フトボル男

SBについての覚書

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戦術のパラダイムシフトが可視化されている今日。世界を席巻してきたバルセロナへの対策に守備戦術は整備されてきた。パラダイムチェンジとも言えるペップバルサ以降のムーブメントとカウンター。 高レベルな攻撃陣によるバイタル破壊を防ぐために中央圧縮は当然の流れ。 縦の圧縮によって、外に活動スペースと時間を得ることが出来るわけで。90年代後半のプレッシングとコンパクトな組織化で、従来のファンタジスタの活動エリアがサイドに弾かれたのも仕方のない潮流だったのかもしれない。 その対策にワイドの圧縮をすれば、中央が締まらなくなる。ピッチを11人で物理的にカバーするのは難しい。ディフェンス時は捨てるエリアを明確にしなければならない。どこかのバランスが崩れた際には埋める必要がある。そうして流動的に刻々とバランスは変わっていく。オフェンス時には縦のスペースと横のスペースの奪い合いで、ボールをprogression(前進)してゴールに迫る。

戦術は巡るもの。ペップは語る。「いつの時代でも、人々は新しいことを好む。しかし、その人々が新しいと信じていることは、古いものと何ら変わっていない」という温故知新の重要性。歴史から紐解くメソッドの継承と確立はサッカー以外でもあることだ。 現状は中央圧縮である。横のスペースが空いていることで恩恵を得るのはSBだ。ビルドアップ時のSBの重要性。組み立ての起点としての引き出しの量。相対的に与えられた時間と空間を活かして、ボールを運べるSBは価値が高い。ラームが最たる代表例であろうか。日本でいえば内田の印象が強い。 機動力と上下の運動量。判断力。大局観。中盤の選手のような技術。 これらがSBに求められている。つるべの動きなどに代表されるようにバランスを取る必要もあれば、自軍のビルドアップ時の底変化(2CB+1CH)でSBを高い位置に送り込むセオリーも相手の位置との兼ね合いで生まれる。上手くシステム優位がハマらない場合には、ポジショニングを修正して絡まないといけない。チームを助けるための戦局を読む力と言っていいだろう。

リーガでは攻撃的なSBが多く輩出され、在籍している。 今でいえば、アルバ、マルセロ、フィリペ・ルイス、マリオ・ガスパール、オドリオソラ(注目株)等だろう。アルバやフアンフランのように前線からコンバートされてきた例も珍しくない。 それでも、SBはサイド「バック」なのだから守備は基本である。守れないディフェンダーは穴そのもの。そのプラスαとしてオフェンス力が求められているが、レアル・マドリーやバルセロナとなると普通のチームに比べて相手陣地での攻撃回数が多いためにWGのような攻撃力が必要になることもある(攻守バランス型のカルバハルは例外)。 理論上、相手陣地で100%のポゼッションによる支配をすれば失点をすることはない。サッカーの未来はバスケやハンドボール化と言われているが、いくらオフェンスの整備が進んでも足でボールを扱うことが前提としてあるのでミスは付き纏う。大変な道程である。現実的として、ネガティブトランジションからの守備は永遠に付き纏う課題だろう。 そこで攻撃に出ていたSBのスペースをどのようにケアするか。CBやCHのカバーがセオリーである。そして、逆SBや他のCBはスライドして絞らなければならない。 ハーフスペースを突いてくる相手に対しても同様だ。 そうなると、相手アタッカー陣はニアとファーを狙ってくる。 特にファーは強い。ファーの優位性は圧倒的と言っていいかもしれない。ボールウォッチャーになりやすいDFから消えるようにプルアウェイで大型FWがポジショニング。マッチアップはCBではなくSBなのでミスマッチが発生する可能性がある。 ニア潰れからの中央からファーの優位。ファーからの折り返しなど。 SBはちびっ子が多い。サイズがあまり求められないからだ。その分、スプリントやスピードを重要視される。攻撃的志向が強いからかリーガは顕著だ。

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リーガ・エスパニョーラを中心に生活していた男。ビエルサやボールを持つデザインや戦術的話題が好き。Qolyに寄稿経験あり。2017年からフットサル漬けに。フットサルは府中アスレティックが気になっています。
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