フトボル男

フットサルにめちゃくちゃハマった

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先日、偶々UEFAフットサルカップのセミファイナルを観た。インテル対カイラトの試合。フットサルの知っている選手はリカルジーニョくらい。そのリカルジーニョがインテルに居たこともその時知ったくらいのレベル。初めて観戦したフットサルの試合に世界一の選手のプレーを観ることが出来たのはラッキーだった。 フットサルは大学生時代にサークルレベルでやっていた。高校時代まではサッカーをやっていて、サッカーの延長上でフットサルをプレーしていた。サッカー部に入るのは面倒だったから。大学に入ってまでサッカーを続ける気は無かった。大学で仲良くなった友人たちの殆どが奇しくもサッカー経験者。野郎同士で時間を持て余してもなんだし、みんなボールを蹴るのは好きだし、フットサルサークルに入ることにしたという過去。 UEFAフットサルカップの位置付けもその時は知らなくて、本当に偶々時間が合ったから観てみようかなという軽い気持ちでリンクを開いた。

衝撃を受けた。とてつもないカルチャーショックだった。 足裏。 フットサルはボールを止める時、トラップよりも足裏を使う。フットサルを始めた頃、先輩から「フットサルは足裏を使うんだ」とアドバイスされた。その時、足裏の使い方についてあまり理解が出来なかった。モチベーション自体も緩く楽しくボールを蹴れれば良かったから。自由に蹴りたかった。 なぜ足裏なのか?と訊いても効果的なリアクションは無かった。だから、足裏のコンセプトを深く受け止めることなく、なんとなく蹴っていた。 それが吹き飛んだ。足裏の無限大さ。受け手に足元に入った時点で、寄せるのは悪いリアクションとされている。だから、ボールが受け手に入るまでに寄せるのがベターだ。サッカーもサイドの追い込み方は同様。 そこで足裏を使うと、DFは寄せきれない。ピタッと止まるから、つまらないトラップミスも無い。ボールを運び出す理想的なスポットにボールを置ける。DFは正対して距離が詰め切れない。そこに対して、ファーストラインによるファーストディフェンスから誘導。ディフェンスが多重構造的な作りで、単純なミス待ちの受け身なディフェンスが効果的ではなく、ボールホルダーに対して飛び込まずに絶え間なくカバーのポジショニングを取る連動性。 ボール保持をしているチームは、狭いスペースを4人で共有するようにローテーションして、スペースをデザイン。ボールを動かしながら、シュートまでの逆算がシェアされているようにオフザボールの連続が絶えない。サッカーでも見られるパラレラやジャゴナウやダイアゴナルといったオフザボールの有効性。その直前にある味方を活かすためのスペースの空け方。フットサル選手にとっては当たり前のセオリーなんだろうけど、身体に馴染んだプレーの連続が新鮮だった。オフザボールと判断スピードが凝縮されている光景はサッカーに慣れ親しんだ私にとっては衝撃の一言だった。

サッカーでは、90分という時間を殺す時間帯がある。時間との駆け引きによって、試合展開が休止や停滞する時間帯は避けられない。スコアが動かない時の膠着状態は、ゲームの立ち位置(コンペの種類、順位、ホームorアウェイ)が大きく関わってくる。スコアが動いてアドバンテージを有した側の試合の殺し方も重要な戦略である。 それに比べてフットサルが時間との駆け引きが無いという訳ではないけど、一定の高いインテンシティで安定しているという面で、気持ちの良いプレーが続く。シュートまで完結しなくても、フィールドプレイヤーのハイレベルなテクニックとスペースのデザインを仕掛けてくる攻撃側をどこで食い止めるかという守備の連動性。そしてトランジション。攻守一体の意味合いはとても強い。試合が良い意味で落ち着くのは少ない。そのハイテンポの中、狭いコート内で求められるテクニックは悶絶もの。 でも、これまで書いてきたくらいのことではフットサルにハマらなかったと思う。 私はサッカーが好きだ。好きな選手はオフザボールが上手い選手。今、個人的に注目している選手は、ラス・パルマスのビセンテ・ゴメスやベティスのブラシャナツ。リーガ・エスパニョーラのプリメーラレベルで中盤をこなせる技術があるのに加えて、チームのために犠牲になることも厭わない選手が好きだ。オンザボールの質は必要。それでも、サッカーは88分間くらいボールを触らない時間がある。だからこそ求められるボールに関与しないプレーのクオリティ。ボールを持てば最強という選手はチームには必要だけど、それだけではチームは成り立たない。チームにはそのような王様がいる一方で黒子がいる。だからといって王様の決定的な違いを作るプレーに目を当てず、黒子役ばかりを持て囃すのもどうかと思うけど、柱となる選手の中で土台となる選手の必要性があって、チームという生き物は動くもの。どちらかが欠けてはならない。一体となっているからこそ、チームの設計というのは繊細でバランスが難しいもので。前述のビセンテ・ゴメスやブラシャナツはチームプレーを理解している選手で、サボらずにスペースに走り込んで、相手DFを引きつけて周りを空けさせる。彼らのように頭の良い選手にとっては、当たり前のプレーでチームを循環させていく上で必要なもの。それにプラスアルファとしてリーガの中盤でプレーできるくらいの十分なオンザボールの質が加わるから、彼らのような選手が好きになってしまう。 フットサルはそんな私が好きなプレーを当然のようにできる選手たちが溢れていた。足裏よりも衝撃的だった。ボールを運ぶためにスペースを作る必要があるので、チームのために犠牲になれるプレーが絶え間なく続く。その動きを4人が感じて共有。一人でもサボることは許されなく、一人でも技術に難があるとピッチに表れる影響は大きい。当然として、狭いコート内ではテクニック、インテリジェンス、ハードワークが総合的に必要で、全員が主役であり黒子であるような一体性が気持ち良かった。厳密にはフィニッシュストロークまでの作り方や得意なパターンがあるので違うのだろうけど、チームのために犠牲になるチームプレーがダイレクトに表現されるのが堪らなかった。プロである以上、勝利が求められる。結果が大事。それはどこの世界でも変わらないだろうけど、勝利以外にもピッチに居る全員がハードワークして絡んでピッチ上に形として表現されて、報われる姿が印象的に映った。

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