えてしまったわけですから。

でも、涙はまだ出なかったです。

片岡と一緒に花束を立浪に渡し、
その場で「お疲れ様」と声をかけ抱き合ってきましたが、
まだ、立浪が選手としてのユニフォームを脱ぐわけではありません。

そう、まだクライマックスシリーズがありますから。

友達としての本音を言うと、
最後は日本一になって終わって欲しい。

少しでも長く、
プレーヤーとしてのユニフォーム姿をみせてやー。

レギュラーシーズンの節目じゃなく、
本当に選手として最後を迎えたときに、
22年間お疲れ様、そしてありがとうと、
親友に労いと感謝の気持ちを伝えたいと思います。

その瞬間がくるまでは、
今までどおり「氣」のこもった立浪のプレーを期待してまっせー!


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